第2247号(2012年12月10日)の内容

<1面>
ネオ・ファシズム反動を打ち砕け

「北朝鮮の弾道ミサイル迎撃」を名分とした日米の臨戦態勢強化を許すな
反戦・反安保闘争の高揚をかちとれ!

年末一時金の三割カンパを訴える
<4〜5面>
新日鉄と住金の合併
 生産設備の統廃合に突進する鉄鋼独占資本
「もんじゅ」運転再開を許すな
リトアニア人民が原発建設に「ノー」
<2面>
中電・関電に怒りの声(11・11、名古屋)
「大間原発建設阻止!」札幌で情宣(11・11)
◎愛大祭―当局の規制許さず実現(11・1〜4)
<3面>
沖縄に「基地撤去・安保粉砕」の声轟く
・石平司令部前で米兵犯罪糾弾(11・19)
・米空軍嘉手納基地に抗議(11・13)
・海自艦の那覇新港入港を弾劾(11・19)
<6面>
文科省・道教委による「給与返納」・大量処分を許すな!
Topics バングラデシュ縫製工場火災
<7面>
投稿
 「連合」中央の増税・社会保障切り捨てへの加担を弾劾する
食糧の国際価格高騰
飢餓を強制される労働者・人民
<8面>
万華鏡2012――情勢の断層を読む
◆ボクの必殺技
◆「国家」への格上げ
◆鶴のしっぺ返し
■『新世紀』最新号(第262号)紹介
  「解放」最新号






































  


ネオ・ファシズム反動を打ち砕け

「北朝鮮の弾道ミサイル迎撃」を名分とした日米の臨戦態勢強化を許すな

反戦・反安保闘争の高揚をかちとれ!

在沖米四軍司令部に怒りの拳
(11・19、キャンプ瑞慶覧石平ゲート前)
 十二月十六日の衆議院選挙投票日を目前に控えて、野田の民主党はなにがなんでも政権与党の座を死守することに血眼となっている。大飯原発再稼働、米海兵隊オスプレイの沖縄配備と低空飛行訓練への全面加担、消費税大増税と社会保障の切り捨てなどの反動諸攻撃をしかけている野田政権にたいして、わが革命的左翼を先頭とする労働者・人民は断固として反撃の闘いに決起している。この人民の闘いの炎に包まれ、支持率急低落≠ノみまわれている野田の民主党は、「二〇三〇年代に原発稼働ゼロを可能とするよう、あらゆる政策資源を投入する」などという集票めあての公約≠「マニフェスト」に今さらながら掲げ直し、「比較第一党」の地位を確保することに汲々としているのだ。
 この野田民主党からの政権奪回≠かけて、いま猛然と政治的・イデオロギー的攻勢をしかけているのが安倍=石破の自民党である。「決められない政治を打破する」などと呼号しながら。この徒輩は、「日米同盟強化」「集団的自衛権行使の明確化」「国防軍保持を規定する憲法改正」、さらに「生活保護給付水準の一〇%引き下げ」などを「政権公約」として掲げている。この党は石原慎太郎、橋下徹ら日本維新の会の極悪真正ファシストと相呼応しながら、現存民主党政権に比してもより一層、アメリカ帝国主義の要求に忠実に応え、かつ独占資本家の利害を体現して、反動諸政策を策定し貫徹していこうとしているのだ。
 現下の選挙戦においてしのぎを削っている民主・自民・維新などの諸政党のいずれもが、労働者・人民に<戦争と貧困>を強制する道を、まさに競い合いながら邁進している。これらネオ・ファシストどもは、わがたたかう労働者・学生に牽引された反戦・反基地闘争、原発再稼働阻止闘争の一大高揚にこそ、憎悪と焦りを募らせているのだ。
 おりしも、北朝鮮の金正恩政権が「人工衛星打ち上げ」と称して長距離弾道ミサイル発射実験を実施すると発表した(十二月一日)。これを絶好の口実として、野田民主党政権は、自衛隊PAC3部隊を南西諸島に配備し米軍統制下での対北朝鮮臨戦態勢にただちに突入した。これにたいして自民党の安倍は、「政府に全面協力する」とほざきながら、下から国家総動員体制の強化を煽りたてているのだ。
 すべての労働者・学生諸君! いまこそわれわれは、これらネオ・ファシストどもの跳梁を粉砕し、反戦反安保、原発・核開発阻止、政治経済闘争の一大前進をかちとろうではないか!「民主党支持」を傘下労組員に強要する「連合」古賀指導部を弾劾せよ! いっさいの大衆的闘いを集票のためのカンパニアにきりちぢめる日共中央翼下の既成反対運動をのりこえたたかおう!
 「北朝鮮の弾道ミサイルへの対応」を名分とした米日共同のMD実戦配備・対北朝鮮臨戦態勢の強化と北朝鮮のミサイル発射策動に断固として反対せよ!

以下見出し
安保強化・原発推進・増税を競い合う民・自・維新

「海洋強国」を呼号し海軍増強に突進する中国への対抗

「連合」指導部・日共中央の闘いの抑圧と歪曲を許さず闘おう

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すべてのたたかう仲間に

年末一時金の三割カンパを訴える

日本革命的共産主義者同盟(革マル派)

 同志諸君! たたかう労働者・市民のみなさん!
 わが革命的左翼は、現代世界の危機と対決し、いっさいの既成指導部の腐敗を突き破り、日本階級闘争を領導している。
 沖縄普天間基地へのオスプレイ配備を実力で阻止する闘い。大飯原発の再稼働阻止をはじめとした原発・核開発に反対する闘い。そして消費税大増税やTPP交渉参加を阻止する闘い。独占資本家とアメリカ・オバマ政権に尻をたたかれた野田政権による諸攻撃と対決し、労働者・人民への犠牲転嫁をうち砕くために、革命的な指針のもとに強固な組織的力を発揮してたたかっているのが、唯一の前衛たるわが同盟にほかならない。
 「連合」労働貴族どもは、オスプレイ配備も原発再稼働も、消費税増税もすべて賛成し、さらに独占資本家による傘下労働者にたいする首切り・賃下げなどをことごとく受けいれている。日本共産党は、沖縄人民をはじめとした反戦反基地の闘いに敵対し、ただ総選挙での生き残りにのみ腐心するブルジョア政党の第五列へと転落している。こうした既成指導部の腐敗に助けられて、政府の反動諸攻撃や独占資本家どもの悪辣なリストラ攻撃が強行されているのだ。
 われわれは今こそ、切り拓いてきた地平にたち、既成指導部の闘争抑圧と腐敗を弾劾し、反戦反安保闘争、原発・核開発反対闘争、政治経済闘争のさらなる爆発をかちとらなければならない。
 同志諸君! たたかう労働者・市民のみなさん!
 ソブリン危機・金融危機にゆさぶられるヨーロッパやアメリカにおいて、失業や貧困を強制された労働者・人民が怒りに燃えてたちあがっている。あらたに習近平が共産党総書記に就任した中国でも、社会的・経済的諸矛盾に苦しむ労働者・人民が、各地で抗議にたちあがっている。
 だが、スターリン主義の破産をマルクス主義の終焉とみなすイデオロギーの蔓延によって、プロレタリアートの階級的団結と国際的な連帯はなお十分になされていない。われわれは、スターリン主義の反マルクス主義的本質を暴きだし、もってマルクスのマルクス主義で武装した労働者階級の団結をかちとるのでなければならない。
 革マル派結成五十年を迎えようとしているいま、わが革命的共産主義運動の創始者・同志黒田の理論的・実践的追求のいっさいをうけつぎ、わが反スターリン主義運動の飛躍と全世界への拡大を、全力を傾注して実現しようではないか!
 こうした闘いを財政的に支えるために、すべてのみなさんが年末一時金の三割カンパを寄せられるよう心から訴えます。
 二〇一二年十一月

<送り先>東京都新宿区早稲田鶴巻町五二五―三 解放社
(振替・〇〇一九〇―六―七四二八三六)
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生産設備の統廃合に突進する鉄鋼独占資本

新日鉄と住金の合併

本格的海外進出に向けた大リストラ攻撃を打ち砕け!

 鉄鋼業界国内第一位の新日本製鉄(新日鉄)と第三位の住友金属工業(住金)が合併して、新たに「新日鉄住金」が十月一日に発足した。この合併により新会社の粗鋼年産能力は、五〇〇〇万dにまで拡大する。だが「技術・品質・コストを含めた総合力で世界一」を目標に掲げた世界第二位(第一位はルクセンブルクのアルセロール・ミタルで粗鋼年産能力は約一億d)の巨大鉄鋼企業のこの船出には、いま厳しい逆風が吹いている。
 韓国・中国の諸企業との競争が激化しているもとで、世界景気は減速し・鉄鋼製品はダブつき・鋼材価格は下落し、しかし原料価格は高止まりし、そして国内需要ももはや復調する見込みがない。発足にあたって新日鉄住金の初代会長兼CEO(最高経営責任者)になった宗岡(旧新日鉄社長)は、終始硬い表情であいさつした。「(われわれに)バラ色の未来は約束されていない」と。彼は、新会社の「中期経営計画」を年度内に発表するとしながらも、早ばやと「(われわれが)国際マーケットで生き残る」ためには「高炉を止めないなどの前提条件は置かない」と宣言したのだ。そして彼は、「国内の生産能力をこれ以上増やす選択肢はない。増やすなら海外だ」と続けたのである。すなわち、企業合併によってヒト・カネ・モノを浮かせ、生き残り≠かけて新興国などの成長する海外市場に進出していく、そしてそのためにもまずもって重複する国内外の生産諸設備を統廃合して三年間で五〇〇〇億円以上のコスト削減をスピードをあげて実現していく、と彼は言っているのだ。
 まさしく新日鉄と住金による今回の大型合併は、当該の企業グループにとどまらず日本鉄鋼産業諸企業のすべてにわたる大リストラを急加速させる号砲にほかならない。したがって鉄鋼労働者の頭上には首切り・配転・労働強化の巨大な嵐が吹き荒れる。にもかかわらず新日鉄労連と住金労連の労働貴族どもは、「(この経営統合は)日本の鉄鋼産業の閉塞感を打開するための施策」であり「企業グループの発展に必要・不可欠」であるとして、これに全面協力しているのだ。
 われわれは、この合併を賛美して協力加担する労働貴族どもの反労働者性を暴きだし弾劾して、大リストラの強行による労働者への首切り・配転・労働強化の攻撃に反対する闘いを職場生産点から創造していかなければならない。

以下見出し
T 「一五〇〇億円の統合効果実現」を掲げての生産拠点の再編成

U 生き残り≠かけた新日鉄住金の国内における経営戦略

V 大リストラに全面協力を誓う労働貴族どもを弾劾し闘おう
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最新号紹介

新世紀 The Communist 第262号

2013年1月

ネオ・ファシズム反動を打ち破る理論的武器!

同志黒田の理論的・組織的営為に迫る

 ◆わが革命的・戦闘的労働者と学生が最先頭できりひらいた今秋のオスプレイ配備阻止闘争、原発再稼働反対の闘いの大高揚。労働者・人民の怒りにみちた闘いに追いつめられ末期症状を呈する野田政権は衆議院解散・総選挙にうってでた。これを契機にして、いまやネオ・ファシスト分子が次期政権の座を狙って新たな蠢動を開始している。今まさに吹き荒れる反動の嵐を打ち破りわが闘いのさらなる前進をかちとる武器として、すべてのたたかう労働者・学生に、本号をおくる。
 ◆巻頭の「ネオ・ファシズム反動の嵐に抗し反戦反安保―原発・核開発阻止の奔流を」(無署名)は、自民党の安倍晋三・石破茂や「日本維新の会」の石原慎太郎・橋下徹などのファシスト分子どもの新たな跳梁を打ち砕く階級的力をつくりだすべきことを力強く呼びかけている。これらの真正ファシスト分子は、労働組合破壊の牙をむき戦闘的闘いを根絶やしにする攻撃に突進している。労働者の反撃の闘いを抑圧する「連合」労働貴族と選挙カンパニアに埋没する日共指導部の腐敗を打ち破り日本階級闘争の危機を突破する理論的武器として活用しよう。
 「野田対米隷従$ュ権を打倒せよ」(中央学生組織委員会)は、オスプレイ撤去を焦眉の課題とする反戦反安保、原発・核開発阻止の諸闘争をいかに推進すべきか、その基本指針を提起している。普天間基地実力封鎖闘争の白熱点において逃亡をきめこんだ日共を弾劾し、彼らが唱える「安保廃棄」の内実が「主権国家同士の関係」にふさわしい「日米友好条約」に転換するという日本国家の外交政策の選択上の問題に解消されていることの反労働者性を暴きだしたたかうべきことが鮮明に提起されている。
 見よ! 米軍と県警が一体となった狂暴な弾圧を粉砕し、すべての基地ゲートを実力封鎖した画歴史的な闘いを。「オスプレイ配備阻止! 怒れる労働者・人民が普天間基地ゲートを実力封鎖」は、九月二十六日からの七日間にわたる激闘の熱気にみちた迫真のドキュメントだ。<安保破棄>の旗を高く掲げ、日共の「反安保」ぬきの「基地の縮小・撤去」請願運動をのりこえ、連日の闘いを最先頭で牽引した闘う労・学の奮闘をわがものに!
 ◆「私鉄秋季年末闘争を戦闘的に闘おう」(美山薫)は、「脱原発」方針をなしくずし的に転換し、野田政権による原発再稼働・消費税大増税の攻撃を尻押しする私鉄総連中央の欺瞞性を暴き、これを怒りをこめて弾劾している。鉄鋼などの独占資本主流の下僕として「原発推進・原発輸出」の旗を振る労働貴族の主張のペテン性・犯罪性を暴きだしているのが、「『原発の早期再稼働』を叫ぶ基幹労連労働貴族を弾劾せよ」(権現崎悟)である。「橋下・大阪市当局の公務員労組破壊『三条例』の制定を弾劾せよ」(西風剛志)は、組合の団結を強化し反撃の闘いを創造しようと呼びかけている。「連合」労働貴族による支配・抑圧を覆し、日本労働運動の戦闘的再生をかちとるために、これらの論文を活用されんことを。
 「復興予算を悪用し大企業支援・原発核開発につぎこむ野田政権」(江川昌)と「被災民を見殺しにする野田政権の東北三県『医療再生』策」(今場進)は、被災民を切り捨て大企業救済に血税をつぎこむ「復興策」の反人民性を怒りをこめて暴きだしている。
 ◆本号では、四本の理論学習論文を掲載した。「大衆運動主義との対決 五十年前の苦闘を学ぶ」(筑後大介)は、同志黒田を先頭にした先輩同志たちがブクロ官僚どもがうちだした「戦闘的労働運動の防衛」路線(<三全総>路線)といかに対決したのかを追体験し学習した論稿である。「商品論と人間論」を学習した「本質論と現実論」(遠藤文雄)と小田切秀雄の問題提起と対決した「『人間の信頼について』と『協力の倫理と論理』」(島倉健蔵)をともに掲載した。
 「<反帝・反スタ>戦略の形成を支えた黒田の革命理論追究に学ぶ」(石垣次郎)は、一九五七年から五八年にかけての同志黒田の革命理論追究に焦点をしぼった学習ノートである。「われわれの世界革命戦略およびその理論的解明は、直接には第四インターナショナルの戦略論を、……一国社会主義論およびこれからみちびきだされた反マルクス主義的なすべての革命論の理論的粉砕を媒介としながら……改作したものである。しかし同時にさらに、レーニンやトロツキーの革命理論を……再構成し、またマルクス・エンゲルスの世界革命論をも……みがきあげ、かつこれらすべてを適用する、という理論活動に、それはささえられ」ている。筆者は、この黒田の指摘(『日本の反スターリン主義運動・2』)を手がかりにして、黒田の革命理論追究に迫っている。
 組織的闘いのさらなる前進をかちとるために本誌を活用されんことを!
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沖縄に「基地撤去・安保粉砕」の声轟く

石平司令部前で米兵犯罪糾弾(11・19)
 十一月十九日、キャンプ瑞慶覧(ずけらん)・石平(いしんだ)ゲート前で、十八日早朝にひきおこされた米海兵隊中尉による住居侵入事件を糾弾する緊急抗議集会が、普天間爆音訴訟原告団や宜野湾市職労などの主催で開催された。
 琉球大学と沖縄国際大学のたたかう学生たちは、続発する米兵の犯罪に怒りに燃えてたちあがった労働者・市民とともに在沖米四軍を統括する司令部のゲート前をうずまきデモと一斉座り込みで全面封鎖し断固たる糾弾闘争をたたかいぬいた。
米軍を弾劾し石平司令部ゲート前を完全封鎖した労・学・市民
(11月19日)

米空軍嘉手納基地に抗議(11・13)
 十一月十三日、米空軍嘉手納基地第一ゲート前において、米兵による相次ぐ暴行事件を糾弾する抗議集会が沖縄平和運動センターの主催のもとに開催された。
 怒りに燃えた琉球大と沖縄国際大のたたかう学生たちは、結集した労働者・人民とともに「基地撤去・安保破棄」の旗高く緊急抗議闘争に勇躍決起した
 「オスプレイ撤去!」嘉手納基地第1ゲート前を埋めつくし闘う
(11・13)
嘉手納基地を包囲して弾劾の声を叩きつける労働者・人民の先頭で琉大・沖国大生が奮闘(11月13日)

海自艦の那覇新港入港を弾劾(11・19) 
 十一月十九日、琉球大学と沖縄国際大学のたたかう学生は、平和運動センターに結集する労働者とともに「海上自衛艦の那覇港寄港反対抗議集会」(全港湾沖縄地本主催)に起ちあがった。
 「民間港の軍事利用を許すな!」全港湾をはじめとする労組の組合員たちが怒りのシュプレヒコール(11月19日、那覇市)
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