沖 縄
ボーリング調査再開に怒り
3・21県民集会・海上行動
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大浦湾と瀬嵩の浜に燃えあがる労働者
・学生・市民の怒りの声(3月21日) |
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工事車両を実力で阻止!〔3月21日、第1(旧)ゲート前〕 |
海保による凶暴な弾圧体制を敷きながらボーリング調査を再開した安倍政権にたいして沖縄の労働者・人民は怒りを爆発させた。辺野古から北に約七`b、海底ボーリング調査が強行されている大浦湾の海上と瀬嵩(せだけ)の浜で三月二十一日に開催された「止めよう辺野古新基地建設! 美ら海守ろう! 県民集会・海上行動」(主催:止めよう辺野古新基地建設! 実行委員会)に三九〇〇人が結集し、日・米両政府にたいする怒りをたたきつけた。
海上ではカヌーチームと抗議船団が海保の弾圧をものともせずフロートを越え、ボーリング調査を許さない断固たる意志をつきつけた。本島各地からウミンチュ(漁民)も六隻の船でかけつけ海上行動に参加した。
海上でゲート前で連日最先頭で奮闘しているわがたたかう県学連の学生と全学連派遣団は、この日も日共中央による「反安保」抜きの「基地の縮小・撤去」請願運動をのりこえ<安保粉砕! 基地撤去>のスローガンを高だかとかかげ、集会を<反安保>の闘いとして戦闘的に高揚させるために奮闘した。わがたたかう労働者は、「連合」指導部をつきあげて「連合沖縄」としての参加をかちとり、それを基礎に傘下諸労組から組合員を組織化してこの日の闘いの大高揚をつくりだしたのだ。
全県から三九〇〇名の労働者人民が瀬嵩の浜に結集
実行委員会や労組などのチャーターバスや自家用車で続々と参加者が結集してきた。ある地域の参加者はまとまって「新基地反対! 基地撤去!」と力強くかけ声をかけながらデモ行進で会場に入場してきた。
わが同盟の情宣隊が「キャンプ・シュワブを<反安保>の炎で包囲し闘おう!」「<全基地撤去・安保破棄>めざして闘おう!」と鮮明に記された沖縄県委員会のビラを配布する。「新基地建設を阻止しよう!」と呼びかけると、「そうだ! 絶対に阻止しよう! もう全部の基地撤去だ!」と参加者がこぶしをあげ呼応する。「バスの中で配るから二十枚ください」という市民もいる。県の中止要請を歯牙にもかけず強権的弾圧をふりかざしてボーリング調査を再開した日米両政府にたいして怒りに充ち満ちているのだ。
瀬嵩の浜はみるみるうちに全県から結集した怒れる労働者・人民で埋めつくされ、労組や市民団体の旗・のぼりが林立している。本土からかけつけた参加者の姿もみえる。
海上ではすでに正午から十六艇のカヌーチーム「辺野古ぶるー」と七隻の抗議船団が抗議行動を開始し、ボーリング調査がおこなわれている海域への立ち入りを規制するフロートをはさんで海保のゴムボートと対峙している。眼前でくりひろげられる海上の闘いに参加者はますます意志を強くし安倍政権への怒りをわきたたせた。
午後一時、司会が集会開会を宣言した。
集会の冒頭、抗議行動をくりひろげる海上抗議団への激励と連帯のシュプレヒコールだ。「埋め立て止めるぞ! 新基地建設止めるぞ!」「海保の弾圧を許さんぞ!」と地鳴りのごとく参加者は声をあげる。
集会では実行委員会を代表して照屋寛徳衆院議員が、「日米両政府のいかなる圧政、暴力によっても屈することはない。怒りをさらに強くもち、辺野古新基地建設を断念に追いこむまでみんなでたたかおう!」と力強く決意を述べた。
開催地を代表して、「辺野古・大浦湾に新基地はいらない二見以北住民の会」の松田藤子会長は、「平和で美しい大浦湾が安倍政権によって海保との闘いの場になってしまった。」「聞く耳をもたない安倍政権は、日米安保のためには民主主義など論外と言わんばかりだ。」「日米安保の魔物が住みつきいつか来た道、この道しかない≠ニなりふりかまわず県民、国民に牙をむいている。ニジララン(がまんならない)!」と安倍政権を厳しく糾弾した。
闘いの現場から安次富浩ヘリ基地反対協代表は「われわれは十八年間たたかい、名護市民の闘いから全国・全世界へひろげてきた。絶対に負けることはない。沖縄の将来を日米両政府に委ねるわけにはいかない。勝利までがんばろう!」と決意を述べた。
二月二十二日に米軍によって拘束された山城博治平和運動センター議長が発言に立った。ひときわ大きな拍手で参加者に迎えられた彼は「私を拘束したのは米軍当局の焦りのあらわれだ。私たちは日米両政府にたいしてさらに団結をうち固めよう。海保の暴力に屈するわけにはいかない。勇気と誇りをもって大胆に闘いをすすめていこう!」とさらなる闘いの前進を呼びかけた。
弾圧に抗して海上でフロート越えを敢行
そのときだ。海上ではカヌーチームが満を持していっせいにフロート越えを敢行した。あわてふためく海保が許し難いことにカヌーを転覆させメンバーを拘束する。これに怯まず断固として闘いを続けるカヌーチーム。司会がただちに呼びかける。「いま、われわれのカヌーチームがフロートを越えてたたかっている。暴力的な弾圧がおこなわれているが、われわれは制限水域など認めない!」と。参加者はいっせいに海上に注目し「そうだ!」「辺野古ぶるー、がんばれ!」と声をあげ、集会はたたかう気迫でみなぎった。
抗議船団代表、弁護団に続いて翁長県知事の代理として登壇した安慶田副知事は、「翁長知事は近ぢか必ずや最大の決断をする」と発言した。
その直後だ。司会が「われわれの抗議船二隻とカヌー十数隻が海保によって不当拘束された。抗議しよう!」と呼びかけた。「許せない!」参加者は怒りにうち震え立ち上がり「不当拘束許さんぞ!」「仲間を解放せよ!」と海保にシュプレヒコールをたたきつけた。
さらに集会を続け、県内外から辺野古にかけつけゲート前で連日たたかっている若者四人があいさつに立ち、「自分たちの子や孫の世代まで戦争のための基地を残したくない」「私たちは基地をつくらせないという選択をしたと世界に発信しよう」とそれぞれに力強く決意を述べた。
それを受けて名護市民を代表して稲嶺市長が「ここには津田塾大、早稲田大、琉大、沖国大の学生など若者が多く参加している。」「私たちの思いは若者たちにひきつがれ、やがて形となり勝利は目の前だ。」「権力で県民、国民を押しつぶそうとする政府の行為はガッティンナラン(合点できない)! 辺野古(新基地計画)が白紙に戻るまで力を合わせよう」と高らかに呼びかけた。
島ぐるみ会議代表があいさつし、最後に四月、五月にも波状的に大行動をおこなうことを確認し、団結がんばろうを三唱し、あらたな決意をうち固めた。
県学連・全学連がカヌーチームとエール交換
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海上のカヌーチームと熱きエール交換
(3月21日、瀬嵩の浜) |
集会終了後も県学連・全学連の学生たちは、真紅の全学連旗と大横断幕をかかげ、海上行動を続けるカヌーチームに「海保の弾圧に負けるな!」「ボーリング調査許さんぞ!」「安保の強化反対!」と激励と連帯のシュプレヒコールを送った。総括集会をおこなっていた労組のグループや市民も学生たちの近くに集まり、ともにシュプレヒコールをあげる。
カヌーチームは隊列を組んで浜のすぐ近くまでこぎ寄せ、いっせいにパドルを高々とつきあげて「オー!」と学生たちのシュプレヒコールに応えた。カヌーチームは海保の弾圧をはねのけ意気高くさらなる闘いの決意をうち固めた。
わがたたかう学生たちは直ちに総括集会をかちとった。
県学連委員長がこの日の闘いを総括し意義をうち固めた。「われわれはこのかん陸と海で先頭になってたたかい、本日の集会の高揚をつくりだしてきた。」「シュワブ基地機能が麻痺に陥れられている米軍は安倍政権を恫喝し、ゲート前で刑特法をふりかざして反対運動のリーダーを拘束した。オバマ政権に尻を叩かれ、日米首脳会談を前になんとしても新基地建設のめどをつけるために焦る安倍政権は、海保による弾圧をエスカレートさせ、ゲート前テントの強制撤去を通告し、ボーリング調査の再開を強行してきた。こうした日米両政府の攻撃をはねかえしていくために、いまこそ安保の強化に反対する主体的な力をつくることが問われている。ネオ・ファシスト安倍政権の弾圧をはねかえす力を構築しなければならない。そのためにわれわれは既成指導部の『反安保』の放棄をのりこえて<安保同盟の強化反対!><安倍政権打倒!>をかかげてたたかった。きょうの闘いにふまえてさらに前進しよう」と提起した。全体も「ヨシ!」と呼応し意義を確認した。まわりにいた市民も熱烈に拍手をおくり、学生の闘いへの共感を示した。
こうしてたたかう学生たちは、結集した労働者・人民にたいして闘いの方向性をさししめし、終始戦闘的にこの日の闘いを牽引したたかいぬいたのだ。
ネオ・ファシスト安倍政権は、四月二十八日にもオバマとの首脳会談を開催し日米新軍事同盟のグローバルな強化を謳いあげようとしている。そのためにも新たな日米ガイドラインを策定し、世界中のどこででも米軍とともに侵略戦争にうってでるための安保諸法制の整備に目鼻をつけようとしている。
われわれはこの戦後史を画する一大反動攻撃を断固として粉砕するのでなければならない。辺野古新基地建設阻止の闘いを<反戦・反安保>の闘いとしてたたかい、この闘いをさらに全国へと燃えひろがらせよう、安倍政権打倒へと攻めのぼろう!
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