第2296号(2013年12月2日)の内容

<1面>
12・8革共同政治集会に結集せよ
 革命的共産主義運動の思想的=組織的拠点を強固にうち固めよ
年末一時金の三割カンパを訴える
<4面>
辺野古への海兵隊新基地建設を絶対に阻止せよ!
<5面>
公務労働者の大幅賃下げを狙う「2013人事院報告」弾劾
<2面>
「秘密保護法案の衆院採決阻止!」
 巨万のデモが国会を包囲 11・21
<3面>
11・10さよなら原発! 九州沖縄集会
 1万余の労・学・市民が大結集
「NSC法・秘密保護法の制定阻止!」
 自民党大阪府連に怒りの拳 11・15
◎ギリシャで極右が歌手を虐殺
<6面>
悪辣な賃金カット・長時間労働を強要されるタクシー労働者
欧州の労働者が「緊縮政策反対」で決起
Topics 1%でも高すぎる=@「連合」春闘討論会
<7面>
福岡市有床診療所火災
 医療費抑制策の犠牲となった高齢入院患者
堺市長選で「維新の会」が大敗
<8面>
万華鏡2013――情勢の断層を読む
◆政界カメレオン
◆ギリシャ支援地獄
◆天安門の黒煙
◆スパイの痴れ言
週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉
  「解放」最新号





































  


12・8革共同政治集会に結集せよ

革命的共産主義運動の思想的=組織的拠点を強固にうち固めよ

「秘密保護法制定阻止!」11・21闘争が大高揚
(東京・日比谷野音)
 すべてのたたかう労働者・学生・市民諸君! わが革共同は、革マル派結成五〇周年の締めくくりにふさわしく、来る十二月八日に首都東京において革共同政治集会を開催する。
 一九六三年二月の革マル派結成から数えて五〇周年を迎えた本年初頭の二月十日に、わが同盟は、革マル派結成五〇周年・革共同政治集会をすべてのたたかう労働者・学生・市民の仲間たちの総結集のもとに開催した。この革共同政治集会においてわれわれは、わが反スターリン主義運動の創始者・同志黒田寛一を先頭にして五〇年余にわたって営々と築きあげてきた日本における反スターリン主義運動、なかんずくプロレタリア前衛党組織建設の歴史的および理論的諸教訓をともにうち固めてきた。
 そして同時に、わが同盟とその旗の下に結集してたたかう労働者・学生の仲間たちは、二〇一三年の日本階級闘争をその最先頭において一貫して領導してきた。沖縄のたたかう労働者人民との連帯を基礎にしたわが全学連の学生たちによる、沖縄へのオスプレイ追加配備阻止闘争の戦闘的高揚を見よ!
 安倍政権・自民党はいま、国家安全保障会議設置法(日本版のNSC設置法)と特定秘密保護法という悪名高き反動二法の制定に、支配階級としての全体重をかけて突進している。この攻撃にたいして、労学両戦線においてたたかう労働者・学生の仲間たちは、既成指導部の抑圧と闘いの歪曲に抗して、反動二法の制定に反対する闘いの戦闘的高揚のために奮闘している。このわが労学の仲間たちの闘いに支えられて、「連合」をはじめ既成ナショナルセンター傘下の諸労組や学生自治会や市民団体に結集する労働者・学生・市民の万余のデモ隊列が国会・首相官邸を包囲し、安倍政権にたいして怒りの声を叩きつけている。(11・21「STOP!『秘密保護法』大集会」の詳報は本号二面参照)
 二〇一二年末の衆議院選挙を契機に登場し、本年夏の参議院選挙において、いわゆる衆参ネジレ≠フ解消に成功≠オた安倍自民党極反動政権。われわれは、この極反動政権が嵩にかかって、労働者階級人民の頭上にふりおろしている憲法改悪を一大焦点とするネオ・ファシズム反動攻撃を打ち砕くために、粉骨砕身して奮闘してきた。わが同盟とたたかう労働者・学生は、「連合」労働貴族や代々木共産党・不破=志位指導部の無様な対応と腐敗を弾劾しつつこれをのりこえ、反戦および政治経済的諸課題をめぐる大衆的闘いを断固として推進してきた。同時に、この大衆的闘いのただなかにおいてわれわれは、労働組合および学生自治会などの大衆諸団体の共同行動・統一行動を先頭で組織し牽引し、その積み重ねをつうじて反ファシズム統一戦線を創造するために、労働者階級人民の最先頭でたたかいぬいてきたのである。
 この闘いをつうじてわが革共同とたたかう労学は、日本労働者階級の真実の前衛部隊として・かつ名実ともに唯一の革命的左翼としての力と地歩をより強固にうち固めてきたのである。
 それゆえにいま国家権力は、支配階級としての牙を剥きだしにしつつ、わが党組織と全学連派自治会の壊滅を狙った組織破壊攻撃を執拗に仕掛けているのだ。われわれは、この悪辣きわまりない敵権力の組織破壊攻撃を断固としてはねかえし、いまこそわが反スターリン主義革命的共産主義運動の一大飛躍をなしとげるために、組織的に一致団結し・もてる力の一切をふりしぼってさらに奮闘しようではないか。


日本型ネオ・ファシズム支配体制の一挙的強化を策す安倍極反動政権

反ファシズムの強大な統一戦線を創造しよう!


■秘密保護法案の衆院採決強行弾劾!
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辺野古への海兵隊新基地建設を絶対に阻止せよ!

  沖縄県委員会

 日共翼下の反安保ぬきの「基地縮小・撤去」請願運動をのりこえ闘おう

 安倍政権による埋め立て認可ゴリ押しを許すな


 米日両政府権力者は、沖縄県名護市辺野古にMV22オスプレイの拠点基地として最新鋭の海兵隊基地をなんとしても建設するために躍起になっている。オスプレイ追加配備の強行や辺野古新基地建設のゴリ押しにたいして、いま沖縄全県から「これ以上の米軍基地はいらない」「すべての米軍基地を撤去せよ」と怒りの声が噴出している。こうした沖縄の労働者・人民の抗議の声を踏みにじり、オバマ政権の声高な要求に全面的に応えながら、安倍政権は、沖縄県知事・仲井真から辺野古新基地建設のための埋め立て許可をとりつける策動を一挙に強めているのだ。
 安倍政権は、十一月初旬から陸海空自衛隊三軍三万四〇〇〇人を投入した最大規模の統合実動演習を南西諸島ならびにその周辺海域で強行した。日米両軍の施設の「共同使用」を拡大するという十月三日の日米安保協議委員会(2+2)の合意にもとづいて沖縄県内の米軍基地・演習場を自衛隊が使用するかたちで。中国・習近平政権の尖閣諸島「領有」策動に危機感を強めている安倍政権は、米軍と肩を並べて対中国戦争を戦える軍隊として日本国軍を強化する策動に狂奔している。とりわけ自衛隊部隊の敵基地攻撃能力の構築・強化に突き進んでいるのだ。いま、米日両政府と中国政府が東・南シナ海や西太平洋の制海権を争って相互対抗的な軍事演習をくりひろげている。まさに対中国の最前線拠点として、辺野古への海兵隊新基地建設に突き進んでいるのが米・日両政府なのだ。
 われわれは、米日両政府による辺野古新基地建設を断じて許してはならない。日米新軍事同盟の対中国攻守同盟としての現実的な強化の策動をこっぱみじんに粉砕せよ! 日共翼下の「反安保」抜きの「基地の縮小・撤去」請願運動をのりこえ、<全米軍基地撤去・安保破棄>めざしてたたかいぬくのでなければならない。いまこそ核基地の島・沖縄から全国へ<反安保>の巨大なうねりを巻き起こせ!

以下、見出し
在沖縄米軍基地の対中国前線拠点としての強化の攻撃

  埋め立て許可とりつけに狂奔する政府・自民党

東アジアの覇権をかけての米・日―中の角逐

  闘いを牽引する沖縄県学連と革命的・戦闘的労働者たち

<全米軍基地撤去・安保破棄>めざして闘おう!
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11・21「秘密保護法案の衆院採決阻止!」

 巨万のデモが国会を包囲

「秘密保護法案を廃案へ」決意固く日比谷野音を埋めつくした労・学・市民
(11月21日)
国会に向けて戦闘的デモで進撃するたたかう学生たち
(11月21日)
 十一月二十一日夕刻、首都・日比谷野外音楽堂において、「STOP!『秘密保護法』大集会」が、一万人を超える労働者・学生・市民を結集してかちとられた。野外音楽堂の内と外をびっしりと埋めつくした労・学・市民は、この大集会において日本を戦争をやれる国家へとつくりかえさせてはならないという固い決意をうちかため、国会・首相官邸を怒りの大デモンストレーションで包囲した。同時に、新橋・銀座一帯に「秘密保護法反対!」の声をとどろかせたのだ。
 新聞労連・平和フォーラム・「秘密法に反対する学者・研究者連絡会」など五団体が呼びかけたこの大集会には、自治労、日教組、私鉄総連、自治労連、全教、出版労連、JR総連などの多くの労組が、「連合」「全労連」の分断をのりこえて結集した。
 多くの市民団体、ジャーナリストの団体なども大挙して参加した。労働戦線深部におけるわが革命的・戦闘的労働者の奮闘に支えられて、「連合」指導部の抑圧をはねかえし、日共中央の闘争抑圧・歪曲を許さずに、多くの組合がこの集会への支部・分会からの労組員の結集をかちとったのだ。
 集会前日の十一月二十日に、安倍政権と自民党は、みんなの党と日本維新の会を「修正協議」にひきずりこみ、秘密指定期間を六十年に延長するなど原案にヨリ反動的な内容をつけ加えた自・公・維新・みんなの「四党共同の修正案」なるものをデッチあげた。このうえにたって与党は、十一月二十五日夜か二十六日に委員会採決を強行し、ただちに衆議院本会議採決にもちこむ日程を公然と明らかにした。安倍政権・自民党が目論む特定秘密保護法案の衆院採決強行を断じて許してなるものか! 怒りを胸に巨万の労働者・学生・市民が、この日の闘いの大高揚をかちとったのである。
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すべてのたたかう仲間に
年末一時金の三割カンパを訴える


日本革命的共産主義者同盟(革マル派)

 同志諸君! たたかう労働者・市民のみなさん!
 安倍政権はいま、全体重をかけて、日本版NSC設置法と秘密保護法の制定に突進している。彼らは、「海洋強国」を目指す中国にたいする危機感と敵愾心にかられて、日本国家をアメリカとともに戦争をやれる国≠ヨと飛躍させるために、この反動二法の制定に狂奔しているのだ。まさにそれは、より強化したネオ・ファシズム支配体制のもとに労働者・人民を組みしく極反動攻撃にほかならない。
 また安倍政権は、産業競争力強化法や国家戦略特区法の制定に突進している。これらはみな、独占資本に利殖の機会を増やし、労働者に無権利と貧困を強制するものなのだ。
 独占資本優遇を基調とするアベノミクスに支えられた独占資本家ども(その一部)は、「業績回復」や「史上最高益」を誇り、来春闘でのわずかばかりの「賃上げ」を提唱してみせている。だが、そもそも「業績回復」じたい、電機諸独占体をはじめとした大量首切りによるものではないか。このことに口をぬぐって「賃上げもある」などというのは、盗っ人猛々しいではないか。
 同志諸君! たたかう労働者・市民のみなさん!
 暗黒支配の強制への危機感をもって、多くの労働者・人民がNSC設置法・秘密保護法の制定に反対して起ちあがっている。だが「連合」指導部は「慎重審議」を唱えるだけで、反動法案に反対する組合員を抑圧している。日共・不破=志位指導部は、「海外での戦争をする国づくり反対」を掲げているけれども、それは、「日本防衛のためでない」から反対というしろものにすぎない。われわれは、反安保を投げ捨てている既成反対運動指導部の闘争抑圧・歪曲を許さず、NSC設置法と秘密保護法制定をはじめとする安倍政権の極反動攻撃を粉砕しよう。
 革マル派結成五〇年のこんにち、同志黒田の理論的・実践的追求のいっさいをうけつぎ、わが反スターリン主義運動の戦列を拡大・強化するために、全力を傾注しようではないか! われわれにとって今なお重要なことは、自己崩壊したスターリン主義の反マルクス主義的本質をあばきだし、マルクス思想を真に現代に甦らせる思想的=組織的闘いの貫徹にほかならない。今こそ、マルクスのマルクス主義で武装した労働者階級の団結をかちとるために奮闘しよう。
 こうした闘いを財政的に支えるために、すべてのみなさんが年末一時金の三割カンパを寄せられるよう心から訴えます。
二〇一三年十一月

<送り先>東京都新宿区早稲田鶴巻町五二五―三 解放社
(振替・〇〇一九〇―六―七四二八三六)
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政界カメレオン

 「原発ゼロ・小泉劇場」の舞台裏

 カメレオンの皮膚の色は何色? 実は透明なんだって。カメレオンは透明の皮膚の下に色素が入ったチューブを仕込んでいて、そのチューブから色素を出し入れすることによって鮮やかな緑色や暗褐色に体の色を変化させる。
 光や気温に応じたカメレオンの色変化はかわいいものだけれど、欲にかられて成仏できない権力亡者の変化(へんげ)たるやおぞましい。
 首相時代に原発を推進してきた小泉が、十一月十二日に記者会見を開いて、首相・安倍を名指しにして「原発即時ゼロ方針への首相の決断」を進言した。小泉が「原発ゼロ」の理由に掲げていることは、@放射性廃棄物の最終処分場がない、Aコストが高い、B事故の被害が甚大という三つ。この男、今年八月にフィンランドの核廃棄物最終処分場「オンカロ」を視察してみて「核のごみの最終処分の困難性を知り、原発ゼロへの思いを強くした」などとうそぶいている。
 笑わせるな! 首相をやっていたお前は、放射性廃棄物をどう処理するかのメドがまったくたっていないことを重々承知のうえで、原発を推進してきたのではないか! 自己批判もせずにふざけたことを言うんじゃない! かまととぶった化粧の下にどす黒い本性が透けて見えるわい。
 政府・東京電力は、福島第一原発「廃炉作業の第二段階」と銘打って4号機の使用済み核燃料プールから核燃料集合体を回収する作業に着手したものの、これは大事故と隣り合わせの極めて危険な作業。一年かかるこの作業中に大地震に襲われたならば機械でつり上げた燃料棒を破損するかもしれない。いま私たちは首都圏を含む広大な地域を破滅に陥れる危機のなかにいる。放射能汚染水漏れも続いている。福島原発事故は、まったく収束することができず深刻化しているのだ。ところが安倍政権は、原発被災者を見捨てて原発再稼働と原発プラント輸出に強引に突き進んでいる。この安倍政権にたいする労働者・人民の怒りが燃え広がっている。
 この「原発反対」の声の高まりに乗じて小泉は、世継ぎ進次郎の政界後見人として、時ならぬ「原発ゼロ・小泉劇場」を開幕したというわけ。自分の目の黒いうちにポスト安倍の旗手として進次郎を引き立てようという算段。いまや自民党青年部長となった進次郎も「親父が元気で喜ばしい」などととぼけつつ、原発ゼロ政策をめぐって「自民党内で議論すべきだ」と噴きあげている。
 それだけではない。政界引退後にトヨタ自動車などの大企業が一〇億円を出資して設立したシンクタンク・国際公共政策研究センターの顧問に納まり、莫大な報酬をもらって悠々自適の生活を送ってきたパパ小泉が記者会見までやったのだから、もちろんバックがいるにちがいない。「脱原発」を掲げて太陽光発電などの再生可能エネルギー開発事業にのりだした独占資本家グループや、シェールガス輸出・廃炉ビジネスで日本利権の拡大を狙うアメリカの資本家どもだ。この輩の利害を体現して小泉は、「脱原発・再生可能エネルギー開発」への政策転換を求めて安倍政権を揺さぶっているのだ。とはいえ小泉は決して安倍にけんかを売っているわけではない。「最高権力者である首相が決断すれば日本は変わる」と、首相の決断への期待をあおっているにすぎない。
 この小泉のパフォーマンスの政治的影響の広がりに苛立った安倍政権は、あらためて原発推進こそが「責任あるエネルギー政策だ」とアピールするとともに、小泉の腹の内を読みとって「安倍・小泉会談」で事態収拾をはかろうとしている。「原発依存度を下げていく。めざす方向性は一致している」(自民党幹事長・石破)などと言いつつ。安倍政権は、エネルギー安全保障の確立と潜在的核兵器保有能力を保持するために、なんとしても原発再稼働と原発プラントの輸出に突き進もうとしているのだ。
 ところが「小泉劇場」に目をくらまされて、「(小泉の話は)理が通っている。私たちとも接点はある」(共産党委員長・志位)などとラブコールを送る輩が出てきた。だが、小泉の「原発ゼロ」のパフォーマンスは労働者・人民の不満・反発を自民党内非主流派への期待に吸収し、自民党一党独裁体制をいっそう盤石にする役割を果たしている。小泉「原発ゼロ」発言を賛美することは、これを下から支えることになるのだ。
 忍者のように色変化をみせるカメレオンも敵を前にしたりして興奮すると体の色は薄くなり、せっかくの色化粧もはがれてしまうそうだ。カメレオンならぬ権力亡者の化けの皮は、労働者・学生の怒りの炎ではぎ取ってしまおう。
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11・10さよなら原発! 九州沖縄集会
 1万余の労・学・市民が大結集
 十一月十日、福岡市の舞鶴公園において、約一万人の労働者・市民・学生が大結集して、「さよなら原発! 九州沖縄集会」が開催された。
 安倍政権の意をも受けて九州電力は、川内・玄海原発の再稼働(プルサーマル運転を射程にいれたそれ)を全国の原発再稼働に先駆けて実施しようと突き進んでいる。再稼働を絶対に阻止するぞ!≠フ気概に燃え、固い決意をみなぎらせて、全九州から、「平和フォーラム」や「全労連」傘下諸労組の労働者、市民諸団体、鹿児島大学のたたかう学生らが結集した。
鹿児島大学のたたかう学生が労働者・市民とともにデモ行進
(11月10日、福岡)
参加者に『解放』号外を手渡して檄
(11月10日、福岡)
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「NSC法・秘密保護法の制定阻止!」
自民党大阪府連に怒りの拳 11・15
自民党大阪府連に怒りの拳
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