第2265号(2013年4月22日)の内容

<1面>
4・28反戦・改憲阻止の火柱を
 「主権回復の日」政府式典反対!
 辺野古新基地建設を阻止せよ!

<4面>
日本の農畜産業・医療を壊滅に追いこむTPPへの参加
<5面>
鉄鋼産業で続発する労働災害を弾劾せよ
<2面>
辺野古埋め立て申請弾劾!
 名護市緊急市民集会 4・5
 防衛局前座り込み闘争 3・25―26
<3面>
安倍政権による「主権回復記念式典」を粉砕せよ!
<6面>
JX室蘭製油所廃止――配転=首切り攻撃を許すな
道徳教育の教科化に突進する安倍政権
Topics 「解雇規制撤廃」叫ぶ新自由主義者
<7面>
2・10革共同政治集会に参加して
 われらが組織力を鍛えあげ労働者階級の未来を切り拓かん
志賀原発の再稼働を叫ぶ御用学者
◎原発輸出に狂奔する安倍政権
<8面>
万華鏡2013――情勢の断層を読む
◆ヘロデ王展
◆キプロス発激震
◆「負担軽減」?!
◆犯人は61398?
週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉
  「解放」最新号




































  


4・28反戦・改憲阻止の火柱を

「主権回復の日」政府式典反対! 辺野古新基地建設を阻止せよ!

 労働者・学生諸君! 現在直下において北朝鮮・金正恩政権がくりかえしている戦争挑発的言辞と米・日・韓の権力者どもによる対北朝鮮臨戦態勢への突入を、われわれはけっして許してはならない。今こそ反戦反安保闘争に決起しようではないか。
 「日本には米軍基地や原子力施設がある……日本全土が戦略ロケット部隊の射程に入っている」――北朝鮮の金正恩政権は戦略爆撃機B52やB2までをも動員した米韓両国の合同軍事演習にたいする危機感と憎悪を募らせ、こうした挑発的言辞をくりかえし発している。日本海側の基地に中距離弾道ミサイル「ムスダン」を配備し、また第四回目の核実験強行をもちらつかせている。これにたいして、米韓両軍は北朝鮮軍を数倍する軍事力をもって、北朝鮮と対峙し、また日本の安倍政権は「破壊措置命令」を発してPAC3迎撃ミサイル部隊を首都圏や九州・沖縄などに配備するとともに、朝鮮有事に備えての臨戦態勢に突入している。
 尖閣諸島をめぐって、米・日両権力者は中国軍との尖閣諸島争奪戦に備えて共同作戦計画の策定を開始し、これにたいして中国・習近平政権は、「(核心的利益をめぐっての)戦争を準備せよ」とがなりたてながら核軍事力の増強に突進している。それとともに、東・南シナ海や尖閣諸島周辺海域における軍艦・海洋監視船による挑発的行動をくりかえしている。
 こうして、朝鮮半島をめぐって、尖閣諸島をめぐって、米・日・韓―中・北朝鮮の一触即発の戦争的危機はますます高まっているのだ。
 東アジア情勢が緊迫する今日、安倍政権は四月二十八日に「主権回復の日」政府式典なるものを開催しようとしている。サンフランシスコ講和条約(一九五二年)によって沖縄を米軍政下に置くことと引きかえに本土の法的独立がなしとげられ、同時に日米安保条約が発効したこの日を、祝賀≠オようとしているのだ。沖縄人民にとっては、今日にいたるまで圧倒的な米軍基地のもとで苦難を強いられてきたその区切りとなった「屈辱の日」であることを百も承知のうえで。まさに今、安倍政権は、アメリカ帝国主義に隷従しながら一流の軍事強国≠ノのしあがるために、沖縄人民の反対の声をふみにじり辺野古新基地建設を強行する道へと突き進んでいる。
 いまこそわれわれは、既成指導部の腐敗を弾劾し、4・28式典に反対するとともに辺野古新基地建設阻止・日米新ガイドライン策定反対の反戦反安保闘争、改憲阻止闘争の一大高揚をかちとろう! 日本の農漁業を壊滅に導くTPPへの参加反対! 原発再稼働阻止! 安倍ネオ・ファシスト政権の反動的諸攻撃を打ち砕け! 反ファシズム統一戦線の構築めざして奮闘しよう! すべての全学連の学生は、4・28怒りのデモに決起せよ!

以下見出し

北朝鮮・金正恩政権の戦争挑発弾劾!

オバマ政権の要求を丸呑みした安倍政権の辺野古新基地建設への突進

憲法改悪に突進するネオ・ファシスト安倍政権

改憲阻止、反戦・反基地・反安保闘争の高揚を!

「改憲」論議に棹さす「連合」労働貴族弾劾

日共の排外主義的ナショナリズムへの加担弾劾
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日本の農畜産業・医療を壊滅に追いこむTPPへの参加

安倍対米隷従$ュ権の人民切り捨てを許すな

 安倍自民党政権は、いま、二〇一五年までに「例外なき関税撤廃」を実施することを「原則」とした環太平洋連携協定(TPP)への参加にむけて、いよいよ全体重をかけて驀進している。四月十二日に日米両政府は、TPP締結交渉にむけた日米事前協議にかんする合意文書を発表した。そこにおいて、アメリカの自動車輸入関税の撤廃期限を「最大限後ろ倒し」にするだけではなく、日本の軽自動車にかんする優遇税制廃止、日本郵政傘下にあるかんぽ生命のがん保険参入を日本政府が認可しないことなどを確認した。オバマ政権は、日米間の貿易・投資条件をアメリカ帝国主義にとって一方的に有利なものに設定せよ、という要求を日本政府に強引に押しこんだのである。
 この理不尽きわまりないオバマ政権の対日要求に唯々諾々とつきしたがっているのが、安倍政権である。七月開催予定のTPP交渉会合参加に何がなんでもこぎつけることを至上の使命としている安倍政権は、オバマ政権の顔色をうかがいながら、農産物の輸入関税撤廃だけではなく、いまや「非関税措置に取り組む」などと称して食品添加物の安全基準や残留農薬基準の緩和、医療・医薬品市場の「自由化」に踏みきるハラを固め、現に国内法整備に着手してさえもいるのだ。
 TPP交渉参加を正式表明した記者会見(三月十五日)において安倍は、「アジア太平洋の世紀の幕開け、後世の歴史家はそう評価する」「わが国の安全保障やアジア太平洋の安定に大きく寄与するのは間違いない」などと宣った。東・東南アジア地域において、習近平指導部が中国主導の経済圏を<人民元経済圏>として形成する策動をおしすすめつつある。これに対抗してASEANなどのアジア諸国における日本帝国主義の経済的権益を確保するためにこそ安倍政権は、ヤンキー帝国主義権力者につき従いながら、「自由貿易ルール」を金看板とする環太平洋地域経済圏を構築することに血道をあげているのだ。「力による支配ではなく、法による秩序をつくるパートナーは、同盟国の米国だ」(三月十八日)などとうそぶきながら。
 いま北海道から沖縄まで、全国の農民団体、医療関係者、労働者が囂々(ごうごう)たる抗議の声をあげていることにたいして、安倍政権は、「農村を守り、美しいふるさとを守る」だの「世界に誇る国民皆保険制度を基礎とした社会保険制度を守る」だのという欺瞞的な美辞麗句を得々と披瀝してはいる。だが、この政権は、あくまでも「国益」の名のもとに、日本の農林水産業を破壊し労働者・人民によりいっそうの生活困窮と健康破壊を強制するものにほかならないTPP参加の道を突進しているのだ。とりわけ東日本大震災・東電福島第一原発事故によって苦難に叩きこまれている東北の被災人民に追い討ちをかける安倍自民党政権の暴挙を、われわれは断じて許してはならない。すべてのたたかう労働者・学生は、決意も固く全国各地で闘いに決起している農漁民と連帯し、日本のTPP交渉参加阻止の火柱をぶちあげようではないか!

以下見出し
1 傲岸きわまりないオバマ政権の対日要求を丸呑み

2 〈人民元経済圏〉づくりに対抗する米主導の「自由貿易圏」構築

3 「成長市場」ASEANをめぐる日・中・韓の争闘戦

4 「攻めの農業」という名の中小零細農民の切り捨て策
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安倍政権による4・28「主権回復記念式典」を粉砕せよ

 労・学・市民が官房長官・菅の来沖に抗議(4・3、那覇)
 四月三日に、県知事・仲井真との会談と普天間基地の視察、さらには報道統制を策して県内マスコミへの異例の訪問=恫喝のために訪れた官房長官・菅にたいして、たたかう労働者・学生は弾劾のシュプレヒコールをたたきつけた。
 「日本を、取り戻す」というスローガンを掲げて、民主党から政権を奪取し、再び首相の座についた安倍は、みずからの悲願である「自主憲法の制定」に向けて着々と布石を打っている。七月の参議院選挙で改憲を掲げる政党・会派によって三分の二議席を確保することを当面の目標に据えた安倍政権は、そのためにも「デフレからの脱却」を掲げ「アベノミクス」と称する金融・財政・産業政策を矢継ぎ早にうちだしている。この「アベノミクス」の効果≠ニしての景気上昇なるものがマスメディアでもてはやされ、内閣支持率が七〇l台を維持していることに気をよくして、日米新軍事同盟の飛躍的強化と改憲に向けていよいよその野望をたぎらせているのが安倍政権にほかならない。このネオ・ファシスト政権が沖縄の労働者・人民の反対の声を傲然と踏みにじり、四月二十八日の政府主催「主権回復・国際社会復帰を記念する式典」の開催を決定したことこそは、改憲と日米新軍事同盟強化をつうじて日本国家をアメリカとともに戦争を戦える一流の軍事強国≠ニして飛躍させる国家意志を内外に向けて宣明するものなのだ。
 「4・28は沖縄県民にとっては屈辱の日」であり「この日を主権回復の日として祝うことは許されない」という沖縄の人民大衆の怒りをまえにして安倍は、この一九五二年の「主権回復」が「沖縄の復帰につながった」などと言い放ち、日米安保条約発効の日でもあるこの四月二十八日をあくまでも「主権回復の日」と銘うって「祝賀」のセレモニーを強行しようとしている。「戦後レジームからの脱却」を掲げる安倍政権は、「戦後レジーム」の象徴とみなす現行憲法をみずからの内閣で全面的に改定するという悪逆な意志を内外に示すためにも、この日を日本が占領時代を終わらせ「主権を回復した日」として、天皇を臨席させて祝うというのである。
 われわれは、このネオ・ファシスト安倍政権による<軍国日本>再興のためのセレモニーとしての「主権回復記念式典」の開催を打ち砕く闘いに敢然と決起するのでなければならない。

(以下、見出し)

「主権回復記念」の名による日本ナショナリズムの鼓吹

日米新軍事同盟強化と憲法改悪への突進

沖縄の怒り≠フ払拭

安保強化・改憲攻撃を打ち砕け!
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辺野古埋め立て申請弾劾!
名護市緊急市民集会 4・5
 政府・防衛省が抜き打ち的に強行した辺野古埋め立て申請書の提出(三月二十二日)に抗議し、「辺野古埋め立て申請の撤回を求める緊急市民集会」(主催・同実行委員会)が名護市において四月五日に開催された。政府・防衛省の暴挙に怒る一三〇〇名の労働者・学生・市民が名護市内外から結集し抗議の拳をあげた。たたかう労働者・学生はその先頭で集会の戦闘的高揚のために奮闘した。
「辺野古新基地絶対阻止!」の声響く
(4月5日、名護市市民会館)
防衛相・小野寺来沖に抗議 4月6日
 たたかう労働者・学生は、この「米軍施設返還・統合」計画を沖縄県や米軍基地所在地の市町村長に説明すると称する防衛相・小野寺の六日の来沖にたいして断固として抗議の闘いに起ちあがった。
防衛相・小野寺来沖に抗議のシュプレヒコール
(4月6日、那覇、県民ひろば)
防衛局前座り込み闘争 3・25―26
 琉球大と沖縄国際大のたたかう学生たちは、職場深部でたたかう革命的・戦闘的労働者と相固く連帯しつつ、「申請書提出強行弾劾! 辺野古への海兵隊新基地建設阻止!」を課題とした連続的な闘いに決起した。たたかう学生たちは、既成指導部による「反安保」なき「基地の縮小・撤去」請願運動をのりこえるかたちで、<反安保>の方向性を鮮明にさし示しつつ闘いを戦闘的に牽引した。
 三月二十五日と二十六日の両日、安倍政権による埋め立て申請書の提出強行に抗議する座り込み闘争(主催・基地の県内移設に反対する県民会議)が沖縄防衛局前でおこなわれた。
沖縄防衛局へ労・学・市民が辺野古埋め立て申請弾劾の拳
(3月25日、嘉手納町)
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