第2349号(2014年12月22日)の内容

<1面>
革共同政治集会を圧倒的に実現 12・7
安倍政権打倒へ 戦闘宣言
労働者・学生一五〇〇名が結集

すべてのたたかう仲間に年末一時金の三割カンパを訴える
<2面>
「辺野古埋立て工法変更承認」弾劾!
 県庁座り込み闘争が大爆発 12・8―9 沖縄

<3面>
秘密保護法施行阻止の声轟く 12・6
 日比谷 労・学・市民1600が決起
 名古屋 「安倍を倒そう」1000名がデモ
「オスプレイ訓練阻止!」
 大矢野原現地闘争に決起 11・29

◎鹿大祭を実現 11・13〜17
<4面>
対中国の軍事的包囲網構築に奔走するオバマ政権
■防衛装備庁の設置
<5面>
JP「年末年始業務運行」交渉の妥結を弾劾せよ!
<6面>
トピックス
  物価上昇率未満の超低率―「連合」中央の「賃上げ」要求
  アベノミクス破綻に焦る経団連
「北方領土返還」を叫ぶ労働貴族
 「連合 平和行動in根室」
<7面>
反戦闘争破壊の先兵として蠢く走狗残党を一掃せよ
中野一派の組織崩壊をさらした「11月集会」
<8面>
2014年 掲載主要論文・記事一覧
 「解放」最新号








































  


革共同政治集会を圧倒的に実現 12・7

安倍政権打倒へ 戦闘宣言

労働者・学生一五〇〇名が結集

今こそ反スターリン主義運動の真価を! みなぎる闘志
(12月7日、銀座ブロッサム)
決意も新たにインターナショナルを斉唱する労学
(12月7日、銀座ブロッサム)
 十二月七日、わが同盟は首都・東京(銀座ブロッサム)において革共同政治集会を労働者・学生一五〇〇名の結集のもとに圧倒的に実現した。この政治集会をわれわれは、反動性をむきだしにした安倍政権を労働者階級の実力で打倒する総決起集会として断固としてかちとった。
 わが同盟を先頭とした労働者・学生・人民の闘いに追いつめられた安倍政権は、歴然たるアベノミクスの破綻を隠蔽し政権延命を策している。そのためにこそ安倍政権は、民主党をはじめとする野党各党をだまし討ちにして解散・総選挙にうってでた。それだけではない。何よりも安倍は、国家安全保障会議(日本版NSC)主導の強権的=軍事的支配体制をうち固め、もって宿願たる憲法改悪に着手する野望をたぎらせているのだ。
 集団的自衛権行使の合憲化をはじめとした安倍ネオ・ファシスト政権の反動攻撃を打ち砕く闘いを、わが同盟は前衛党としての矜恃にかけて、まさに労働者・人民の最先頭で奮闘してきた。この政治集会をわれわれは、日本階級闘争を領導してきたわが闘いの地平を打ち固めるとともに、総反撃のための戦闘態勢を断固として築きあげる場たらしめたのである。同時にわれわれは、本政治集会をつうじて、わが前衛党建設の飛躍的前進をかちとるための思想的=組織的拠点をがっちりと確立したのである。

以下見出し

総選挙をテコとした反動総攻撃を打ち砕け!
 ――基調報告

  米―中・露の新たな角逐

  反ファシズム統一戦線の構築を!

  わが革命的組織の強化をかちとろう

<基地撤去・安保破棄>の炎を燃えあがらせよ!
 ――沖縄県委員会

労働戦線代表と全学連委員長が熱烈に決意表明
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「辺野古埋立て工法変更承認」弾劾!

 県庁座り込み闘争が大爆発 12・8―9沖縄

 知事離任式会場を占拠し仲井真の「工
法変更承認」を弾劾し断固として闘う
(12月9日、沖縄県庁1階ロビー)
那覇市県民広場で「工法変更承認」に
怒りのシュプレヒコール(12月8日)
仲井真の逃亡をごまかす秘書課課長
を追及する労働者・学生・市民
(12月8日、沖縄県庁知事室前)
 十二月八日、九日の両日に、基地の県内移設に反対する県民会議主催で「仲井真知事の辺野古申請承認を許さない県民行動」がおこなわれた。沖縄県学連のたたかう学生たちは、この闘いの最先頭で奮闘した。
 沖縄県知事選挙で惨敗した現職知事・仲井真は、退任まであと四日となった十二月五日に、許しがたいことに政府・沖縄防衛局が県当局に提出していた辺野古埋立て工事の工法変更申請三件のうち二件を承認した。衆院選後すぐにでも辺野古海域埋立てのための海底ボーリング調査再開をめざしている安倍政権は、仲井真にテコ入れして県知事の任期中に強引に承認させたのだ。この安倍政権の暴挙を糾弾し、残された一件の工法変更承認を阻止するために、沖縄の労働者・学生・市民はたちあがり怒りを爆発させた。

12・8 知事室前で断固抗議

 十二月八日午前十時、県庁前広場に集まった労働者・学生・市民が、集会を開始した。司会の平和運動センター事務局長は、怒りもあらわに訴えた。「知事選で辺野古新基地反対の世論が示されたにもかかわらず、仲井真は任期切れ直前になって埋立て工法変更承認を強行した。絶対に許せない! 残る一件の承認を絶対に阻止しよう!」「よし!」参加者はたたかいぬく決意を固め、県庁前広場に設置したテントを中心に座り込みに突入した。
 その直後、仲井真が県庁に登庁したとの報がもたらされた。「承認は絶対にさせないぞ!」怒りに燃えた労働者・学生・市民が、知事室のある県庁六階をめざして階段を駆け上がる。驚き慌てた県当局は、知事室に通じる廊下のガラス張りのドアを閉め、職員が立ちふさがって知事室前での座り込みを阻止しようとする。知事室に通じる廊下は約一〇〇名の労働者・人民で埋めつくされた。
 「知事は出て来い!」対応に出てきた秘書課課長にたいして知事との面談を申し入れる。この県職員は、抗議団の迫力に押されて「調整してきます」と引き下がった。この直後、抗議団の怒りに恐れおののいた仲井真は顔面蒼白となり、密かに知事室を抜け出して非常階段で地下駐車場まで降り、コソコソと車で逃げ去った。
 この報が抗議団にもたらされるや、座り込んだ労働者・人民の怒りが爆発した。「ふざけるな!」「許せない!」秘書課長につめよる。県当局は、なんとか怒りを静めるために工法申請の担当部署である土木建築部長に承認の経緯を説明させるが、怒りは収まらない。「言い訳なんか聞きにきたんじゃないぞ!」「知事を出せ!」座り込む労働者・市民が次々にマイクを握って怒りの声をあげる。最前線で座り込んでいるたたかう学生がひときわ大きな声で叫ぶ。「辺野古新基地を絶対阻止するぞ! 安保強化を許さないぞ!」「そうだ!」抗議団の怒りは頂点に達した。
 県民会議の代表が、知事がこの場に出てくるまで座り込みを継続するという行動方針を提起すると、万雷の拍手がまきおこり、「よし、やるぞ!」と声が次々に飛ぶ。
 抗議団は、夕方まで知事室前での座り込みを断固貫徹し、その場で団結ガンバローを三唱した後、県民広場に移動して総括集会をおこなった。平和運動センター事務局長が「県の対応に怒り心頭だ。辺野古新基地は絶対に止める!」と力強く宣言すると拍手がまきおこった。抗議団は、翌日の県知事・仲井真の離任式には断固抗議することを確認し、最後に団結ガンバローを三唱してこの日の闘いを終えた。

12・9 県知事・仲井真に怒りの拳

 十二月九日午前八時三十分、県民広場に集まった労働者・学生・市民は、すぐさま県庁一階ロビーに移動し、その場で座り込み闘争を開始した。この日は仲井真の退任の日だ。「知事離任式」の垂れ幕が下がった県庁ロビーでは、会場となる中央部分が柵で囲われ、すでにその周りにスーツを着込んだ機動隊員が立ち並び阻止線を張っているではないか。この異様な光景のなか、抗議団はその正面に断固座り込んで集会を開催した。
 集会をやめるように説得に来た県職員を「知事が来るまで動かないぞ!」と一蹴し、司会の平和運動センター役員が訴える。「県民の団結で辺野古新基地を止めていこう!」「よし!」抗議団は、たたかう気概に燃えている。高齢の戦争体験者の男性がマイクを握って訴える。「沖縄から米軍も自衛隊もすべて引きあげさせよう!」「そうだ、そうだ!」抗議団から万雷の拍手がまきおこる。
 午前九時、「仲井真が来たぞ!」の声に抗議団がいっせいに立ち上がり、機動隊の阻止線につめよった。正面玄関からロビーに入ってきた仲井真に怒りのシュプレヒコールをたたきつける。「辺野古新基地を止めるぞ!」「県知事を許さないぞ!」仲井真は顔を引きつらせSPに護衛されながら、逃げるようにそそくさとエレベーターに乗り込んだ。
 午前十時、県庁ロビーには怒れる労働者・市民が続々結集し、その数は約二〇〇名に膨れあがった。「記者会見場をとり囲んで抗議しよう!」抗議団は、階段を駆け上がって記者会見場である六階に向かう。ところが、県当局は、階段からの入口ドアの四ヵ所すべてにカギをかけたうえ、県職員を配置して阻止線を張っているではないか。さらにエレベーターもストップして六階を完全に封鎖したのだ。
 抗議団の抗議を恐れた県当局によるこの姑息なやり方に、抗議団の怒りが爆発する。「ここを開けろ!」階段に抗議団が座り込んで抗議をつづける。
 労働者・人民の怒りの声に恐れおののき慌てふためいた県当局は、県職員と県警機動隊を総動員して厳戒体制をとったうえで記者会見をおこなった。さらに離任式については、五時間も前倒ししたうえ、会場も抗議団が座り込む一階ロビーから知事室隣の応接室に急きょ変更して、密室でおこなうという異例中の異例の対応をとらざるをえなくなったのだ。
 午前十時五十分、再び一階ロビーに総結集した抗議団は、退庁する仲井真を迎え撃つ態勢をとって集会を開始した。たたかう学生が、「全米軍基地撤去! 安保粉砕!」と大書した大横幕を掲げる。ロビーはいっきに戦闘的雰囲気に包まれた。県民会議の代表が呼びかけた。「工法変更承認をやった県知事に怒りをぶつけよう!」「よし!」抗議団の意気はますますあがっている。たたかう学生も「安保粉砕」の赤ハチマキを締め直して気合いを入れる。吹き抜けのロビーにシュプレヒコールがこだまする。「新基地建設阻止!」「知事は承認を撤回せよ!」怒りの声はやむことなく轟きわたった。
 午前十一時十五分、動員された県庁職員と機動隊の壁に守られてついに仲井真がエレベーターから降りてきた。抗議団の怒りは頂点に達した。抗議団は、「新基地NO!」のプラカードを掲げて仲井真につめよる。県庁ロビーに、シュプレヒコールと怒号が飛び交う。たたかう学生は大横幕を高く掲げ、「安保粉砕!」「軍事基地撤去!」と叫ぶ。SPに周りを囲まれて登場した仲井真は、顔をひきつらせている。そして、正面玄関に停車している白いワゴン車に押し込められるように乗り込んだ。しかし、発車しようとした車に労働者・学生・市民が詰め寄った。「承認を撤回せよ!」「絶対に許さんぞ!」仲井真を乗せた車両は抗議団をかきわけるように発車して、石もて追われるように出て行った。
 怒り覚めやらぬ抗議団は、再びロビーで集会を開催した。ヘリ基地反対協の代表が発言に立つ。「政府が断念するまで辺野古の陸でも海でもたたかいぬこう!」力強い決意表明に参加者は大きな拍手でこたえた。
 抗議団は、最後に団結ガンバローを三唱し、この日の闘いを終えた。
 沖縄のたたかう労働者・学生は、二日間の県庁での座り込み闘争をたたかいぬいた。鉄面皮にも「安倍政権の応援団」を自称し工法変更承認を強行した県知事・仲井真を徹底的に弾劾するとともに、これを指示した安倍政権にたいする怒りを爆発させてたたかいぬき、最後の一件の承認を阻止したのだ。県学連のたたかう学生たちはその最先頭で奮闘し、闘いを戦闘的に高揚させてきたのだ。
 安倍政権は、十二月十四日の衆議院選挙の直後にも、辺野古現地での阻止闘争によって中断させられていた辺野古海域での海底ボーリング調査と三〇〇bの仮設護岸の埋立て工事を開始しようとしている。沖縄のたたかう労働者・学生は、この八日、九日の県庁での座り込み闘争でうち固めた労学の団結を基礎に、米日両政府権力者による辺野古新基地建設工事を阻止するために全力で奮闘するであろう。
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対中国の軍事的包囲網構築に奔走するオバマ政権

 十一月にアジア三ヵ国を歴訪したアメリカ大統領オバマは、日本、オーストラリア、韓国、フィリピンなどの同盟諸国や「パートナー国」との軍事協力を強化するための外交に奔走した。米日豪三国首脳会談(十一月十六日)においてオバマは、中国を念頭に「海洋をめぐる紛争は国際法にしたがって解決する」こと、および「ロシアによるクリミア併合とされるものとウクライナの情勢不安定化」に反対することを安倍・アボットとともにうたいあげ、「三ヵ国の協力が全世界にわたる」と宣言した。これにつづいておこなった日米首脳会談においては、日本政府による「集団的自衛権行使」合憲化の閣議決定にふまえ、日米新ガイドラインの策定を急ぐことを、オバマは安倍とのあいだであらためて確認した。
 十一月十五日のオーストラリア・ブリスベンでの外交演説において「われわれのリバランスは、アメリカがアジアのためにより多くのことをするだけではない。アジア太平洋地域が世界中でアメリカとともにより多くのことをやる、ということでもある」とおしだしたオバマ。この没落帝国主義アメリカの権力者は今、「太平洋は中・米二つの大国を受け入れる十分な広さがある」と言い放っている中国の習近平にたいして「同意する」とさえ言明し、「中国の平和的台頭」を要請する、という対応をとっている。こうした政治的な瞞着をくりひろげる他面において、あくまでも中国にたいする軍事的優位を確保しつづけるために、対中国の軍事的包囲網の構築をめざして奔走している。オバマ政権は、米日、米豪、米韓、米比などの軍事同盟を強化し、それらを相互にリンクさせる策動や、ベトナム、インドネシア、インドなどの「パートナー国」と位置づけた諸国の権力者とのあいだでの軍事協力の強化を現に進めているのだ。
 本稿では、オバマ政権による対中国の軍事的包囲網構築の実態を明らかにする。

以下、見出し

米日豪の共同作戦遂行体制の構築・強化

 合同軍事演習の連続的強行

 新型潜水艦などを共同開発

 「海洋強国」をめざす習近平中国への対抗

米韓軍事同盟強化の策動

「パートナー国」との軍事協力の強化
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JP労組本部の「年末年始業務運行」交渉の妥結を弾劾せよ!

 日本郵政経営陣は、JP労組中央本部とのあいだで九月二十六日に「二〇一四年度年末年始業務運行の基本方針」にかんする中央交渉を妥結した。日本郵政経営陣は、二〇一四年度の「年繁事業」の重点施策を対前年比二割増のゆうパック≠ノおいている。株式上場を目前に控え上場にふさわしい日本郵政づくり≠このかん追求してきた日本郵政経営陣は、本年末事業をなんとしても成功裡にのりきろうとしている。そのために従来にもまして効率性・経済性≠高めることを軸にして計画を策定した。ゆうパック二割増への対応にもこの考えをつらぬいている。
 日本郵政経営陣は、このかん二〇一四年以降を中期経営計画の初年度と位置づけ、日本郵便事業の赤字からの脱却とゆうパック事業の黒字化をかかげて、徹底的なリストラ策と宅配他社からの「奪還営業」に力を注いできた。これは、JP労組中央本部の全面的協力のもとに遂行され、それが功を奏して夏の中元期では、ゆうパック引きうけ数が二割増の実績をあげ、営業収益も前年同月比六四億円増と「好調」であった。この勢いを年末でも維持しようというのが日本郵政経営陣の魂胆なのだ。しかし、九月中期決算で、日本郵便の場合、昨年同期の赤字三七億円に比して十倍の三八六億円の大幅な赤字を計上した。この赤字の要因を人件費の高騰とみなす日本郵政経営陣は、一層の生産性向上をめざしているのだ。
 JP労組中央本部は、年末業務運行の交渉を、会社と「難しい運営が求められている」との事業環境への共通認識≠披歴し、会社経営陣と同一土俵で年末繁忙に全面的に協力する観点からおこなった。
 われわれは、日本郵政経営陣に全面的に協力するJP労組中央本部を弾劾し、二週間以上の長期間・長時間労働(毎日四時間の超勤)の強制やそして年賀販売のノルマ強要をゆるさない闘いを職場深部から創造しなければならない。

以下、見出し

徹底した経費削減を号令する日本郵政経営陣

班(チーム)ごとの年賀販売ノルマの強要

  労使協議でのJP労組中央の抱き込み

経営陣に全面協力を誓うJP労組本部

  郵便局=ブラック企業≠フ烙印

要員問題に要求を切り縮める本部を許さず闘おう
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反戦闘争破壊の先兵として蠢く走狗残党を一掃せよ

 国家権力の走狗集団ブクロ派の残党・中野一派は、安倍政権が<軍国日本>再興をもくろんで反動諸攻撃を強めている今このとき、まさにスパイ挑発集団としての正体もむきだしに、反対運動破壊の先兵としてうごめいている。今年夏いらい、沖縄・辺野古現地では、日米両権力者による米海兵隊新基地建設を阻止するために、沖縄・全国の労働者・人民は辺野古現地において、陸上・海上において実力でたたかっている。十一月十九日に日本政府が再開しようとしたボーリング調査を実力で阻止したのだ。まさにそのとき、中野一派は、みずからは「いま辺野古で実力闘争をやっても工事を止められる段階にはありません」(富田某、『前進』第二六四五号)とうそぶき、安倍政権の攻撃にたいして完全屈服している。そのうえで、辺野古現地の闘いを丸ごと「オール沖縄」の「体制内運動」とレッテルを貼り、「その核心的本質は階級解体でありプロレタリア革命の破壊にあることがはっきりする」(『前進』第二六四七号)と真っ向からの敵対を宣言しているのだ。安倍ネオ・ファシスト政権の意をうけて、ブクロ派は、反対運動を弾圧する攻撃の先兵として公然とたちあらわれているのだ。
 走狗としての本性をむきだしにした中野一派の蠢きを、その粉飾もろとも粉砕せよ。

国会前や辺野古の闘いを「体制内運動」と烙印し逃亡

 中野一派は、スパイ通信『前進』「夏季特別号」(八月四日発行の第二六四三号)に「政治局」署名の「政治路線論文」なるものを掲載した。ここにおいて、大原ら官僚どもは、「7・1集団的自衛権行使の閣議決定」によって「戦争か革命かの歴史的選択が問われる時代」にはいったとかいう「時代認識」をおしだしている。
 まずもって、「七月一日をもって時代は変わった」などとすることは、それまでは、「集団的自衛権行使」合憲化の攻撃にたいしてこれを阻止する闘いとまったく無関係な存在であったことをみずから逆証明する言辞以外のなにものでもない。実際、「閣議決定阻止」の「か」の字も『前進』になかっただけではない。公安警察に尻を叩かれてオズオズと国会前にあらわれた七月一日にいたるまで、ただの一度も国会前の闘争に姿を見せもしなかったのが中野一派であった。走狗どもは、閣議決定は「労働者階級人民に対する戦争宣言」だ≠ニか言いつつも、安倍の「戦争」攻撃≠ノたいして、具体的に、ガイドライン改定にも日米軍事同盟の強化にも、一度も反対することなく、むしろ、国会・首相官邸前での労働者・人民の闘いを丸ごと「体制内運動」と烙印しこれに徹底的に敵対してきただけなのだ。
 沖縄・辺野古では米軍新基地建設の着工に反対する労働者・学生・人民がボーリング調査を阻止する実力闘争を果敢にくりひろげている、そしてこの闘いを<全米軍基地撤去・安保破棄>の質をもった闘いへ高めるためにわが革命的左翼が先頭にたって奮闘している。まさにその時に中野一派は、この闘いに「体制内運動」だ∞プロレタリア革命の破壊だ≠ニ悪罵を投げつけてきた。そればかりではない。国家権力が「暴力で建設阻止闘争を徹底的につぶそうとしている」から、「いま辺野古で実力闘争をやっても、もう負けは決まっている」などと、日米両権力者の策動への怒りに燃えて起ちあがっている労働者・人民に闘争放棄を迫っているのだ。これぞまがうかたなき闘争破壊そのものだ。辺野古現地でたたかいぬいている人民からスパイ集団としての本性を見抜かれて追放されて以来、辺野古に近づくこともできなかった中野一派が、いまやその正体をむきだしにしているのだ。
 中野一派の官僚は、このような反階級的行為を次のような粉飾によってごまかし正当化している。

安倍政権と闘うことなき資本の戦争政策との闘い

 口先では「反戦闘争」を語りながらも中野一派は、辺野古新基地建設阻止闘争に真っ向から敵対しているだけではない。安倍政権が日本国家を「アメリカとともに戦争をやれる国家」へと飛躍させるための攻撃にたいしては、ガイドライン改定についても自衛隊の増強についても、一片のゴミ記事で触れることはあってもなにひとつ反対闘争にとりくまない。まさに安倍政権の飼い犬!
 辺野古現地闘争に敵対している中野一派の「沖縄県委員会」は、では何と言っているのか。「辺野古新基地建設を阻止する闘いに問われていることは、……動労千葉が貫いてきた反合・運転保安闘争路線で闘う労働組合を沖縄の地によみがえらせることだ」(スパイ通信第二六四五号)と。要するにダバ路線を掲げた労組をつくっていればいいのだ、辺野古現地に行く必要はない、というのだ。こうやって下部活動家を必死で固めているのが中野一派の官僚どもだ。
 夏の「全国代表者会議」で岩竹某はいう。「戦争の本質は、資本主義社会の本質である『賃労働と資本』の関係をより強くし、強化するためにある」と。そして、「賃労働と資本の鎖を引きちぎることなしに」「戦争はなくならない」のであるから、「資本にたいする戦争反対の闘い」をつくりだせ、と号令するのだ(ニセ『共産主義者』第一八一号)。
 「資本にたいする戦争反対の闘い」だと? 中野一派官僚は、国家権力・安倍政権の戦争政策にたいしてたたかわないことを、「資本の戦争」との闘い(中野一派のいう「階級戦争」なるもの)などというシンボルをでっちあげることによって正当化している。米・日―中・露の権力者どもがそれぞれの階級的(ないし党派的)利害を「国益」とおしだしながら戦争政策をおしすすめているときに、それが新たな世界大的戦争をひきおこしかねないときに、かかる現代世界の危機などスパイ分子にはまるで関係がないということなのだ。
 彼らが「戦争は究極的な資本の論理の追求」だとことさらにおしだすのは、「戦争は新自由主義の延長であり、そのきわみ」だと描きだすためなのだ。そのような意味付与を中野一派は、駄馬がたたかった「国鉄の分割・民営化攻撃」こそは日本の「新自由主義」のはしりであり、これとたたかった≠アとに「動労千葉派」の優位性がある、と政治的におしだすためにこそおこなっているのだ。もっとも、一九八六年の国鉄分割=民営化が強行されたときには「新自由主義攻撃」などひとことも語っていなかったのが当時のブクロ派であったのだ。
 しかも中野一派は、「新自由主義攻撃」を「命を奪う」攻撃として、また「新自由主義」を「むきだしの資本主義」=「資本が自由に搾取・収奪する」ものと描きだす。「新自由主義攻撃」を云々しながらも、彼らは、「新自由主義」の名のもとに金融制度の再編や悪らつな経済政策を――あくまでも管理通貨制度を前提として――強行する政府=国家権力やそれを支える暴力装置がまるで存在しないかのように描く。それはまさしく国家権力の走狗集団にふさわしい「新自由主義」論ではないか。この正体をおしかくすための粉飾が、「資本」にたいする「闘い」の量的積み重ねと拡大の延長線上に国家権力ならぬ「社会権力」の「転換」を位置づけるサンディカリズムまがいの言説だというわけである。
 中野一派が、「プロレタリア世界革命の準備」と称して「職場での団結づくり」なるものを吹聴しているのは、国家権力の走狗集団としての血塗られた正体をおしかくして延命するために、老いさらばえた駄馬のまわりに労働組合運動活動家のアンコをつけることを願望しているからなのだ。けれども、消滅寸前の駄馬を維持するために駄馬官僚主導でとってきた「階級的労働運動路線」にたいして残存活動家どもは反発を強めるばかりだ。中野一派官僚よ、まさにどん詰まりだ!

「反安保」を掲げられないスパイ集団の苦しまぎれのこじつけ

 そもそも、安倍政権による「集団的自衛権行使」合憲化の攻撃についての分析そのものが、デタラメきわまりない。「大恐慌、新自由主義の崩壊、虐殺・破壊・戦争の危機を世界革命へと転化しよう」と題された「政治局」論文(スパイ通信第二六四三号)は、空疎なコトバが並んでいるだけではないか!
 安倍政権が強行した「集団的自衛権行使」合憲化にたいして中野一派は、「7・1反革命クーデター」だとかというレッテルを貼っているだけで、日米両権力者が「集団的自衛権行使」合憲化にふまえて日米共同の対中国戦争マニュアルたる日米ガイドライン改定をはじめとする日米新軍事同盟の飛躍的強化の策動に一気にうってでていること、この動向に完全に口をつぐんでいる。そのうえで、この春から言ってきていた<世界恐慌→帝国主義間争闘戦の軍事化・戦争化>という荒唐無稽なシェーマ――日米両国家がいまにも軍事的対峙をはじめるかのように描いたそれ――とのつじつまあわせに四苦八苦しているのである。
 いわく――7・1「集団的自衛権行使」合憲化の強行をもって安倍は「日帝独自の対米対抗的な勢力圏の拡大」のための戦争に突入しようとしている(ニセ『共産主義者』第一八一号、岩竹)、「日帝独自の軍事力を海外展開し、新たな侵略戦争へ乗り出すことを宣言した」(スパイ通信第二六四〇号、水樹)と。つまるところ、「日米安保の枠内で進めてきた日帝のその基本政策からの大転換だ」(同)と。まさに日米両権力者が日米同盟を文字通りの「グローバル・アライアンス」へと飛躍的に強化させようとしているときに、なんというふざけた言い種か。
 このような、ただちにデタラメさがバレバレになる「分析」ではあまりに恥ずかしいと思ったのか、中野一派はコソコソと言いかえをしている。これについてはすぐ後でとりあげるとして、その前に、ひとつ、暴いておかなければならない。水樹のゴミ記事のなかで、中野一派は「日米安保の枠内で進めてきた日帝のその基本政策」と口走った。日帝は7・1まで、安保の枠内で進むことを基本政策としてきた、と。よくぞ言ったものだ! 走狗どもよ! では聞くが日帝が基本政策としてきた日米安保について、お前たちはなぜ反対してこなかったのか。これが基本政策だと言うのなら、なぜ「安保反対」を一九八〇年いらい三十四年間、ひとことも言わなかったのか。
 その理由は、中野一派が、その源流たるブクロ派が、清水丈夫のもとで安保ブントの同僚$X田実、香山健一、西部邁らにオルグられて反安保をひとことも語らないことを飼い主たる田中角栄に誓った、という歴史的罪業に発するのだ(詳しくは「清玄の懐に入ったブクロ派」『共産主義者』第六十九号参照)。
 そしていま、苦しまぎれに中野一派は言う――「さしあたっては日米安保を維持・強化しつつ日帝独自の利害を貫く」(スパイ通信「編集長」城戸、夏季特別号)、いわく「日米矛盾が深まれば深まるほど、直接的現実的には日米安保条約を軍事同盟として徹底的に強化していかざるをえない」(『序局』第七号)。
 ならば聞こう! いま、現在的に安倍政権が「日米安保条約を軍事同盟として徹底的に強化して」いるというのであれば、なぜ「安保反対」「日米軍事同盟強化反対」をひとことも――そう! ひとことも語らないのか?
 こんにち安倍政権がオバマ政権とともに日米新軍事同盟を対中国の攻守同盟として本格的に構築・強化せんとしている――このようにわれわれが分析することについて、「対米従属論だ」などという笑止千万の悪態をつく前に、城戸や『序局』編集局のような対米従属論を処理する方が先決ではないのか。
 要するに、中野一派の、7・1閣議決定についての「分析」は、およそデタラメであり、かつてんでんバラバラの、苦しまぎれのこじつけにすぎない。それでも一貫しているのはただひとつ、「反安保」を口が裂けても語らないということだけなのである。
 「対米従属論だ」などという、身のほどしらずの悪態について、ひとことだけ対応しておこう。そもそもかつてのブクロ派が、日米運命共同体論にもとづいて「安保粉砕・沖縄奪還・日帝打倒」の「総路線」を掲げていたことは置いておこう。
 今日、安倍政権が、中国との対抗のためにオバマ政権とともに、日米新軍事同盟を強化しつつ、同時に自前の危機管理能力の強化に――日本帝国主義の国家戦略にもとづいて――突進している。このように捉えることを対米屈従論だ、などとみなすのは、そうみなす者のオツムが平板であるからである。日本資本制国家権力が国際法的に独立しているということと、しかしこの日本国家が――その支配階級の階級的利害にもとづいて――アメリカとの帝国主義的軍事同盟をとりむすび、それゆえに、この軍事同盟をテコにしてのアメリカ帝国主義からする軍事的・政治的・経済的な規制を受けるということ、この構造を捉えることができないもののみが、単純対米自立論と対米従属論とのあいだを右往左往するのだ。日共の「従属国規定」の裏返しの単純自立論に陥ってきたのがブクロ派であり、「反安保」を語らぬための方便として「日米の争闘戦の激化」と描きだしてきたのがブクロ派であり、その残党・中野一派なのである。

 すべての労働者・人民諸君! わが同盟は、国家権力につき動かされた中野一派の7・1闘争破壊のうごめきを、そして、「貧困地獄」と非正規雇用に突き落とされている多くの労働者とりわけ青年労働者を、「合同労組運動」を詐称してみずからのまわりに引きこみ囲いこむことをもって絶え絶えの息継ぎの足しにできるのではないか、という彼らの願望とそのうごめきの犯罪性を突きだした。この連打(松江論文、仁井田論文)に官僚どもはけたたましく「悲鳴」をあげている。自分たちの命綱≠ナある動労千葉、動労水戸、そして「合同労組」への批判だけはやめてください、とわが同盟に哀願しているのだ。
 だがもちろん、わが同盟は、ハミダシ労組活動家集団として延命することを願望するのみならず、安倍ネオ・ファシスト政権による日本階級闘争破壊攻撃の先兵としてうごめいている国家権力の走狗集団残党を許してはおかない。駄馬官僚に主導された中野一派は、わが同盟の走狗集団解体・一掃の残務処理の闘いから逃れるために息も絶え絶えにあえいでいる、この悪あがきを断じて許すことなく、いまこそブクロ派残党を一掃しよう。
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中野一派の組織崩壊をさらした「十一月集会」


「三十年間後退し続けました」――「動労総連合の全国化」の破産

名ばかり「反戦闘争」で走狗の本性を自己暴露

国家権力にすがり延命を策す走狗集団を追撃せよ
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すべてのたたかう仲間に年末一時金の三割カンパを訴える

日本革命的共産主義者同盟(革マル派)

 同志諸君! たたかう労働者・市民のみなさん!
 首相・安倍は、消費税税率の引き上げ延期の「信を問う」という欺瞞的な名目のもとに、衆議院の解散・総選挙にうってでた。GDPが二期連続のマイナス成長となったことに悄然となり、アベノミクス政策の総破産をのりきるために、衆議院選挙へのなだれこみにうってでたのが、「経済再建が使命」と称してきた安倍なのだ。
 だが、アベノミクスは大企業や富裕層に円安・株高の恩恵を与える一方で、労働者・人民には貧困だけを強制したものにほかならない。この反人民的な政策の破綻を開き直りのりきりを策すことなど、われわれは断じて許さない! それだけではない。安倍は、<軍国日本>再興の野望を燃やして、新たな日米ガイドラインの策定や集団的自衛権行使の関連法制定、辺野古新基地建設などを、みずからの政権下で強行することを策している。そのために長期政権の基盤を創出し日本版NSC専決体制を強化することを狙っているのだ。今こそ怒りをこめて<貧困と戦争>の強制に反対し、労働者・人民の階級的な底力で安倍政権を打倒しようではないか!
 「連合」古賀指導部は、泥縄的に民主党との選挙政策の協定を結ぶ一方で、独占資本家と並んで政労使会議に参加し、安倍政権の政策の尻押しに懸命になっている。日本共産党指導部は、総選挙に浮き足立ち、すべてを議席獲得のための集票活動に解消している。
 こうした既成指導部の腐敗を弾劾し、安倍政権の反動諸攻撃に反対する反戦反基地闘争、政治経済闘争を高揚させ、<反ファシズム統一戦線>を構築しよう。
 いま現代世界は戦争的危機を深めている。あらゆる意味で権威を失墜させたオバマのアメリカ帝国主義にたいして、習近平の中国が、プーチンのロシアと結託して、政治的・経済的・軍事的な対抗にうってでている。この中国への敵愾心にかられて、オバマ政権と対中攻守同盟を強化することに突進しているのが、安倍政権なのだ。
 現代世界を覆う戦争的危機と貧困強制をうち破るために、労働者階級の階級闘争の全世界的な再生をかちとらなければならない。そのためにわれわれは、今なお害毒を流しつづけるスターリン主義を超克する思想的・組織的な闘いを果敢にくりひろげよう。わが反スターリン主義運動の戦列を拡大・強化するとともに、国際的にもさらに波及させるために奮闘しよう。
 こうした闘いを財政的にささえるために、すべてのみなさんが年末一時金の三割カンパを寄せられるよう心から訴えます。
 二〇一四年十一月

 <送り先>
  東京都新宿区早稲田鶴巻町五二五―三   解放社
  (振替・〇〇一九〇―六―七四二八三六)

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秘密保護法施行阻止の声轟く 12・6
日比谷 労・学・市民1600が決起

 安倍政権が万余の労働者・人民の反対の声をふみにじって「特定秘密保護法」を制定してからちょうど一年にあたる十二月六日、東京・日比谷野外音楽堂において「強行採決から一年 『秘密保護法』施行するな! 12・6大集会」が開催された。早稲田大学・国学院大学などの首都圏のたたかう学生たちは、特定秘密保護法の施行を阻止し・その撤廃を断固かちとるために、労働戦線においてたたかう戦闘的・革命的労働者と連帯して、<反安保><反ファシズム>の旗たかくこの日の集会・デモを戦闘的に牽引した。
意気高く銀座をデモ行進する首都圏学生ネットの学生たち
名古屋 「安倍を倒そう」1000名がデモ

 東海地方のたたかう労働者・学生は、十二月六日に名古屋市栄で開催された「強行採決から1年…… 諦めると思ったら大間違い!!!! 秘密保護法なんてゆるさない! 12・6大集会&デモ」に決起した。
雨をついて労・学・市民が結集
(12月6日、栄エンゼル広場)
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「オスプレイ訓練阻止!」
大矢野原現地闘争に決起 11・29
 十一月二十九日、鹿児島大学のたたかう学生たちは、日米共同軍事演習「フォレスト・ライト」を阻止するために、熊本の大矢野原演習場ゲート前での抗議闘争に断固として決起した。
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