第2321号(2014年6月2日)の内容

<1面>
労働諸法制の大改悪を許すな!
 集団的自衛権行使の合憲化阻止!
 安倍政権打倒へ 労働者階級の力を結集せよ

『革マル派 五十年の軌跡』刊行開始!
<4面>
激化するウクライナ内戦と米―中・露角逐の新展開
<5面>
「国民の命を守る」と叫ぶ国家至上主義者の欺瞞
<2面>
「集団的自衛権行使の合憲化阻止!」
 首都の学生が渋谷をデモ 5・18
 安保同盟強化に反撃 4・27沖縄学生マーチ
<3面>
沖縄に〈反安保・改憲阻止〉の火柱
 平和行進・県民大会で奮闘 5・16〜18
 米総領事館に県学連が抗議 4・24沖縄
<6面>
Topics 地域医療介護確保推進法案の参院可決・成立を阻止せよ
「インターバル規制導入」を叫ぶ労働貴族
使い捨ての非正規ケースワーカー
<7面>
大幅一律賃上げ獲得へ 5・1メーデー
 「連合北海道」「連合沖縄」「連合石川」
<8面>
投稿 福島現地を訪ねて
◎政府・福島県当局が健康被害もみ消し
週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉
 「解放」最新号




































  


労働諸法制の大改悪を許すな!

集団的自衛権行使の合憲化阻止!

 安倍政権打倒へ 労働者階級の力を結集せよ

 安倍政権はいま、「新たな労働時間制度」と称して労働時間規制を実質的に撤廃する攻撃にうってでている。それとともにこの政権は、解雇の金銭解決制度の創設や解雇自由の限定正社員制度の一挙的普及を図るための規制緩和に踏みだしている。そして、労働者派遣の全面自由化を策す労働者派遣法改定に突進している。「日本を世界で一番企業が活躍しやすい国にする」ことを「国際公約」として掲げる安倍政権は、中国・韓国や欧・米の企業との競争に勝ちぬくために「ビジネス環境の育成」を熱望している独占資本家どもの要求に応えて、従来の労働諸規制を全面的に緩和・撤廃する攻撃にうってでているのだ。
 この攻撃は、労働者を無権利と貧窮のどん底に突き落とすもの以外のなにものでもない。安倍政権のこの悪逆きわまりない攻撃を断じて許してはならない。
 同時に安倍政権は、五月十五日に安保法制懇の報告をうけて日本版NSCの四大臣会合を開催し、「集団的自衛権行使」を合憲とする憲法解釈への変更についての日本政府の「基本的方向性」を決定した。安倍政権は、今国会中にも「集団的自衛権行使」の合憲化を閣議決定しようとしているのだ。
 すべての労働者諸君! 安倍政権による労働法制の大改悪と「集団的自衛権行使」の合憲化・憲法改悪の極反動攻撃を打ち砕くために総力をあげてたたかおうではないか。いまこそ「労働法制の大改悪反対」や「集団的自衛権行使の合憲化阻止」を課題とする労組共同行動を実現し、その積み重ね・拡大をつうじて<反ファシズム統一戦線>を構築しよう。労働者階級の団結した力で安倍ネオ・ファシスト政権を打ち倒せ!

以下見出し
六月「成長戦略」改定にむけた労働時間規制撤廃の企み

「企業競争力強化」を主眼とした政府の独占資本支援策

 中国に対抗しての経済圏形成と軍事強国への突進

労働者を無権利・貧窮地獄に叩きこむ総攻撃を打ち砕け
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激化するウクライナ内戦と米―中・露角逐の新展開

世界戦乱の危機を突き破る国際反戦闘争の高揚を!

 対ドイツ戦勝記念日にあたる五月九日、ロシア大統領プーチンはクリミア併合以降はじめてこの地を訪問した。クリミア半島南西部・セバストポリ軍港に一列になって停泊している黒海艦隊の軍艦、その甲板上にズラリと整列し敬礼している水兵たちにたいして、プーチンは小型船の船上から満足げに閲兵し、「戦勝六十九周年おめでとう!」と声をはりあげた。ついでプーチンは艦隊幹部を前にして「クリミアとセバストポリが祖国に戻ってきた。二〇一四年はクリミアの人々がロシアと一体になることを決めた年として記録されるであろう」と演説した。
 ロシアでもっとも愛国心が高まる日≠ニいわれる対独戦勝記念日にプーチンは、ロシア兵士の血によって贖(あがな)われた土地≠ニみずからが意義づけたクリミアとセバストポリとをついに奪還≠オたことを、当のその地で誇ってみせたのだ。これこそは、米・欧諸国権力者にたいする雷帝<vーチンの傲然たる戦勝宣言≠ノほかならない。
 EU加盟を叫ぶ親米欧≠フウクライナ暫定政府の成立に激怒し危機感を募らせたプーチンが、「ロシア世界の回復」の名においてクリミア併合にふみきったという歴史的大事件。これを区切りとして、落日の軍国主義帝国アメリカと、「多極化世界のもとでの新国際秩序形成」をかかげて同盟的結託を強化する中国ならびにロシアとの対立・角逐は、いまや新たな次元で激化しているといわなければならない。
 このロシアと米・欧とのそれぞれの国家的利害の貫徹をかけた角逐のもとでもたらされている事態こそが、血みどろの内戦に引き裂かれつつあるウクライナ労働者・人民の悲劇にほかならない。このウクライナを焦点としたロシアと米・欧との軍事的対峙・対抗は、全欧州を火の海に包む新たな戦乱の発火点ともなりかねないのである。
 いまこそわれわれは、<ロシアのクリミア併合弾劾・ウクライナ軍事侵攻反対、米・欧帝国主義の軍事介入反対>の反戦闘争を、ウクライナ人民解放の革命的展望をもさししめしながら、創造し推進するのでなければならない。

以下見出し

T 内戦突入で東西に引き裂かれるウクライナ

   全欧州を襲う戦乱の危機

U 中・露の対米挑戦と没落帝国主義のまき返し策

   同盟的結託の強化に走るプーチンと習近平

   対中・対露包囲網の形成に狂奔する米・欧・日帝国主義

V プロレタリア国際主義の旗高くウクライナ人民と連帯し闘おう!
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「集団的自衛権行使」合憲化を阻止せよ

「国民の命を守る」と叫ぶ国家至上主義者の欺瞞

「限定容認」をうそぶく5・15安倍会見

 五月十五日の記者会見において首相・安倍は、安保法制懇の最終報告を受けて、「集団的自衛権行使」容認への憲法解釈変更を政府・与党で検討し「閣議決定していく」と宣言した。南シナ海においてベトナム・フィリピンを威嚇する中国の軍事行動を「人ごとではない」と強調しながら、安倍は、中国の脅威≠煽り「海外の日本人の命を守る」と喚きたてた。国民の命を守るのが首相たる私の責任≠ニ三度も叫んだ安倍は、国民の命を守る責任を放棄せよとは憲法のどこにも書いていない≠ニか従来の憲法解釈のままでは日本人を乗せた米国の船を(自衛隊が)防衛することができない≠ニかと強弁して、「集団的自衛権の行使」は可能というものへの憲法解釈の変更を傲然と正当化したのだ。
 だが同時に、安倍の脳裏には、昨年冬の秘密保護法制定阻止闘争の大高揚に心底恐怖した日々の記憶が生々しくよみがえり震撼せざるをえない。それゆえに安倍は、「日本が再び戦争をする国になることは断じてありえない」「自衛隊が湾岸戦争やイラク戦争での戦闘に参加するようなことはこれからも決してない」という国民への誓約≠示してみせた。
 ところが、この会見の翌々日に自民党幹事長・石破はぬけぬけと語った、「政権が変わり、世論が変われば、変わるかもしれない」と。これは安倍の本音を代弁したものなのだ。すでに国家安全保障会議(日本版NSC)の創設によって国家暴力装置と行政諸機構を首相専決で自在に動員できる権限と、秘密保護法によってあらゆる情報を統制することのできる権限とを一手に握った安倍にとって、国民への誓約≠ネど、自分の胸三寸でどうにでも変更しうるという腹づもりなのである。
 この安倍会見をはじめとして安倍政権と自民党は、日本人の命を守る≠ニいう大義名分のもとに「集団的自衛権行使」合憲化を傲然と正当化するとともに、あくまでも「集団的自衛権行使」は「必要最小限度」に限定するという装いを凝らしている。安倍政権の意を受けた『読売新聞』と『産経新聞』は、「『必要最小限度の集団的自衛権を行使する』ことに賛成か?」などという誘導尋問的設問を設定し、これへの賛成が六〇%を超えたなどと宣伝し、世論誘導を策している。そうである以上われわれは、この安倍政権・自民党が凝らしている「限定容認論」の欺瞞性を徹底的に暴きだすのでなければならない。

(以下、見出し)
法制懇報告の一部採用拒否という演出

人民を愚弄する邦人救出作戦≠フ絵空事

首相=NSCへの「全権委任」

「平和主義」の内実のすり換え=憲法理念の破壊

「戦争をやれる国家」への飛躍を許すな!
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「集団的自衛権行使の合憲化阻止!」
 首都の学生が渋谷をデモ 5・18
 五月十八日、首都圏のたたかう学生たちは、「集団的自衛権行使の合憲化阻止!」を掲げ、「『戦争をやれる国』づくりNO! 安倍政権に怒りを! 5・18学生デモ」に起ちあがった。
 デモに先立つ五月十五日、安保法制懇の報告書をうけとった首相・安倍は、ただちに国家安全保障会議(NSC)四大臣会合を招集し、ここで憲法解釈の変更についての「基本的方向性」を決定した。
 南シナ海においてベトナムやフィリピンにたいする軍事的強硬策にうってでた中国・習近平政権。この中国権力者がいま、クリミア併合を強行したロシア・プーチン政権との結託を強めつつ、対米・対日の軍事的対抗策を強めている。この事態に危機意識を募らせる安倍政権は、日本国家をアメリカとともに中国と「戦争をやれる」軍事強国に飛躍させることを狙って、今国会中にも「集団的自衛権行使」を合憲化する閣議決定を強行せんと全体重をかけて突進しているのだ。
 「この攻撃を絶対に許してなるものか!」早稲田大学・国学院大学などの自治会・学生団体代表の呼びかけにこたえ、多くの学生たちがこのデモに結集した。たたかう学生たちは、沖縄において辺野古新基地建設を阻止するために奮闘する学生と連帯して、「集団的自衛権行使の合憲化阻止!」を掲げ、怒りのデモをくりひろげた。たたかう学生たちは、「米―中・露の核軍事力増強競争反対!」の革命的スローガンをも高だかと掲げ、首都・東京に反戦の炎を燃えあがらせたのだ。(渋谷駅頭)
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安保同盟強化に反撃
4・27沖縄学生マーチ
沖縄学生マーチ(4・27、那覇)
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沖縄に〈反安保・改憲阻止〉の火柱
 平和行進・県民大会で奮闘 5・16〜18
<5・15>平和行進・県民大会で闘う労働者・学生が奮闘
 沖縄の施政権返還から四十二年目の「5・15平和行進」が、全国のたたかう労働者・学生・市民を結集して、五月十六日から十八日にかけて沖縄全島を縦断するかたちでとりくまれた。これに先立ち十日には宮古島で、十五日には石垣島で、それぞれ平和行進がとりくまれた。
 この三日間の闘いを、沖縄県学連のたたかう学生たちは、<反安保>の旗幟を鮮明にしつつ、安倍政権による「集団的自衛権行使」合憲化の策動にまっこうから反対して戦闘的にたたかいぬいた。革命的・戦闘的労働者たちは、今秋の県知事選挙にむけたとりくみに埋没している既成労組指導部を職場深部からつきあげる闘いを基礎に、「辺野古への新基地建設反対」「普天間基地即時撤去」の闘いを高揚させるために、随所で闘いを戦闘的に塗りかえるべくたたかった。
 わが革命的左翼は、既成指導部翼下の「反安保」なき「基地の縮小・撤去」請願運動をのりこえるかたちにおいて、全国から結集した労働者・市民たちに<全米軍基地撤去・安保破棄>の革命的方向性を鮮明にさししめしつつ、<反安保・改憲阻止>の闘いを沖縄から全国へとおしひろげるために奮闘したのである。
全国から結集した労・学・市民
(5月18日、宜野湾市市営球場)
豪雨の中、普天間基地包囲デモで奮闘する闘う学生
(5・18、宜野湾市)
燃えあがる「改憲阻止」の炎
(5・18、宜野湾市市営球場)
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「日米首脳会談粉砕!」
米総領事館に県学連が抗議 4・24沖縄
米総領事館に県学連が抗議
(4・24、在沖米総領事館前)
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大幅一律賃上げ獲得へ 5・1メーデー
「連合北海道」/「連合沖縄」/「連合石川」
労働法制改悪阻止の声轟く
「連合北海道」メーデー
(5月1日、札幌市大通公園)
低額妥結突き破る固い決意
「連合沖縄」メーデー
(5月1日、那覇市県民広場)
労働貴族の裏切りに怒りの嵐
「連合石川」メーデー
(5月1日、金沢市)
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