第2326号(2014年7月7日)の内容
<1面>
「集団的自衛権行使」合憲化を許すな
閣議決定の強行弾劾!
侵略戦争のための関連法改定阻止!
新たな日米ガイドライン策定を許すな
戦争準備に突進する安倍政権を打ち倒せ
<4〜5面>
ネオ・ファシズム大反動攻撃粉砕の闘いの高揚を!
自治体労働者委員会
<6面>
Topics 労働規制撤廃を貫徹するための「政労使会議再開」を宣言
私鉄総連 スト設定放棄の定着化を策す本部を許すな
憲法集会の後援を拒否する自治体当局が続出
<2〜3面>
「集団的自衛権行使」合憲化の閣議決定阻止!
全国で6・15労学統一行動に決起
沖縄 辺野古新基地建設阻止の火柱
関西 安倍政権打倒の雄叫び
北海道 反安保・改憲阻止の声轟く
「戦争をさせない」愛知集会 6・20
特定秘密保護法を撤廃せよ!
<7面>
侵略戦争強行を鼓吹する安保法制懇報告書
<8面>
第52回国際反戦集会 海外アピール
米日―中露角逐下の大戦勃発の危機を突き破れ!
「解放」最新号
「集団的自衛権行使」合憲化を許すな 閣議決定の強行弾劾! 侵略戦争のための関連法改定阻止! 新たな日米ガイドライン策定を許すな 戦争準備に突進する安倍政権を打ち倒せ
六月三十日と七月一日、「集団的自衛権行使」の閣議決定を阻止すべく巨万の労働者・学生・人民が首相官邸前の歩道・車道を埋めつくした。「閣議決定を許すな!」「ファシズム反対!」「安倍政権打倒!」の怒りの声が安倍と閣僚どもを包囲した。この巨万人民の文字通り最先頭において、わが同盟に領導された全学連の革命的学生たちは奮闘しぬいたのだ。この期におよんでも安倍政権に「海外派兵の歯止め」を懇願している日共中央の腐敗を弾劾し、<反安保><反ファシズム>の旗高く、巨万人民に闘いの行く手をさし示しつつたたかいぬいたのだ。 首相官邸を包囲する巨万人民の怒号に心底おびえながら安倍は、公明党を強権的に屈服させ、憲法第九条を実質的に破棄する閣議決定を強行した。この閣議決定において安倍政権は、東シナ海であれ南シナ海であれ中東であれ、首相=国家安全保障会議(日本版NSC)の決定ひとつで日本国軍をアメリカ軍とともに戦争に突入させることを宣言した。さらには一九九一年のアメリカ・イラク湾岸戦争時のような多国籍軍にも日本国軍を参加させる道を開いたのだ。 これにふまえて安倍政権は、九月の臨時国会において自衛隊法や「武力攻撃事態」法、PKO法などの関連諸法を改定することを企むとともに、オバマ政権とともに新たな日米ガイドライン(「日米防衛協力のための指針」)の策定に突進しているのだ。これら安倍政権の戦争準備の策動のすべてを、絶対に阻止しなければならない。 アメリカ帝国主義が「世界の警察官」としての力を喪失し没落を露わにしているなかで、中国の習近平政権が、東シナ海・南シナ海・西太平洋の制海権・制空権をアメリカから奪取する策動を強めている。これに危機感を募らせているオバマ政権がアジア太平洋版NATO≠ニいうべき対中国の多国間軍事同盟の構築に狂奔している。これに呼応し加担しながら安倍政権は、「集団的自衛権行使」を合憲化し、もって日本国家を<軍事強国>へと飛躍させるとともに日米新軍事同盟を名実ともに対中(対露)攻守同盟として強化・確立せんとしているのだ。この米・日両国と中国とが東シナ海や南シナ海において毎日のように軍艦や戦闘機をくりだしての対峙・対抗をくりかえしているではないか。こうした米・日・中の権力者どもの相互対抗的軍事行動・軍拡を阻止しなければ、とりわけ安倍政権の<軍国日本>再興の野望を日本の労働者階級・人民が粉砕しなければ、東アジアは、そして世界は、新たな大戦の炎に覆われかねないのである。 すべての労働者・学生・市民諸君!「集団的自衛権行使」合憲化を断じて許すな! 関連諸法の改定を絶対に阻止せよ! 新たな日米ガイドライン策定を許すな! 今こそ反ファシズム統一戦線を結成し、改憲・安保強化・ネオファシズム支配体制強化につきすすむ安倍政権を打倒せよ! |
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「集団的自衛権行使」の合憲化阻止! 公務員労組破壊攻撃を粉砕せよ! ネオ・ファシズム大反動攻撃粉砕の闘いの高揚を! 自治体労働者委員会 全国のたたかう自治体労働者諸君! 東アジア、中東、そしてウクライナにおいて米・日―中・露の角逐が激化しているいま、世界的戦乱勃発の危機がいよいよ高まっている。おりしも第一次世界大戦勃発から一〇〇年のこんにち、<軍国日本>再興の野望を燃やす自称「右翼の軍国主義者」安倍は、「集団的自衛権行使」の合憲化をはじめとする戦後史を画する一大攻撃をしかけてきている。台頭する中国への敵愾心をむき出しにして、日本国家をアメリカとともに戦争をやれる一流の軍事強国≠ヨとおしあげようとたくらんでいるのだ。 同時にこの極反動政権は、軍事強国を支える財政基盤を確立するために、消費税再増税・社会保障切り捨てなど労働者・人民への犠牲転嫁の悪辣な総攻撃をうちおろしている。アベノミクスの破たんが露わになることに危機感を募らせている安倍政権は、これを回避するために、今一四春闘において大企業経営者に「賃上げ」を要請し、欺瞞的な「賃上げ春闘」を演出したのだ。メーデー会場にぬけぬけと登場した安倍は、貧窮の強制と格差の拡大に怒りを募らせている労働者・人民の眼前で、「経済の好循環実現のためには労働者も経営者もない」などと言い放った。この安倍を「連合」会長・古賀はあろうことか握手で歓迎したのだ。まさにこの屈辱的な事態こそは、こんにちの日本労働運動の変質・腐敗のきわみを象徴してあまりあるではないか! この一年間、われわれは安倍ネオ・ファシスト政権の総攻撃に抗して、自治労本部・自治労連本部による闘争歪曲をのりこえ、職場から賃金切り下げ・人員削減反対の闘いを創造し、同時に特定秘密保護法制定阻止、原発再稼働反対、憲法改悪阻止の闘いの高揚を切りひらいてきた。この過程においてわれわれは、フラクション活動を創意的にくりひろげ、多くの労働者をわが戦列へ組織化し、また組合組織の強化をかちとってきたのだ。この地平にたってわれわれは、「集団的自衛権行使」合憲化阻止の闘い、そして公務員労働者にたいする賃金削減反対、労組破壊反対の闘いを、職場から大きくつくりだすためにさらにいっそう奮闘しようではないか! 以下見出し 第一章 安倍政権の大反動攻撃と、これを打ち砕く革命的労働者の闘い A アメリカとともに戦争をやれる軍事強国≠ヨの突進 B 安倍政権による貧困の強制と労働法制の大改悪の策動 C 公務員賃金引き下げと能力実績主義強化の攻撃 D 「立憲主義守れ」に闘いを解消する自治労本部・自治労連本部 第二章 <軍国日本>再興を企む安倍政権の極反動攻撃を粉砕せよ! A 「中道・リベラル勢力の結集」を夢想する自治労本部を弾劾し闘おう B 「保守層との共同」に狂奔する自治労連本部の犯罪性を暴きだせ C ネオ・ファシズム大反動攻撃を打ち砕く強大な戦列を構築しよう |
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特定秘密保護法を撤廃せよ! 6・20「改定国会法」の参院強行採決=成立弾劾! 「情報監視審査会」設置――「政府監視」の名目も完全に骨抜き化 秘密保護法の十二月施行を許すな! |
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侵略戦争強行を鼓吹する安保法制懇報告書 「集団的自衛権行使」合憲化を許すな! 安倍政権・自民党は、対中国戦争計画を核心とする新たな日米ガイドライン(「日米防衛協力のための指針」)の策定に間に合わせるために、「集団的自衛権行使」を合憲とする閣議決定を、七月一日に強行した。われわれは、この暴挙を満腔の怒りを込めて弾劾する! 安倍政権・自民党が、「連立解消」という政治的恫喝を加えて公明党を屈服させておしとおした閣議決定においては、次のように謳われている。――「わが国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、これによりわが国の存立が脅かされ、国民の生命、自由および幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある場合……」と。この「自衛権発動の新要件」なるものは、首相=NSCの胸三寸でいつ・いかなる場合でも「集団的自衛権」を行使できる、というウルトラ反動的なものではないか。 しかも安倍政権は、カサにかかって、「国連の集団安全保障措置」に自衛隊が参加し武力行使することも「新三要件を満たすならば、憲法上は許容される」などという見解をうちだしている。まさにやりたい放題だ! 首相・安倍は、いまや自民・公明の連立の枠組みで「集団的自衛権行使」合憲化の閣議決定を強行することを突破口として、悲願の「憲法改正」に向けて日本維新の会やみんなの党を加えた大連立=改憲ファシスト連合の形成をたくらんでいるのだ。 すべての労働者・学生諸君! 安倍政権による閣議決定を徹底的に弾劾せよ。新たなガイドラインの策定を許すな。関連諸法制の改定を絶対に阻止しよう。国会・首相官邸をさらに労働者・学生・人民のデモ津波で包囲しよう! いまこそわれわれは、全世界の労働者・人民と連帯し、米・日―中・露角逐下の大戦勃発の危機を突き破る反戦闘争の嵐を巻き起こすのでなければならない。 安倍政権が閣議決定した内容は、五月十五日に首相・安倍に提出された「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」の報告書に沿ったものにほかならない。本稿では、この安保法制懇報告書の反動性を中心に暴露する。 以下見出し T 首相専決でいつでも・どこへでも海外派兵 U 対中国の日米攻守同盟の本格的構築 V <軍国日本>再興と侵略の正当化 |
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第52回国際反戦集会海外アピール 第52回国際反戦集会実行委員会(全学連/反戦青年委/革共同革マル派) 米日―中露角逐下の大戦勃発の危機を突き破れ! 今こそ<戦争と貧困>の強制に反対する全世界の労働者・人民の連帯を! 2014年7月1日 全世界の仲間たちに呼びかける。人類史上はじめての原爆が広島・長崎に落とされた八月に、今年も、われわれは第五十二回国際反戦集会を開催する(八月三日、東京をはじめとする全国七ヵ所にて)。 「サラエボの一発の銃弾」が引き金となった第一次世界大戦勃発から一〇〇年。歴史上はじめて全世界を戦火にのみこんだ、かの戦争の前夜を彷彿とさせる緊迫がふたたび世界を覆っている。アメリカと中国・ロシアとがユーラシアの東と西を焦点として、激しくぶつかりあっている。そして世界的大戦勃発の導火線となる戦火は、今いたるところで燃えあがっている。 全世界の仲間たちに訴える! たれこめる戦争の暗雲を労働者・人民の団結した力で吹き飛ばせ! 全世界で反戦の闘いの炎を燃えあがらせよう! (1) 東アジアでは、米日両帝国主義権力者と中国の習近平政権との軍事的角逐が日増しに激化している。アメリカ大統領のオバマが、アジア歴訪をフィリピンとの新軍事協定締結をもって締めくくったその直後、五月初旬から習近平政権は南シナ海の西沙諸島周辺海域において海底油田掘削作業を開始した。西沙諸島の領有を主張するベトナム政府が抗議のためにくりだした警備艇に、中国海警局の監視船が体当たりや放水をくりかえした。ベトナム漁船が沈没させられるという事態さえも引き起こされている。時を同じくして東シナ海上空では、日本の自衛隊機が中国軍を監視すると称して発進したのにたいして、中国軍は戦闘機を三〇メートルの至近距離にまで接近させて威嚇した。まさに一触即発の事態がくりかえされている。 ユーラシアの西側では、「ユーラシア同盟」の旗をかかげて「CIS再統合」をめざすロシアのプーチン政権が新たな挑戦にうってでた。現代の雷帝<vーチンは、ウクライナにおける親欧米政権の登場をみるやいなや、黒海艦隊の拠点を死守するためにクリミア半島を軍事占領し併合した。しかも、ロシア・ウクライナ国境には現在も軍を集結させ、ウクライナの分割と東部の併合の機をうかがっているのだ。これにたいして欧米帝国主義諸国権力者を後ろ盾としたポロシェンコ新政権は、「反ロシア」のウクライナ民族主義を煽りたて、ウクライナ東・南部の町々で親ロシア派武装勢力の掃討作戦を展開している。 それだけではない。中東においては、ついにイラクが内戦に突入した。シーア派のマリキ政権の打倒をめざして、アルカーイダの流れをくむスンナ派の武装組織ISISが――シリアではアメリカ政府じしんが支援してきたところのこの武装組織が――軍事攻撃を仕掛けている。このマリキ政権を支援しているのがアメリカの宿敵イランであり、反米のシリア・アサド政権もまたISISへの越境攻撃を開始した。そしてこのイランとシリアをロシア・中国が背後から支援している。他方、ISISにたいしては、サウジアラビアをはじめとするアラブの湾岸諸国の王族がこれを水面下で支援している。さらに、「中東の盟主」たらんと核開発を模索するイランの影響力が増大すればするほどに、イスラエルがイランを軍事攻撃する衝動を強めている。まさにこれらのことのゆえに八方塞がりに陥っているのが、いまやレイム・ダックと化しているオバマ政権なのだ。 アメリカ帝国主義が戦争放火し暴虐のかぎりを尽くしたあげくの果てに遁走したイラクやアフガニスタンをはじめとする中東においては、悲惨な宗派間・民族間の抗争が激化しているのである。とりわけ、国家分裂の様相を呈しているイラクの宗教=民族戦争は、中東全体を戦乱にたたきこむ危機を高めつつあるのだ。 われわれのおいてある世界は、いまや新たな局面に突入した。自己の力の衰退にあえぎながらもなお世界の盟主たらんと焦るアメリカ帝国主義と、この没落帝国の足下をみて一挙に対米挑戦を強めている中国・ロシアとの角逐が、資源争奪戦ともからみあいつつ、今までにない形で激化している。 ソ連邦崩壊以降「一超」を自任し、「自由」の旗をかざしながら傲岸と野蛮をほしいままにしてきたアメリカ帝国主義は、イラク侵略戦争とアフガニスタン侵略戦争の相次ぐ敗北とリーマン・ショックの激震にみまわれ、その政治的威信は完全に失墜し、<ドル支配体制>とその経済的基盤も揺らいでいる。それでもなおオバマ政権は、他国を凌駕する核軍事力を唯一のよすがにして、「アジアへのリバランス(再均衡)」を戦略とし、台頭する中国を封じこめようと躍起になっている。しかし膨大な財政赤字のゆえに軍事費を削減せざるをえないオバマ政権は、もはや独力で中国を封じこめることはできず、アジア・太平洋の親米諸国軍を総動員しようとしている。日米新軍事同盟を基軸とした多国間軍事同盟(韓国、オーストラリア、フィリピンなどを編みこんだそれ)をアジア版NATOとして形成することを策すとともに、米軍基地の再編強化をおしすすめている。 他方、この時とばかりに対米挑戦にうってでているのが、習近平の中国とプーチンのロシアである。この両者は「全面的戦略協力パートナーシップの新段階」を謳いあげ、「アジアの安全はアジアの人びとが守る」とアメリカに対抗する構えを公々然とぶちあげた(五月二十一日、アジア相互協力信頼醸成措置会議)。 習近平政権は、中華民族主義を鼓吹しつつ、中国を「二十一世紀の超大国」「海洋強国」におしあげることをめざして、そのためにも東シナ海・南シナ海さらには西太平洋の制海権をアメリカ帝国主義から奪取する策動に猛然とのりだしている。この地域の海洋資源の占有をも策しながら。十九世紀よりこのかた日本帝国主義をはじめとする帝国主義列強が中華民族から奪ったものを今こそとり返す、と称して。ロシアのプーチン政権もまた、NATOやEUの東方拡大を打ち砕き「大国ロシア」を中心とする「ユーラシア同盟」を構築するという野望にもとづいて幾つかの旧ソ連邦構成諸国を再結束させることを策している。「国際法は力による他国領土の獲得を禁止している」(三月二十四日G7緊急首脳会議)というオバマ政権の弱々しい非難にたいして中・露両国権力者は、第二次世界大戦でナチズム・ファシズム・日本軍国主義を打ち破って形成された「戦後の国際秩序」を守るためだ、とこれを一蹴している。 (2) アジアにおける中国の台頭を眼前にして、帝国主義権力者としてことのほか危機感を募らせているのが日本の安倍政権である。そうであるがゆえにこの政権は、「日米同盟における日本の役割の拡大」というオバマ政権の要請を積極的に受け入れている。「積極的平和主義」などという欺瞞的な旗をかかげて安倍政権は、「戦争放棄」「戦力不保持」を謳う現行憲法を真っ向から否定し、「集団的自衛権行使」は合憲であると閣議で決定した。二〇一四年末までに新たな「日米防衛協力のための指針」=対中国戦争マニュアル≠策定すると、オバマ政権との間で誓約をかわしたからにほかならない。米・日両権力者は、日米安保同盟を、いまや、文字通りの対中国攻守同盟として本格的に構築し強化しようとしているのだ。 それだけではなく、「ストロング・ナショナリスト」たる安倍は、この機会に日本国軍を「敵基地攻撃能力を持つ」軍隊へと一気に強化しようとしている。対中戦争だけではなく世界中で武力行使ができる軍事強国――これが安倍のめざす一流の国家≠ネのだ。安倍がかつての天皇制国家のアジア侵略戦争を「聖戦」として美化しているのは、<軍国・日本>の再興のためにほかならない。この安倍政権の蠢動が、米―中・露角逐のただなかで、新たな戦争の火種を醸成しているのだ。 それと同時に国内において安倍政権は、反対運動を弾圧し、強権的=軍事的支配体制を一挙に強化しつつある。その核心が、日本版NSC(首相が統括し外相・防衛相や自衛隊・警察などのトップを含む国家安全保障会議)を国会や閣議を超える最高意志決定機関(今日版の「最高戦争指導会議」)として確立し機能させることである。こうすることによって日本型ネオ・ファシズム支配体制を飛躍的に強化しつつあるのだ。 安倍政権は、このような「強い国家」の財政的基盤の確立に血道をあげてもいる。「強い経済の復興」の名のもとに、消費税税率を引き上げ・社会保障費を大幅に削減するだけではない。法人税減税をはじめとする独占資本優遇策を次々とくりだしている。日本を「世界中でもっとも企業が活動しやすい国」にすると豪語し、「標準労働時間制」を撤廃する政策をぶちあげた。労働者階級が歴史的にかちとってきた、労働時間規制にかんする権利を奪い取り、十九世紀的な無権利状態に労働者をたたきこもうというのだ。 それだけではない。首相の安倍が新興諸国にみずからのりこんで、日本製原発を売り歩いている。「福島原発事故を経験した日本の原発は安全だ」「福島第一原発は完全に統制されている」などと真っ赤なウソをふりまきながら。福島第一原発の原子炉は、今も高い放射線を放ちつづけ、大量の汚染水を日々吐きだしている。しかも、日本製原発の安全性≠世界に誇示するために、安倍政権はいまだに放射線量の高い地域に次々と住民を帰還させている。棄民政策以外の何ものでもないではないか! いや、原発だけではない。武器輸出三原則を撤廃した安倍は、国家的庇護のもとでの公然たる日本製兵器の輸出にのりだし、いまや「死の商人」政策に手を染めているのだ。 われわれは日本の地で、安倍政権が全体重をかけて仕掛けている「集団的自衛権行使」の合憲化、日米攻守同盟の本格的構築・強化、そして日本型ネオ・ファシズム支配体制の強化の諸攻撃を打ち砕くべく全力でたたかっている。独占資本家どもを優遇し、労働者に一切の犠牲をおしつけるアベノミクスに断固反対する闘いを創りだしている。われわれは「反ファシズム統一戦線」の構築を呼びかけたたかっている。このわれわれの奮闘によって、日本の各地で「改憲阻止!」「安倍政権打倒!」の声が響き渡っているのである。日米両権力者が米軍の新基地建設を強行しようとしている沖縄では、「辺野古の海に杭一本うたせない!」と、労働者・学生・市民が闘争に決起している。 安倍政権は、澎湃とまき起こる反対運動をぶっつぶすために、「中国の脅威」キャンペーンをくりひろげている。それは、安倍政権にたいする労働者人民の不満・反発を反らし外に向けるためのものにほかならない。われわれは、この排外主義的キャンペーンの反労働者性を暴きだし、中国・朝鮮・全アジア人民と連帯したたかっている。 今日この時にあって最大の労組ナショナルセンターである「連合」の指導部はしかし、首相・安倍のしつらえた政労使協議の土俵に嬉々としてのっかり、日米安保同盟の強化も改憲も容認しつつ、労働者の闘いを抑えこむ役割をはたすことに血道をあげている。 既成平和運動の指導部を自任する日本共産党はといえば、「中国の脅威」キャンペーンになんら抗することができない。いやそれどころか、日本国家をいかに守るか≠ニいう政府と同じ土俵にたち、「日本防衛」のために「日米安保条約の建て前どおりの運用」を安倍政権にお願いしている。まさに、第二インターナショナルの祖国防衛主義を彷彿とさせるではないか! 日米安保同盟をば名実ともに対中攻守同盟に飛躍させる攻撃を、われわれは決して許さない。「大東亜戦争聖戦」論を鼓吹するネオ・ファシスト安倍が君臨する日本国家権力が、ふたたびアジアを軍靴で蹂躙することをわれわれは絶対に阻止する。同時に、中・露両権力者による東アジアにおける挑発的軍事行動に反対する。中国人民・東アジア諸国人民・ロシア人民に訴える! 米・日―中・露の相互対抗的核軍事力増強に反対し、ともにたたかおう! (3) 没落帝国主義アメリカと、「社会主義」の看板だけはかかげる中国とが激突する今日の世界。アメリカ帝国主義はソ連邦崩壊を「自由・民主主義・市場経済」の勝利だと豪語し、「唯一の超大国」になったアメリカを中心とする「新世界秩序」をバラ色に描いたのであった。しかし、それはうたかたの夢≠ニ化した。かたや中国スターリニスト官僚は、政治経済構造の資本主義化をもってみずからの官僚主義的支配体制の延命を企てたのであった。この中国権力者は労働者・勤労人民を徹底的に搾取し貧困と圧政のもとにくみしき、「二十一世紀の超大国」に成りあがろうとしている。 米・中両権力者のそれぞれが、自国の国家エゴイズムをむきだしにして相互衝突している。この米・中(ならびにロシア)の角逐のもとで、世界各地で、宗教的ナショナリズムと民族エゴイズムが煽りたてられ、民族=宗教戦争の火種がくすぶり、あるいは燃えあがり、労働者・人民の苦しみはかつてないほどに深まっている。 いまや先進国か新興国かの違いを問わず、富む者はますます肥え太り、貧窮にあえぐ労働者・勤労人民の悲惨はとどまるところを知らない。アメリカや日本やEUなどの諸国は、デフレ・不況からの脱却のための量的緩和(米)や量的質的緩和(日)、デフレ回避のためのマイナス金利(EU)などの様ざまな金融緩和策をとっている。だが、「経済のグローバル化」のもとで、先進諸国がたれながした膨大な緩和マネー≠ノもとづく金融諸機関のマネー・ゲームに翻弄され、職もなく家もなく、食べ物を口にすることのできない人びとが世界中で日々増大しつつあるのだ。 末期資本主義はすでに腐臭を放っている。死の苦悶にあえぐ資本主義のもとで、各国政府権力者は労働者・勤労人民を、資本主義勃興期を思わせるような貧困とむきだしの階級分裂にたたきこんでいる。また国益ナショナリズムを煽りたて、「お国のため」「民族のため」と称して労働者・勤労人民を戦争へとかりたてている。 この現代世界の悲惨を、われわれはいまこそ打破しなければならない。各国の権力者ども・支配階級が「国益」を外に向かって軍事的に貫徹する時は、つねに必ず「歴史の正統性」を主張し、「血と土」とか「八紘一宇」とかをふりかざして、侵略戦争を正当化するとともに、国内の人民の反対を強権的弾圧によって抑えこむ。内に向かっても外に向かっても、みずからの特殊的利害があたかも普遍的なものであるかのようにみせかけながら、労働者・勤労人民を戦争に動員していくのだ。権力者どもがふりまく国益ナショナリズムやウルトラ・ナショナリズムの虚偽性を暴きだし、われわれは地上から戦争と貧困、圧政と隷従を根絶するためにたたかわなければならない。いまこそ団結しよう! <戦争と貧困>の強制を打ち砕く国際連帯を強化しよう! かつて「労働者は祖国をもたない」と喝破したのはマルクスであった。諸民族に属する労働者は、労働者階級としての普遍性において国境をこえて団結する、と。このマルクス主義を、前世紀の遺物とみなして投げ捨てたのがソ連共産党の書記長ゴルバチョフだったのだ。この輩はソ連の「停滞」を打破すると称して、スターリン主義への根本的反省をおこなうのではなく、それとは逆に「脱イデオロギー化」の名のもとに「自由・民主主義・市場経済」という西欧的価値にひれ伏した。こうしてソ連邦は崩壊させられたのだ。ここにこそ、今日の世界を覆う悲惨の淵源がある。 「圧政と停滞」の別名にまでなっていた「社会主義」ソ連邦。その歪みの根拠は、マルクス主義にあるのではない。マルクスのマルクス主義を歪めたスターリン主義にこそあるのだ。 全世界の仲間に訴える! 想起せよ! かつて第一次世界大戦のさなかにレーニンが、各国労働運動指導部の祖国防衛主義への転落を弾劾し、戦争にあけくれる自国政府を打倒する闘いに起ちあがれ、と全世界の労働者に呼びかけたことを! 警戒せよ! 労働者の悲惨につけいるファシスト政党やネオ・ナチが、労働者の味方面をして「ウルトラ資本主義反対」や「民族の結束」をかかげてうごめいている。特にヨーロッパにおいては、緊縮財政の名のもとに失業と低賃金を強制されている労働者たちにたいして民族排外主義を煽りたてている。労働者階級を分断し、互いへの憎悪をかきたてている。世界をふたたび戦争の惨禍へと導く奴らの跳梁を許すな! 政府の戦争政策に反対して、また経済危機のツケの押しつけに反対して起ちあがっている全世界の労働者・勤労人民に訴える! 腐敗した既成指導部をのりこえたたかう労働者階級の国際的団結のみが、米・日―中・露角逐下の戦乱の嵐を打ち破り、荒れ狂う地球環境破壊と貧窮地獄の深まりを突き抜け、労働者・勤労人民の未来を切り開きうるのである。いまこそ鬨の声を、ともに世界中でとどろかせよう――「万国の労働者よ、団結せよ!」 |
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「集団的自衛権行使」合憲化の閣議決定阻止! 全国で6・15労学統一行動に決起 |
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沖縄 辺野古新基地建設阻止の火柱 安倍ネオ・ファシスト政権が七月初めまでに「集団的自衛権行使」合憲化の閣議決定を強行しようとし、七月にも辺野古新基地建設のための海底ボーリング調査を開始しようとしている切迫した情勢のもとで、沖縄県学連と県反戦のたたかう労働者・学生は、「閣議決定阻止! ボーリング調査阻止! 安倍政権打倒!」の熱い決意に燃えて、6・15労学統一行動に勇躍決起した。那覇市松山公園で決起集会を終えた労働者・学生の白ヘル部隊は、自民党沖縄県連に向けて怒りのデモ行進にうってでた。 |
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「内閣打倒!」のかけ声高く国際通りをデモで席巻 | |
関西 安倍政権打倒の雄叫び 六月十五日に反戦青年委員会と全学連関西共闘会議の労働者・学生は、全国各地で起ちあがった労学と固く連帯し、大阪の地で、労学統一行動に勇躍決起した。安倍政権が、「集団的自衛権行使」を合憲とする閣議決定の文案協議に公明党幹部をからめとり、閣議決定に向けていよいよ猛突進していた決定的な局面で、「『集団的自衛権行使』の合憲化阻止!」の反戦反安保、改憲阻止の火柱を大阪の地でぶちあげたのだ。 |
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自民党大阪府連に怒りのシュプレヒコールを叩きつける | |
北海道 反安保・改憲阻止の声轟く |
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全学連道共闘の学生と反戦青年委員会のたたかう労働者は、在札幌米総領事館に向け意気高く進撃した。札幌の労働者・学生・市民から圧倒的な共感をかちとりつつ、大通公園までの怒りのデモンストレーションを貫徹したのだ。 | |
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愛大生・名大生を先頭に安倍政権打倒の声轟く 「戦争をさせない」愛知集会 6・20 |
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六月二十日の夜、「秘密保全法に反対する愛知の会」が提起し、「愛労連」「戦争をさせない一〇〇〇人委員会あいち」などの協賛のもとに「戦争をさせないために――集団的自衛権と秘密保護法に反対する大集会&デモ」が名古屋市中区の若宮大通公園で開催された。 | |
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