第2323号(2014年6月16日)の内容

<1面>
6・15闘争の大爆発をかちとれ
 米日―中露角逐下の戦争勃発の危機を突き破れ
 「集団的自衛権行使」合憲化の閣議決定を絶対阻止せよ!

<4面>
「集団的自衛権行使」合憲化のための詐術
 北岡式憲法改釈≠フ批判
<5面>
新たな安全神話◎s造と原発推進の体制強化
<2面>
「集団的自衛権の行使容認を許さない!」緊急街頭行動 5・20 札幌
■金沢で自衛隊三軍が軍事パレード
<6面>
新たなリストラ・合理化攻撃粉砕!
 JP労組本部の全面協力を弾劾して闘おう!
Topics 法人税実効税率引き下げに突進する安倍政権
<7面>
大阪市・橋下当局による水道事業民営化を許すな
◎農業経営の大規模化を号令する北京官僚
<8面>
きけ「わだつみ」の叫びを
うた ウクライナ 悲劇の大地
<3面>
万華鏡2014――情勢の断層を読む
◆「美味しんぼ」叩き
◆「島嶼奪還」訓練
◆右翼学者の屈折
◆大虐殺の背景
週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉
 「解放」最新号




































  


6・15闘争の大爆発をかちとれ

米日―中露角逐下の戦争勃発の危機を突き破れ
「集団的自衛権行使」合憲化の閣議決定を絶対阻止せよ!


 六月六日に首相・安倍は、「政権与党として決めるべき時は決めなければならない」などと言い放ち、「集団的自衛権の行使」を合憲とする閣議決定をなんとしても今国会中になしとげることを傲然と宣言した。安倍の命を受けた与党協議会・座長の高村は、与党協議の期限を切るとともに、ただちに閣議決定する原案を作成することを政府に指示した。与党協議での公明党の抵抗≠ノいよいよ業を煮やした安倍は、「みんなの党、日本維新の会などは(閣議決定に)理解を示している」などとぶちかまし、連立解消をもちらつかせながら、公明党にたいする揺さぶりを強化しているのだ。この安倍の政治的恫喝にすくみあがった公明党執行部は、ただちに「グレーゾーン事態」の二事例にかんして丸呑みし、「集団的自衛権行使」の憲法解釈をめぐる最終協議が開始された。
 すべての労働者・学生・人民諸君! 事態は急迫している。われわれは今こそ、安倍政権による「集団的自衛権行使」合憲化の閣議決定を絶対に阻止するために総決起するのでなければならない。
 時あたかも、東アジアの南シナ海・東シナ海を焦点として、そして東欧のウクライナをめぐって米・日―中・露の角逐がいよいよ激化している。大中華民族主義を鼓吹しつつ「海洋強国」の建設に邁進する中国の習近平政権と、大ロシア主義をむきだしにし「ロシア世界の統一」の名においてクリミア併合を強行したロシアのプーチン政権、この両者が同盟的結託を基礎としてそれぞれ対米対抗の軍事的行動にうってでている。これにたいしてアメリカ帝国主義のオバマ政権と日本帝国主義の安倍政権は、対中国(・対ロシア)の戦争遂行体制を構築するために日米新軍事同盟を強化する策動に拍車をかけている。こうして東欧ならびに東アジアを焦点として新たな戦争勃発の危機が日増しに高まっているのだ。
 まさに今、労働者・人民は現代世界の戦乱勃発の切迫と敵権力の戦争準備の攻撃のもとで危機にさらされている。それにもかかわらず、日共=志位指導部は、<反安保>も<反ファシズム>も完全に投げ捨て、ただただ「海外で自衛隊は武力行使しない」という「歯止め」をかけてくれなどと安倍政権に懇願するという無力かつ犯罪的な姿をさらけだしている。戦争的危機を深める現代世界から昇天し、平和ボケ・議会ボケを高じさせている日共官僚を弾劾せよ!
 すべての諸君! われわれは腐敗する既成平和運動をのりこえ、安倍政権による「集団的自衛権行使」合憲化の閣議決定を阻止するために、6・15労働者・学生統一行動に総決起せよ!

以下見出し

ウクライナ―東・南シナ海をめぐる戦乱の危機の高まり

 ロシアの対米挑戦とアメリカ帝国主義の力の衰退

 東・南シナ海を焦点とする米・日―中の軍事的対峙

 米・日―中・露の角逐の新局面

閣議決定に突進する安倍政権

安倍ネオ・ファシスト政権打倒へ進撃せよ!
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「集団的自衛権行使」合憲化のための詐術

悪意と作意の北岡式憲法改釈


 <軍国日本>再興の野望をたぎらせる安倍ネオ・ファシスト政権の私的諮問機関である「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」(以下、安保法制懇と略記する)、安倍のお友達≠ナ固められたこの安保法制懇の「報告」を受けて、さっそく安倍は五月十五日の記者会見において、自衛隊をドシドシと海外に派兵する意志を傲然とむきだしにし、そのために「集団的自衛権行使容認」を閣議決定することを宣言した。この安倍のおかかえ御用学者として安保法制懇の座長代理を務め、「憲法解釈を変更する」ことによって集団的自衛権の行使が可能になるという詭弁とデマゴギーをふりまいているのが、国際大学学長の北岡伸一である。われわれは、安倍ネオ・ファシスト政権の「集団的自衛権行使」合憲化の策動を断固として打ち砕くために、以下、「憲法に固執して国家の安全を忘れるな――安保法制懇報告書の意義」(北岡、『中央公論』六月号、以下頁数のみ記す)などの検討をつうじて、この御用学者の主張のネオ・ファシスト的本質を徹底的に暴きだしていこう。

以下見出し

一 憲法九条の実質的破棄の企み

一流の軍事強国≠ヨの野望

二 「憲法より国家の安全」という国家主義の宣明

「民意」を踏みにじるファシスト流エリート主義

戦争への動員を狙う悪意のデマゴギー
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新たな安全神話◎s造と原発推進の体制強化

『原子力学会事故調最終報告書』批判

<上>

第一章 「原子力ムラ」全面復活を策す安倍政権に呼応

「専門家集団」の権威を振りかざし結束強化を号令

原発再稼働・輸出に向けての体制固め


(つづく)
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西室経営陣による新たなリストラ・合理化攻撃粉砕!
 JP労組本部の全面協力を弾劾して闘おう!


  郵政労働者委員会

 全国でたたかう郵政労働者のみなさん!
 われわれ郵政労働者はいま、重大な局面にたたされている。来年春に予定されている日本郵政株の上場を前にして、西室経営陣は新たなリストラ・合理化策を振り下ろしてきている。この二月にうちだした「中期経営計画」にもとづいて、郵政グループ企業を「トータル生活サポート企業」をシンボルとする一流企業へと脱皮させるために、あらゆる犠牲を郵政労働者に強制しようとしているのだ。
 ところが、郵政労働者の悲惨な現実には目もくれず、「新たな郵政づくり」と称して経営陣の企業発展戦略への全面協力を謳いあげているのが、本部労働貴族にほかならない。これを許さず、来たる第七回定期全国大会において、新たなリストラ・合理化に反対する方針を確立するために奮闘しよう!
 いま、安倍政権が振り下ろす「集団的自衛権行使」合憲化に反対する闘いに、全国の労働者や学生・知識人らが陸続と決起している。沈黙≠キることでこの極反動攻撃を容認する本部労働貴族を許さず、<「集団的自衛権行使」の合憲化反対>の闘いをも全国の郵政職場から創りだしていこう! 共にたたかおう!

見出し

「人への投資」論を振りかざし超低額妥結を正当化する本部を徹底的に弾劾しよう!

「中期経営計画」にもとづく新たなリストラ・合理化を粉砕しよう!

安倍ネオ・ファシスト政権の極反動攻撃反対! 「集団的自衛権行使」の合憲化=対中国戦争準備を阻止しよう!

以下、スローガン

◆「新たな郵政づくり」を掲げ、リストラ・合理化施策を丸呑みする本部弾劾!
 JP労働運動の戦闘的再生をかちとろう!

◆「中期経営計画」にもとづく郵政労働者への犠牲転嫁をはね返そう!
 
 ◇「新人事・給与制度」による賃下げ、競争と生産性向上への駆りたて反対!
  新一般職導入弾劾! 業績手当の導入を許すな!
 ◇「郵便・物流ネットワークの再編」「新たな集配体制の構築」による首切り・強制配転・労働強化を許すな!「労働力政策」という名の大量人員削減計画反対!
 ◇「郵便局ネットワークの最適化」と称する郵便局の統廃合反対!
  「赤字」を口実とする逓信病院やかんぽの宿の切り捨てを許すな!

◆安倍政権による「集団的自衛権行使」の合憲化を許すな! 労働諸法制の歴史的大改悪反対! JP労組本部の闘争放棄を弾劾し、戦争とファシズムに反対する広汎な闘いを創造し安倍政権打倒に突き進もう!
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すべてのたたかう仲間に夏季一時金の三割カンパを訴える

 日本革命的共産主義者同盟(革マル派)

 同志諸君! たたかう労働者・市民のみなさん!
 安倍政権は、五月十五日に安保法制懇の報告をうけて日本版NSCを開き、「集団的自衛権行使」を合憲とする憲法解釈変更の「基本的方向性」を決定した。この政権はいままさに、日米新軍事同盟の対中・対露攻守同盟としての強化、憲法第九条の実質的破棄を突破口とした憲法の全面的改悪、日本型ネオ・ファシズム支配体制の飛躍的強化の一石三鳥≠狙って、「集団的自衛権行使」の合憲化の閣議決定に突進している。
 この政権は同時に、日本を「企業が世界で一番活躍しやすい国」にすると叫び、独占資本家には法人税の大幅減税を誓いつつ、労働者にたいして「解雇の自由化」や「労働時間規制の撤廃」を狙う一大攻撃をかけてきている。アベノミクスに支えられた円安・株高と「事業再構築」=リストラによって莫大な利益を手にした独占資本家どもは、なおもグローバル競争に勝ちぬくために≠ニ称して生産拠点の海外移転に拍車をかけ、国内においては大リストラによる首切りや非正規雇用への転換・賃下げの諸攻撃に狂奔している。
 安倍ネオ・ファシスト政権と独占資本家階級のかかる一大攻撃をうち砕くために、いまこそ労働者階級の総力を結集してたたかうのでなければならない。
 だが「連合」労働貴族は、階級協調主義・労資政一体化主義にどっぷりと浸ることによって、安倍政権の反動諸攻撃のまえにたたかわずして膝を屈し、諸独占体の大リストラ策に全面的に協力している。日本共産党指導部は、「日本の防衛」のための「真の安全保障政策」や「日本経済の再生策」という「保守層」に媚びた代案を掲げ、自党の票田開拓のためのカンパニアに一切の闘いを解消してしまっている。
 既成指導部のこうした腐敗を弾劾し、「集団的自衛権行使」合憲化、日米新軍事同盟の強化、日本型ネオ・ファシズム支配体制の強化の攻撃をもろともに粉砕するために、全力で奮闘しようではないか! 首切りリストラ・賃下げ攻撃をうち砕け!
 いま現代世界は、大ロシア主義をむきだしにしたプーチンのロシアと中華大国意識をみなぎらせた習近平の中国による没落軍国主義帝国アメリカへの公然たる挑戦とこれへの米・日両国の対抗とによって戦争的危機を深めている。しかも、多国籍企業化した諸独占体や中国企業などが搾取の強化をグローバルに競いあい、全世界で格差拡大に示される階級分裂の極端化が露わとなっている。にもかかわらず<戦争と失業・貧困>に苦しむ労働者・人民の怒りは民族排外主義へと疎外され混迷を深めている。
 この危機的現実を突破し、プロレタリア階級闘争を全世界で戦闘的に再生するためには、いまなお害毒を流しつづけるスターリン主義を根底的に超克することが絶対的に必要である。わが日本反スターリン主義運動の全世界への波及をさらにおしすすめようではないか!
 これらの闘いを財政的に支えるために、すべてのみなさんが夏季一時金の三割カンパを寄せられんことを心から訴えます。
 二〇一四年六月
<送り先>
東京都新宿区早稲田鶴巻町五二五―三   解放社
(振替・〇〇一九〇―六―七四二八三六)
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「集団的自衛権の行使容認を許さない!」緊急街頭行動 5・20 札幌
 五月二十日、札幌・大通公園において、北海道平和運動フォーラムと戦争をさせない北海道委員会が主催して「『集団的自衛権』の行使容認を許さない緊急街頭行動」が開催され、三〇〇名の労働者・市民が集結した。北海道大学農学部学生自治会のたたかう学生たちは、「『集団的自衛権行使』の合憲化阻止! 憲法改悪・安保強化反対!」を掲げ、この日の集会・デモの戦闘的高揚のために奮闘した。
北大のたたかう学生たちが労働者たちと共に札幌市街をデモ行進
(5月20日)
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