第2356号(2015年2月23日)の内容

<1面>
新ガイドライン策定を阻止せよ
 「反テロ」に唱和する既成指導部を弾劾し反戦・改憲阻止の炎を!

<4面>
2・1労働者怒りの総決起集会 第2基調報告
 「連合」労働貴族の腐敗を弾劾し大幅一律賃上げをかちとろう!

<5面>
金融バブルにまみれ腐蝕を極める現代帝国主義世界 
<3面>
2・3〜6辺野古 海上作業阻止!
 弾圧をはね返し実力闘争を貫徹

高浜原発の再稼働を阻止せよ
 3、4号機の「適合」決定弾劾!

<2面>
日出生台 米軍演習阻止!
 「連合」集会に5000労働者が結集  1・31

「戦争する国づくりを許すな!」
 労・学・市民が御堂筋デモ 1・26

<6面>
Topics 「連合」中央が残業代ゼロ労働*@制化で条件闘争に切りかえ
労組の共闘を「もたれあい」と嘲るUAゼンセン労働貴族
「ブラック企業」ユニクロ
地獄≠フ中国下請け工場
<7面>
『革マル派五十年の軌跡』第一巻を学習して
◆「反テロ」協賛党?!
◆「フマニタス」の伝統
<8面>
農業の解体的再編を策す安倍政権
 「解放」最新号 






































  


新ガイドライン策定を阻止せよ

「反テロ」に唱和する既成指導部を弾劾し反戦・改憲阻止の炎を!

辺野古新基地建設阻止!
海上作業の強行を許さないぞ!
海保の高速艇をふり切り作業台船
に肉迫するカヌーチーム(2月6日)
 首相・安倍は、二月十二日におこなった施政方針演説において、「戦後以来の大改革」の名のもとに、ありとあらゆる反動諸政策を貫徹する意志をむきだしにした。
 三十六回も「改革」を連呼したこの演説のなかで安倍は、「農協改革」を皮切りに、社会保障制度の改悪、労働諸法制の改悪、TPP(環太平洋連携協定)への参加、停止中原発の再稼働、さらには「安保法制」という名の侵略戦争法制の整備や辺野古への海兵隊新基地建設などを「必ずや実現する」とがなりたてた。そして、演説のしめくくりに安倍は、「憲法改正に向けた国民的な議論を深めていこうではないか」と絶叫した。<戦争をやれる一流の軍事強国>にふさわしい新憲法を制定するという、まさに「戦後以来の大改革」のその本丸中の本丸と位置づけたこの一大攻撃の号砲を、安倍は国会の壇上において傲然と打ち鳴らしたのである。
 没落をあらわにするアメリカ帝国主義とこれに挑戦する中国・ロシアとが政治的・軍事的に角逐し、そして「イスラム国」なるものの台頭とウクライナ危機を震源として、世界的大戦勃発の危機が高まっている現代世界。この激動する現代世界において、アメリカやその同盟諸国とともに対中国戦争や「イスラム国」掃討戦を遂行しうる一流の軍事強国≠ヨと日本を改造するために、現行の安保法体系を大改造する侵略戦争法制の整備に血道をあげるとともに、現行憲法とりわけその第九条を最後的に葬りさろうとしているのが、ウルトラ反動の安倍政権にほかならない。
 労働者・人民に戦争と貧窮を強いる安倍政権にたいして、怒れる労働者・人民は全国において反撃の闘いにたちあがっている。辺野古新基地建設を体を張って阻止しつづけている沖縄の労働者・学生・人民の英雄的な闘いは全国の労働者・人民を限りなく鼓舞している。たたかう労働者・学生諸君! まさに決戦の時である。われわれは日本労働者階級の未来をかけて、安倍ネオ・ファシスト政権の反動総攻撃を仁王立ちになって迎え撃ち、木っ端微塵に粉砕するのでなければならない。
 この決定的な局面にあって、だが日本共産党の不破=志位指導部は、あろうことか「いま求められているのは、国際社会が結束して……(イスラム国を)武装解除と解体に追い込んでいくこと」であり「(安倍政権は)こうした方向に資する」べきだ(二月一日、委員長・志位の「声明」)などとほざいている。こうした「テロへの対処」の代案≠フ開陳は、「対テロ戦争」という名のアメリカ主導の対「イスラム国」軍事行動に参戦する野望をたぎらす安倍政権を、事実上尻押しする犯罪ではないか。
 「反テロ」の濁流に呑みこまれた既成指導部翼下の反対運動を雄々しくのりこえ、いまこそ「新ガイドライン策定阻止・侵略戦争のための関連法制定阻止」「辺野古新基地建設阻止」の反戦闘争を、そして「憲法改悪阻止」の闘いを爆発させようではないか。労働者・人民の闘いを総集約し、安倍ネオ・ファシスト政権打倒へ攻めのぼれ!

以下見出し

米―中・露角逐下の世界的戦乱勃発の危機の高まり

ウクライナ「停戦合意」――激化する米露角逐

切迫する現代世界の新たな危機

侵略戦争法制定・憲法改悪に猛突進する安倍政権

「反安保」を放棄した日共翼下の反対運動をのりこえ闘おう

安倍ネオ・ファシスト政権を打倒せよ!
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2・1労働者怒りの総決起集会第二基調報告

 「連合」労働貴族の腐敗を弾劾し大幅一律賃上げをかちとろう!

 本集会に結集されたすべての労働者、学生のみなさん。
 私じしんの決意をこめて、本二〇一五年春闘をともにたたかうことを呼びかけたい。
 一月二十九日におこなわれた経団連会長・榊原と「連合」会長・古賀による労使トップ会談のセレモニーで今春闘は本格的に開始された。これに先立つ一月二十六〜二十七日の労使フォーラムにおいて、独占資本家どもは、「賃上げ」を語りつつもベースアップにはいっさいふれず、年功的要素をなくす方向での賃金制度の「改革」を声高に主張した。「労使一丸となってデフレ脱却を目指す」とほざきながら、欺瞞的な「賃上げ」なるものをエサとして、労働者に賃金制度改悪と生産性向上を強制することが彼らの今春闘の最大の目的なのだ。
 首相・安倍は一月六日の経済三団体との賀詞交歓会において「法人税減税分で賃上げを」と要請した。これに応えて、経団連の榊原は「賃上げできる企業には対応をしてほしい」と会員企業経営者に要請し、東芝社長の田中などは「できるだけ前向きに考えたい」と応じた。アベノミクスの破綻をおしかくすために「賃上げ」ムードを醸しだそうとする安倍に、独占資本家どもは、独占資本優遇策をとっている安倍政権を支えるために、「賃上げ」ムードづくりに応じたのだ。だが安倍も資本家どもも、あらかじめこのかんの物価上昇にもおよばないような名目賃金のわずかばかりの引き上げを「賃上げ」と呼んで、われわれ労働者を騙そうとしているのだ。
 そもそも「連合」中央はわずか二%の「賃金要求基準」しかうちだしていないではないか。これは消費税増税と円安による輸入品価格の高騰のゆえの物価上昇にも満たない要求でしかない。ところが、トヨタ労組指導部は、この二%にも満たない六〇〇〇円の要求を早ばやとうちだし、その後、他の自動車労組、電機各労組、NTT労組、JP(郵政)労組の各指導部が、すべてこれにならった。まさに、トヨタ労組指導部は「要求をこれ以上吊りあげるな」と恫喝したのである。
 代々木中央とそれに盲従する一部の「全労連」指導部は、この「連合」の要求について、「共同の条件の芽がある」などと評価している。昨年末の総選挙における日共の議席倍増に浮かれている彼らは、ますます「保守層との共同」の緻密化にうつつをぬかしている。それゆえに彼らは、「具体的要求で共同を広げる」という願望を投射して「連合」指導部の方針を眺め、「共同」の期待を膨らませているのだ。春闘よりも四月の統一地方選における日共系候補の躍進≠オか頭にない「全労連」の一部幹部は、「連合」傘下諸労組の組合員を票田開拓の対象としかみなしていないのである。
 安倍政権の消費税増税と円安誘導により生活必需品は大幅に値上りし、労働者の実質賃金は十七ヵ月連続で低下している。「連合」指導部の「賃上げ」要求は、この実質賃金の低下をとりもどすことさえ放棄したふざけた要求なのだ。
 大手、中小零細企業を問わず、うちつづくリストラにともなう首切り・雇用条件悪化の攻撃により貧困を強制されて苦しむ労働者・人民は、安倍の描く「もうすぐおこぼれがくる」というごまかしに心底怒っている。そして既成指導部の裏切りや民主党のていたらくに失望し、やり場のない不満を鬱積させている。この現実をつきやぶるのは労働者の団結を基礎にした実力闘争しかない。一五春闘の戦闘的高揚をかちとるために、既成指導部の闘争歪曲を左翼的にのりこえたたかおう。

(以下、見出し)

1 <ファシズムと貧困>の強制に突進する安倍政権

 (1)アベノミクスの破綻を押し隠す政府・経団連

 (2)安倍政権に支えられ労働者人民に犠牲を強いる独占資本

 (3)既成指導部の裏切りとこれに抗して奮闘する闘う労働者

2 一五春闘を戦闘的に闘おう

 (1)賃金制度の改悪に反対し大幅一律賃上げをかちとろう

 (2)リストラ・首切り攻撃を許すな!

 (3)<ファシズムと貧困>を強制する安倍政権を打倒せよ!
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金融バブルにまみれ腐蝕を極める現代帝国主義世界 

目 次

T 逆オイル・ショック≠フ激震

U 金融緩和の阿片≠ノ溺れる米欧日の帝国主義経済

 ・膨張する金融バブル

 ・アメリカ経済の好調≠フ内実

 ・デフレ突入の瀬戸際で分解の危機を深めるユーロ圏
 (第二三五五号)

 ・「アベノミクスによる経済好循環」の欺瞞

V 強搾取による〈虚飾の繁栄〉に狂う現代帝国主義
 (本 号)
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2・3〜6辺野古 海上作業を阻止するぞ!

 弾圧をはね返し実力闘争を貫徹

フロートを乗り越え大型作業船に肉迫
し抗議の声を叩きつける(2月5日)
 辺野古・大浦湾の美ら海(ちゅらうみ)≠フサンゴを無慈悲に破壊しながら、巨大アンカーブロックの設置と巨大ブイの設置を強行している安倍政権にたいして、沖縄の労働者・人民の怒りは大爆発している。この怒りの爆発に恐怖する安倍政権は、何がなんでも新基地建設の着工にこぎつけるために、海上保安庁・県警機動隊を大動員して労働者・学生・市民にたいして大弾圧をくわえている。
 この凶暴な弾圧をはね返し海上阻止団は、二月五日、六日、巨大クレーン台船に肉迫し作業を中断に追いこむという画期的地平を切りひらいた。海上での闘いと連帯して、陸上においても連日多くの労働者・学生・市民がキャンプシュワブ・ゲート前に結集し、二十四時間たたかいぬいている。沖縄県学連と全学連派遣団の学生たちは、この闘いの最先頭で奮闘しているのだ。

ゲートを封鎖、米軍車両の出動を阻止 2・3

 二月三日午前七時、海上保安庁によるカヌーチームへの暴力的弾圧にたいして怒りに燃えるゲート前阻止団は、海保職員のシュワブ・ゲートからの進入を阻止する闘いを敢行した。「海上保安庁を基地に入れるな!」海保職員の乗った車両にたいして怒りのシュプレヒコールを浴びせかける。「海保は帰れ!」「暴力的弾圧を許さないぞ!」労働者・学生・市民の固いスクラムによって、海保の車両を次々と新ゲートから追いかえす。「やったぞ!」阻止団は気勢をあげる。
 新ゲートが封鎖され、焦りにかられた県警機動隊が阻止団を排除しようと襲いかかってくる。「ふざけるな!」「弾圧許さんぞ!」阻止団は怒りに燃えてスクラム固く機動隊の弾圧をはね返したたかいぬく。「座りこめ!」阻止団はゲート前に断固として座りこみ、新ゲートを封鎖しつづける。
 そのときだ。基地内から砂漠色に塗装された米海兵隊の巨大な装甲車5台が車列を組んで出てくるではないか。許しがたいことに、在沖米軍は強襲揚陸艦ボノムリシャールを投入し海と陸で対中国・対「イスラム国」の軍事演習を強行しようとしていたのだ。「NO WAR! NO BASE!」「対中国の戦争準備を許さないぞ!」「イラク・シリアへの攻撃許さないぞ!」阻止団は反戦の怒りを爆発させ、座りこんで米軍車両の出動を阻止する。たたかう学生は「基地撤去・安保破棄」と書かれたプラカードをつきつける。米軍装甲車は完全に立ち往生し、苦虫をかみつぶした表情の米兵が装甲車の上からにらみつけてくる。労働者・人民の闘いは基地機能そのものに打撃をあたえたのだ。
 米軍に尻を叩かれた警察権力が焦りに駆られてごぼう抜きを開始する。「弾圧粉砕!」「新基地建設許さないぞ!」労働者・学生・市民は弾圧に抗してたたかいぬいたのだ。
 午後、「島ぐるみ会議」のバスで駆けつけた労働者・学生・市民が合流し、約一五〇名のゲート前阻止団は、辺野古弾薬庫ゲート(キャンプ・シュワブ第三ゲート)まで移動し抗議行動を展開した。眼前に広がる大浦湾では、巨大なクレーン台船が二〇トンにもなるアンカーブロックを海中へと投下しているではないか。「辺野古新基地建設を許さないぞ!」「作業を中止せよ!」阻止団は怒りのシュプレヒコールをあげる。はるか二`b沖合のオイルフェンスではカヌーチームが海保の弾圧をはね返しこぎ進むのが見える。「カヌーチームがんばれ!」「海と陸で連帯してたたかうぞ!」阻止団は力の限り声をあげる。こうして阻止団は安倍政権による海上作業を実力で阻止する決意をますます打ち固めたのだ。

海と陸で連帯しクレーン台船を追い返す 2・4

新ゲート前で「ダイイン」。基地へ
の車両の出入りを阻止(2・4)
 二月四日、キャンプシュワブ・ゲート前に結集した労働者・学生・市民は、安倍政権・沖縄防衛局によるアンカーブロックの設置を許さないために、この日も激しくたたかいぬいた。
 「ゲートを封鎖するぞ!」午前十一時、労働者・学生・市民は、新ゲートを封鎖するかたちで「ダイイン」をおこない、車両の出入りを完全に封鎖する。軍用物資を積んだ民間のトラックが基地に入れずに国道に立ち往生する。トラックの助手席に乗りこんだ米兵は苛立ちの色を隠せない。慌てふためいた機動隊がごぼう抜きを始める。「弾圧許さんぞ!」「キャンプシュワブを撤去するぞ!」阻止団はスクラム固くたたかいぬき、三十分にわたって新ゲートを封鎖したのだ。
 この陸上の闘いと連帯して、海上ではカヌーチーム「辺野古ぶるー」のカヌー十五艇・「ポセイドン号」・抗議船二隻が、アンカーブロックの設置を阻止するために、瀬嵩の浜から二手に分かれて出航した。
 午後二時すぎ、オイルフェンスに到着したカヌーチームは、海上保安庁の弾圧をはね返しながら抗議行動を展開する。そのとき、「カヌーチームがんばれ!」「海保の弾圧許さないぞ!」と瀬嵩の浜から力強いシュプレヒコールが聞こえてくる。海保の弾圧に抗議しカヌーチームを応援するために、瀬嵩の浜と海岸沿いの国道に一〇〇名の労働者・学生・市民が結集したのだ。「辺野古ぶるーがんばれ!」「オイルフェンスを越えていけ!」陸上からの応援に勇気づけられたカヌーチームは次々とオイルフェンスを乗り越え、臨時制限水域に突入する。「いいぞ!」「がんばれ!」陸上の阻止団から拍手が送られる。「ファシズム的弾圧を許さないぞ!」「安倍政権打倒!」「安保粉砕!」沖縄国際大学と津田塾大学のたたかう女子学生が阻止団全体の音頭をとって力強いシュプレヒコールをあげる。
 「いまだ!」三艇のカヌーがオイルフェンスを乗り越え、一路大型クレーン台船に突進する。抗議船二隻もオイルフェンスを乗り越え全速力で台船に向かう。不意を突かれた海保の高速艇は完全に対応不能に陥る。カヌーと抗議船が向かってくるのを見たクレーン台船は、あわててキャンプ・シュワブに引き返していく。「やったぞ! 台船を追い返したぞ!」カヌーチームは凱歌をあげる。こうして労働者・学生・市民は、陸と海の連帯した力で、縦横無尽の闘いをくりひろげたのだ。
暴動鎮圧用銃を構え
る警備の米兵(2・4)
 この闘いの大爆発に、米軍当局が恐怖を募らせている。この日、辺野古弾薬庫前での抗議行動をおこなった労働者・学生・市民にたいして、警備の米兵は暴動鎮圧用の銃を構えて威嚇をおこなった。怒りに燃えた労働者・人民が基地に突入しかねないと心底恐れているのが米軍・オバマ政権なのだ。

海上作業を中断に追い込む 2・5

 「今日はクレーン台船まで肉迫して、作業を止めるぞ!」断固たる決意をうち固めて、カヌーチームは、闘いに起ちあがった。
 二月五日、カヌー十四艇・「ポセイドン号」・抗議船団は、二手に分かれて辺野古浜と瀬嵩浜から出航し、クレーン台船をはさみうちにした。辺野古浜から出航したカヌーチームは辺野古崎をまわってフロートの中に突入した。海保の高速艇がカヌーを拘束し排除をおこなうものの、カヌーチームのたたかう学生・市民は不屈の闘志を燃やし、何度もフロート内へ突入をくりかえす。
 午前九時三十分、辺野古崎に海保の高速艇部隊がひきつけられている隙に、瀬嵩側からカヌーチームと「ポセイドン号」・抗議船がオイルフェンスを越えて臨時制限水域に次々と突入していく。完全に裏をかかれた海保の高速艇部隊は、右往左往しながらあわてて抗議船・カヌーの拘束をおこなう。「ふざけるな! 弾圧許さんぞ!」このとき、「ポセイドン号」への海保のマークが外れた。「チャンス到来! 突っ込むぞ!」掛け声と同時に「ポセイドン号」はフルスロットルでクレーン台船にむけて、海上を滑走する。作業準備をおこなう台船を囲うフロートを一気に乗り越えて、巨大なクレーン台船に肉迫する。追尾してきた海保高速艇はフロートにスクリューを絡ませてもたついている。ついに「ポセイドン号」はクレーン台船に手が届くところまで突入した。たたかう学生はプラカードを高々と掲げ、満身の力をこめてシュプレヒコールをたたきつける。「作業を許さんぞ!」「新基地建設阻止!」「安保強化を許さないぞ!」作業船に乗っている防衛局の職員は顔面蒼白になっている。
 「ポセイドン号」につづいて、海保の追撃を振り切ったカヌーチームも次々とフロートを乗り越え、作業台船にせまる。もう海保だけでは抑えこむことはできず、防衛局のゴムボートまでもがカヌーを抑えこみにかからざるをえなくなっている。カヌーチーム・「ポセイドン号」・抗議船の見事な連係プレーによって海保の弾圧を打ち破りクレーン台船に肉迫するという画期的な闘いを敢行したのだ。この闘いによって、海上作業を中断に追いこんだのだ。

闘う学生を先頭に作業台船に抗議 2・6

オイルフェンスを越えて作業台船にむ
けて進撃するカヌーチーム(2月6日)
クレーン台船に突進する
「ポセイドン号」を追いかけ
る海保の高速艇(2月6日)
 翌二月六日、この日もカヌー九艇・「ポセイドン号」・抗議船五隻は二手に分かれ、オイルフェンスを越えて作業台船にむけて進撃した。午後二時十八分、カヌーチームが突入を開始する。海保の高速艇があわてて拘束に向かう。「いくぞっ!」たたかう学生の乗ったゴムボート「ポセイドン号」が全速力でオイルフェンス・フロートを軽々と乗り越えて突進する。「新基地建設を許さないぞ!」「安保粉砕!」「安倍政権を打倒するぞ!」巨大な山のようにそびえ立つクレーン台船にむけて、「ポセイドン号」のたたかう学生たちはシュプレヒコールをたたきつける。
 「とまれ!」と金切り声をあげながら向かってくる海保の高速艇を華麗にふり切り、「ポセイドン号」は台船の周りを何度も周回しながら阻止行動を展開する。
 このとき、大浦湾が見渡せる辺野古弾薬庫ゲート前に、陸上の阻止団が色とりどりののぼりをはためかせ駆けつけてきた。結集した労働者・学生・市民は海保を振り切り台船に迫る「ポセイドン号」・カヌーチームの姿にいっそう鼓舞されてシュプレヒコールを上げる。「辺野古ぶるーがんばれ!」「ポセイドンがんばれ!」「海保の弾圧をはね返してたたかえ!」「台船によじのぼれ!」陸上からの声をうけて海上阻止団はさらに怒りの声を作業台船にたたきつけたのだ。

2・22県民大集会の高揚をかちとれ!

 いまやカヌーチーム・海上阻止団の海保の弾圧をものともしない勇猛果敢な闘いに、沖縄の怒れる労働者・人民はおおいに鼓舞されて、シュワブゲート前での闘いに陸続と決起している。この闘いの大爆発に心底恐怖しているのが、日米新軍事同盟の飛躍的な強化に突進する日米両権力者なのだ。安倍政権は作業海域への海上阻止団の進入を抑えこむために、二月九日には新型フロートの設置を開始した。
 この暴挙に、労働者・人民の怒りはさらに燃えあがり、いまや「キャンプシュワブを封鎖しよう!」「全基地撤去!」の声が巻き起こっている。県学連・全学連のたたかう学生たちは、職場深部でたたかう労働者と連帯して、海・陸双方の最先頭において、闘いを反戦反安保闘争として高揚させるために奮闘している。
 すべての労働者・学生諸君! キャンプ・シュワブゲート前での2・22県民大集会(主催:実行委員会)への大結集をかちとれ! <反戦・反安保>の怒りの炎でキャンプ・シュワブを封鎖せよ! いまこそ安倍政権打倒へ攻めのぼれ!
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高浜原発の再稼働を阻止せよ

 規制委の3、4号機「適合」決定弾劾!

 二月十二日、原子力規制委員会は、関西電力高浜原発3、4号機が新規制基準に「適合」しているとする審査書を決定した。福島原発大事故の教訓をおよそないがしろにしたこの再稼働承認決定を、われわれは満腔の怒りを込めて弾劾する。
 首相・安倍は、この日おこなった施政方針演説において、「規制委が適合すると認めた原発は、再稼働を進める」と改めて宣言した。昨年九月に規制委が「適合」第一号とした九州電力川内1、2号機をめぐっては、反対闘争の高揚と九電自身の工事計画書作成の遅れによって、九電は再稼働の日程をうちだしえていない。こうした状況のもとで政府と関電はいま、高浜3、4号機を停止中原発の再稼働第一弾≠ニするべく突進している。高浜原発の再稼働を絶対に阻止せよ。
 規制委の「適合」判断なるものは、彼らが設定した「新基準」に照らしてさえ疑わしいものである。大事故発生時に対策の拠点となる「緊急時対策所」にかんして、関電は1、2号機の建て屋を使うと称している。しかし関電は、近々運転開始から四十年を迎える1、2号機の運転の二十年間延長を申請するとも表明しているのであって、1、2号機に核燃料を装てんした場合には、「審査をやり直す」と規制委は言うのだ。とにもかくにも「合格」の認定をだすための泥縄式やり口ではないか。また、一〇`b離れた地点には大飯原発があり、若狭湾周辺には十四基の原発が林立しているにもかかわらず、同時多発事故発生時の対策は検討のらち外とされているのだ。
 しかも、高浜3、4号機の再稼働はプルサーマルを前提にしている。〔3号機は<3・11>以後に定期検査で停止した際に、すでにプルサーマル運転を実施しており、一三年六月には、新たに3号機用MOX燃料二十体を敷地内に搬入。〕にもかかわらず規制委は、プルサーマル運転中だったかの福島第一原発3号機が数百bもの黒煙を上げて大爆発を起こした事態を検証も教訓化もせず、「ある程度経験を積んでいるので問題はない」(委員長・田中)などと強弁しているのだ。これは、潜在的な核兵器製造能力の維持・強化のために核燃料サイクル開発をあくまでも推進するという政策をとっている安倍政権の強圧を受けたものにほかならない。
 それだけではない。再稼働にあたっては、原発から三〇`b圏内の自治体には防災計画の策定が義務づけられているのであるが、地元同意にかんして政府は、立地地点の福井県と高浜町だけで十分としている。京都府舞鶴市の一部は五`b圏内にかかっているにもかかわらず、舞鶴市と京都府、さらに三〇`b圏内に一部がかかる滋賀県の意向などは無視しようとしているのだ。それどころか、反対の声の噴出を恐れる規制委と高浜町当局は、川内原発再稼働承認の際におこなった住民説明会すらおこなわず、ケーブルテレビで一方的に「説明」を放映するだけですまそうとしている。
 こうして安倍政権と関電経営陣は、労働者・人民の反対の声と闘いを圧殺して再稼働を強行しようとしているのだ。安倍は「燃料輸入の著しい増大による電気料金の上昇」が「大きな負担」になっているから「低廉」な原発を再稼働するかのように言い張っている(「施政方針演説」)。だが「低廉」などというのは真っ赤なウソである。関電社長・八木は、この四月から家庭用電気料金の一〇%程度の値上げをすでに申請しており、高浜原発を再稼働しても値上げに変わりはないと明言している。それどころか、つづく大飯原発の再稼働がなければ、第三次の値上げが必要だと喧伝し、労働者・人民を脅迫している。すでに関電は高浜原発の再稼働のために一〇三〇億円もの巨費を投入しており、この費用を回収するためにも、何がなんでも早期の再稼働を強行しようとしているのだ。まさしく、原発再稼働のための電気料金再値上げと言わなければならない。
 電力市場の自由化をまえにして政府・電力資本家どもは、高コストの原発を維持するために、原発による発電コストが市場価格よりも高い場合には、その差額を援助するという原子力版固定価格買い取り制度≠フ導入を策している。この輩が、厚顔無恥にも「原発は低廉」などとなおも言い張って、労働者・人民をだまし脅迫しながら再稼働を強行することを、われわれは絶対に許すわけにはいかない。
 高浜原発の再稼働を阻止せよ。川内原発の再稼働を阻止せよ。すべての原発・核燃料サイクル施設の廃棄をかちとれ。
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「成長産業化」の名による農業の解体的再編の策動

 安倍政権の「農協改革」の反動性

 安倍政権は今年初めに、全国農業協同組合中央会(JA全中)の地域農協にたいする指導・監査などの法的権限を今後三年で全廃する農業協同組合法改定案の基本骨格をとりまとめ、今通常国会に提出する、と発表した。日本農業の独占資本家的改編を「国際競争に打ち勝つ農業」の名のもとに貫徹していくために、ネオ・ファシスト政権は、その最大の障害とみなしている農業協同組合(農協)を解体・再編するための法改定にのりだしたのだ。
 農協の解体・再編に賭けた安倍政権のもくろみは、政府の規制改革会議が昨年六月十三日にうちだした「農業改革」のための「第二次答申」に如実に表出されている。この答申でうちだされた「農業分野の規制改革」案(「農業改革に関する意見」)は、「農業の保護制度」=「岩盤規制」を打ち砕く≠ニ称して、既存の農協を完膚無きまでに解体し日本農業を流通・食品などの諸独占体が参入する資本家的産業へと抜本的に改変するという国家意志をむきだしにしたものにほかならない。安倍政権が強行しようとしている「農業改革」こそは、戦後の農地改革いらい小規模な農地を自家所有する農民の小経営農業を基本として存続してきた従来の日本農業を、文字どおり死≠ノ追いやる施策以外のなにものでもないのだ。
 〔本稿では、安倍政権の「農業改革」にかけた思惑が第二次答申よりもよりストレートに表現されている規制改革会議ワーキンググループの「農業改革に関する意見(第一次答申)」を検討する。〕

以下見出し
「非連続な農業改革」と称する日本農業の独占資本家的改変策

独占資本の農業分野への参入を促す「一体改革」

歴代自民党政府の農業政策を不問に付すための詭弁

「攻めの農業」の名による小規模経営の解体

TPP交渉妥結に向けた農業「保護制度」の廃止
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日出生台 米軍演習阻止!
「連合」集会に5000労働者が結集 1・31
 アメリカのオバマ政権は、安倍政権の全面的協力のもとに、三月二日から陸上自衛隊日出生台演習場(大分県)において、在沖縄米海兵隊による一五五_りゅう弾砲の実弾砲撃演習を強行しようとしている。
 これにたいして、「連合」九州ブロック連絡会と「連合大分」は、一月三十一日午後一時から、日出生台演習場に隣接する大分県玖珠町において「『米軍基地の整理・縮小』と『日米地位協定の抜本見直し』を実現する1・31日出生台集会」を開催した。この集会には、九州全県から労組員約五〇〇〇人が演習反対の決意も固く結集した。「連合」指導部が、多くの下部組合員の「演習反対」の声を封じこめておこなおうとしているこの集会を戦闘的につくりかえるために、わが同盟は、大情宣を展開した。
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「戦争する国づくりを許すな!」
 労・学・市民が御堂筋デモ 1・26
 国会が開会した一月二十六日、大阪で、「戦争する国づくり・原発再稼働・沖縄新基地建設反対!」「安倍政権の暴走にストップを!」をスローガンにかかげた「御堂筋パレード」と集会がおこなわれた。
 安倍政権による極反動攻撃への怒りと危機感に燃え、この日の集会・デモに結集した労働者・市民一二〇名の最先頭において、神戸大学、奈良女子大学のたたかう学生たちは、<反安保><反ファシズム>の旗高く奮闘した。
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