第2254号(2013年2月4日)の内容

<1面>
安倍ファシスト政権に反撃の烽火
日米新軍事同盟の強化反対! 憲法改悪阻止!
原発・核開発阻止! インフレ政策反対!
1・19 全学連が首都中枢を戦闘的デモ

<4〜5面>
日本型ネオ・ファシズムの大典 自民党改憲草案
労働者・人民に一層の貧窮を強制する「アベノミクス」
<2面>
許すな! 生活保護費引き下げ
<6面>
福岡市当局の現業全廃攻撃を粉砕せよ!
Topics 『連合白書』――競争力低下部門からの撤退≠提言
<7面>
「原子力ムラ」の実態
社会的弱者に死を強制する生活保護基準引き下げ

<3面>
万華鏡2013――情勢の断層を読む
◆アベのミックス
◆「阿倍野ミクス」?
◆悪いしらせ
■『新世紀』最新号(第263号)紹介
週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉
  「解放」最新号






























  


安倍ファシスト政権に反撃の烽火

日米新軍事同盟の強化反対! 憲法改悪阻止!

原発・核開発阻止! インフレ政策反対!

 1・19 全学連が首都中枢を戦闘的デモ

弾圧をはね返し首相官邸に突き進む全学連
(1月19日、赤坂)
霞が関・国会前に全学連のシュプレヒコールがこだます
(1月19日)

 一月十九日、全学連のたたかう学生たちは、日米新軍事同盟強化、憲法改悪、労組破壊をはじめとする安倍政権によるネオ・ファシズム反動攻撃を打ち砕く烈々たる闘志に燃え、首相官邸・国会にたいする戦闘的デモンストレーションに起ちあがった。「安倍政権の極反動攻撃を打ち砕く反ファシズムの統一戦線を構築せよ!」というわが同盟の呼びかけに応え、全学連は、「連合」労働貴族の抑圧に抗して奮闘している革命的・戦闘的労働者と連帯し、闘いに決起したのだ。
 安倍政権は今、オバマ政権とともにガイドライン=「日米防衛協力の指針」の見直し協議を開始する(一月十七日)とともに、集団的自衛権行使の合憲化に向けての検討を開始した。安倍政権は、対中国の軍事的役割の拡大を求めるオバマ政権の要求に応えて、自衛隊の米軍への一体化をおしすすめつつ、これを基礎にアメリカ権力者とともに対中国の日米共同作戦体制の強化にのりだしているのだ。そればかりか、「戦後の歴史から、日本という国を日本国民の手に取り戻す」と称して、「自国のために戦わない国民」をつくった元凶とみなした現行憲法の破棄を叫びたてるとともに、労働者階級の諸権利のいっさいを剥奪し労働組合を根絶するという反動の牙をむきだしにしているのが、安倍ネオ・ファシスト政権なのだ。
 まさに今、日本階級闘争は決定的局面を迎えている。
 安倍政権による極反動攻撃を粉砕するための反ファシズムの戦線を構築することが問われているまさにこのときに、日共中央は、「逆流に立ちはだかる防波堤の党」とか「国民共同をすすめる党」とかと口にはしている。だが代々木官僚どもは、安倍自民党や橋下・石原の「維新の会」などによる憲法改悪・労組破壊の策動に危機感を抱いている日共系労組の組合員や下部党員を、ただただ参院選向けの日共の票田開拓のためにひきまわし、ナショナルセンターの枠を超えた労働組合の共同行動を呼びかけることすらしていない。この日共中央の腐敗を暴きだしつつ、全学連の学生たちは、労組破壊に抗してたたかう労働者と連帯し、「日米新軍事同盟の強化反対!」「憲法改悪阻止!」「原発・核開発阻止!」「インフレ政策反対! 消費税増税・社会保障切り捨て反対!」の戦闘的デモンストレーションをたたかいぬいたのだ。

首相官邸・国会、米大使館に進撃

反戦反安保・改憲阻止の雄叫び――決起集会

ネオ・ファシズム反動の嵐を突き破る闘いの炎
 ――本闘争の革命的意義


参院選むけ集票に解消する日共中央を弾劾し闘おう
 すべての労働者・学生諸君! この日の闘いの地平にふまえ、さらに前進せよ! 安倍ネオ・ファシスト政権による極反動攻撃を打ち砕くために、今こそ奮闘しようではないか!
 首相・安倍は二月第三週に訪米し、オバマとの首脳会談に臨もうとしている。この日米首脳会談において、米・日両権力者は日米新軍事同盟の新たな強化を確認しようとしている。
 オバマ政権は今、「米国は地球上のあらゆる場所で、強力な同盟のいかり(アンカー)でありつづける」(一月二十一日の大統領就任演説)と唱えつつ、対中国の軍事的包囲網の形成に血道をあげている。このオバマは、「大東亜聖戦」論を宣揚する安倍政権にたいするタガハメに躍起になっている。かつてアメリカに戦争をしかけた日本の現権力者が、かの戦争を「聖戦」と宣揚することを絶対に許さない。韓国や東南アジア諸国の権力者・人民の怒りを招き、対中国包囲網の形成というアメリカの政策に抵触することは絶対に認めない≠ニ。それと同時に、オバマ政権は、「属国」日本の安倍政権にたいして米軍基地強化への協力や米軍再編経費の拠出などのあらゆる対日要求をごりおししている。
 これにたいして「日米同盟の立て直し」を掲げる安倍政権は、オバマ政権の要求を全面的に受け入れようとしている。このもとで今、沖縄をはじめとする在日米軍基地は飛躍的に強化されようとしているのだ。同時に安倍政権は、一流の軍事強国≠ヨと日本をおしあげるという野望をたぎらせつつ、オバマ政権とのガイドライン見直し協議や、集団的自衛権行使の合憲化に突き進んでいる。「陸自の定員削減」などを明記した中期防衛力整備計画を破棄し、自衛隊の大幅な増強とそれに見合うかたちでの軍事費の増額に踏みだそうとしているのだ(一月二十五日、「防衛計画の大綱」の見直しを閣議決定)。
 われわれは今こそ、「反安保」を放棄した日共系平和運動をのりこえ、日米新軍事同盟を現実的に強化するあらゆる策動に反対するのでなければならない。辺野古新基地建設を阻止せよ! 普天間基地撤去! オスプレイ撤去! 全国での低空飛行訓練を許すな! 嘉手納基地へのCV22オスプレイ配備を阻止しよう! 与那国島への自衛隊の配備と宮古・下地島への航空自衛隊F15の配備を阻止せよ! 沖縄人民の反基地の怒りはますます燃えあがっている。この沖縄人民と連帯し、全国各地から反基地・反安保の闘いを燃えあがらせよ! <基地撤去・安保破棄>めざしてたたかおう! 同時にわれわれは、尖閣諸島「領有」を策す中国権力者による軍事的挑発と核軍事力の増強に反対しよう!
1・27オスプレイ配備撤回に決起
沖縄代表ら全国から4000人が結集。
闘う学生が奮闘
(日比谷野音)
 われわれは、日・中両権力者が相互に排外主義的ナショナリズムを煽りたてることを許さず、日・中両国人民にたいしてプロレタリア・インターナショナリズムにもとづく団結を創造すべきことを呼びかけつつたたかおうではないか!
 それとともにわれわれは、安倍ネオ・ファシスト政権が企む憲法改悪という歴史的反動攻撃を断固として粉砕しようではないか! 安倍らネオ・ファシストどもは、「戦力不保持・交戦権の否認」をうたう現行憲法第九条を破棄し、「自衛権の発動」「国防軍の保持」を明記した新憲法を制定しようとしているのだ。このときに「連合」古賀指導部は、改憲について「論議は時期尚早」としてきた従来の「政治方針」を改め「国民的な議論の動向に注意を払いつつ対応を図る」という見直しの素案をうちだした。会長・古賀は「改正が絶対ダメというのは超えていくべき」などとほざいている(一月二十四日)。「連合」古賀指導部が改憲論議の容認の方針をうちだすことを許してはならない。
 潜在的核保有国としての技術的基盤をあくまでもうち固めるという国家戦略にもとづいて、安倍政権は、七月の参院選に勝利するならば、ただちに停止中原発を次々と再稼働させようとしている。原発再稼働を阻止せよ! 原発・核開発反対! すべての原発・核燃施設を即時廃棄せよ!
 われわれは、独占資本家どもには徹底した優遇策をとりながら、貧困に苦しむ労働者・人民にたいして増税や各種社会保険料の自己負担増というかたちで収奪を強化する自民党政府に断固として怒りを叩きつけるのでなければならない。政府と日銀は一月二十二日に共同声明を発表し、日銀が物価上昇率二%を目標とすることを盛りこんだ。労働者・人民にいっそうの貧困を強いる反人民的なインフレ政策を断じて許すな! 消費税増税・社会保障切り捨てに反対せよ!「(高齢者は)さっさと死ねるようにしてもらいたい」という副総理・麻生の発言を弾劾せよ!
 安倍政権によるネオ・ファシズム反動攻撃を打ち砕く闘いを今こそ広範につくりだせ! すべての労働者・学生・人民は、反ファシズムの戦線を構築するために奮闘せよ!
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日本型ネオ・ファシズムの大典

 安倍自民党の「日本国憲法改正草案」

 昨年十二月の衆議院総選挙においてネオ・ファシスト安倍の自民党が圧勝し、公明党や真正ファシスト石原・橋下の「維新の会」と合わせるならば、衆議院の三分の二をはるかに超える議席数を獲得した。ネオ・ファシスト安倍の率いる自民党は、公明党との連立政権を発足させるとともに、石原・橋下とも気脈を通じ合っている。彼らは、憲法改悪をなにがなんでも成し遂げるために、来る参議院選挙においても公明党・「維新の会」と合わせて参議院議席数の三分の二以上を制することを目標にしているのだ。
 彼らの掲げる「憲法改正」とは何か。天皇の「国家元首」としての地位の復活=A「日本国」はこの天皇を戴く伝統と歴史をもつ国家であることの宣明、「日本国民」はこの国家を「誇りと気概を持って自ら守る」べきこと、この国家の領土・領海を守るための「国防軍」の創設、「公益と公の秩序」の名におけるブルジョア民主主義的諸権利の剥奪……。このような、現行憲法に貫かれているブルジョア民主主義的諸原理を根底から否定するところの、超反動的な内容が盛りこまれているのが自民党改憲案(二〇一二年四月に策定)なのである。それは、天皇制イデオロギーを心棒とする日本ナショナリズムに立脚して、ブルジョア民主主義の諸原理に立脚する現行憲法を全面的に否定する日本型ネオ・ファシズム憲法≠ノほかならない。

(以下、見出し)
1 日本帝国主義の危機突破策

2 今日版の「國體」観

3 第九条改定=「国防軍」の創設

4 ブルジョア民主主義的諸権利の否定・剥奪
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最新号紹介


新世紀
The Communist

第263号 2013年3月

反ファシズムの戦線構築へ――闘いの檄!

 「反ファシズムの戦線を築け」――「戦後レジームからの脱却」などと称して、ネオ・ファシスト安倍政権が日米新軍事同盟強化・憲法改悪の極反動攻撃に突進している。この決定的局面において、わが同盟は、全労働者階級・人民に闘いの檄を発した。反動の嵐を打ち砕く闘いの武器を、すべての仲間におくる。

革マル派結成五〇周年に際して

 ◆巻頭、革共同全国委員会議長・植田琢磨は「革マル派結成五〇周年に際して――安倍政権の極反動攻撃を粉砕し反スターリン主義運動の飛躍をかちとれ!」と題して、熱く呼びかける。
 「大衆運動主義に転落し官僚主義を開花し、革共同の基本路線を投げ捨てたブクロ官僚一派との激烈な分派闘争と革共同第三次分裂をつうじてかちとられた革マル派の結成から五〇年。この歴史的節目にあたる本年、わが革共運動とプロレタリア前衛党組織建設の一大飛躍を成し遂げるためにすべての同志諸君は全力を尽くして奮闘しようではないか。」
 植田議長は、まず第一に、勤労人民を戦争へと動員する極反動攻撃を打ち砕く反ファシズム統一戦線を労働者階級のヘゲモニーのもとに創出しよう、と呼びかける。
 そして第二に、<3・11>以後の日本階級闘争をわが革命的左翼が総力を結集しつつ断固として牽引してきたことを、そうすることによってわが同盟が日本労働者階級の唯一の前衛部隊としての地歩を築きあげてきていることを、誇りをもって確認している。
 第三に、植田議長は一九六三年二月の革マル派結成から五〇年の歩みをふりかえりつつ、「いまこそ強大なプロレタリア前衛党建設の前進をかちとれ」と呼びかけている。――
 「<組織が私であり・私が組織である>というこの自覚が、われわれ組織成員一人ひとりの感覚にまでなっていなければならない。……わが同盟は、労働者階級の真実の前衛党として、下から上まですべて労働者じしんによってつくりだされなければならない。われわれは、わが組織の生命線である組織内思想=理論闘争を活発に推進しなければならない。」
 そして最後に、植田議長は、ネオ・ファシズム反動を打ち砕く思想的=組織的拠点を確立しようと力をこめて訴えている。
 すべての仲間たち! 植田議長の熱烈な檄をわがものにし前進しよう。
 ◆「ネオ・ファシズム反動攻撃を打ち砕け」(無署名)は、「激動する内外情勢とわが同盟の任務」をあますところなく明らかにしている。
 「わが党は、誕生した安倍政権がふりおろす憲法改悪・日米新軍事同盟強化の反動攻撃を木っ端微塵にうち砕くために、労働者階級の唯一の前衛党たるの矜持にかけて総決起することを、ここに宣言する。」――烈々たる闘志をみなぎらせて、米・日―中の激突の様相を呈する二十一世紀現代世界の危機、安倍ネオ・ファシスト政権の改憲への猛突進、これらの分析を深めつつ、「ネオ・ファシズム攻撃を打ち砕く統一戦線を構築せよ」と方針を提起している。そのなかで、尖閣諸島「領有」をめぐる日・中両権力者の反人民的策動を打ち砕くために、日・中両国労働者・人民のプロレタリア的団結・連帯の方途を鮮明にしている。「プロレタリア階級闘争の全世界的蘇生をかちとるために、いまこそ雄飛すべきときなのだ。」まさにしかり!
 「ネオ・ファシズム大反動攻撃を打ち砕き一三春闘の戦闘的爆発をかちとれ」(中央労働者組織委員会)は、労組破壊・改憲・社会保障制度改悪(生活保護給付の削減など)の牙をむく安倍極反動政権と賃下げ・首切りに狂奔する独占資本家どもにたいする革命的労働者の反撃の指針を明らかにしている。とりわけ、一三春闘のただなかで労組破壊攻撃を打ち砕き反ファシズム統一戦線を創造しよう、そのために「連合」指導部の抑圧と日共系「全労連」指導部の分断を突き破り、労組を主体にした改憲阻止の共同行動を組織しよう、と呼びかけている。

中共十八全大会
 ――習近平体制の暗い門出


 ◆「中国勤労人民の決起に脅える断末魔のネオ・スターリン主義党」(水木章子)は、胡錦濤派と江沢民派との党内=権力抗争を抱えつつ開催された中国共産党十八全大会を的確に分析した待望の論文だ。習近平を総書記とするさしあたりの「大同団結」体制、この新指導部は、貧富格差の拡大や官僚の汚職・不正などの問題を打開しえず、憤激する労働者・農民の陸続たる抗議闘争をたたきつけられ座礁するであろう。論文はこう喝破するとともに、そのイデオロギー的・路線的根拠を抉りだしている。
 ◆本号では労働戦線からの三論文を掲載した。
 「NTTの賃金大幅切り下げ攻撃を粉砕せよ」(星川元紀)は、NTT経営陣がうちだした、「六十五歳までの継続雇用」制度を悪用し現役世代労働者の賃金を激減させる「処遇体系の第二次提案」の悪らつさを暴露し、これをうけいれたNTT労組本部の反労働者性を弾劾する反撃の指針だ。
 「日本郵政による超低賃金の『新一般職』導入を阻止せよ」(小出九郎)は、郵政経営陣が新設し、「標準的労働」を担う正社員のすべてにふりあてようとしている「新一般職」について、昇級・昇進が一切なく賃金が年収二〇〇〜三〇〇万円という許しがたい実態を暴きだしている。
 「生産設備の統廃合で生き残りを策す鉄鋼独占資本」(堅井博光)は、国際競争における劣勢の乗りきりをかけた新日鉄と住金の大型合併が、鉄鋼労働者にたいする解雇・配転・労働強化を加速するものであることを抉りだしている。
 ◆本号では、海外と国内における原発の推進・増設の危険性と反人民性を暴きだす諸論文も掲載した。「『原発大国』へ突進する中国」(高崎澄夫)、「原発増設・輸出に狂奔する韓国」(水原悠樹)や、浜岡・大間・大飯の各原発についての論考、「『反社会的勢力の排除』に名をかりた治安弾圧体制の強化を許すな」(団大蔵)をぜひ検討されたい。
 本号を闘いの武器として大いに活用されんことを願う。


NO.263 新世紀 The Communist 
2013年3月 定価(本体1200円+税)
日本革命的共産主義者同盟 革命的マルクス主義派 機関誌(隔月刊)
発売 あかね図書販売

最新号発売!

反ファシズムの戦線を築け
安倍政権の極反動攻撃を粉砕し反スターリン主義運動の飛躍をかちとれ!
 ――革マル派結成50周年に際して
――革共同 全国委員会議長 植田琢磨
日米新軍事同盟の強化反対! 憲法改悪阻止! ネオ・ファシズム反動攻撃を打ち砕け
 ――激動する内外情勢とわが同盟の任務――

ネオ・ファシズム大反動攻撃を打ち砕き13春闘の戦闘的爆発をかちとれ 中央労働者組織委員会
中国勤労人民の決起に脅える断末魔のネオ・スターリン主義党 水木 章子
NTTの賃金大幅切り下げ攻撃を粉砕せよ 星川 元紀
日本郵政による超低賃金の「新一般職」導入を阻止せよ 小出 九郎
生産設備の統廃合で生き残りを策す鉄鋼独占資本
 ――国際競争激化下の新日鉄と住友金属の合併―― 
堅井 博光
「原発大国」へ突進する中国 高崎 澄夫
原発増設・輸出に狂奔する韓国 水原 悠樹
浜岡原発の再稼働反対・即時廃棄をかちとれ 為瀬  豊
大間フルMOX原発建設阻止!/大飯原発の真下に活断層!
「反社会的勢力の排除」に名をかりた治安弾圧体制の強化を許すな 団  大蔵
◆漫画 七つの海 七つの大罪
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