第2176号(2011年7月11日)の内容
<1面>
停止中原発の運転再開を阻止せよ
玄海原発2・3号機の再稼働阻止!
労働者・人民に放射能禍と大増税を強いる菅政権を打倒せよ
<4面>
六ヶ所核燃料再処理工場の本格運転を阻止せよ!
<5面>
核爆発なみの惨事もたらす――高速増殖炉「もんじゅ」
<2面>
6・19北海道労学統一行動
「オスプレイ配備阻止!」
防衛相・北沢来沖に怒り爆発 6・13
<3面>
「くり返すな! 原発震災」日比谷集会 6・24
玄海原発の再稼働反対! 6・23
佐賀県平和運動センター集会
学園だより 愛知大学学生大会 6・9
「浜岡原発運転再開反対」を決議
<6面>
Topics 政府・与党の「社会保障と税の一体改革」案
被災労働者を大量解雇 ソニー 多賀城市
中小企業救済の美談の裏で
学校給食で食中毒 北海道岩見沢市
市当局による給食労働者への責任転嫁を許すな!
<7面>
被災地における介護崩壊
ICRP(国際放射線防護委員会)「放射線防護基準」の反人民性 〈下〉
週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉
<8面>
中国の特色ある「社会管理」
◆ワリャーグ独白
日共系原発問題学習会(大阪)の惨状
「解放」最新号
停止中原発の運転再開を阻止せよ 玄海原発2・3号機の再稼働阻止! 労働者・人民に放射能禍と大増税を強いる菅政権を打倒せよ いま、全国津々浦々において、わが革命的左翼の奮闘に支えられつつ労働者・人民の「原発止めよ」の声が高まり、世界各国でも「ノーモア・フクシマ」の声が広がりつつある。このうねりにたいする危機感を高ぶらせている菅政権と電力独占体の資本家どもは、「夏場の電力不足」をことさらに煽りたてるとともに、小規模電源車の配備などをもって「安全対策は万全」などとおしだしながら、定期点検で停止中の原発の再稼働を強行しようとしている。その突破口として、九州電力玄海原発2・3号機(3号機はプルサーマル運転)を、この七月にも運転再開することを策しているのだ。 福島第一原発においては、七月二日に、原子炉建屋やタービン建屋にたまった大量の高濃度汚染水を浄化して原子炉の冷却水に再利用する「循環注水冷却」装置がようやく稼働しはじめた。とはいえ、福島第一原発事故は、依然として収束のメドさえたっていず、数多の労働者・人民が放射能被曝を強いられている。この核惨事の最中に、しかも日本列島全体が地震の活動期に入っているにもかかわらず、菅政権と電力独占資本家どもは、米・英・仏・露の核大国=原発推進国の権力者どもの強力な後押しを支えとして、傲然と原発運転再開を強行しようとしているのだ。まさにこれこそ、菅政権の屋上屋を重ねる犯罪以外のなにものでもない。 菅政権はまた、「震災復興」や社会保障のための財源確保を大義名分とする大増税攻撃を労働者・人民の頭上にふりおろそうとしている。「後の世代に負担をかけない」と称して「復興税」(基幹税増税)を画策しているのみならず、「社会保障と税の一体改革」の名のもとに、消費税税率を「二〇一〇年代半ば」をメドに一〇%に引き上げることをもうちだしているのだ(六月三十日)。 それだけではない。六月二十一日に四年ぶりに開催された日米安保協議委員会(2+2)において、米日両権力者は、胡錦濤の中国の核軍事力増強を「宇宙、公海、サイバー空間などの脅威」とみなし・この中国に対抗するための「安全保障・防衛協力の強化」を明示する新たな「日米共通戦略目標」を謳いあげた。――中国の戦域弾道ミサイルや「アクセス拒否」戦略に対抗するための日米協力=MDシステムの強化、V字滑走路を備えた米海兵隊新基地の建設、米軍への「思いやり予算」提供の確認……。正真正銘の対米隷従$ュ権よろしくオバマ政権の対日要求をすべて受け入れ、日米新軍事同盟の対中・対露攻守同盟としての現実的強化に突進しているのが菅民主党政権にほかならない。 すべての労働者・学生諸君! いまこそわれわれは、「連合」労働貴族どもの抑圧を打ち破り、日共の「原発ゼロ・プログラム策定」請願運動をのりこえ、「すべての原発を即時停止し廃炉にせよ」を高だかと掲げつつ原発・核開発反対闘争の高揚をかちとるのでなければならない。この闘いと大増税反対の政治経済闘争や日米新軍事同盟の強化反対の反戦闘争を同時一体的に推進しよう。ガタガタ菅政権を労働者・学生の総力で打倒せよ。 (以下見出し) 玄海原発など運転停止中の原発の再稼働を策す菅政権 「原発推進」の国際的合唱 「再生可能エネルギー法案」を煙幕とした首相・菅の延命策 原発再稼働策動に高まる人民の怒りと既成指導部の体たらく 日共中央の「五〜十年以内の原発撤退」請願運動をのりこえて闘おう! |
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核大破局の危険性をはらむ「プルトニウム・リサイクル」 六ヶ所核燃料再処理工場の本格運転阻止! 福島第一原発の炉心溶融・水素爆発事故によって、いまもなお、おびただしい放射性物質が撒き散らされ、広範な地域の労働者民衆が深刻な放射能被曝を被っている。三月十一日の大震災や四月七日の激しい余震(M7・1)に直面した時に、青森県にある日本原燃の六ヶ所再処理工場は、外部電源が喪失するという危機的事態に陥った。辛うじて非常用電源が起動したものの、まさに危機一髪であったのだ。二八二七dもの大量の使用済み核燃料を冷却している貯蔵プールやプルトニウムなどが溶け込んだ高レベルの放射性溶液のタンクを冷却する機能を喪失するならば、この核施設は原子炉一〇〇基をまとめて爆発させたほどの一大核破局を引き起こしかねないのである(本紙第二一七〇号参照)。 にもかかわらず菅政権と日本原燃は、使用済み核燃料の再処理技術を確立するために、六ヶ所再処理工場の本格運転(二〇一二年十月を予定)に向けて突き進んでいる。およそ二十年の年月を費やし三兆円近くもの莫大な資金を湯水のように使って、使用済み核燃料からプルトニウムとウランを分離・抽出する巨大再処理工場を完成させようとしている。未曽有の爆発事故を起こす危険性を高めるにもかかわらず! 日本帝国主義の政府・支配階級は、米―中・露の新たな政治的・軍事的角逐が激化しているもとで、「使用済み核燃料の再処理」の名のもとに潜在的核保有国としての技術的基盤を保持する野望をたぎらせているのである。 われわれは、日本のすべての原発の運転をただちに停止させるだけではなく、六ヶ所再処理工場の本格運転を絶対に許してはならない。 1 来年十月の本格稼働を策す政府・日本原燃 2 高まる大事故勃発の危機 危険な放射化学%I再処理過程 全国の原発関連施設中で最低の耐震強度 破綻した「国産技術」=ガラス固化体製造 深刻な労働者被曝 3 核兵器開発技術の獲得・保持の企み |
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核爆発なみの惨事もたらす――高速増殖炉「もんじゅ」 菅民主党政権は、労働者・人民による原発反対運動の高揚を怖れて、浜岡原発の一時停止をうちだした。けれども、この政権は「浜岡以外の原発を停止する考えはない」と言い放ち、稼働中の原発の運転を継続するのみならず、玄海原発2・3号機など運転停止中の原発の再稼働を各電力会社に指示したのだ。さらに、六ヶ所村核燃料再処理工場とともに、「核燃料サイクルの確立」の中軸をなす高速増殖炉原型炉「もんじゅ」についても、菅政権は、あくまでも「二〇一一年度中の運転再開」という方針を護持しているのだ。 そもそも歴代の自民党政府・電力資本は、軽水炉発電の使用済み燃料からプルトニウムを取りだして高速増殖炉用の燃料として再利用する「核燃料サイクル」を構想してきた。一九九五年の「もんじゅ」ナトリウム火災事故、一九九七年の動燃東海再処理工場の爆発・炎上事故、九九年のJCO臨界事故によってその野望は頓挫したのであった。しかしながら菅政権は、この「もんじゅ」運転再開に遮二無二突進しているのである。 まさしく、それは高速増殖炉が「発電しながら、消費したプルトニウムより多くのプルトニウムを生産する」ことを目的とした特殊≠ネ原発であることにもとづいているのだ。原子炉には、中心にプルトニウムとウランの混合燃料を配置し、その周りに核分裂しない=燃えないウラン238≠ェ装荷されている。プルトニウムの核分裂反応によって莫大なエネルギーが生みだされると同時に、燃えないウラン≠ェ中性子をキャッチし、燃料に利用できるプルトニウムに変わる。しかも、原子炉内で生まれるプルトニウムは純度九八%の高濃度であってそのまま原爆の材料に転用できるのである。 それゆえに、「準国産エネルギー」としてプルトニウムを製造するとともに、潜在的核兵器製造能力を維持するために、菅政権は「もんじゅ」運転再開をなんとしても強行しようとしているのである。 一九九五年のナトリウム火災・爆発事故によって重大なダメージを受け、ボロボロの欠陥だらけの「もんじゅ」の運転再開が強行されるならば、大地震に見舞われるならばもちろんのこと、そうでなくとも、福島第一原発事故を超える核惨事が引き起こされかねないのだ。われわれは、菅政権による「もんじゅ」運転再開を断じて許してはならない。 (以下見出し) 「緊急安全対策」の実施を口実に運転再開を画策 数秒・数分間で核暴走が起きる! ナトリウム火災・爆発事故再発の危険性 核兵器製造能力の確保を狙う民主党政権 |
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6・19 「全原発を即時停止し廃棄せよ!」 労学が札幌市街を席巻 | |
六月十九日、全学連北海道地方共闘会議のたたかう学生と反戦青年委員会の労働者は、全国各地で決起した労学と固く連帯して、札幌において全道労働者・学生統一行動に勇躍決起した。 | |
「日米新軍事同盟の強化反対!」も掲げて勇躍デモ (6・19、札幌) |
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「オスプレイ配備阻止!」 防衛相・北沢来沖に怒り爆発 6・13 | |
六月十三日早朝、沖縄平和運動センターが主催して、「オスプレイ配備断固反対! 北沢防衛大臣来県抗議集会」が開催された。琉球大と沖縄国際大のたたかう学生たちは、抗議集会に起ちあがった労働者たちとともに、辺野古新基地の工法を「V字型」にすることと普天間基地へのオスプレイ配備を県知事・仲井真に通告するために来沖した防衛相・北沢を那覇市の県庁舎前で怒りの拳で迎えうった。 | |
北沢の乗った車に怒りの声を浴びせる労働者・学生 (6・13、沖縄県庁舎前) |
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宜野湾市などの主催でおこなわれた「オスプレイ配備反対!」の労働者・住民の座り込みの闘い。たたかう学生たちも連帯して参加 (6月13日、宜野湾市役所前) |
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「くり返すな! 原発震災」日比谷集会 6・24 | |
六月二十四日、東京・日比谷野外音楽堂において、「くり返すな! 原発震災 つくろう! 脱原発社会 6・24集会とデモ」が開催された。原水爆禁止日本国民会議、原子力資料情報室などが呼びかけ団体となったこの集会・デモには、約四五〇名の労働者・市民・学生が結集し、「原発とめろ!」の怒りの声をあげた。 経済産業相・海江田は六月十八日、各自治体に定期点検中の原発の再稼働を要請した。原子力安全・保安院がわずか二日間でアリバイ的な「安全点検」をおこなったことをもって「安全宣言」を発した菅政権は、これをタテに、玄海原発2・3号機を皮切りにして全国の停止中の原発を次々に再稼働させようとしているのだ。 このきわめて緊迫した局面において本6・24集会は開催された。たたかう労働者の各職場における奮闘によって多くの労組員たちが集会に結集した。「首都圏学生ネット」のたたかう学生たちは、「原発再稼働阻止!」「すべての原発を停止し廃棄せよ!」「日米新軍事同盟の強化反対!」「被災人民見殺しの菅政権を打倒しよう!」と参加者に力強く訴えながら、集会・デモを先頭で牽引したのだ。 |
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「原発・核開発阻止!」と記したノボリを掲げる学生たち (6・24、日比谷野音) |
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首都圏の闘う学生が労働者・市民と連帯し奮闘 (6月24日、東京) |
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愛知大学 1000名の参加で学生大会 「浜岡原発運転再開反対」を決議 |
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さる六月九日、愛知大学において、約一〇〇〇名の参加のもとに学生大会がおこなわれた。結集した愛大生は「被災者を支援しよう! 危険な浜岡原発の運転再開に反対しよう!」および「豊橋校舎のサークル・部活の分断を許さないために、経済学部生・国際コミュニケーション学部生の交通費を保障させよう! 十分な勉強もサークル部活もできない無謀な笹島計画を見直させよう! 来年度のさらなる学費値上げに反対し、奨学金の充実をかちとろう!」という決議を圧倒的多数の支持でもって可決した。 | |
全員で「団結ガンバロー!」 (6月9日、愛大豊橋) |
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