第2300号(2014年1月1日)の内容
<1〜4面>
安倍政権打倒へ進撃せよ
ネオ・ファシズム反動総攻撃を打ち砕く戦列を構築せよ
反スタ運動のさらなる前進を!
<4面>
12・8革共同政治集会
同志吉川文夫のメッセージ
<5面>
<米・ソ核実験反対闘争>の教訓は何か
土門 肇
<6〜7面>
驕者必衰之巻
<8〜9面>
日本型ネオ・ファシズム体制強化に突進する安倍政権を打倒せよ
<10〜11面>
年頭の決意
沖縄/東海/北陸
教育/郵政/化学/電機
<12面>
写真特集 激闘2013
「解放」最新号
安倍政権打倒へ進撃せよ ネオ・ファシズム反動総攻撃を打ち砕く戦列を構築せよ 反スタ運動のさらなる前進を!
われわれは、議会ボケ・平和ボケした代々木共産党をはじめとする既成反対運動指導部の腐敗を弾劾しながら、全労働者・人民の最先頭でたたかいぬいてきた。わが革命的左翼の創意あふれる闘いこそが、諸々の労働組合をはじめとして学生自治会・市民団体・学者・ジャーナリスト・弁護士などがこぞって「ファシズム反対! 安倍政権打倒!」の声をあげ、日共翼下の労組員・活動家たちもこれに唱和する、という闘争の画期的な高揚をきりひらく嚆矢(こうし)となったのだ。日本階級闘争の場をドラスティックに変革してきたわが闘いの地平を、誇りをもって確認しようではないか。 自民党幹事長・石破が国会・首相官邸をとりまいた労働者・学生・市民のデモ津波にたいして「テロと同じ」などと許し難い悪罵を投げつけたことこそ、ネオ・ファシストの本音であると同時に、われらが先頭に立ってきりひらいてきた闘いを安倍政権・自民党が心底から恐怖していることの告白いがいのなにものでもない。 わが同盟は、すべての日本の労働者・学生・市民に訴える。安倍政権こそすべての労働者・人民の敵であることは、いまや明らかではないか。今こそ目覚めよ。秘密保護法を撤廃し・日米共同の戦争準備に反対する反戦・反安保闘争に、消費税大増税と労働諸法制の大改悪を阻止する政治経済闘争に、ともに起ちあがろう! ネオ・ファシズム反動総攻撃に突進する安倍政権を労働者・学生・人民の実力で打倒せよ! T 安倍政権による秘密保護法・反動諸法の強行的制定弾劾! U 米・中角逐下の<軍国日本>再興の総攻撃 V 激化する米―中・露の角逐と現代世界の地殻変動 W 既成反対運動指導部の腐敗をのりこえ、反ファシズム統一戦線の構築へ前進せよ X 真の前衛党としての飛躍をかちとれ 秘密保護法制定阻止闘争やオスプレイ配備阻止闘争、原発再稼働を阻止する闘いなどが、わが革命的左翼が牽引するかたちで高揚している他面で、諸々の左翼諸組織はといえば、完全に雲散霧消しているのがありのままの現実なのだ。国会を包囲した秘密保護法制定阻止のデモ津波の中心に翻った深紅の革マル旗以外には、党派の旗はほぼ皆無であったことにそれは如実に示された。日本帝国主義権力者がおしすすめてきた日本型ネオ・ファシズム支配体制を強化する攻撃にたいして、既成左翼が総屈服し・「連合」が今日版産業報国会と化してきたなかで、これに真っ向から抗して仁王立ちしてきたのは、そしてマルクス主義のルネッサンスのために一貫して努力してきたのは、わが革共同革マル派とわが旗の下にたたかう労働者・学生のみなのである。 輝けるわが日本反スターリン主義運動の創始者・同志黒田寛一が二〇〇六年六月二十六日に逝去された際に、われわれは追悼声明および追悼集会においてこう誓いあった。「スターリン主義の自己崩壊の根拠を根源から抉りだしつつ労働者階級の階級的組織化および他の被支配階級人民のプロレタリア的変革を真に唯一おしすすめている革命党として、わが同盟は現にいま労働者階級の唯一の前衛党としての地位を確立し不動のものとしているのである。このわが党をいっそう打ち鍛え・前途に立ちはだかる一切の困難を打ち破りプロレタリア解放の事業をおしすすめていくために、われわれはいまこそ奮起し奮闘するのでなければならない。」(『新世紀』第二二五号、六頁) この決意をつねにわが胸に燃えたたせながら、われわれは今日まで奮闘しぬいてきている。わが党がうち固めてきた地歩にふまえ、修正資本主義の党に転態しブルジョアジーに媚びを売りながら生存しているスターリン主義党・日共を革命的に解体するイデオロギー的=組織的闘いを今こそ強力に推進せよ。反スタ運動から脱落し・国家権力の走狗集団になりさがったブクロ派の残党どもを、最後的に完全に叩きつぶせ。 A 日共=転向スターリニスト党を革命的に解体せよ 代々木官僚は、「日本共産党が……強大な組織力をもって発展することは、新しい政治への国民的共同と統一戦線を発展させるための決定的な条件となる」と言う。だが、いかに? 実際に彼らがやっていることは、一月の党大会までに「二万人を超える党員拡大」と「『しんぶん赤旗』読者の前回大会水準の回復・突破」という「党勢拡大大運動」の目標を達成するための「国政選挙並みの臨戦態勢」なるものの大号令でしかない。参議院選挙で議席が倍増したことをもって「第三の躍進」などと称してはいても、実際には代々木官僚はどんづまりの党的危機にあえいでいる。一三年九月から「党勢拡大大運動」を開始したものの、『しんぶん赤旗』は三ヵ月かけてもほとんど増やすことができず(党の公式発表で、日刊紙が前回大会時比八六・五%)、「中間機関の体制が弱体化している」などと嘆息しているありさまなのだ。 要するに、代々木官僚は、あいもかわらず党員の集票マシーン化、党員にたいする官僚主義的恫喝と政治主義的ひきまわしをこととしているにすぎない。「ハタをふやせ」だの「『大運動』の目標をやりきれ」だの「得票を引き上げる党建設を」だのと号令するしか能がない官僚どもは、根本的には<革命主体のたえざる創造>を、ことのはじめから放棄しているのだ。 今こそ、日本階級闘争に害毒をまきちらしてきた転向スターリニスト党=日共を革命的に解体する絶好のチャンスである。安倍政権の反動総攻撃に危機意識をもって起ちあがり・わが革命的左翼の「ファシズム反対! 安倍政権打倒!」のスローガンに共感し・唱和した良心的な日共党員たちを、わが反スタ運動の隊列にどしどしと獲得しようではないか。 B 内部粛清に狂奔する走狗ブクロ派残党を根絶せよ 国家権力のスパイであるブクロ=中核派の残存官僚どもが、いま断末魔の悲鳴をあげている。ついに議長代行であった高木徹を除名し追放するにいたった。天田らひとにぎりの残存官僚は、六月には自治体労働運動担当の常任であった荒川を「一九九五年からの希代のスパイ」として「摘発した」などと喚きだした。自分たちじしんがスパイである徒輩が、スパイを摘発とは、マンガ中のマンガ! しかも、労交センター事務局次長・荒木を査問の末に労交センター事務所が入るビルからの「転落死」に追いやった。いまやブクロ残党は、上から下まで疑心暗鬼・相互不信・自己保身に駆られ、新たな分裂・分散・分解状態におちいっている。 中野一派の残存官僚が「階級的労働運動路線」という名のサンディカリズムの衣をまとってスパイ集団としての正体をおし隠そうとも、わが同盟はその薄汚い策動を木っ端みじんに粉砕する。一九七四年六月に国家権力の走狗に転落して以降、国家権力内謀略グループがわが革命的左翼の破壊を狙って仕掛けた数多の謀略殺人襲撃を、己れの「戦果」と称して追認する反革命的罪業を積み重ねてきたのがブクロ派ではないか。血塗られた国家権力の走狗としての罪業を背負う憎き徒輩を、われわれは決して許しはしない。 わが同盟は、革共同第三次分裂以後五〇年の節目にあたって、この腐り果てたスパイ集団を日本階級闘争場裡から、最後の一人まで一掃しつくすことを宣言する! C わが日本反スターリン主義運動をさらに前へ! 革マル派結成から五〇年。わが同盟のみが、スターリン主義ソ連邦の世紀の崩壊という<歴史の大逆転>を再逆転する壮大な闘いを、ネオ・ファシズム反動の暴虐の嵐を打ち砕く苦難に満ちた闘いを、雄々しく前進させてきた。この世界に冠たるわが日本反スターリン主義運動の革命的な力の源泉は何か。ここでは次の一点を確認したい。 わが反スタ運動の創始者・同志黒田寛一は、一九七三年二月三日に日比谷公会堂で開催された革マル派結成一〇周年の革共同政治集会での講演において訴えている。 「われわれはすでに反スターリン主義運動の発端の時点から、現代革命は同時に人間変革をそのモメントとするというようにとらえ、そしてそのことを実践してきたのであった。現代における外なる革命を、社会革命を永続的に実現するということは、同時にわれわれの内なる永久革命なしには不可能なのである。外なる革命は内なる革命を前提とし、後者を基礎とすることによって、前者の勝利的実現も可能になるのであって、この二つの革命を統一することのなかに現代プロレタリア革命の本質がある、このようにわれわれは確信しかつ実践してきたのであった。/このような意味での現代革命を実現するためには、その主体を変革主体として現実的に創造しなければならず、そしてそのためのテコがわれわれの前衛党組織づくりなのである。この思想には、『ドイツ・イデオロギー』にきざみこまれているマルクス・エンゲルスの革命観がつらぬかれている。」(『組織論の探求』三三三頁) そうだ! これこそが、われわれの確信なのである。われわれは、変革主体の創造を抜きにするスターリン主義者の腐敗の根拠をも突き出し、スターリン主義的な哲学的客観主義を根底的に唾棄し・のりこえてゆくのでなければならない。われわれ自身を、この己れじしんを、わが革命の主体として変革し・うち鍛えてゆくために、ともに刻苦勉励・切磋琢磨してゆこうではないか。 すべての労働者・学生の同志諸君! 国家権力がわれわれにたいしてしかけてきている凶暴な弾圧攻撃に抗して、烈々たる情熱にみなぎり変革的意志力を確固としてうち固めつつ、今・ここにおいて、わが日本反スターリン主義運動の新たな歴史をきりひらくために、日々の組織実践をくりひろげようではないか。 安倍政権のネオ・ファシズム反動総攻撃を打ち砕け! 極反動・安倍政権を労学の実力で打倒する闘いに総決起せよ! <反帝国主義・反スターリン主義>世界革命戦略にのっとって全世界労働者階級の永続的解放をめざす闘いを領導するというわが革命的共産主義運動の世界史的任務を背負いたつ気概をもって、共に前進せん! |
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12・8革共同政治集会 同志吉川文夫のメッセージ 「テメエ」が新たな党を一から創らねばならない 会場に集まられたみなさん、こんにちは。吉川文夫です。メッセージというかたちではあれ、革共同政治集会に参加できる日がくるとは、私は夢にも思っていませんでした。頭部外傷性の発作を引き起こさないために集会に参加することができない私にとって、こういうかたちでみなさんと一堂に会することができることは、望外の喜びです。こうした機会を与えていただいたことを深く感謝します。 革共同第三次分裂から五〇年の<いま・ここ>に立って、私はまずもって、労働戦線・学生戦線・諸機関のすべての同志のみなさんが、同志黒田の逝去という大きな試練をのりこえて、わが反スターリン主義革命的共産主義運動の前進を切りひらいてこられたという厳然たる事実にたいして、心から敬意を表したいと思います。日共スターリニスト党をはじめ左翼の崩壊状況のなかで、わが革命的左翼が国家権力の攻撃を真っ正面からはね返しつつあらゆる闘争の先頭に立っている姿を日々眼前にして、私自身一命をとりとめわが同盟の思想的・組織的な闘いの巨大な前進に支えられ、四十年におよぶ療養生活を懸命に生き抜いてこの日を迎えることができた喜びが心の底から湧いてまいります。 一九七四年一月五日にウジ虫=ブクロ派どもによる反革命的殺人襲撃をうけ「実質的な死」を余儀なくされた私は、言語能力や記憶力などの精神機能の低下をもたらす「高次脳機能障害」という脳損傷後遺症を負わされた「どん底」から、革命的マルクス主義者として生き直すことをめざして、再出発してきました。この私もあの「二十七歳」の区切りを経て、あと一ヵ月で、「四十歳」になります。同志の方々の組織的支えがなかったらここまで来ることは決してできませんでした。この場を借りて、心から感謝を申し上げます。 |
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12・8革共同政治集会 特別報告 <米・ソ核実験反対闘争>の教訓は何か 土門 肇 本二〇一三年の日本階級闘争をその最先頭でたたかいぬき、そして安倍自民党政権による国家安全保障会議設置法につづく特定秘密保護法の強行採決を弾劾する熱い闘いのさなか、本集会に結集されたすべての同志に、熱烈に挨拶を送ります。 わが日本反スターリン主義運動の創始者・同志黒田が逝去されて七年余。わが内なる黒田に導かれ、叱咤激励されつつ、われわれは今日を迎えました。世界に冠たる日本反スターリン主義運動の新たな飛躍への決意を込めて、以下報告させていただきます。 今日は、一九六一年秋から六二年にかけてわれわれが創り出した<米・ソ核実験反対闘争>の教訓は何か。この一点にしぼって話したいと思います。 ブント式大衆運動主義の克服 一九六五年八月におこなわれた第一回全国マルクス主義研究会の講演において同志黒田は、<米・ソ核実験反対闘争>の意味と意義について、次のように断言されました。 「革共同の第三次分裂は、米・ソ核実験反対闘争のただなかで追求されはじめた諸問題が根底的に・全同盟的に解決されなかったことからひきおこされたのである。いやむしろそれは、反戦闘争の過程でえぐりだされた組織論上および組織上の諸問題を根底的に解決するための分裂であった、といってもけっしていいすぎではないと思う。」と。 (以下、見出し) ソ連核実験反対闘争の展開 「二つの偏向」を克服するための内部思想闘争の激烈な展開 『学生戦線』第二号黒田論文の画期的意義 |
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日本型ネオ・ファシズム体制強化に突進する安倍政権を打倒せよ T 日本階級闘争の新地平を切り開いたわが革命的左翼 特定秘密保護法をはじめとして数々の極反動法の制定を強行した安倍政権にたいして、いまや労働者・勤労人民の怒りが爆発し全国に燃え広がっている。 二〇一三年十二月六日、秘密保護法案の参院採決を阻止すべく国会包囲に決起した巨万の労働者・人民は、全学連の学生が発した<ファシズム反対! 安倍政権打倒!>の雄叫びに呼応し、怒りのシュプレヒコールが国会を揺るがした。「全労連」の日共系活動家たちも一丸となって、これに唱和した。この闘いの前段で開催された日比谷野外音楽堂での集会においては、「次の選挙を待つのでは遅すぎます」「特定秘密保護法案の廃案と安倍政権の打倒に向かって、今日、ここから出発する」という集会宣言が、当初案文を急きょ修正して発せられた。十一月二十一日の野音集会を出発点とし、十二月二日からの参院採決阻止の山場において連日、獅子奮迅に奮闘した全学連と、各労組の内部で既成指導部の抑圧・闘争歪曲を突き破って決起したわが革命的・戦闘的労働者の闘いが、巨万の労働者・人民の共感を呼び、まさに<ファシズム反対・安倍政権打倒>の闘いへの渦を巻き起こしたのである。 この闘いの戦闘的高揚に、狼狽したのが日共の不破=志位指導部である。このかん彼らは、「民主主義破壊反対の一点での共闘」という方針を弥縫し「アメリカとともに『戦争をする国』づくり反対」を前面におしだしてはきた。だが、その内実は、安倍政権にたいして「憲法を生かした平和外交」への転換をお願いするというものであり、日米新軍事同盟の飛躍的強化に断固として反対する「反安保」の闘いの創造を彼岸に追いやったものでしかない。いわんや、「反ファシズム」の闘いの創造とはまったく無縁なシロモノなのだ。見よ! 12・6闘争の最大の山場の場面においてすら、安倍政権にたいして「憲法を守れ」などと寝ぼけたダミ声を発していた代々木官僚どもの不様な姿を! これこそ平和ボケ・議会主義ボケした修正資本主義の党たる代々木共産党の本性のグロテスクにして惨めな姿を満天下にさらすものではないか。 わが革命的左翼は、この十二月の激闘をつうじて、代々木官僚の闘争歪曲をのりこえ<反安保・反ファシズム>の強固な戦列の創造をおしすすめていく橋頭堡を確実に打ち樹(た)てた。特定秘密保護法をはじめ数々の反動法の制定を無念にも許してしまったとはいえ、闘いはまさにこれからである。 習近平の中国が尖閣諸島(中国名・釣魚島)上空を含む「防空識別圏」を傲然と設定した(十一月二十三日)のを引き金として、いま、この中国と米・日両国との軍事的角逐がいやましに激化している。中国政府はその「防空識別圏」内での軍機による常時偵察態勢をとると通告し、米・日両政府は「力による一方的な現状変更は容認しない」と表明し対中の共同歩調をとる姿勢を誇示した(12・3米副大統領バイデンと首相・安倍の会談)。安倍政権は臨時国会で制定したばかりの日本版NSC設置法にもとづいてさっそく「四大臣会合」をもち、尖閣諸島周辺空域での海自の哨戒機P3C・空自の空中警戒管制機AWACSを投入した警戒監視態勢の強化にうってでている。まさに安倍政権は、準臨戦態勢をとりつつ、アメリカ帝国主義・オバマ政権とともに対中国の戦争準備に本格的に突入しているのだ。 現にこの政権は、オバマ政権とのあいだで日米新軍事同盟の飛躍的強化にかんする具体的諸方策を、とりわけ日米共同での対中国戦争遂行計画を基軸として、日米安保協議委員会(2+2)の事務レベル協議において練りあげる作業をおしすすめている(「新ガイドライン」の策定)。これを大前提としつつ同時に、「強い日本をとりもどす」と称するみずからの<軍国日本再興>構想にもとづいて、戦争準備のための軍事戦略の具体的策定や法制上の整備をさらにおしすすめようとしているのだ。臨時国会での日本版NSC設置法ならびにこれと「一体」と安倍自身が言明する特定秘密保護法の一挙的制定、次いで「国家安全保障戦略」ならびに新「防衛計画の大綱」の策定(十二月十七日)。これらにつづいて、二〇一四年には「集団的自衛権の行使」合憲化の閣議決定、「国家安全保障基本法」の制定を強行しようとしているのだ。 まさに次つぎと安倍政権がくりだすこれら一連の国家戦略策定・法制整備の策略は、この政権が宿願としている憲法改悪の企みと一体に結びついている。「集団的自衛権行使」の合憲化が現行憲法第九条の実質的廃棄を意味することはいうまでもない。すでに提示されている国家安全保障基本法案には「国の安全保障施策」にたいする国民の「協力」「寄与」を「責務」として義務づける条文が盛りこまれているのであり、これは、まさしく自民党の「改憲草案」にみられる「公益および公の秩序」の名による「基本的人権」の制限という条項と表裏一体ではないか。 いまや安倍政権は、戦争に向けて、その準備と改憲のために狂奔し、進軍ラッパを吹き鳴らしているのだ。臨時国会において露骨にさらけだされた翼賛国会化、すなわち野党諸党(日本維新の会、みんなの党)の与党のもとへの糾合=今日版大政翼賛会の実質的形成をテコとして、戦争準備のための反動諸法案を一気呵成に成立・制定していこうとしているのだ。 もちろん、今日版大政翼賛会の基盤が磐石のものに打ち固められているわけではない。いや、与党の衆参両院における絶対多数にしても、東日本大震災・福島第一原発核惨事への杜撰(ずさん)な対処と「国民生活が第一」の看板の虚飾性をさらけだした民主党政権への労働者・人民の失望とアパシーの拡がりに乗じ、「アベノミクス」による景気回復などという虚構をまき散らすことをつうじて、辛うじて獲得したものでしかない。こうした政治的基盤の脆さを承知しているからこそ安倍政権は、翼賛国会化を利用して日本版NSC設置法・特定秘密保護法を制定し、もって安保・外交政策などの国家の重要政策を(その「機密保全」を含めて)首相=内閣官房専決で決定し施行しうるシステムをつくりだしたのである。 臨時国会においてはさらに、社会保障改革プログラム法、アベノミクス関連の産業競争力強化法と国家戦略特区設置法が、翼賛国会化のゆえに三々手拍子で次つぎと制定された。そのうえ、二〇一四年四月には、消費税大増税(五%から八%への税率引き上げ)が強行される。これらは総じて、一方で社会保障の給付を徹底的に削減して労働者・人民に自己負担(保険料)の増大を強いる、その反面で大企業にたいしては法人税減税・投資減税さらに企業の社会保障負担の軽減などの手厚い恩典≠与える、というものである。富める者をいっそう富まし、貧する者をいっそうの貧窮に叩きこみ、しかもいわゆる社会的弱者=i失業者、生活保護受給者、高齢者、障害者)を情け容赦なく切り捨てる――こうしたネオ・ファシスト政権の冷酷な階級的本質をむきだしにしたものにほかならない。 もとより消費税大増税も社会保障制度大改悪も、法人税減税などによってさらに深刻化すること必至の財政赤字増大=財政危機を突破するために、労働者・人民にたいして収奪を一挙に強化し重犠牲を強制する悪逆無道の企みにほかならない。しかもこれは、<軍国日本>再興のために国家財政基盤の安定を図る企みでもあり、日米新軍事同盟強化と戦争準備の策動、強権的=軍事的支配体制強化の攻撃と一体の攻撃なのである。 わが革命的左翼は、この安倍政権の攻撃が日本型ネオ・ファシズム支配体制の飛躍的強化をこそ策すものであることを明らかにし、労働者・人民・学生に<反ファシズム>の覚醒をうながし、強固な<反ファシズム統一戦線>の構築を導くために奮闘するのでなければならない。 U 日本型ネオ・ファシズム支配体制の飛躍的強化への突撃 A 満身創痍の米・中の角逐 B 安倍式<軍国日本>再興戦略の強権的貫徹 V <反ファシズム>の戦列を強化せよ A <反ファシズム>の階級的武装を阻害する既成指導部 B 革命的前衛としてのわが同盟の責務 |
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2014年年頭の決意 沖縄県委員会 <安保粉砕・改憲阻止>の奔流を沖縄から全国へ! 北陸地方委員会 日本型ネオ・ファシズム反対の巨大なうねりを! 東海地方委員会 わが党を真のプロレタリア前衛党としてうち鍛えよ 教育労働者委員会 教育再編の嵐を打ち破れ! 強固な労働者党を建設せん 化学労働者委員会 UAゼンセン・JEC指導部の抑圧に抗し闘うケルンを! 郵政労働者委員会 大リストラ攻撃を打ち砕き労働者組織建設の前進を 電機労働者委員会 労働貴族の統制を突き破り電機労働運動の戦闘的再生を |
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