第2346号(2014年12月1日)の内容

<1面>
辺野古埋め立てを阻止せよ!
 日米新ガイドライン策定反対!
 労学の底力で安倍ネオ・ファシスト政権打倒へ攻めのぼれ!

すべてのたたかう仲間に年末一時金の三割カンパを訴える
<3面>
辺野古 フロート再設置・桟橋工事を実力で粉砕!
 海と陸で闘いが大高揚 11・19〜22

<2面>
日米合同軍事演習に抗議 11・7小松
■米日比が南シナ海で初の合同軍事演習
<4面>
川内原発再稼働を阻止せよ
 原発再稼働・原発輸出に狂奔する安倍政権

11・7鹿児島 知事の「同意」に怒り爆発
<5面>
黒田さんのゴルビー主義との対決に学ぶ
<6面>
Topics 「増税延期」を追認する「連合見解」の欺瞞
「連合」と民主党の反労働者的な政策協定
秋闘勝利! 2000が結集 11・7金沢
派遣労働者に生涯派遣≠強制する安倍政権・独占資本家
<8面>
『黒田寛一初期論稿集』全七巻の完結にあたって
 若き黒田の実践論・人間論の追求を学ぶために

<7面>
万華鏡2014――情勢の断層を読む
◆ワルの先輩≠ノ学んで
◆奥様の行列
◆カタルーニャの変
◆サイバー戦争準備
週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉
 「解放」最新号









































  


辺野古埋め立てを阻止せよ!

日米新ガイドライン策定反対!

労学の底力で安倍ネオ・ファシスト政権打倒へ攻めのぼれ!

沖縄の闘う労・学が辺野古の海と陸で大奮
闘。フロート再設置・桟橋工事を粉砕。海保
の弾圧を突破して闘うカヌー隊(11月21日)
 「浮き桟橋設置を阻止したぞ!」――十一月十九日からの四日間、沖縄のたたかう労働者・学生は、辺野古の陸・海で文字通り体を張ってたたかいぬき、ついにボーリング調査再開(フロート再設置と桟橋設置)を断固として阻止した。この労働者・学生の猛反撃に恐れおののいた政府権力者は、「高度な政治判断」などと称して――衆議院選挙で自民党候補が不利になるということだ!――仮岸壁工事の「中止」を表明せざるをえなくなったのだ(十一月二十三日)。
 すべての労働者・学生諸君! さらなる闘いの前進をかちとろう。辺野古新基地建設に執着する日・米両権力者をして震撼せしめよ! ネオ・ファシスト安倍はいま、沖縄―全国に燃え広がる反戦反安保・再増税反対・原発再稼働反対の闘いに顔面そう白となり、ヒステリーを昂じさせている。安倍政権は、あらわになった「アベノミクス」の破綻に慌てふためき、政権の延命を賭けて衆議院解散・総選挙にふみきった。この極悪政権は、「アベノミクス」の破綻を覆い隠すとともにあいつぐ閣僚の不祥事≠ノたいする追及を振りきろうと、前方への逃走≠開始したのだ。沖縄県知事選の敗北をもかき消し辺野古新基地建設を「政府の専管事項」と開き直って強行するだけではなく、「集団的自衛権行使」の合憲化を前提にした安保関連諸法の大改悪=戦争法制の制定をはじめ、ありとあらゆる反動諸攻勢を遂行するフリーハンドを手に入れようと突進をはじめたのだ。この策動を断じて許すな!
 労働者・学生諸君! いまが正念場だ。われわれは、辺野古への海兵隊新基地の建設を阻止する闘いをさらに強化するのでなければならない。「新ガイドライン」の策定と戦争法制の整備を断固として阻止せよ! 日米新軍事同盟の対中国攻守同盟としての本格的構築・強化反対! <安保破棄・全米軍基地撤去>をめざして沖縄を先頭に全国から<反戦・反安保>の闘いを巻き起こそう! 消費税再増税と労働法制改悪を阻止せよ! 安倍ネオ・ファシスト政権打倒へ攻めのぼれ!

以下見出し

辺野古新基地建設に突進する日米両権力者

追いつめられ衆院解散・総選挙にうってでた安倍政権

対中国戦争準備のための日米合同演習の展開

「反安保」抜きの「建白書実現」に没しさる既成反対運動

日共翼下の「基地の縮小・撤去」請願運動をのりこえ闘おう!
Top

  


すべてのたたかう仲間に年末一時金の三割カンパを訴える

日本革命的共産主義者同盟(革マル派)

 同志諸君! たたかう労働者・市民のみなさん!
 首相・安倍は、消費税税率の引き上げ延期の「信を問う」という欺瞞的な名目のもとに、衆議院の解散・総選挙にうってでた。GDPが二期連続のマイナス成長となったことに悄然となり、アベノミクス政策の総破産をのりきるために、衆議院選挙へのなだれこみにうってでたのが、「経済再建が使命」と称してきた安倍なのだ。
 だが、アベノミクスは大企業や富裕層に円安・株高の恩恵を与える一方で、労働者・人民には貧困だけを強制したものにほかならない。この反人民的な政策の破綻を開き直りのりきりを策すことなど、われわれは断じて許さない! それだけではない。安倍は、<軍国日本>再興の野望を燃やして、新たな日米ガイドラインの策定や集団的自衛権行使の関連法制定、辺野古新基地建設などを、みずからの政権下で強行することを策している。そのために長期政権の基盤を創出し日本版NSC専決体制を強化することを狙っているのだ。今こそ怒りをこめて<貧困と戦争>の強制に反対し、労働者・人民の階級的な底力で安倍政権を打倒しようではないか!
 「連合」古賀指導部は、泥縄的に民主党との選挙政策の協定を結ぶ一方で、独占資本家と並んで政労使会議に参加し、安倍政権の政策の尻押しに懸命になっている。日本共産党指導部は、総選挙に浮き足立ち、すべてを議席獲得のための集票活動に解消している。
 こうした既成指導部の腐敗を弾劾し、安倍政権の反動諸攻撃に反対する反戦反基地闘争、政治経済闘争を高揚させ、<反ファシズム統一戦線>を構築しよう。
 いま現代世界は戦争的危機を深めている。あらゆる意味で権威を失墜させたオバマのアメリカ帝国主義にたいして、習近平の中国が、プーチンのロシアと結託して、政治的・経済的・軍事的な対抗にうってでている。この中国への敵愾心にかられて、オバマ政権と対中攻守同盟を強化することに突進しているのが、安倍政権なのだ。
 現代世界を覆う戦争的危機と貧困強制をうち破るために、労働者階級の階級闘争の全世界的な再生をかちとらなければならない。そのためにわれわれは、今なお害毒を流しつづけるスターリン主義を超克する思想的・組織的な闘いを果敢にくりひろげよう。わが反スターリン主義運動の戦列を拡大・強化するとともに、国際的にもさらに波及させるために奮闘しよう。
 こうした闘いを財政的にささえるために、すべてのみなさんが年末一時金の三割カンパを寄せられるよう心から訴えます。
 二〇一四年十一月

 <送り先>
  東京都新宿区早稲田鶴巻町五二五―三   解放社
  (振替・〇〇一九〇―六―七四二八三六)
Top
 

   

辺野古の海と陸で闘いが大高揚 11・19〜22

 フロート再設置・桟橋工事を労・学・市民の実力で粉砕!

 沖縄県知事選において辺野古新基地建設反対派候補が圧勝したことにあわてふためき追いつめられた安倍ネオ・ファシスト政権は、いよいよその凶暴な牙をむきだしにして大浦湾側での海底ボーリング調査にのりだそうとしている。
 県知事選投開票日からわずか二日後の十一月十八日深夜、姑息にも安倍政権・沖縄防衛局は、大型トレーラー十数台を使ってフロート・ブイ設置と桟橋設置用の資材をキャンプ・シュワブに搬入したのだ。沖縄全県から圧倒的に巻き起こる「辺野古新基地建設断固阻止!」の抗議の声をごう然と踏みにじるこの暴挙を断じて許すな! 怒りを爆発させた沖縄の労働者・人民は、県学連のたたかう学生たちを先頭にして、辺野古現地において十九日早朝から二十二日まで四日間にわたり文字通り体をはった英雄的闘いをくりひろげた。この闘いによって日米両権力者のボーリング調査再開のもくろみを粉砕したのだ!
 キャンプ・シュワブ第一ゲート前では、連日、百〜二百数十人の労働者・学生・市民が工事資材を積んだ車両を次々と追い返し、ゲートを封鎖する座り込み闘争を果敢にたたかいぬいている。そして辺野古の海では、カヌー隊が海上保安庁の凶暴な弾圧をはね返しフロート再設置と桟橋設置を断固として粉砕している。この怒れる労働者・人民の最先頭において沖縄県学連・全学連派遣団のたたかう学生たちは、不退転の決意を固め、革命的・戦闘的労働者と相固く連帯しつつ<安保粉砕! 安倍政権打倒!>の旗幟鮮明に闘いを牽引しているのだ。

11・19 桟橋設置用資材の搬入強行に怒り爆発

 前日深夜の資材搬入強行への怒りが爆発した。午前八時、キャンプ・シュワブ第一ゲート前に続々と労働者・学生・市民が集まってくる。資材搬入を絶対に阻止するぞ! どの顔も怒りに満ちあふれている。午前十時すぎ、集まった労働者・学生・市民が第一ゲートを封鎖するデモ行進をおこなった。
 「埋め立て反対!」「新基地反対!」シュプレヒコールが轟きわたる。「ゲートに座りこめ!」いっせいに労働者・学生・市民がゲートを封鎖する座り込み闘争を開始した。工事資材を積んだトラックを固いスクラムで次々と追い返していく。「トラックを追い返したぞ!」歓声があがる。
 午後一時から再びゲート封鎖の闘いが戦闘的にくりひろげられた。焦りに駆られた県警機動隊が、「排除する」と金切り声をあげながらごぼう抜きを開始する。だが、座りこむ労働者・学生・市民は、弾圧をはね返し何度となくゲート封鎖の陣形を組み、終日、資材搬入実力阻止の闘いを団結固くたたかいぬいたのだ。
 海では、海上阻止団が、カヌー十三隻、学生の操縦するゴムボート、抗議船をくりだし、海保の出撃拠点およびボーリング調査の資材搬出用に使用する浮き桟橋の設置を阻止する実力闘争をたたかいぬいた。午前十時、辺野古の浜に結集したカヌー隊は、決意も固く海にこぎ出していく。辺野古崎をまわり大浦湾側に入ると、すでに浮き桟橋の設置作業が開始されているではないか! ふざけるな! 全学連派遣団・県学連のたたかう学生たちは、カヌー隊の仲間たちとともにその先頭で桟橋設置作業現場に肉迫する。「工事をやめろ!」「ボーリング調査阻止!」カヌー隊は断固とした怒りをたたきつける。ゴムボートの高速艇にのった海保の部隊による弾圧をはね返し、海上阻止団は果敢にたたかいぬいたのだ。

11・20 沖縄戦体験者を負傷させた警察権力の弾圧を弾劾

おばあさんもトラックにしがみついて奮闘した
(11月20日、第1ゲート前)
 早朝、結集したカヌー隊を先頭にした海上阻止団は、瀬嵩の浜から海上阻止行動に勇躍決起した。県学連・全学連派遣団のたたかう学生たちは、「基地撤去!」「安保破棄!」の赤ハチマキを締め最先頭で力強く漕ぎ出していく。二十隻のカヌー隊を先頭にして学生の操縦するゴムボートと抗議船が船団を組み大浦湾を横切るかたちで工事作業が開始されている浮き桟橋に肉迫した。
 浮き桟橋周辺には、すでにカヌー隊が入れないようにオイルフェンスが張り巡らされている。海保の高速艇がクレーンで海におろされ桟橋にまさに設置されようとしているではないか! 断じて許してなるものか! 敢闘精神を発揮して次々とカヌー隊は、オイルフェンスをのりこえ、浮き桟橋の周りを完全に占拠した。カヌー隊の決死の闘いによって高速艇が降ろせなくなり作業が完全に阻止された。「よし!」意気高くその場でカヌー隊は闘いの陣地を死守しつづける。
 カヌー隊の闘いをまえにして、焦った海保の部隊は、暴力的に襲いかかってきた。「確保しろ!」海保の暴力部隊がカヌー隊の十九人を次々と拘束する。「弾圧粉砕!」「ボーリング調査阻止!」たたかう学生たちが断固とした怒りを海保にたたきつけた。不退転の決意でたたかう海上阻止団の闘いに恐れをなした海保は、顔を引きつらせている。学生のゴムボートと抗議船は、カヌー隊を守りながら海保への抗議闘争を断固としてくりひろげる。怒りに包囲された海保は拘束したカヌー隊を早ばやと解放せざるをえなくなったのだ。
 辺野古の陸では、キャンプ・シュワブのすべてのゲートを封鎖する闘いが断固として敢行された。午前九時、熱気溢れる抗議集会が開始された。すでに一〇〇人もの労働者・学生・市民が決起している。「埋め立て工事をやるならゲートを封鎖してたたかうぞ!」「そうだ!」意気高くただちにキャンプ・シュワブの新旧二ヵ所の第一ゲートと第二ゲートでの工事車両阻止のピケット態勢が築かれる。埋め立て桟橋用の資材を積んだトラックが次々とゲート前で立ち往生し追い返されていく。
 焦り狂った県警機動隊は、第一ゲートを封鎖するピケットをはった労働者・学生・市民の部隊に襲いかかってきた。だが腕を固く結びつけたピケットは弾圧をものともせずトラックを追い返していく。辺野古在住の沖縄戦体験者であるおばあさんも必死にトラックにしがみつきたたかっている。「排除しろ」県警の公安刑事どもが叫びたて機動隊がいっせいに弾圧を強化してきた。「弾圧粉砕!」「安保粉砕!」たたかう学生のシュプレヒコールにみなが鼓舞され怒りをたたきつける。
 そのときだ。県警機動隊は、許しがたいことに沖縄戦体験者のおばあさんの手をトラックから暴力的に引きはがし道路にたたきつけたのだ。意識を失うまでに後頭部を強打し負傷させたこの犯罪的暴挙を断じて許すな! 強権性をむきだしにしたこの弾圧に怒りが爆発した。「県警の弾圧を断じて許すな!」「責任者は出てこい!」労働者・学生・人民の怒りの追及をまえにして顔面蒼白となった県警の公安刑事や機動隊員どもはあわててゲート内にいっせいに逃げこむ。ふざけるな!
 怒りも新たにゲート封鎖の実力阻止の闘いがさらに高揚する。沖国大のたたかう学生のシュプレヒコールに全体が呼応する。「県警の弾圧を許さないぞ! 埋め立て阻止! シュワブ撤去! 安保粉砕!」戦闘的雰囲気が一気に高まる。その後、殺人鉄板≠フ上での断固とした座り込み闘争を貫徹し夕闇の迫る午後七時までゲート封鎖の闘いはうちぬかれた。
 総括集会では、カヌー隊の一員として先頭でたたかった全学連派遣団の横浜国立大学の学生が「安倍政権をいまこそ打ち倒そう」と決意を力強くのべた。また琉大のたたかう学生は、「日米安保同盟の強化を打ち砕こう」と闘いの方向性を鮮明にさし示す発言をおこなったのだ。これらの発言に拍手が鳴り響いた。

11・21 国道中央分離帯を占拠する座り込み闘争を貫徹

トラックの前に立ち資材搬入を断固阻止!
(11月21日、キャンプ・シュワブ第1ゲート前)
再設置された海保ボートの係留用浮き桟
橋に迫るカヌー隊(11月21日、大浦湾)
「新基地建設絶対阻止!」怒りに燃
えて第1ゲートを封鎖(11月22日)
 午前八時、キャンプ・シュワブ第一ゲート前に集まった労働者・学生・市民は、ただちにゲート封鎖の実力阻止の闘いを開始した。「トラックを一台も入れないぞ」「いまだ!」合図とともに、たたかう学生をはじめ労働者・市民がゲート前の蛇腹式の簡易ゲートを力を合わせていっせいに閉めた。蛇腹式ゲートのなかに次々と労働者・学生・市民数十人が入りこみ、蛇腹と体を紐でくくりつける。県警機動隊がごぼう抜きを開始するが集まった労働者・学生・市民のスクラムの前に右往左往するばかりだ。
 「トラックが来たぞ」午前十一時すぎ、再びゲート前にいっせいに座りこむ。焦りを募らせた県警機動隊がごぼう抜きをはじめる。だが創意工夫した労働者・学生・市民の闘いによって資材を積んだトラックが次々にゲート前で数珠つなぎとなる。あちらこちらでトラックの前に立ちはだかり座りこむ。
 機動隊が壁をつくり封じ込めにかかる。「ワッショイ! ワッショイ!」機動隊の壁をグイグイと押し返す。もう少しだ! 一五〇人以上の団結した力でついに機動隊が後退しはじめ壁が突き崩された。「ヨシ! やったぞ」意気高くさらに座り込み闘争が継続される。
 数度にわたるごぼう抜きをはね返し、闘いはゲート前の国道中央分離帯を占拠する座り込み闘争へと発展した。県警機動隊の凶暴な弾圧によって負傷者をだしながらも、資材搬入阻止のゲート封鎖闘争を最後までたたかいぬいたのだ。
 そして辺野古の海でも海上阻止団は、果敢にたたかいぬいた。この日、海保は巡視船十四隻、高速艇三十三隻をだし弾圧態勢をいっそう強化してきた。だがカヌー隊を先頭にした阻止団は、一糸乱れぬ海上でのボーリング調査・桟橋設置を実力で阻止する海上阻止闘争を貫徹したのだ。

11・22 浮き桟橋の撤去をかちとりボーリング調査を阻止

 この日、キャンプ・シュワブ第一ゲート前には、二五〇人もの怒れる労働者・学生・市民が決起した。安倍政権の指令を受けた海保や県警による強権的な弾圧とボーリング調査・海を埋め立てての桟橋設置作業への怒りがますます燃え広がっているのだ。
 午前九時、すでに座り込みのテントは人が溢れるほどだ。沖縄平和運動センター加盟労組や琉大・沖国大の赤いのぼりが寒風に翻る。労組部隊が大挙かけつけ戦闘的熱気に満ちみちている。
 抗議集会ではヘリ基地反対協の代表が、「いま海保への抗議の電話が殺到している。弾圧する県警と海保に抗議しよう!」と呼びかけた。つぎに平和運動センターの代表は「埋め立てするならシュワブ基地の基地機能を停止させよう!」と檄を発した。平和運動センター加盟労組の代表が次々と決意表明をおこなった。「絶対に新基地建設を止めよう!」「日米安保があるからと言って新基地建設に安倍は突進している。この闘いを誇りをもってたたかおう」と呼びかけた。
 午前十時すぎ、ゲートを封鎖するデモ行進がおこなわれた。「埋め立て止めるぞ! 工事をやめろ!警察の暴力を許さないぞ! カヌー隊がんばれ!」シュプレヒコールをキャンプ・シュワブにたたきつける。たたかう学生たちは、「全米軍基地撤去!」「ファシズム反対!」と書かれたプラカードを掲げ闘いの方向性を鮮明にさし示す。
 県警・海保の暴力的弾圧と安倍政権への怒りが沸騰する。労働者・学生・市民たちがいっせいに殺人鉄板≠ワで進みその場で抗議闘争が継続された。「県警の責任者は出てこい。謝罪しろ!」県警の公安刑事どもは、抗議の追及に逃げ回ることしかできない。
 海では、海上阻止団がカヌー二十四隻をくりだし断固とした海上阻止行動を展開した。海と陸での四日間にわたる激闘によって、恐れをなした安倍政権・防衛局は、この日、十九日に設置したばかりの浮き桟橋をついに撤去した。さらに海保の高速艇を陸に上げ白旗を掲げざるをえなくなったのだ。
 午後三時すぎ、カヌー隊をはじめとした海上阻止団がゲート前の闘いに合流した。カヌー隊と労働者・学生・市民がゲートを封鎖するかたちで集会を開催する。「浮き桟橋を撤去したぞ! 勝利したぞ!」平和運動センターの代表の発言にたいして、参加者から「ヨシ!」「そうだ!」と歓声が巻き起こった。まさに決死の陸と海の英雄的な体をはった闘いによって大浦湾側でのボーリング調査と桟橋設置を断固として粉砕したのだ!
 全国のたたかう労働者・学生諸君! わが革命的左翼に指導された県学連・全学連派遣団のたたかう学生と革命的・戦闘的労働者の奮闘によって沖縄の労働者・人民の怒りは全島を揺るがす闘いへと発展している。十一月十九日からの四日間の激闘によってアメリカ帝国主義のオバマから尻を叩かれた安倍政権・防衛局によるボーリング調査再開の策動は粉砕された。この画期的地平にふまえ、さらに<全米軍基地撤去・安保破棄>の旗を高く掲げて奮闘しようではないか!
 日共の不破=志位指導部は、衆院解散・総選挙のなかでますます保守層に媚を売り、選挙カンパニアへといっさいの闘いを収れんさせようとしている。沖縄では、「辺野古現地でのボーリング調査阻止・桟橋設置阻止」の実力阻止の闘いを無法なもの≠ニみなして統制・タガはめに躍起となるという犯罪的姿をさらけだしている。こうした日共中央を弾劾し、「反安保」なき「基地の縮小・撤去」請願運動をのりこえるかたちで闘いを切りひらいているのが県学連・全学連派遣団のたたかう学生たちにほかならない。いまやたたかう学生への共感を示し、日共中央への造反を開始する下部党員・活動家が続出しているのだ。
 安倍政権は、いよいよそのネオ・ファシストとしての本性をむきだしにして反対運動への弾圧を強化してくるに違いない。辺野古への海兵隊新基地建設を断じて許すな! 埋め立て工事着工を実力で阻止せよ! <反安保>の巨大な火柱を沖縄から全国へと巻き起こせ! いまこそ安倍ネオ・ファシスト政権を打倒せよ!
Top

    


川内原発再稼働を阻止せよ

日共中央の「エネルギー政策転換」要求運動をのりこえ闘おう!

 十一月七日、鹿児島県庁・庁舎前の「川内原発の再稼働反対!」の怒りの声に包囲されながら、鹿児島県知事・伊藤は「川内原発1号機、2号機の再稼働についてはやむをえないと判断した」と表明した。この報せを聞いた官房長官・菅は、首相官邸の記者会見において満足げに「再稼働にむけた手続きは大きく前進した」と言い放った〔十日に伊藤が上京し経済産業相・宮沢に「同意」を正式に伝達した〕。
 これにたいして、たたかう鹿児島大生をはじめとして四〇〇名を超える労働者・学生・市民が、鹿児島県庁を包囲し「川内原発再稼働阻止」の声をあげたのだ。
 「安全が確認された原発は再稼働させる」と、ことあるごとに叫んできた安倍政権は、全国のすべての原発が停止している現状を一刻も早く打破するために、その突破口として川内原発の再稼働を決定し、この日の鹿児島県当局の「同意」をとりつけたのである。
 先月には東京電力福島第一原発の事故処理計画が大幅に遅延させられた。福島の人民の苦しみなどそっちのけにして、安倍政権は<原発大国日本>の再興を目論んで、川内原発を皮切りに、関西電力高浜原発や九州電力玄海原発などをさらに次のターゲットにして、全国の原発を一挙に再稼働させようとしているのだ。
 われわれは、日共中央による「エネルギー政策転換」要求運動をのりこえ、川内原発再稼働阻止の闘いを、「すべての原発・核燃料サイクル施設を廃棄せよ」「日本の原発・核開発反対」の革命的スローガンを掲げて推進するのでなければならない。

(以下、見出し)
住民・学者の不安・批判を押し潰した鹿児島県当局の「同意」

原発再稼働・原発輸出に狂奔する安倍政権

全国のトップバッター=川内原発の再稼働を阻止せよ!
Top
 

  


『黒田寛一初期論稿集』全七巻の完結にあたって

若き黒田の実践論・人間論の追求を学ぶために

黒田寛一著作編集委員会

 『黒田寛一初期論稿集』の第五巻『技術論と史的唯物論ノート』がいよいよ発刊される。この第五巻をもって、シリーズ全七巻は完結を迎える。
 日本反スターリン主義運動の創始者であり、生涯をマルクス実践的唯物論の創造的探求とその現代的展開にささげた黒田寛一。彼の逝去から三年後の二〇〇九年九月より、『黒田寛一初期論稿集』は、黒田の遺志を受け継いで、こぶし書房から刊行されてきた。『論稿集』全七巻の構成は、生前の著者自身による構想にもとづいている。一九四八年から一九五六年にかけて執筆された膨大な論稿の数々は、青年黒田のマルクス主義者たらんとする実存的反省とそれに裏打ちされた思想的学問的格闘が、病魔とたたかいながらの交錯する深い苦悩と沸騰する熱情とともに刻みこまれたものにほかならない。
 黒田は、一九五六年に勃発したハンガリー労働者の武装蜂起とソ連官僚による血の弾圧に憤激をもって対決し、スターリン主義を現実に打破し超克するための革命的実践に決然と踏みだした。彼は、反スターリン主義運動を最先頭にたって導いてきただけではなく、みずからの<実践の場所の哲学>を大著『実践と場所』全三巻として結実させた。世界史的意義をもつ黒田の実践と思想は、スターリン主義ソ連邦崩壊以後の、戦乱と戦火に覆われ思想的混迷を深める現代世界において、いよいよ不滅の輝きを放っているのである。
 『初期論稿集』は、革命家にして盲目の哲学者″蕪cが切り開いた<実践の場所の哲学>の序曲あるいは源流としての意味と意義をもっている。本『論稿集』は、二十一世紀現代世界において、新たな世界大戦勃発の危機の深まりと貧困の強制に対決し日夜苦闘しているすべての仲間にとって、貴重な思想的武器となるにちがいない。
 このたび刊行される最終配本の第五巻は、若き黒田の「初期三部作」(『ヘーゲルとマルクス』、『社会観の探求』、『プロレタリア的人間の論理』)を学んでいくための恰好の導きの書である。

〈技術論と史的唯物論〉追求の基礎
 第五巻『技術論と史的唯物論ノート』

「技術論ノート」
 (一九五〇年四月)
 『自然弁証法ノート』(一九五〇年二月)に直続して執筆されたこのノートは、同年秋から追求された「技術論と史的唯物論」をテーマとした黒田の学問的探究の土台を築いた画期的なものである。
 黒田は、戦後日本においてくりひろげられた技術論論争と対決し、「技術=労働手段体系」論者が決して理解しえなかった武谷技術論の意義を確認している。「実践を内面から、その実践がいかにして可能であり、いかにして行われるかについて、その原理について」の論として技術論を追求すべきことを提唱し、技術をば「人間実践(生産的実践)における客観的法則性の意識的適用」として本質論的に規定した武谷。彼の技術論と「三段階論」の認識方法論を批判的に摂取しつつ、黒田は、スターリニスト哲学者の「体系論」=「実体論的技術論」をのりこえていくだけではなく、技術論が認識論および史的唯物論の基礎をなすゆえんを明らかにしている。
 また、黒田は、梅本主体性論とならぶ「主体性」にかかわる論として技術論を受けとめてゆくべきことをも示唆している。「ヘーゲル目的論と史的唯物論」の章においては、人間実践の合目的性、したがって主体性の論理(自覚の論理)が、端緒的なかたちにおいてではあれ追求されているのである。みずからの理論的立場をうち固め課題意識を鮮明にしつつある二十三歳の黒田の、学問的探求の前進にむけての躍動感と決意が随所に満ちあふれているのが、このノートである。

「技術論と史的唯物論」ノート
 一九五〇年十月から五一年十一月にかけて、黒田は、「技術論と史的唯物論」という表題のもとに全体で六冊からなる論文ノートを執筆した。本巻では、『社会観の探求』からはその体系構成上の理由で除外された「出発点としての生産」と「社会的生産過程の構造」の二篇(いずれも第二分冊の部分)を初めて収録した。(「技術論と史的唯物論」ノートの全体構成については、『プロレタリア的人間の論理』まえがきを参照)

「出発点としての生産」
 (一九五〇年十一月)
 「「人間生活の社会的生産」あるいは「人間の物質的生活の生産」こそが、現実の出発点にほかなりません。しかも、それは、人間史の出発点でもあるのです。……したがって同時にまた、わたしたちの出発点(史的唯物論の論理的な出発点)でなければならないわけです。」(『社会観の探求』マド一〇)――このように史的唯物論の始元を設定した黒田の問題意識と方法論的根拠が、この論稿において明らかにされている。
 かかる始元設定にかかわる事柄は、すなわち「「認識の端緒」にかかわる問題から、いかにして史的唯物論の出発点にまで下向してゆくかの主体的反省の論理は、今日の『社会観の探求』では省略されている。……マルクス・エンゲルスによる唯物史観の形成過程を同時にわれわれの下向的認識過程へくみ入れることによってそれを主体化することが、さしあたりまず問題であるからだ。」(『マルクス主義の形成の論理』)とされてきた。本論稿で初めてわれわれは、黒田がヘーゲル始元論のマルクス的転倒をいかに考察したか、「現実的・歴史的・論理的」の「三つの出発点」の内実をどのように追求したか、についてつかむことができる。ここに適用されている方法は、「『資本論』ならびに『序説』の弁証法をつかみとろうとする過程で自覚せしめられた」(同前)マルクス的方法論、すなわち「下向・上向の弁証法」である。
 「生活の生産」が史的唯物論の原理をなすことを学問的に基礎づけることは、それを「物質的財貨の生産」に一面化する人間不在のスターリニスト的史的唯物論を根本から破砕するという意義をもつ。著者は、マルクスが「生産(活動)」を「実現の行為」として意味づけていることを深く省察しながら、変革的実践そのものの究明こそが史的唯物論追求のための生命線であることを、生き生きとした筆致で展開している。

「社会的生産過程の構造」
 (一九五一年一月)
 この論稿は、「社会的生産力と社会的生産関係との「関係」」を弁証法的に究明することを課題として執筆されている。だが、つづく最後の論稿「生産力の自己運動」において著者は、「イカンセン」「絶望、客観主義だ。」と記し、執筆を中絶している(二月二日付)。後年、黒田は次のように語っている。「「客観主義」――これは、今日流に表現するならば社会的生産力と社会的生産関係の運動の存在論に堕しているということを意味する。この「客観主義」を克服するために、主体性論のマルクス的形態を追求することに着手した。」(『社会の弁証法』「唯物史観と現代」)と。
 当時の著者が直ちに『ヘーゲルとマルクス』(五一年二月〜五月)の執筆に立ちむかったことにも示されているように、この論稿は、若き黒田のすさまじい思想的そして実存的の格闘の様を今日のわれわれに教えている。『経済学批判・序文』のマルクスの論述を「唯物史観の公式」として形式主義的に歪め絶対化する公式主義者(公認唯物論者)の理論を突破するだけではなく、生産論あるいは労働論を基軸にして「生産諸力と生産諸関係の弁証法」を社会の一般法則として体系的に再構成することが追求されているからである。後年、著者みずからが推敲し、「『社会観の探求』の未定稿」として公表の意志を示していた理由も、ここにあるといえる。

「「技術論と史的唯物論」の問題」
 (一九五四年十二月)
 「技術論研究前進のための条件」と副題されたこの論文は『新しい社会観』(のちに『社会観の探求』と改題)を整理してゆく過程で執筆されたものである。〔『創造』(全日本理工系学生ゼミナール)第二号に掲載され、後に『ケルン』(国鉄委員会機関誌)第七十八号に収録された。〕
 「現代革命の実現をめざした変革的実践の指針としてのマルクス主義理論」における「論争の意義」にもかかわらず、笹川儀三郎の武谷技術論批判および星野芳郎と笹川の論争が、不毛な論争ならぬ論争に終わっている。――黒田は、マルクス主義陣営の「論争の倫理」の欠落の問題をつきだし、技術論論争の停滞と腐敗を怒りをこめて弾劾する。積極的には、「技術論から直接的に史的唯物論へ上向しようとする星野の破綻」を確認し、史的唯物論における技術論の地位と意義を――まさに「論争」に内在的に介入しながら――浮き彫りにしているのである。
 だがこの論稿は、著者が執筆の中断を余儀なくされ、「未完」とされている。「一九五四年十二月二十日――忘れもしないこの日、技術論研究前進のための条件≠ニいう論文を書きつつ、ついに失明に近い状態においこまれたのであった」(第七巻所収「わが思想の転回点」)……。学問的課題を実現するために精根を傾けて論稿執筆に向かっている若き黒田のこの気迫をこそ、われわれは感得し学びとるのでなければならない。

『初期論稿集』全七巻ここに完結!

 あしかけ五年有余におよんで刊行されてきた『初期論稿集』全七巻は、敗戦国として米軍占領下におかれた日本においてマルクス主義者たらんとして目覚めた若き黒田が、澎湃と巻き起こった主体性論争・技術論論争・価値論論争などのすべてを批判的に受けとめ自己の思想を確立するために情熱を燃やして刻みこんできたその所産にほかならない。彼が追求した学問的領域は、論理学、技術論、価値論、史的唯物論、芸術・表現論など多岐にわたり多彩である。だが、若き黒田の心をとらえ終生一貫して自己の課題としたところのものは、主体性論争の旗手・梅本克己の問題提起を受けとめることをバネとした「人間の論理学」の探求にほかならない。彼のプロレタリア・ヒューマニズムに満ちあふれた追求は、一九五六年の「スターリン批判」とハンガリー革命という画歴史的事件との対決においてつらぬかれ・革命家への飛躍として昇華されたといっても過言ではない。
 本『論稿集』は、この黒田の学問的探求とその成長の歩みの一歩一歩を記している。

若き黒田の「思想の転回点」
 (第七巻)
 「非スターリン化」の要求をかかげて武装決起したハンガリー労働者の闘いを、「労働者の母国」を任じるクレムリン官僚のタンクが圧殺したハンガリー事件の勃発。黒田は、ハンガリー労働者の立場にたち、この事件を、スターリニズムの犯罪性を満天下に暴きだしたものとして、したがって「スターリン主義の崩壊の端初」をなすものとして受けとめ、共産主義者としての主体性をかけて対決した。そして「死んで生きる」の覚悟で「反スターリン主義の革命家」としての巨大な一歩を踏みだした。
 黒田のこの「五六年の転換」の内実が、第七巻『断絶と飛躍』において活写されている。対馬忠行のソ連「社会主義」論批判と思想的に格闘し、みずからを「哲学的には反スターリン主義であったけれども、政治的にはスターリン主義の枠内にあった」と断じた黒田。彼が、どのように反スターリン主義運動の創成を意志し決断したのか、その「思想の転回点」が刻まれている。

唯物論的主体性論の追求
 (第三巻、第四巻、第五巻)
 黒田は、後年、次のようにも言っている。「『ヘーゲルとマルクス』において獲得された核心的なものは、まさに歴史的現実へ実現され、また実現されることによってそれは「革命的マルクス主義の立場」として具体化された」(『ヘーゲルとマルクス』現代思潮社版まえがき)、と。――かの「五六年の断絶と飛躍」においてみずからの主体性をつらぬいた黒田、彼の哲学的背骨をなすものとしてうち固められてきた唯物論的主体性論を追求していく苦闘の過程が、第三巻から第五巻の諸論稿に対象化されている。
 病に冒された限りあるおのれの生をマルクス主義者として燃やさんがために、独学でマルクスの諸著作に学んだ青年黒田。人間不在の客観主義化したスターリン主義哲学に抗しつつ、戦後日本唯物論のなかの生けるものを、とりわけ梅本主体性論、武谷技術論、そして梯哲学を主体的に受けとめ学んできた黒田。彼がどのようにそれらと対決し、受容し、批判的に摂取してきたかが、第三巻『イデオロギー論ノート』、第四巻『自然弁証法ノート』、第五巻『技術論と史的唯物論ノート』に凝縮して明らかにされている。

人間論と論理学の探求
 (第一巻、第二巻、第六巻)
 処女出版である『ヘーゲルとマルクス』の著者として歩みはじめた黒田は、読者・友人を少しずつ獲得し、五三年十月には三浦つとむの勧めで民科哲学部会に出席を開始した。「長い長い孤独な学問的探求が、協同研究に媒介されて、よりよき実りとして結実するであろう」(第一巻所収「書斎から研究会へ」)と希望と期待に胸を膨らませながら。だが、この彼を迎えたのは、公認唯物論者をはじめとする高名な学者たちの白眼視であった。この過程において書き留められた膨大な諸論文は、既成のマルクス主義理論戦線に一矢を放つ、黒田の重厚で鋭い理論闘争としても実現されたといえる。
 第一巻『哲学と人間の探求』は、民科哲学部会に出席しはじめた黒田が、自己の思想形成の歩みと同時並行して正統派マルキシストを自称する唯物論者とその理論の腐敗・堕落をつきだしていくための多くの短論文から成っている。著者じしんが「疎外された唯物論者の真実の叫び」としてまとめたものである。
 第二巻『唯物弁証法・論理学』では、一九五〇年のスターリン言語学論文、五二年十月の『ソ同盟における社会主義の経済的諸問題』、毛沢東『実践論・矛盾論』などと対決し、スターリン主義の哲学を超克するために格闘した黒田の未発表の諸論文が集成されている。「谷村和平」名で雑誌に論文を投稿するも出版社編集部によって無視されつづけた彼は、「三〇年後〔スターリン哲学批判が公然となされるであろう、とする黒田の予見〕をめざして」という気概と「唯物(タダモノ)」主義者への怒りをバネにして論稿を営々と積みあげてきた。これらの諸論稿には、「マルクスへ帰れ!」という若き黒田の叫びと憤激が脈打っている。
 「文学=上部構造論争」や「クラハラ芸術理論」と対決しつつ、人間実存の探求とその文学的表現の究明をめざして執筆されたのが、第六巻『人間と文学』である。黒田は、唯物論的主体性論を基礎にして「共産主義的人間への変革」の論理と倫理を、まさにこの自己一身上の内面にかかわる問題を――架空討論の叙述形式をも駆使して――哲学的=文学的に追求している。

 以上のような若き黒田の歩みは、実践論を核心とする「場所の哲学」を、プロレタリア的人間論を追求してきた彼のパトスとロゴスに満ちあふれた思想的格闘の足跡いがいの何ものでもない。
 「現代のマルクス」というべき黒田の『初期論稿集』が、すべての仲間の生きかつたたかうための実り豊かな糧とならんことを!
Top



  
日米合同軍事演習に抗議 11・7小松
「戦争準備の日米合同軍事演習反対!」小松基地ゲート前で闘う石川県平和運動センターに結集する労働者・市民
(11月7日)
Top
  
11・7鹿児島 知事の「同意」に怒り爆発
全国・九州から結集した労働者・人民と共に鹿大生が奮闘
(11・7)、鹿児島
Top
  
秋闘勝利! 2000が結集 11・7金沢
11・7「連合石川」総決起集会
(金沢市・いしかわ四高記念公園)
Top