第2364号(2015年4月20日)の内容

<1〜3面>
日米首脳会談反対闘争に起て
 新ガイドライン策定・侵略戦争法制定を阻止する反戦反安保の炎を!
  中央学生組織委員会

<4〜5面>
自家撞着の〈オバマの戦争〉
 没落帝国の新「国家安全保障戦略」

<6面>
医療・介護労働者への長時間・超強度労働の強制を許すな!
アベノミクス破綻を隠蔽――「倒産件数減少」のカラクリ
Topics 「中小の賃上げ」を要請――「政労使会議」のサル芝居
<7面>
日教組教研を創造的に実現
官房長官・菅に弾劾の嵐
 ――4・5 那覇――

<8面>
万華鏡2015――情勢の断層を読む
◆上から目線野郎
◆大元帥気どり
◆いずも就役
◆「最も好ましくない事態」
◆見上げればドローン
週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉

 「解放」最新号
































  


日米首脳会談反対闘争に起て

新ガイドライン策定・侵略戦争法制定を阻止する反戦反安保の炎を!

「辺野古新基地建設を阻止するぞ!」 菅・翁長会談がおこなわれるホテル前に結集した労働者・学生・市民(4月5日、那覇)

 四月二十七日の日米安保協議委員会(2プラス2)―翌二十八日の日米首脳会談を目前にひかえて、オバマ政権は、国防長官カーターをはじめとする政府高官を続々と日本に派遣し、安倍政権とのあいだで、新たな日米ガイドラインの策定および沖縄・辺野古への米海兵隊新基地建設の強行を改めて確認した。「新ガイドラインは日米同盟を一変させ、日米両政府が世界中でいかに協力を続けるかを具体的に示す」(カーター)などと傲然と叫びたてながら、この政権は、日米共同の侵略戦争マニュアルというべき新ガイドラインを日本政府と最終合意し、もって日米新軍事同盟を<グローバル・アライアンス>として本格的に構築することに血眼となっているのだ。このアメリカ権力者の要求を渡りに船として、安倍政権は、日本をアメリカとともに世界中で戦争を遂行する軍事強国へと飛躍させる道を突き進んでいる。まさにそのためにこそ、この政権は、実質上の新ガイドライン関連法である安保法制=侵略戦争法の制定に猛突進しているのだ。
 いま現代世界においては、「超大国」への道をひた走る中国およびこれと結託するロシアと、没落の急坂を転げ落ちながらも対中国の包囲網を構築するために血眼となっているアメリカ帝国主義とが、政治的・軍事的・経済的のあらゆる部面において激しく角逐している。このまっただなかで、米・日両帝国主義権力者は、来たる「2プラス2」協議とそれにつづく首脳会談において、日米安保条約の条文には手を触れることなく、ガイドライン改定をつうじて日米新軍事同盟をまったく新たな<グローバル・アライアンス>として構築することを合意しようとしているのである。この日米首脳会談を、日本国家が日米軍事同盟にもとづいて全世界においてアメリカ国家とともに戦争を遂行する軍事強国へと飛躍する、その跳躍台たらしめようとしているのが安倍ネオ・ファシスト政権なのだ。
 かの第二次世界大戦終結から七十年の今日に日米両権力者がふりおろしているかつてない日米新軍事同盟強化の攻撃を、われわれは断固として打ち砕くのでなければならない。この決定的局面において、日共の不破=志位指導部は、「『戦争立法』反対」を訴えてはいるものの、「反安保」を完全に放棄しているのだ。この代々木共産党中央の犯罪を怒りを込めて弾劾し、その翼下の既成反対運動をのりこえ、われわれは、<新ガイドライン策定阻止! 侵略戦争法の制定阻止! 辺野古新基地建設阻止!>の闘いを、まさしく反戦反安保闘争として高揚させるのでなければならない。日米首脳会談を許すな! 全学連の学生は4・28日米首脳会談反対闘争に総決起せよ!

中央学生組織委員会

以下見出し
T 米―中・露角逐下で高まる戦乱の危機

 アジアにおける米・日―中の軍事的角逐の激化

 中・露の「戦後七十年記念式典」と米・日の政治的対抗

 経済圏構築をめぐる角逐の激化

 中東全域における戦火の拡大

U アメリカとともに戦争をやれる国≠ノ猛進する安倍政権

 憲法改悪への突進とネオ・ファシズム支配体制の強化

V 危機を深める既成反対運動とわが革命的左翼の闘い

W 「反安保」を放棄した日共系反対運動をのりこえ闘おう

X 反戦反安保・改憲阻止闘争の高揚をかちとれ!

 新ガイドライン策定・侵略戦争法制定阻止! 辺野古新基地建設阻止!

 憲法改悪阻止! 日本型ネオ・ファシズム支配体制の強化反対!

 原発再稼働阻止! 労働諸法制の改悪を許すな!

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自家撞着の<オバマの戦争>

 没落帝国の新「国家安全保障戦略」

 アメリカのオバマ政権は今、「イスラム国」(IS)にたいする掃討戦において米軍陸上部隊をさしむけるのか否か、プーチン・ロシアのウクライナ侵攻への対応においてウクライナ政府に「殺傷能力のある兵器」を供与するのか否か、習近平の中国が東シナ海・南シナ海のみならず西太平洋の制海権をもアメリカから奪取する策動を強めていることにいかに対応するのか……いずれにおいてもジレンマにおちいっている。<ブッシュの戦争>を終結させた大統領として歴史に名を残すことを願望しているオバマじしんは今、「軍事力によってすべてを解決することはできない」と言いなし、「単独での軍事力行使はしない」とおしだしている。だが、アメリカこそが「世界のリーダー」たりつづけることに固執していることのゆえに、実際には自家撞着的にIS掃討戦=新たな「対テロ戦争」の泥沼に引きずりこまれ、ロシアと中国にたいする軍事同盟強化に躍起になっているのがオバマ政権なのだ。五年ぶりにうちだされた新たなアメリカの「国家安全保障戦略」そのものが、この政権の迷走ぶりと<オバマの戦争>の放火者への転落を象徴しているのである。
 このオバマの所業に全世界でもっとも忠実につき従っているのが、わが日本の安倍政権だ。オバマと安倍は、日米新軍事同盟を<グローバル・アライアンス>として飛躍的に強化する結節環として日米新ガイドラインを策定せんとしている。それこそは、凋落する「一超」帝国アメリカが強行する諸々の軍事作戦に日本国軍が地球の裏側までも駆けつけ・ともに<血を流す>ことの盟約にほかならない。このようなものとして、日米安保条約の条文改定なき全面改定というべきなのである。
 「アメリカのリーダーシップ」の名で<オバマの戦争>を拡大しているアメリカ帝国主義権力者と、これに全面的に加担せんとしている日本帝国主義権力者=自称「極右の軍国主義者」安倍の政権の策動にたいして、われわれは反戦・反安保闘争の炎を燃えあがらせるのでなければならない。その一助として本稿では、オバマ政権がうちだした「スマート(賢明)な国家安全保障戦略」なるものの内実を明らかにする。

以下、見出し

T 「グローバル・アライアンスの強化」を謳う新軍事戦略

 A オバマのバカなことをするなドクトリン

  価値観の粉飾

 B 同盟諸国の総動員と米軍の前方配備強化

  「全領域アクセス」作戦構想

U 軍事=外交政策をめぐる権力者内の対立の激化

 中国への対抗策をめぐる論争

 「テロとの戦い」におけるねじれ

 イラン核問題をめぐる亀裂

 第三次世界大戦の危機の醸成

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「辺野古新基地建設を撤回せよ!」
官房長官・菅に弾劾の嵐 4・5那覇

 四月五日、来沖した官房長官・菅に抗議するために、「止めよう辺野古新基地建設! 実行委員会」主催の緊急県民行動が、那覇市の県庁前・県民広場で展開された。

安倍政権と菅に怒りを叩きつける労・学・市民
(4・5、県民広場)
会談会場のホテルを包囲し弾劾する闘いの先頭で県学連の学生が奮闘
(那覇市)
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