第2266号(2013年4月29日)の内容

<1面>
「アベノミクス」粉砕に起て!
 政府・独占資本一体の解雇規制撤廃と大リストラ攻撃を打ち砕け!

<4〜5面>
大リストラで当面の乗りきりを策すルネサス
 日本半導体産業の没落

対中国の最前線%西諸島への自衛隊の増配備を許すな
<2面>
福島第一原発貯水槽からの高濃度汚染水漏れ事故弾劾
<3面>
チャベス死去の波紋
 反米・非米≠フ地域共同体構築を急ぐ中南米諸国
「これは人災だ」―アルゼンチン洪水
 FLTIが緊急声明
<6面>
道教委の3・25不当処分弾劾!
Topics 春闘妥結―賃下げと人員削減の嵐
<7面>
福岡市立幼稚園全廃を許すな
2・10革共同政治集会に参加して
 組織依存主義的自己と決別するぞ
<8面>
万華鏡2013――情勢の断層を読む
 ◆英国流の弔い方
 ◆悶絶ナショナリスト
 ◆ビッグデータ
共通番号法制定を阻止せよ
週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉
  「解放」最新号


































  


「アベノミクス」粉砕に起て!

政府・独占資本一体の解雇規制撤廃と大リストラ攻撃を打ち砕け!

 二〇一三春闘を、賃金・一時金ともに昨年実績以下に抑えこんでのりきった独占資本家どもは、いま新たなリストラ攻撃を労働者階級の頭上にふりおろしている。この独占資本家どものリストラ攻撃を、安倍政権は、「成熟産業から成長産業へのカネとヒトの移動」の名のもとに尻押ししているだけではない。「ヒトの移動」をスムーズに実現するためと正当化しながらこの政権は、正社員労働者の解雇規制の緩和=事実上の撤廃を核心とする労働諸法制大改悪に突進しているのだ。いまや安倍政権と独占資本家どもは文字通り一体となって、大リストラ攻撃と正社員解雇規制の撤廃にのりだしているのである。これこそ、日本労働運動の歴史的成果を破壊する一大反動攻撃にほかならない。高支持率におごり高ぶる安倍は、現行憲法に謳われている基本的人権や労働者の諸権利を実質的に否定する一大反動攻撃を、参院選後にも強行するハラを固めているのだ。同時に、憲法第九六条を改定する策動に拍車をかけながら。
 しかも安倍政権と自民党は、「連合」を「連合」結成前の全民労協系(JCMをはじめとする民間諸労組)と官公労系とに分断する≠アとをも企んで、真正ファシスト「維新の会」と連携して公務員諸労組にたいする破壊攻撃をしかけているのだ。
 「アベノミクス」諸施策を呼び水とする円安によって、労働者階級・勤労人民の生活は苦しくなるばかりだ。四月一日から電気料金・ガス料金が値上げされた。すでに昨年秋から値上がりしているガソリン・灯油につづき、食用油、小麦、紙などの生活必需品も続々と値上げされている。加えて安倍政権は、「日銀の国債購入が財政ファイナンスだとみられないように」とわめきながら、財政赤字削減のために消費税増税の予定通りの強行、社会保障給付の大幅削減や各種保険料・国民負担の大幅増などを、これも参院選の後に決定することを企んでいるのだ。
 いまこそわれわれは、一三春闘を敗北に導いた「連合」労働貴族を弾劾し、新たな大リストラ攻撃を打ち砕き、労働者・人民に窮乏化と無権利状態を強制する「アベノミクス」を粉砕する闘いを断固として組織するのでなければならない。安倍政権の憲法改悪をはじめとする一切のネオ・ファシズム反動攻撃を粉砕する闘いを広範に組織し<反ファシズム統一戦線>結成めざして奮闘せよ!

以下見出し

独占資本家の賃金抑制と労働諸法制改悪の策動

超低額に抑えこまれた二〇一三春闘

新たなリストラ=首切り攻撃の開始

解雇規制撤廃――労働者階級の諸権利剥奪への突進

労働者・人民を地獄に叩きこむ「アベノミクス」

新たなリストラ攻撃粉砕、解雇規制の緩和=撤廃阻止、「アベノミクス」粉砕に起て

「内部留保還元」を資本家に懇願する代々木官僚
Top

  


大リストラで当面の乗りきりを策すルネサス

 日本半導体産業の没落

 日本の最大の半導体製造独占体であるルネサス・エレクトロニクス(以下ルネサスと略称する)は、日本政府が出資する産業革新機構およびトヨタ・日産などから合計一五〇〇億円の資本の提供を受けて経営の再建にあたることを決めた(二〇一二年十二月十日)。米投資ファンドのコールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)から一〇〇〇億円の出資を受けて再建することを策した当初の案を破棄し、政府および自動車諸独占体を中心とする日本の政産連合がルネサスを再建することにしたのである。
 この再建案は自動車諸独占体が、自動車の電子制御に必要な半導体部品を確保するために、日本の半導体産業を当面維持することを策した時間稼ぎにすぎない。しかも、ルネサスの延命のために一切の犠牲を労働者に転嫁するものなのである。この延命策を唯々諾々と受け入れる電機連合指導部を弾劾し、この攻撃を粉砕するために奮闘しよう。

以下見出し
T 産業革新機構のルネサス再建=延命策

U 破綻を早める「自動車用LSIへの集中」策

V 先端半導体技術開発競争に敗退した日本の電機諸独占体

W 経営破綻を乗りきるために労働者に一切の犠牲を転嫁

X 工場閉鎖・売却と大量解雇攻撃をはね返せ
Top
 

   

福島第一原発貯水槽からの高濃度汚染水漏れ事故弾劾

 四月五日に東京電力が公表した福島第一原発の放射性汚染水漏出事故は、深刻の度をいよいよ増大させている。地下貯水槽からの漏出が今なおつづいているだけではない。汚染水の移送先である地上タンク群が満杯状況となっており、タンク増設の突貫工事が間に合わなければ、高濃度汚染水が海に大量に流出しかねないのだ。
 この事態は、三月十八日に発生した大規模停電・使用済み核燃料プール冷却装置の停止事故とあいまって、史上最悪の二〇一一年三月の四基連続爆発事故以後、政府・東電がおしすすめてきた事故処理対策、この壮烈な破綻を露わにしたものにほかならない。
 われわれは、この高濃度汚染水大量漏出事故を断固として弾劾する。そして、この事故の深刻性を隠蔽し泥縄式の対処でのりきりをはかりながら、停止中原発の再稼働に突進する政府・電力諸資本の策動を絶対に阻止するのでなければならない。
Top

    


国民監視・治安弾圧強化を企む共通番号法制定を阻止せよ

国家総動員体制の構築を急ぐ安倍自民党政権

 安倍自民党政権は三月二十二日に「社会保障・税番号制度」を確立するための法案(共通番号法案)の審議を衆議院で開始し、四月下旬にも衆議院で法案を強行採決しようとしている。(中略)
 いま安倍自民党政権は、核軍事力の増強をすすめている中国にたいして、日米新軍事同盟にもとづいて軍事的対抗を強化している。とりわけ尖閣諸島の領有をめぐって、中国との一触即発の戦争の危機をみずからつくりだしてさえいる。アメリカとともに戦争を遂行できる一流の軍事強国≠めざす自民党政権は、国家総動員体制を構築することを急いでいる。まさにそのために共通番号制の導入を急いでいるのだ。

共通番号制導入を尻押しする「連合」指導部を弾劾し闘おう!

 (中略)
 われわれは、「連合」古賀指導部による共通番号制導入の反労働者的な尻押しを弾劾し、共産党中央の欺瞞的な態度を暴きだして、断固たたかうのでなければならない。共通番号法案の衆院強行採決を許すな! 徴税強化と社会保障削減のための共通番号制反対! 国民監視と治安弾圧体制のネオ・ファシズム的強化反対! 戦争ができる一流の軍事強国≠ノ飛躍するための国家総動員体制の構築に反対しよう。
Top