第2181号(2011年8月15日)の内容

<1面>
「全原発の即時停止・廃棄」の声轟く
8・7第四十九回国際反戦中央集会に労学市民一二〇〇名が結集

<4面>
日教組第99回大会

「脱原発」を標榜しながらも子どもを見殺しにする本部

<5面>
中国高速鉄道事故を弾劾せよ

古賀発言に怒り「連合」平和行動in沖縄 6・23―24
<2面>
「全原発を即時停止し廃棄せよ!」
全学連が首都中枢を席巻 7・28
わが同盟の日共中央批判に共感
 7・23浜岡原発の廃棄を求める静岡県集会
泊原発3号機営業運転再開阻止の声 7・24
<3面>
全学連第81回大会かちとる 7・27―29
国学院大300名の参加で学生総会 7・9
<6面>
私鉄総連第78回大会
 既存原発容認&針をうちだす
電機連合第59回大会
 再び「原発推進」を喚きたて始める
Topics 菅の「脱原発依存」に経団連が猛反発
<8面>
第49回国際反戦集会 海外からのメッセージ @
イギリス・レボリューショナリー・マルクシスツ/タビニ・フイラアティラ・ノ・テ・アオ・マオイ(ポリネシア解放戦線)/ウラジーミル・プローニン(ウクライナ)/ユニオン・パシフィスト・フランス/アフガニスタン社会主義協会
<7面>
万華鏡2011――情勢の断層を読む
◆駄目男?
◆ゼロ・プロブレム外交
党史の偽造
◆放射線ホルミシスA
週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉
  解放」最新号







































  


「全原発の即時停止・廃棄」の声轟く

8・7第四十九回国際反戦中央集会に労学市民一二〇〇名が結集

〈反戦、原発・核開発反対!〉 労学が固く決意
(8・7、東京・豊島公会堂)
首都圏の闘う学生たちは都内各所で
〈反戦、原発・核開発反対〉を訴える街頭宣伝を展開。
多くの労働者・学生・市民の共感を集めた
(8月6日、吉祥寺)
労学が高らかにインターナショナルを斉唱
(8・7、東京・豊島公会堂)
 「<反戦、原発・核開発反対>の炎を燃えあがらせ、菅政権を打倒するぞ!」労働者・学生・市民のたたかう決意が熱くひとつになって会場にとどろきわたった。
 八月七日、わが同盟は全学連、反戦青年委員会とともに、全国七ヵ所で第四十九回国際反戦集会を開催し圧倒的な成功をかちとった。
 一九六一年に全学連が米・ソ核実験反対闘争を開始してからちょうど五十年。記念すべきこの夏を、われわれは、フクシマの核惨事のただなかで迎えた。これはアメリカ帝国主義によるヒロシマ・ナガサキへの原爆投下という世紀の犯罪による惨禍を身をもってこうむった日本、そしてまた太平洋における米核実験の「死の灰」による犠牲をこうむった日本、ほかならぬこの日本の帝国主義国家の原発・核開発政策がもたらした大核惨事なのだ。
 だが「原発反対」の世論が高まっているにもかかわらず、「連合」労働貴族の闘争抑圧と、日共中央による「原発からの撤退」請願運動への歪曲のゆえに、政府と電力独占体が引き起こした歴史的犯罪を弾劾する闘いはいぜんとして決定的な力を持ちえてはいない。この反対運動の否定的現状をのりこえるために、怒りに燃えた革命的・戦闘的な労働者・学生は、<3・11>以後、全力でたたかってきた。すべての原発の即時停止・廃棄を、そしてまた世界に拡がる戦争・戦乱の危機を突き破るべきことを訴え、日本のそして全世界の労働者・人民の文字通り先頭で、日夜を問わず奮闘し、闘いの高揚をつくりだしてきた。集会の全参加者は、われわれが切り拓いた闘いの地平とその教訓をガッチリと確認し、さらにたたかう決意をうち固めたのだ。

(以下見出し)
<3・11>以後の闘いの意義と革命的左翼の責務を提起

日共の「原発からの撤退」要求方針を壊滅的に批判

チェルノブイリ原発事故弾劾闘争の教訓を生かし前進せよ

中小企業労働者と全学連新委員長が熱烈に決意表明

<反戦、原発・核開発反対>の闘いの国際的波及を!


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日教組第九十九回大会

「脱原発」を標榜しながらも子どもを見殺しにする本部

日教組本部の歴史的大罪を許すな!

 東日本大震災・巨大津波の発生と福島原発大事故勃発からすでに四ヵ月以上たった今日、すべてを自治体に丸投げする菅政権の無為無策によって、また被災人民切り捨ての「復興」策によって、今なお多くの被災人民が、瓦礫の山に囲まれ悪臭が漂いほこりが舞う劣悪な環境の中の避難所生活を強制されている。
 さらに、炉心溶融・貫通を引き起こしている福島第一原発1〜3号機からは大量の放射能が放出されつづけ、一歩まちがえば再度の大爆発とそれを引き金として「歴史上経験したことのない大惨事」が引き起こされかねない。福島県内では、大人の何十倍も放射能の影響を受けやすい子どものたちに鼻血・下痢・紫斑という放射線被曝の初期症状が出はじめていると言われている。市民団体が実施した尿検査に応じた十人の児童・生徒すべての尿から、放射性セシウムが検出されている。東日本各地の母親の母乳からも放射性物質が検出されている。多くの子どもたちや労働者・市民が「緩慢な死」の危機にたたされているのだ。
 まさにこうした危機のなかで、第九十九回日教組大会が七月四日〜六日に東京で開催された。日教組本部は、戦闘的労働者の下からのつきあげと原発止めろ≠フ運動の全国的高まりにゆさぶられて「脱原発」の特別決議を出しはした。しかし、「今こそ子どもの命を守るために、子どもの年間被曝基準量二〇_シーベルト撤回の運動の先頭に立つべきだ」と訴える県教組代議員たちの声を押さえこみ、被災地からの「教育復興」を、そして文科省の「教育改革」に沿って「教育福祉」理念にもとづく教育実践・教研活動を進めることを基本方針とすることを宣言したのだ。
 被曝を強いられている子どもや組合員を見殺しにする日教組本部の歴史的大罪を絶対に許してはならない!

(以下見出し)
下からのつきあげを受けて「脱原発」を押しだした本部

「年間被曝二〇_シーベルト撤回」要求を圧殺

菅政権の「復興」策に呼応する「教育復興」なるもの

「教育福祉」を理念として文科省の「教育改革」を支える本部
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中国高速鉄道事故を弾劾せよ

証拠隠滅・情報統制によるのりきりを策す北京官僚を許すな!

 中国浙江省温州市で七月二十三日夜、胡錦濤政権が「世界一流の技術水準」と誇る中国高速鉄道において、死者四十人・負傷者約二〇〇人(八月三日現在)を出す列車追突・転覆事故がひきおこされた。
 許しがたいことに中国の国家=党官僚どもは、被害者の救出など二の次にして、事故からわずか一日半で運転再開を強行した。それだけでなく、事故原因の究明に欠かすことのできない事故車両を、国内外のメディアが注目するなかで公然と重機で砕いて穴に埋めるにおよんだ。この証拠隠滅の暴挙にたいする人民の反発に直面するやいなや、彼らはメディア統制・インターネット規制を強化するとともに、遺族の抗議の口を封じるために賠償金額を引き上げるという策を弄しているのだ。われわれは、北京官僚によるこうした反人民的策動を断固として弾劾するのでなければならない。
 それだけではない。「証拠隠滅だ。金よりも真相を!」という遺族・人民の抗議の高まりに慌てて急きょ事故現場にかけつけた首相・温家宝は、今さらながらに「安全なくして信頼を得ることはできない」などと語り、鉄道省や下部官僚の責任を徹底追及する姿勢をおしだしてみせた。だが、これこそトカゲの尻尾切りの策でしかない。そもそも、「社会主義」中国の国威発揚をはかるとともに国内の社会的諸矛盾から人民の目をそらすために、「和諧号」(みんな仲良し号!)と名づけた列車を走らせてきたのは、ほかならぬ胡錦濤=温家宝を頭とする国家=党官僚どもなのだ。われわれは、この胡錦濤=温家宝指導部の欺瞞性をも徹底的に暴きだし、危機のりきりを策す北京官僚を弾劾するのでなければならない。

(以下見出し)
「落雷」説の欺瞞―安全無視の列車運行システム

スターリニスト官僚然とした事故対応を弾劾せよ

官僚専制支配の危機のりきりを策す胡=温指導部を許すな
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全学連第81回大会かちとる 7・27―29

新体制のもとに決意も新たに
今夏・今秋の闘いにむけて盤石の闘争態勢を構築した
全学連のたたかう学生(7月29日)
 わが同盟の指導のもとにたたかう全学連の学生たちは、七月二十七日から二十九日の三日間、首都・東京において全学連第八十一回定期全国大会を開催した。
 三月十一日に発生したマグニチュード九・〇の巨大地震と福島原発の大事故――日本人民を襲った未曽有の大震災・核惨事のまっただなかで、全学連は、「被災人民を見殺しにする菅政権弾劾! 被災民を全力で支援せよ!」のスローガンのもとに被災人民の支援・救援活動に全力でとりくむとともに、原発・核開発阻止闘争を革命的におしすすめてきた。日夜を分かたぬこの奮闘によって、「すべての原発をただちに停止せよ!」のスローガンは、いまや日本全国で燃えあがる原発反対運動の合い言葉になっている。まさに全学連は今春期、革命的・戦闘的労働者と連帯し、日本階級闘争を最先頭で領導してきたのだ。
 本大会において全学連の学生たちは、今春期の闘いを総括するとともに、さらなる前進を切りひらくための指針を確立した。さらに全学連の学生たちは、酒井新委員長を先頭とする新たな執行部体制を築きあげたのだ。
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党史の偽造

「引用されざる部分」が物語るものは……

 世の中往々にして、「何が語られたか」よりも「何が語られなかったか」のほうが重要だ、ということがある。代々木=共産党の文書を読むばあいは、なおさら。以下はその、ほんの一例。……
 原発反対闘争に敵対を重ねてきた日共の歴史的犯罪。これを満天下に暴露してきたわが同盟のイデオロギー攻勢に追いつめられている代々木官僚が、最近つねにもちだす文書が、一九六一年七月の中央委員会総会で採択された「原子力問題にかんする決議」なるもの。
 官僚が党員に買わせまくっている不破の講演パンフ「『科学の目』で原発災害を考える」の末尾に、「資料」としてくだんの「決議」が掲載されている。とりわけ「わが国のエネルギー経済、技術発展の現状においては、危険をともなう原子力発電所を今ただちに設置しなければならない条件は存在しない」というくだりを、不破や志位らは、さもご老公の印籠≠フようにおしだしている。日共が「日本に原発が導入されたいちばん最初の段階から、その危険性に警鐘をならしてきっぱり反対し」(志位の党創立八十九周年記念講演)てきたことの証拠≠ェこれだ! と。
 だが、パンフに掲載されている「決議」は、じつは「決議」の中の、「わが党の要求と政策」を列挙した部分(分量にして全体の五分の一くらい)だけ。その前後は省略されている。
 となれば、「引用されざる部分」が気にならざるをえない。で、読んでみると、たとえば、この「決議」のいわば結語に当たる部分にはこんなことが書いてある。「原子力のもつ人類のあらゆる技術的可能性を十分に福祉に奉仕させることは、人民が主権をもつ新しい民主主義の社会、さらに社会主義、共産主義の社会においてのみ可能である。ソ連における原子力の平和利用はこのことを示している」。「われわれは反帝、反独占のたたかいのなかで、原子力をアメリカ帝国主義と日本独占資本の手から解放し、労働者階級を中心とする勤労人民の手にうつすことをめざして、それを人民と進歩的科学技術者の監視のもとにおくためにあらゆる努力をはらわなければならない」。
 当時代々木官僚は「ソ連における原子力の平和利用」を理想とし、資本主義国家日本においても人民のたたかい≠ノよって、「原子力の平和利用」を促進してゆくことができる、と主張していた。その動かぬ証拠がこれ。今の代々木官僚にとっては、これはいささか都合がよろしくない、というわけだ。〔ちなみに、「ソ連における原子力の平和利用」を賛美したこの決議をうちだした直後に、フルシチョフのソ連政府が核実験を再開した。日共中央は深刻な動揺にたたきこまれながらも、この歴然たる「原子力の軍事利用」をも「防衛のための核実験」であり「世界戦争を阻止する平和の力だ」と公然と擁護した。この代々木官僚による反労働者的な対応を弾劾しつつ「米・ソ核実験反対」の革命的反戦闘争をたたかったのが当時のわが先輩たちであった。〕
 「決議」ではこんなことも書かれていた。いわく、「この闘争(原水爆禁止闘争)は……原子力基本法のうちに、原子力の研究、開発、利用を平和目的にかぎり、自主、民主、公開を三原則とすることをたたかいとった。これは他の資本主義国にはみられない大きな成果であった」と。
 自民党政府が「日米原子力協定」にもとづいて原発導入にふみきった、その結節点をなす基本法制定を、「原子力の平和利用」論の節穴からこのように積極的に評価していたのだ。これまた今日の代々木官僚には都合が悪い。「原子力基本法にたいして、……その危険性の問題を指摘して反対したのは、当時、労農党と共同会派をくんでいた日本共産党だけ」(志位)と誇りたい、代々木官僚としては。
 ここまで核心的な部分を削り落としているのに、かのパンフでの引用においては「抜粋」とも「前略」「以下略」とも書かないので、これで全部かと思ってしまう。セコいというか、なんというか……。
 わが同盟の代々木官僚にたいするイデオロギー的追撃が、こうした情報統制≠フいっさいを無駄な努力≠ノ終わらせるであろう。
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「全原発を即時停止し廃棄せよ!」 
全学連が首都中枢を席巻 7・28
  七月二十八日、全学連大会に全国から結集していた全学連のたたかう学生たちは、「すべての原発をただちに停止し廃棄せよ!」のスローガンを高々と掲げて、政府・経産省、東京電力本社、九州電力東京支社にたいするデモンストレーションに起ちあがった。
全国各大学の自治会旗とのぼりがはためく数寄屋橋交差点
(7月28日)
「労働者被曝のもみ消しを許さないぞ!」東電を糾弾
(7・28)
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泊原発3号機営業運転再開阻止の声 7・24
 三月以来「試験運転」という名においてフル稼働を続けている泊原発3号機の営業運転を阻止するために、七月二十四日、「Shut泊」などの市民団体がデモ行進にとりくんだ。まさに今、震災後、全国の原発のなかで初の営業運転再開を許すのか否かが問われているのだ。「原発とめろ! 北海道学生連帯会議」の北海道大学、帯広畜産大学、旭川教育大学の学生は、このデモにおいて「すべての原発をただちにとめろ!」というスローガンをも掲げて原発反対闘争の高揚のために奮闘した。
闘う学生が大横断幕を掲げデモを盛りあげる
(7・24、札幌・大通テレビ塔前)
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