辺野古新基地建設阻止の声轟く
沖 縄 革命的左翼が闘いを牽引!
安倍政権が侵略戦争法案を今国会に上程した五月十五日とその翌日。沖縄においては、新基地建設にむけてボーリング調査が強行されている辺野古現地と、オスプレイが常駐する普天間基地とを包囲する「平和行進」が二日間にわたりとりくまれた。つづく十七日には、那覇市の野球場で「止めよう辺野古新基地建設」をかかげて大規模な「県民大会」が開催され、全島から三万五〇〇〇人を超える労働者・人民が大結集して、安倍政権への燃えさかる怒りの声を爆発させた。
わが革命的左翼は、この一連の闘いを、日米のグローバル侵略戦争同盟の構築に反対する<反戦・反安保>の闘いとして大爆発させるために起ちあがった労働者・人民の最先頭でたたかいぬいた。<反安保>の炎を沖縄から全国へと波及させるために、そして安倍ネオ・ファシスト政権打倒の全国的闘いへと高揚させるために、労学両戦線において全力でたたかいぬいたのだ。この闘いと連携してわが同盟・革マル派は、機関紙『解放』の号外を断固として発行し、日共・不破=志位指導部をはじめとするいっさいの既成指導部翼下の「反安保」抜きの基地反対運動をのりこえ<全米軍基地撤去・安保破棄>をめざして突き進むべきことを、沖縄および全国の労働者・人民に敢然と呼びかけたのである。
三万五千人の怒り結集
5・17 県民大会
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琉大・沖国大のたたかう学生が
5・17県民大会の先頭で奮闘
(那覇市) |
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3万5000人の怒り爆発!―スタジ
アムを埋め尽くし日米両政府を弾劾
(5月17日、セルラースタジアム那覇) |
五月十七日、那覇市の野球場・沖縄セルラースタジアム那覇において、「戦後70年 止めよう辺野古新基地建設! 沖縄県民大会」(同実行委員会主催)が開催された。四月末の日米安保協議委員会(2プラス2)と日米首脳会談において日米両権力者が「辺野古移設が唯一の解決策」などと言い放ち、新たなガイドラインを策定したことへの怒りと新たな戦争への危機感をもって、労働者・人民三万五〇〇〇人(主催者発表)が全県から大結集した。
県学連の学生たちは「基地撤去・安保粉砕」のスローガンを掲げ、大会を<反戦・反安保>の闘いとして高揚させるために奮闘した。革命的・戦闘的労働者たちは、「連合」指導部をつきあげつつ、各労組のとりくみを職場深部から組織し、大会への大結集をかちとるかたちでその戦闘的高揚のために奮闘した。
県学連の学生が<反安保>の檄
大会開始の三時間も前から参加者が続々とスタジアムのある奥武山公園に集まってきた。真夏のような灼熱の太陽が照りつけるなか、県学連の学生たちがスタジアム正面入り口の広場に「辺野古新基地建設阻止! 安保法制=侵略戦争法反対!」「基地撤去! 安保粉砕!」と大書した横断幕を広げ、参加者に熱烈に訴える。「反安保の闘いを全国的に高揚させて労働者・人民の力で辺野古新基地を阻止しよう」「侵略戦争法の制定に突き進む安倍ファシスト政権を打ち倒そう!」これに労働者・人民が「オー、そうだ」「ガンバロー!」と拳をあげ拍手して呼応する。
わが同盟の情宣隊は、スタジアムの各入り口付近で、「辺野古新基地建設を阻止せよ」「全米軍基地撤去! 安保破棄!」と呼びかけた『解放』号外を結集してくる参加者に配布した。参加者は口々に「よーし」「阻止しよう!」と呼応しつつ号外をうけとっていく。あちこちから「オレにもくれ」「こっちにもまわして」と、情宣隊が抱えている号外の束にみずから次々と手を伸ばして、何枚もとっていく。号外はまたたく間に労働者・人民のなかに吸いこまれていった。
午後一時。スタジアムは、スタンド席も内野グラウンドの特別席も外野席も、さらには各通路から階段にいたるまで参加者でびっしりと埋め尽くされ、会場の外にまで人々があふれかえった。
全島揺るがす「辺野古新基地NO!」
さあ、いよいよ大会の開始だ。司会の女子高校生が「辺野古に新しい基地はつくらせない」と宣言し、全体でメッセージボードを掲げてコールをおこなった。「辺野古新基地NO!」「われわれは屈しない!」――全島に轟かんばかりの、熱気に満ちた地鳴りのようなコールが湧きおこった。
つづいて主催者があいさつにたった。「全国の仲間と連携を強化し辺野古基地建設をオールジャパンの力で食い止めよう」(呉屋守将・辺野古基金共同代表)、「労働法制を改悪し戦争法案を準備し憲法九条を改悪するような戦後最悪の安倍政権にたいし、沖縄から全国から世界へ向けて団結を訴えよう」(大城紀夫・「連合沖縄」会長)。各共同代表の安倍政権への批判や全国・全世界との連帯の呼びかけには万雷の拍手が巻き起こった。
安次富浩・ヘリ基地反対協代表が、海保や県警の凶暴な弾圧に抗して海上とゲート前で「絶対に諦めることなくたたかいつづけている」「沖縄の基地は私たちが撤去させる」「この闘いは絶対に勝てる」と辺野古現地の闘いを報告。松田藤子・二見以北住民の会会長は「安倍政権が問答無用で県民をねじ伏せ工事を強行していることに、ゆるさらん、がってぃんならん(許せない、合点ならぬ)と抗議している」と報告した。参加者の誰しもが、この現地の闘いを支えともにたたかう決意を込めて、指笛と拍手で応えた。
沖縄国際大学の女子学生などの発言のあと、ジャーナリストの鳥越俊太郎が登壇。「安倍政権は、特定秘密保護法・集団的自衛権・安保法制・原発再稼働と、国民の過半数が反対していることをゴリゴリと進める独裁政権だ」「この(ヒトラー同然の)アベドルフ政権を打ち倒そう」と危機感をもって呼びかけた。最後に登壇した翁長雄志・県知事は「県の有するあらゆる手法を用いて辺野古に基地は造らせない」「沖縄の民意を伝えたにもかかわらず日米首脳会談の共同会見で安倍首相が『普天間飛行場の危険性を辺野古建設によって一日も早く除去する』と発言された。私は強い憤りを感じる」と述べた。「日米同盟というものは、私はもっと品格のある、世界に冠たる誇れるものであってほしいと思っている」と保守政治家としての地金をあらわにしながらも、彼は最後に「ウチナーンチュ、ウシェーテェーナイビランドー(沖縄人をなめてはいけない)!」と叫んで発言を結んだ。
会場の熱気が頂点に達したところで、「辺野古新基地建設の断念を要求する」大会決議を採択し、再びボードを掲げて全員でアピール行動をおこなった。スタンド席の真ん中には、県学連の学生たちが「安保粉砕」「基地撤去」の巨大プラカードを、最上段には「辺野古新基地建設阻止! 安保法制=侵略戦争法の制定反対! 安保同盟のグローバル戦争同盟としての強化反対!」と大書した琉大学生会・沖国大学生自治会の大横断幕を掲げて檄をとばす。最後に全参加者が団結ガンバローでたたかう決意をうち固め大会を締めくくった。
大会終了後、県学連の学生たちが直ちに元気よくシュプレヒコールをあげ、アピールを発した。スタジアムに響き渡る声に、労働者・人民がいっせいに注目し、「学生頑張れ」「安倍倒せ」と声援が飛び拍手で呼応した。
<全米軍基地撤去・安保破棄>を呼びかけ奮闘
本県民大会は、このかんのわが革命的左翼の奮闘にも支えられて、沖縄の労働者・人民の大結集をもって、新基地建設を強硬におしすすめる安倍政権に断固たる反対の意志をつきつけた。戦後七十年を経た今日においてなお、日米両権力者が日米安保条約にもとづいて強行しようとしている新基地建設や地位協定の強権的運用によって、沖縄の労働者・人民は<基地の中のオキナワ>の過酷な現実を強いられつづけている。この屈辱的な現実を、今こそくつがえさんという決意に燃えて、沖縄の労働者・人民はこの日の集会に結集し起ちあがっているのだ。
わが革命的左翼は日共・不破=志位指導部をはじめとするいっさいの既成指導部の「反安保」の放棄を弾劾しつつ、<全米軍基地撤去・安保破棄>の過渡的要求のスローガンをも高々と掲げ、この闘いの戦闘的な高揚をつくりだすために終始全力で奮闘した。そして、参加した労働者・人民の怒りを県知事の行政的対応への期待・尻押しに収れんさせることなく、労働者・人民じしんの<反戦・反基地・反安保>のたたかう自覚を高め、これを媒介に闘いの質的高揚をかちとるために断固としてたたかいぬいたのである。
労学のデモ 米軍基地を包囲
5・15〜16 平和行進
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「安保破棄」を掲げ労働者
と共に行進する学生たち
(5月16日、宜野湾市) |
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大浦湾を臨む瀬嵩の浜で平和行進出発式
(5月15日、名護市) |
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平和行進集約集会で怒りの拳
(5月16日、宜野湾市海浜公園屋外劇場) |
5・17県民大会に先だち、五月十五日から十六日にかけて、平和フォーラムや沖縄平和運動センターなどが主催する「平和行進」がおこなわれた。
アメリカ・オバマ政権との誓約にもとづいて安倍政権は、辺野古新基地建設のためのボーリング調査を強行しつづけている。そればかりか安倍政権は、平和行進の前日十四日に侵略戦争法の閣議決定を強行した。この暴挙を断じて許せるか! 安倍政権によるこの一大反動攻撃への怒りに燃えて、多くの労働者・人民が今年の平和行進に決起した。わが革命的左翼は、労学両戦線から闘いの戦闘的高揚をかちとるために全力で奮闘した。
キャンプ・シュワブに拳 ―15日
五月十五日、平和行進一日目の出発式が名護市の瀬嵩の浜で開催された。全国・全県から集まった労働者たちが、おそろいのゼッケン、ハチマキを身につけ、午前九時すぎから大型バスで続々と結集する。わが同盟の情宣隊が沖縄県委員会のビラを配布する。「辺野古新基地建設を阻止しよう!」と熱烈に呼びかけると、労働者たちが「がんばろう」と笑顔でこたえ次々とビラを受けとっていく。
晴れわたる青空のもと、白い砂浜に沖縄をはじめ北海道や関東、関西、九州など全国の労組の赤旗やのぼりが林立する。琉球大学と沖縄国際大学のたたかう学生たちは、「全基地撤去・安保破棄めざして闘おう!」と書かれた横断幕を掲げ、闘いの方向性を鮮明にさししめす。目の前の大浦湾でカヌーチームを先頭とした海上抗議団が、海上保安庁の弾圧をはね返しつつ断固とした抗議行動を敢行した。たたかう学生が「カヌーチームがんばれ! 新基地建設阻止! 安保の強化を許すな!」とシュプレヒコールをおこない、海上阻止団にエールをおくった。
午前十時。熱気が高まるなか、一二〇〇人の結集のもとに平和行進の出発式がおこなわれた。「新基地建設を止めるぞ!」全体のシュプレヒコールが会場一帯に響きわたる。カヌーチームもパドルをふって呼応する。沖縄平和運動センターの福元副議長が主催者あいさつに立ち「昨日の安保法制の閣議決定を絶対に許してはならない。沖縄はいま新たな軍事要塞にされようとしている。団結して粉砕していこう!」と力強く呼びかけた。平和フォーラム代表に続いて、地元を代表して「二見以北住民の会」の松田藤子代表が「巨大基地をおしつける日米両政府に怒りをおぼえる。絶対に止めよう」と訴えた。連帯の拍手が鳴りひびいた。
いよいよキャンプ・シュワブ第一ゲートに向けて平和行進が出発した。大浦湾を回りこむように力強くデモ行進が進んでいく。海上ではカヌーチームと抗議船団が、平和行進に随伴してデモンストレーションをおこなっている。真夏のような日差しをうけながら労働者・学生は、怒りのシュプレヒコールを途切れることなく日米両政府にたたきつけた。「埋め立てを許さないぞ! 戦争法案の閣議決定糾弾! 新ガイドラインを撤回せよ! 憲法改悪を許さないぞ!」
午後一時すぎ、平和行進団がキャンプ・シュワブ新ゲートに到着した。早朝からゲート前で座り込みたたかっていた地元住民や労働者・市民が、太鼓やカネを鳴らしながら盛大に迎え入れた。すぐさま全体でキャンプ・シュワブを包囲する抗議行動を開始する。「新基地NO!」と書かれたプラカードをいっせいに基地に向けて掲げシュプレヒコールをたたきつけた。
午後三時半。ゲート前での座り込み闘争を断固たたかいぬいた平和行進団は、その場で全国集会を開催した。平和フォーラムの藤本事務局長は、「辺野古新基地建設とともに横田基地へのオスプレイ配備を阻止しよう!」と訴えた。最後に、全体で「辺野古埋め立て許さんぞ! 普天間基地を返せ!」とシュプレヒコールをたたきつけ、一日目の闘いを締めくくった。
「普天間基地撤去! 新基地建設阻止!」のシュプレヒコール ―16日
平和行進二日目の十六日早朝から、普天間基地に隣接する宜野湾市役所駐車場に、前日の行進で真っ黒に日焼けした労働者たちが、決意もあらたに結集してくる。わが同盟の情宣隊が、「辺野古新基地建設を阻止せよ! 全米軍基地撤去! 安保破棄!」と赤地白抜きの見出しも鮮やかな『解放』号外を配布する。受けとった労働者たちが、食い入るように読みはじめ、あちらこちらで討論の輪が広がった。
午前九時。会場にあふれんばかりの労働者・学生・市民二六〇〇人が集まり、出発集会が開催された。平和行進団の沖縄代表は、「『教え子を再び戦場に送るな!』このスローガンを掲げて、私たちは教組としてたたかっている。沖縄に新たな基地を絶対につくらせない!」と決意を表明した。集会後、ただちに普天間基地を包囲するかたちで、北側と南側の二コースにわかれて行進団が出発した。
北側コースに参加した琉大と沖国大のたたかう学生たちは、力強くシュプレヒコールを普天間基地にたたきつける。「新ガイドラインの策定弾劾! グローバル戦争同盟の構築反対!」労働者たちがいっせいに呼応する。沿道から市民が手をふり拍手で共感をあらわす。平和行進団は、目の前の普天間基地にたいして怒りをたたきつけながら行進していく。「辺野古新基地反対! 戦争法案の閣議決定糾弾! 日米軍事強化を許さないぞ! 集団的自衛権の行使反対! 安倍政権の横暴を許さないぞ!」シュプレヒコールが市街地に鳴りひびいた。たたかう学生たちは、「安保」「粉砕」、「軍事基地」「撤去」と元気よく掛け声をかけつつ最先頭で奮闘した。
午後一時半。終着点の宜野湾市海浜公園屋外劇場で、二日間にわたる平和行進の集約集会が開催された。平和行進をたたかいぬいた労働者・学生たちは、ただちに「新基地建設許さんぞ! 基地撤去までがんばるぞ!」と、意気高くシュプレヒコールをあげる。たたかう学生たちは、「安保粉砕」と書かれたプラカードと「安保同盟のグローバル戦争同盟としての強化反対!」と大書した五bの大横幕を高だかと掲げ、闘いの方向性をさししめした。主催者あいさつにたった福元副議長は、「戦争法の閣議決定」を糾弾し「集団的自衛権行使を実動化することを許さない」と訴えた。連帯あいさつにたった韓国チェジュ(済州)島で米軍基地に反対している住民団体の代表は、「米軍基地断固反対!」と日・韓労働者の連帯を呼びかけた。最後に司会が「あすの県民大会を成功させよう!」と呼びかけ、団結ガンバロウの三唱で集会がしめくくられた。
職場深部で粘り強くたたかいぬいている革命的・戦闘的労働者と相固く連帯してたたかう学生たちは、平和行進の戦闘的な高揚のために<反安保>の旗幟鮮明にその最先頭で闘いを牽引したのだ。
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