第2315号(2014年4月21日)の内容
<1面>
労働法制の大改悪を阻止せよ
労働者の権利剥奪・貧窮を強制する安倍政権の総攻撃粉砕!
<4〜5面>
「保守の人々との共同」に没入する代々木官僚を弾劾せよ!
日共第26回党大会決議の批判
<2面>
「集団的自衛権行使の合憲化阻止!」
5000の労学市民が怒りの声 4・8 日比谷
全教全国集会で奮闘 3・29 日比谷
<3面>
文科省の竹富町への「是正要求」弾劾
育鵬社版「公民」教科書の強要を許すな!
◎「原発安全」神話再興を企む文科省の新『放射線副読本』
<6面>
Topics 安倍政権が「防衛装備移転三原則」を閣議決定
超低額妥結の受け入れを強要するNTT労組本部弾劾!
<7面>
電機大手の超低額妥結弾劾!
電機連合指導部による「デフレ脱却のための春闘」への歪曲を許すな
<8面>
万華鏡2014――情勢の断層を読む
◆フィンランド型国家へ
◆核安保サミット
◆仏の顔ならぬ……
◆STAP騒動
週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉
「解放」最新号
労働法制の大改悪を阻止せよ 労働者の権利剥奪・貧窮を強制する安倍政権の総攻撃粉砕!
いま安倍は、「経済好循環の効果が国民全体にゆきわたりつつある」などとしきりに強弁している。「給料の上がりし春」だと? ふざけるのもいい加減にしろ!「六年ぶりの賃上げ回答」などと喧伝された大手の回答ですら、平均すれば過年度物価上昇分にすら届かない。ましてや中小零細企業で働く労働者の多くは賃上げどころか定期昇給さえもない。「特定層」に限ったわずかばかりの「賃上げ」をおこなった独占資本家どもは、その取り戻し分≠ヌころか・それ以上に大幅に総額人件費を削減すべく人事・賃金制度の改編や正社員の大量削減の攻撃を猛烈な勢いでしかけてきている。そもそも、安倍政権じしんが円安誘導によって生活必需品価格の高騰をもたらしてきたうえに消費税増税で労働者・人民の貧窮化に追い討ちをかけておきながら、そしらぬ顔でアベノミクス効果のオコボレを期待せよ≠ネどとほざくことほど破廉恥なことがあるか! 労働者の怒りの鉄槌あるのみだ。 消費税増税を機に景気が一気に落ちこみ、アベノミクスの破綻がいよいよあらわとなることを安倍は恐れている。「異次元の金融緩和」なるものによっても企業の設備投資はいっこうに増えず、円安誘導をはかっても輸出は伸びない。「大型公共投資」もいっときのカンフル注射にしかなりはしない。四月十一日にリーマン・ショックの時に次ぐ下げ幅で株価が暴落したことに示されたように「一の矢」も折れ、「二の矢」も尽きた。これにいよいよ焦りを募らせている安倍政権は、危機のりきりのために「第三の矢」(「成長戦略」)の核心と位置づけている労働諸規制の緩和・撤廃をなんとしても早急になしとげようと血眼になっているのだ。労働者・勤労人民には消費税大増税と社会保障給付の切り下げ・保険料自己負担増の重荷を背負わせ、その反面で、資本家どもには法人税減税をはじめとしてありったけの優遇策を施しているこのネオ・ファシスト政権は、「日本を世界一企業が活躍しやすい国にする」とほざきながら、竹中平蔵ら新自由主義者どもの旗振りのもとに、解雇規制・労働時間規制などの緩和・撤廃を求める独占資本家どもの要求に全面的にこたえようとしているのだ。断じて許すな! この安倍政権の労働法制大改悪の攻撃にたいして、昨年十二月十三日の日弁連主催の集会いらい、労組ナショナルセンターの枠をこえて反対の闘いが拡がっている。わが革命的・戦闘的労働者や心ある組合員たちの突き上げをうけて「連合」指導部も重い腰をあげ反対集会を設定している(四月十八日の東京・日比谷野音での集会など)。だが、独占資本家どもによるリストラ諸施策に積極的に協力加担しているJCメタルの労働貴族どもは、「連合」中央が一応は唱えている「労働者保護ルールの改悪反対」のかけ声にたいして完全に無視を決めこんでいる。他方、日共の不破=志位指導部は、「質の高い雇用をつうじた成長」を唱える「G20宣言」などを引き合いにだして安倍政権の労働法制改悪を非難している。「健全な資本主義」への改良≠夢想している彼らは、それにふさわしい「ワーク・ルール」を政府に求める圧力手段へと労働者・人民の闘いを解消してしまっているのだ。 すべての諸君!「解雇自由化」を目論む安倍政権の労働法制大改悪の攻撃を断固粉砕せよ! 既成指導部による闘いの歪曲を許さず、「労働者派遣法改悪阻止」を課題とする労組共同行動を実現するために奮闘しよう。この闘いを、消費税増税反対・社会保障制度改悪反対の政治経済闘争や「集団的自衛権行使」の合憲化阻止・憲法改悪反対・日本の軍事強国化反対の闘いとともに大きく創造しよう! 労働者・人民の総力を結集して、<反ファシズム統一戦線>を構築し安倍ネオ・ファシスト政権を打ち倒そうではないか! 以下、見出し 労働者派遣法改悪・解雇の自由化に突進する安倍政権 「強い経済」の名による軍事強国の経済的基盤固めの策動 「反対」を装いつつ「規制改革」に唱和する「連合」中央 「健全な資本主義」への幻想を煽る日共中央を弾劾し闘おう 労組共同行動を積み重ね 反ファシズム統一戦線を築け |
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「保守の人々との共同」に没入する代々木官僚を弾劾せよ! ――日共第26回党大会決議の批判 「大きなスケールで未来にわたって日本共産党の進路を照らす科学的指針を確立した」――第二十六回党大会(一月十五〜十八日)の閉会あいさつにおいて、委員長に再任された志位和夫は精いっぱい胸を張ってみせた。「『自共対決』時代の本格的な始まり」のもとで「民主連合政府にむけた道筋」を明らかにしただの、「『党勢倍加』と『世代的継承』という党建設の『二大目標』の実現」を保障するものだのと、大会決議・中央委員会報告・結語をおしだしながら、不破=志位指導部は今、日共党員たちにこの「3文献」を「読了」せよと声を枯らして迫っている。 だが、ネオ・ファシスト安倍政権が凶悪な牙をむきだしにして労働者・学生・人民の頭上に「集団的自衛権の行使」を合憲化せんとする極反動攻撃の斧をふりおろしている今このときに、代々木官僚が、党大会で決定した「科学的指針」なるものにのっとって現にやっていることはいったい何だ!「『海外で戦争する国』づくりの策動を許さない」とは言うものの、実際には「日本の民主主義の根幹を守るために、いま、与野党を超えて……声をあげるとき」(三月四日、副委員長・小池晃の国会質問)と称して、「立憲主義を守れ」なるものを一致点とする「共同」を与党内にも広げることに腐心しているありさまではないか。いったい、安倍式の「解釈改憲」に異を唱えている自民党内の保守リベラリスト連中をもちあげたり、「集団的自衛権行使」の合憲化になお難色を示している公明党山口執行部に秋波を送ったりしたところで、どうして憲法改悪・軍事強国化・日米新軍事同盟強化の攻撃を打ち砕く労働者・人民の主体的力を創造することができようか。この一点に、日共党大会で決議された「科学的指針」なるものが安倍政権の反動攻撃を打ち砕く労働者・人民の闘いの高揚をおしとどめ・歪曲する犯罪的なものであることが、集約的に露わになっているのだ。 このかんわが同盟は、秘密保護法制定阻止闘争や原発再稼働反対闘争などのただなかで、不破=志位指導部が号令してきた「一点共闘」の犯罪性を暴露するとともに、「社会主義市場経済」なるものを標榜する中国を賛美し・核軍事力の大増強に突進している習近平政権を免罪している代々木官僚の腐敗をも突きだしてきた。われわれの断固たるイデオロギー的=組織的闘いに多くの良心的な日共党員たちが共鳴し、触発されて、「一点共闘」と称して「反安保」も「反ファシズム」も「安倍政権打倒」も掲げない代々木官僚にたいする疑問・批判を公然と表明しているのだ。党大会においてうちだされた「新しい綱領を今日の情勢のもとで具体化した科学的指針」なるものは、じつのところは「第3の躍進」という自己宣伝の背後で深刻化している代々木中央にたいする反逆の噴出と党的危機をのりきるための、不破=志位指導部の前方への遁走″いがいのなにものでもない。この遁走策たるや、「保守の人々との共同」を広げ・来たるべき国政選挙(その前哨戦としての来年の統一地方選挙)にむけて票田を開拓してゆくことを基本的眼目としているがゆえに、「保守層」にますます媚を売って日共の基本的代案とそこにつらぬかれている理念のブルジョア的変質を底なしに深めるしろものなのである。 本稿では、日本階級闘争に害毒をまき散らす日共=転向スターリン主義党を革命的に解体する闘いの武器を磨くために、第二十六回党大会決議の第3章および第6章を中心に批判する。 以下見出し T「対決・対案・共同」を飾り文句とした際限なき右転落 A <反安保>なき「『海外で戦争をする国』づくり反対」方針 1 立憲主義守れの一点での共闘≠ヨののめりこみ 保守政治家に媚を売る「解釈改憲反対」論 「尖閣防衛」は「個別的自衛権」でやれ!? 日米の対中攻守同盟強化反対の没却 2 軍事同盟容認の「北東アジア平和協力構想」 3 「安保廃棄の国民的共同」という欺瞞 B 「健全な資本主義」への改良という妄想 1 アベノミクスの実質上の補完 2 「日本経済の好循環」の理念化 C <反ファシズム>のない「日本を変える統一戦線」 1 保守層との「架け橋」としての革新懇 2 運動の担い手の意識変革の欠如 U「民主連合政府への道筋」の幻夢 A 保守の人々との連立政権≠フ戦略化 B 「日本の経済力と政治体制」の礼賛 マルクスを冒涜する「浪費の一掃」論 「議会制民主主義」へのしがみつき C 中国ネオ・スターリン主義の弁護 「党勢倍加」の呼号とは裏腹の党的危機 党員の中央への批判を封殺 不破が居座っての「若返り」? |
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文科省の竹富町への直接的「是正要求」弾劾 育鵬社版「公民」教科書の強要を許すな! 教育のネオ・ファシズム的再編の総攻撃に打ってでている安倍政権は、いまなお育鵬社版中学校「公民」教科書の使用を拒否しつづけている竹富町教育委員会にたいして、育鵬社版「公民」の使用を迫り、直接「是正要求」するという強硬策に打ってでた。 竹富町教委は、この前代未聞の「是正要求」には「従わない」ことを決定し、育鵬社版教科書の使用を拒否しつづけている。われわれは、この八重山住民の闘いと連帯し、安倍政権による今日版皇民化教育の書たる育鵬社版「公民」の強要をうち砕くためにたたかおう! 以下見出し 文科相・下村が「違法確認訴訟」をふりかざし恫喝 「つくる会」系教科書強制のために教科書無償措置法を改悪 国定教科書づくりを狙った検定基準の改悪を強行 安倍政権による教育のネオファシズム的再編を許すな |
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超低額妥結の受け入れを強要するNTT労組本部弾劾! 三月十二日に、NTT経営陣はNTT労組の春闘要求にたいする回答を提示した。月例賃金については、グループ主要八社の正社員の「『加給』を改定するとともに『扶養手当』を充実し、一人平均一六〇〇円引き上げる」というものである。契約社員など非正規雇用労働者についてはゼロ回答だ。また「特別手当」(年間一時金)については、昨年妥結水準かそれ以下の回答であった。〔東日本会社などは昨年同水準の一三四万五〇〇〇円、ドコモ社は昨年比九万八〇〇〇円減の一八〇万七〇〇〇円、データ社は昨年比一四万一〇〇〇円減の一五八万九〇〇〇円など。〕 このような低水準の回答であるにもかかわらず、NTT労組労働貴族どもは、「中央労使が導き出したギリギリの『到達点』」などとほざいてただちに受け入れたのだ。この超低額での妥結を断じて許すな! (以下、見出し) 1 欺瞞に満ちた「月例賃金一六〇〇円改善」回答 2 選別的な「賃金改定」と一体の賃金抑制攻撃の貫徹 3 企業の発展≠ノ奉仕する資本の番犬=労働貴族を許すな |
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電機大手の超低額妥結弾劾! 電機連合指導部による「デフレ脱却のための春闘」への歪曲を許すな 電機連合の中央闘争委員会各労組(通称「中闘組合」)は、回答指定日の三月十二日、各独占資本家が団交の場で提示した「三十歳の開発・設計職」の「ポイント労働者二〇〇〇円の賃金水準改善」などという超低額の回答を受け入れ、その場で集約方向を確認した〔中闘組合の構成――日立、東芝、三菱、パナソニック、富士通、NECの大手六労組に加え富士電機、沖電気、安川電機、明電舎で構成する十労組。今春闘では業績低迷を理由に戦線離脱したシャープ、パイオニアを除く〕。この妥結額は、諸物価の値上がりのうえ、消費税増税が強行される状況のなかでは、実質賃金の切り下げにしかならない超低額のものである。ましてや電機連合の大多数の労働者は、個別賃金要求方式と徹底した成果主義賃金制度によってこの「賃上げ」対象からすら外されているのだ。 今や電機一四春闘は、この大手の低額回答を頂点にして、企業業績や規模により、さらに劣悪な条件を傘下五七万人の組合員に強いるものとして、収束させられようとしている。これは、アベノミクスの破たんを回避するための安倍政権の「賃上げ」要請に電機独占資本家が呼応したこと、なによりもこの政府と独占資本家どもの策略に電機連合の労働貴族どもがのっかり、「デフレ脱却」「経済の好循環実現」を謳うアベノミクス諸施策を補完する春闘へと今春闘が歪曲させられたことによる。安倍政権の主導のもとに政労使が一体となって仕組んだこのような策動によって、われわれ電機労働者は一大敗北を強いられようとしているのである。 わが革命的・戦闘的労働者は、ただちに、組合各級機関や職場の集約論議の場において、電機労働貴族どもの反労働者的な闘争歪曲・闘争収拾を弾劾していくのでなければならない。大手企業による部品の「単価切り下げ」強制や部品の海外調達の加速によって経営危機にあえいでいる資本家からリストラ・賃下げ攻撃を強いられるなかで、困難な闘いを余儀なくされている中堅・中小の労働組合の労働者は、電機連合中央の闘争歪曲、統制をはねのけ、さらに粘り強くたたかいぬこうではないか。 それと同時にわれわれは、春闘交渉のただなかですら強行されているリストラ・大量首切り攻撃に反対する闘いを既成指導部の闘争圧殺を打ち破りたたかいぬかなければならない。しかも現在、日立、東芝、NECをはじめとする電機独占資本家どもは、兵器・インフラ・原発プラントの輸出拡大を狙うトップセールス≠日本帝国主義の起死回生をかけておこなっている安倍政権の諸施策を、もみ手して歓迎≠オている。それゆえにわれわれは、安倍政権による「武器輸出三原則」の破棄、「集団的自衛権行使」の合憲化の強行、原発再稼働・原発プラント輸出に反対する闘いを強化していかなければならない。この闘いの全過程をつうじて、電機産業で働く二六〇万人の労働者の階級的組織化をうながしていくために、さらに奮闘しようではないか。 以下見出し T 「賃上げ」と引き換えに生産性向上への協力を誓約した労働貴族 さらなるリストラ施策への全面的協力 またもや空叫びに終始した非正規労働者の「処遇改善」 U アベノミクス諸施策の補完=下支え V 政府・電機独占体の軍需生産・兵器輸出拡大への積極的加担 電機労働運動の戦闘的再生をかちとれ |
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「集団的自衛権行使の合憲化阻止!」 5000の労学市民が怒りの声 4・8 日比谷 |
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四月八日、東京・日比谷野外音楽堂において、「解釈で憲法9条を壊すな! 4・8大集会&デモ」が開催され、五〇〇〇名の労働者・学生・市民が結集した(主催は実行委員会)。 いまや安倍政権は、今夏までに「集団的自衛権行使」を合憲化することを策して猛突進している。この攻撃にたいして、「全労連」系や「全労協」系、出版労連、新聞労連などの諸労組の労組員たちや学生・市民らが、危機感に燃えて結集した。集まった労・学・市民は、日本の軍事強国化に突き進む安倍政権にたいする怒りを燃えあがらせ、国会を包囲するデモンストレーションをたたかいぬいたのだ。その最先頭で早稲田大学や国学院大学などの首都圏のたたかう学生たちは、「集団的自衛権行使」の合憲化阻止・改憲阻止の闘いの質的な高揚をかちとるために、反安保・反ファシズムの方向性を鮮明にしてたたかいぬいたのである。 |
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たたかう学生が「改憲阻止」を断固として訴える (4月8日、日比谷野音) |
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たたかう学生が国会にむけて都心を力強い隊列でデモ (4月8日) |
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