第2202号(2012年1月23日)の内容

<1面〜3面>
12春闘の戦闘的高揚を!
 消費税大増税阻止! 賃下げ・首切り攻撃粉砕!
 野田反動政権を打倒せよ!

 全ての労働者は団結し反撃せよ
 中央労働者組織委員会
<4面〜5面>
日共式「TPP参加反対」方針の犯罪性
<6面>
年頭の決意 情報通信/マスコミ
 金属/中小企業
<7面>
年頭の決意 中国地方委員会
東電福島第一原発事故――
 すさまじい海洋放射能汚染
12・10「さよなら! 志賀原発」七尾集会
<8面>
年頭の決意 全学連委員長 酒井悠一郎
「笹島移転に伴う自治権剥奪反対!」
 愛大生400名が当局を追及 12・8
週間日誌は7面に掲載
  「解放」最新号

























  


12春闘の戦闘的高揚を!

消費税大増税阻止! 賃下げ・首切り攻撃粉砕!
野田反動政権を打倒せよ!


全ての労働者は団結し反撃せよ

  中央労働者組織委員会

 全国のすべての労働者諸君! アジアを主舞台とした米中の激突と欧州発国際金融恐慌の切迫という現代世界の危機のまっただなかにおいて、野田・反動政権はいま、「この国を守りこの国を将来に残す」などとうそぶきながら、消費税大増税をはじめとするウルトラ反動攻撃を労働者・人民の頭上にふりおろそうとしている。この歴史的大攻撃をまえにして、今こそ労働者は一致団結し、断固たる反撃を開始しなければならない。
 首相・野田は、消費税税率の大幅引き上げを柱とする「社会保障と税の一体改革」を成し遂げるために、増税正面突破内閣≠ニしての布陣を整えた。そして、通常国会での「消費税率引き上げ関連法案」の三月上程に向けていま突進している。この政権は、将来にわたって社会保障に充てる財源を消費税で賄うための仕組みをつくることを狙っている。極限的な賃下げと大衆収奪の強化によって貧困地獄にあえぐ労働者・人民と一二万人の「震災失業者」を含む被災民・避難民からも、野田政権は容赦なくむしり取ろうとしているのだ。そしてこの野田政権を尻押しする独占資本家どもは、消費税税率のさらなる引き上げを絶叫しつつ、労働者にたいする賃下げ・首切り攻撃を一段と強化している。
 また野田政権は、東京電力・福島第一原発において<世紀の核惨事>が引き起こされたにもかかわらず、なお原発の再稼働と原発プラント輸出に突進している。さらに米海兵隊の辺野古新基地建設を人民の反対を踏みにじって強行している。この政権は、日本独占ブルジョアジーとアメリカ・オバマ政権の要望に全面的に応え、ますます反人民性をむき出しにして労働者・人民に襲いかかっているのである。
 だがしかし、日本の階級闘争はあまりにも危機的である。「被災地域の復興・再生から日本再生へ」と叫びたてる「連合」労働貴族どもは、独占資本家と一体となって民主党野田政権の攻撃をことごとく支持し・この政権に協力し、「救国」産報運動を推進している。他方、「全労連」幹部どもは「社会保障の財源」にかんする代案対置=政策宣伝に闘いの一切を解消している。
 すべてのたたかう革命的・戦闘的労働者諸君! われわれは、現下の階級闘争の危機を断固として突破しなければならない。<3・11>の歴史的災禍に直面して、被災人民支援、原発・核開発反対の闘いを最先頭で牽引してきたわれわれ革命的左翼は、本二〇一二年を、労働者階級の反転攻勢の年とするために奮闘するのでなければならない。
 すべての労働者は、いっさいの攻撃を打ち砕き日本労働運動の戦闘的再生をめざして全力を挙げてたたかおう。米欧・中東をはじめ世界中で自国政府・資本家の横暴と搾取に抗して決起している労働者・人民の闘いと連帯し、二〇一二年の闘いを爆発させようではないか。
 野田政権と独占資本家どもが結託しておしすすめる消費税大増税攻撃と賃下げ・首切り攻撃を粉砕するために、すべての労働者は団結し、「連合」労働貴族と「全労連」幹部による闘争抑圧に抗して一二春闘の戦闘的高揚を切りひらけ! 辺野古新基地建設を阻止せよ! 原発再稼働を許すな! これらの闘争を同時的・一体的に推進し、その一大高揚をもって、反人民性を露わにする野田政権を実力で打倒せよ!

以下見出し
T 労働者人民に貧困を強制する政府・支配階級

 1 消費税大増税に突進する野田反動政権

 2 「震災復興」を名分とした首切り・賃下げの攻撃

 3 「連合」労働貴族による「国難突破」の産報運動への歪曲とわが革命的左翼の闘い

U 政治経済闘争・春闘の大爆発で野田政権を打倒せよ!

 1 「連合」の「救国」産報運動を打ち破れ!

 2 「内需拡大」要求春闘へと歪曲する「全労連」日共系指導部

 3 春期闘争の戦闘的高揚をかちとろう
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「亡国政治反対」を売り文句としての「保守層」への媚態

 日共式「TPP参加反対」方針の犯罪性

 二〇一二年にはいって、いよいよ日本の労働者・人民はTPP(環太平洋連携協定)交渉参加を阻止しうるか否かの正念場を迎えている。昨二〇一一年十一月のAPEC(アジア太平洋経済協力会議)首脳会議に際して「交渉参加に向けて関係国との協議に入る」と宣言した首相・野田は、これを号砲として今年中にも「TPP交渉参加」の政府決定をくだそうとしている。
 早くも昨年十二月から、TPP参加九ヵ国(アメリカ、オーストラリア、ペルー、ベトナム、マレーシア、シンガポール、ブルネイ、ニュージーランド、チリ)による本格協議が開始され、作業部会(五日〜九日)において関税などの市場アクセスをめぐる交渉が一挙に進展しつつある。米下院の公聴会(十四日)においては、穀物メジャー・カーギルや小売り業大手ウォルマートなどの諸独占体経営者らが「日本市場の閉鎖性」をなじり「市場開放」のための対日交渉を促進せよとオバマ政権に強い圧力をかけている。これをも背景に日本のTPP参加を強硬に迫るオバマから、APECのさいの日米首脳会談で「彼となら仕事ができる」というお褒めの言葉≠いただいた野田は、ヤンキー帝国主義に隷従する属国の首相≠ヤりをますます露わにしているのだ。
 もしも、わが日本の労働者・人民が「例外なき関税撤廃」を原則とするTPPへの日本の参加を許してしまうならば、低価格のアメリカ産やオーストラリア産の農畜産物・酪農製品が日本市場を席捲し国産品は駆逐され、日本の農畜産業は壊滅に追いこまれることは必至である。それだけではない。オバマ政権が「非関税障壁の撤廃」を盾としてゴリ押ししている「市場開放」要求――BSE対策としての輸入牛肉の月齢制限撤廃、食品添加物・農薬使用基準の緩和および遺伝子組み換え作物の表示義務の廃止、混合診療(自由診療)の拡大、ゆうちょ・かんぽが住宅ローン・がん保険に参入するにさいしての政府保証の禁止など――、これらのすべてを野田政権は唯々諾々と受け入れようとしているのであって、それこそ、労働者・勤労人民の生活と生命を破壊する悪辣無比な所業にほかならない。
 いま、二〇一一年<3・11>の東日本大震災と東京電力福島第一原発の事故によって被災した人民は、家族と故郷と生業とを喪いながらも懸命に起ちあがり生きぬこうとしている。その多くが農漁業に携わるこの被災民の営みを土足で踏みにじり再び奈落の底に叩きこむことをも厭わずに、「震災復興のためにもTPP参加を」という火事場泥棒的スローガンを掲げながら、アメリカ帝国主義主導の環太平洋自由貿易圏に参画する道を邁進しているのが野田政権なのだ。
 これにたいして、昨秋以来、全国各地において農漁民・勤労人民が「TPP交渉参加阻止」の反撃の狼煙をあげ、また彼らと連帯してわが戦闘的・革命的労働者・学生が全国各地において闘いに決起している。こうした大衆的闘いの高揚をまえにして、代々木共産党の不破=志位指導部は、農協や医師会を日共の票田にしうるチャンスと垂涎し、「TPP参加反対の一点での国民的な共同」を呼びかけている。来たる総選挙をまえにして、議会政党として消滅しかねない党的危機をのりきるために、現下の大衆的流動にすがりつき自党の政策宣伝にこれつとめているのが代々木官僚なのだ。
 われわれは、こうした日共中央指導部の闘争歪曲をのりこえ、<TPP交渉参加阻止!>の闘いの大爆発をかちとるのでなければならない。そのために、ここでは日共の「TPP参加反対」という方針の犯罪性を暴きだしておこう。

以下見出し

T 党組織崩壊への危機感にかられたサバイバル策

U 米日・中角逐を無視した皮相なアジア情勢の認識

V 「経済主権守れ」というTPP反対方針

W 独占ブルジョア的「国益」理念のとりこみ

X 修正資本主義への一層の変質
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2012年 年頭の決意

全学連委員長 酒井 悠一郎

 私は二〇一二年を迎えるにあたり、本年を全学連運動のいっそうの飛躍をかちとる年たらしめるべく、すべての仲間とともにその最先頭で奮闘する決意である。
(中略)
 <欧州発国際金融恐慌>勃発の危機に直面している米・欧・日の帝国主義権力者・独占ブルジョアジーは、それぞれの危機ののりきりをかけて、労働者・人民にたいして賃金切り下げ・大量解雇・社会保障制度の大改悪そして増税の攻撃をふりおろしている。この貧窮化と失業≠フ強制にたいして、世界各国の怒れる労働者・勤労人民が反逆の闘いに決起しつつある。
 いま世界で巻きおこっている労働者・人民の闘いは、どんづまりの危機にあえぐ資本主義の巨悪を告発し弾劾しつつも、おのおのの既成指導部によって種々のかたちで歪曲されている。『解放』新年号で大隅さんはこう喝破した。「これらの問題性の深淵・根拠は、まさにソ連・東欧スターリニスト官僚専制国家群の倒壊が――それをもたらしたゴルビー主義の犯罪のゆえに――『共産主義=マルクス主義の破産』とみなされていることにある」と。まさに問題はわれわれがスターリン主義の超克を場所的になし遂げることにこそあるのだ。
 われわれ全学連に課せられた責務はいよいよ重大である。「日本の、いや全世界におけるプロレタリア階級闘争を真に階級的に組織化できる思想的・組織的根拠を有しているのは、わが革共同とその旗のもとに結集する革命的・戦闘的労働者、学生をおいてほかにないのである」――年頭にあたって革共同・植田琢磨議長の発したこの檄を、われわれはがっちりとうけとめ奮起しようではないか。
 昨年われわれは、ソ連邦崩壊二十年にあたり全学連政治集会を開催し、当時の闘いを担った先輩に学んだ。チェルノブイリ原発事故弾劾の闘い、ストに決起した炭鉱労働者と連帯した闘い、アメリカ帝国主義によるイラク侵略戦争に加担したゴルバチョフ政権を弾劾する闘い――。「ゴルバチョフとそのイデオロギーを歴史の屑箱にたたきこめ!」という黒田さんの烈々たる呼びかけを全身で受けとめ、全学連の先輩たちは「アンチ革命」ゴルバチョフの反労働者性を断固暴きだしたたかった。この苦闘を追体験し、スターリン主義・ソ連邦の自己崩壊以降に全学連の闘いに参加したわれわれも、反スターリン主義革命的左翼の一翼を担うものとして営々と展開されてきた革命的学生運動を一大飛躍させるために、粉骨砕身たたかいぬく!
 すべての全学連の仲間のみなさん! われわれはたたかう労働者のみなさんとスクラム固く、反動野田政権を打倒するために、いまこそ決意も固く総決起しようではないか! ともにたたかおう!
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「笹島移転に伴う自治権剥奪反対!」
 愛大生400名が当局を追及 12・8
 昨年十二月八日、愛知大学のたたかう学生は、「移転にともなう自治権剥奪反対!」「交通費の全額保障をかちとろう!」「理事会専制の管理運営体制づくり反対!」「学費値上げ反対!」を掲げ、対当局要求行動を実現した。二〇〇八年一月笹島移転反対闘争の開始いこう最大となる、じつに四〇〇名余の学生が結集し、愛大佐藤当局を包囲したのだ。
ロビーを埋めつくし当局者を追及する愛大生
(11年12月8日、愛大)
立て看板が林立する構内を大学本館にむけてデモ行進
(12月8日、愛大豊橋)
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