第2170号(2011年5月30日)の内容

<1面>
原発反対・反戦反安保の炎を!
被災人民見殺しの菅政権打倒!
全ての原発を即時停止し廃棄せ
日米新軍事同盟の強化を許すな

<4面>
浜岡原発5号機

海水400dが復水器に流入

自営漁民を切り捨て!
菅政権の「漁村復興策」
深刻な海洋の放射能汚染
<5面>
六ヶ所再処理工場
震災で外部電源停止! あわや核惨事
ヨーロッパ諸国権力者の
福島原発事故への対応
<2面>
5・15沖縄平和行進・県民大会
労学3300の怒り爆発
琉大・沖国大生が<反安保>掲げ奮闘

<3面>
各地のメーデーで闘う労働者が決起
4・29〜5・1北海道/5・1大阪/5・1名古屋
<6面>
佐世保地区労への破壊攻撃を許すな
増大する「うつ病」の労働者
Topics 原発事故「賠償スキーム」
<7面>
「道徳と知識の内在的関係」論による粉飾
全教式「道徳」教育推進方針の批判
<8面>
万華鏡2011――情勢の断層を読む
◆「安全基準値」とは?
◆雷帝に物申す
◆「電力不足」のデマ
フクシマの悲憤を詠める
週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉
  解放」最新号









































  


原発反対・反戦反安保の炎を!

 被災人民見殺しの菅政権打倒!

  全ての原発を即時停止し廃棄せ

  日米新軍事同盟の強化を許すな

5・15沖縄平和行進・県民大会が高揚
 福島第一原発におけるさらなる核惨事の拡大を回避するために尽力するべき今このときに、日本帝国主義国家の最高権力者たる菅直人は、ひたすら首相の座にしがみつくことにのみ血眼になっている。
 五月二十一日に中国首相・温家宝および韓国大統領・李明博と連れだって福島市の避難所に出かけてサクランボやキュウリをほおばったり、晩餐会で岩手のブランド牛や宮城のアワビを振るまったりして、「風評被害をはねのける大きな力になった」などと自画自賛。自分じしんが被災人民を先行きの見えぬ困苦に突きおとしたままであることに露ほども思いを馳せないまま、醜悪なパフォーマンスにうつつをぬかしているのが菅なのだ。そのうえ、五月二十六、二十七日にフランスのドービルで開催されるG8サミットの冒頭演説の舞台を与えられたことに欣喜雀躍している菅は、日本の新たなエネルギー政策の「将来構想」を大々的にうちだそうとしている。あたかも首相としての「リーダーシップ」を発揮しているかのように宣伝する魂胆なのだ。
 東日本大震災・福島原発事故への対応において無能・無策をさらけだしてきたことのゆえに、首相・菅にたいして野党・自民党のみならず与党・民主党の内部からさえも公然と退陣要求が噴出している。参議院議長・西岡が――建前上の「中立」の立場をあえて踏み破って――「即時辞任」要求を菅に突きつけているほどなのだ(五月十九日)。こうした「菅降ろし」の声を振り払うために、自己宣伝の政治ショー≠フ演出にいそしんでいるのが菅なのである。
 延命に汲々としている菅政権は、まさにそのゆえに独占資本の利殖のための「震災復興」策を策定しようとしているのだ。この策動を絶対に許してはならない。同時にわれわれは、警鐘を乱打しなければならない。菅政権は今、アメリカ帝国主義のオバマ政権にすがりつき、「日米同盟の深化」の名のもとに日米新軍事同盟を対中・対露攻守同盟として強化するための諸々の対日要求に積極的に応えることに血道をあげている。労働者・人民を襲っている大震災・原発事故の惨禍にさらに輪をかけて、戦争準備のための犠牲をおしつけようとしているのである。
 たたかう労働者・学生諸君! われわれは、被災人民・原発避難民を見殺しにしている菅政権の延命を断じて許してはならない。福島原発事故を弾劾し、すべての原発の即時停止・廃棄をかちとる闘いの巨大なうねりを創りだせ。そして同時にわれわれは訴える。ドサクサにまぎれて米・日両権力者が日米両軍の一体化をおしすすめ在日米軍基地を飛躍的に強化していることを満天下に暴露しつつ、日米新軍事同盟の強化に反対する反戦・反基地・反安保闘争を断固として推進するべきときなのだ。「民主党政権との連携のいっそうの強化」を謳う「連合」古賀指導部や、「復興の希望がもてる施策」なるものを政府に提言することにうつつをぬかす日共・不破=志位指導部ら既成指導部翼下の既成反対運動をのりこえ、今こそ起ちあがれ!
 たたかう労働者・学生は、全国各地で開催される6・19労学統一行動に総決起し、菅政権を打倒する闘いの炎を燃えあがらせようではないか!

(以下見出し)
さらに深刻化する福島原発核惨事

日米新軍事同盟強化=日本隷従化≠企むオバマ政権

原発・核開発反対―反戦反安保―政治経済闘争の爆発で菅政権を打倒せよ!
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浜岡原発5号機

海水400dが復水器に流入

停止操作中に配管破損事故

圧力容器にも混入――なおも大事故の危険

 首相・菅の「停止要請」を受けて中部電力経営陣は、五月十三〜十五日に浜岡原発の4号機および5号機を停止させた(1、2号機はすでに廃炉が決定され運転を終了しており、3号機は定期点検中)。4号機につづいて、5号機は十四日未明に停止させる操作を開始し、翌十五日正午すぎに「冷温停止」(炉心部の冷却水温度が一〇〇度C未満になった状態)になり、全炉が停止したと発表された。
 ところがその後、この最新鋭≠フ5号機の停止操作中にタービン建屋内の復水器(原子炉内で沸騰しタービンを回した水蒸気を冷却し水に戻す装置)において冷却用の海水を通す配管破損事故が起き、炉心冷却系の側に四〇〇dもの海水が流入(うち五dが原子炉内に流入)していたことが明らかにされた。この異常を検知した時点で、通常の炉心冷却系を閉鎖して「別の方法」で炉心の冷却をつづけ(緊急炉心冷却装置=ECCSを使用したともいわれている)、予定より数時間おくれて「冷温停止」にいたったといわれている。
 中電の発表(五月二十日)によるならば、復水器内を通る海水の細管(直径三a)約二万一〇〇〇本のうち二十本以上が破損しているのが発見された。原子炉の起動時や停止時に使用する「再循環配管」(給水ポンプと復水器をつなぐ配管)の先端に、直径二〇a重さ三・五`の金属製のフタ=エンドキャップが溶接されている。このフタがなんらかの原因で吹き飛び、約一bはなれた細管に当たり、損傷させた。この細管の破損によって大量の海水が漏出した。今年二月の定期点検時には、このエンドキャップに異常はみられなかった。また、この事故で外部に放射性物質は漏出していない、という。
 中電経営陣は今回の配管破損事故を「事故やトラブルに該当しない事象」と事もなげにおしだしている。だが、これはまったくのマヤカシであり、大事故に発展しかねない事故であったにちがいない。
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フクシマの悲憤を詠める

押し寄せ逆巻きひきずりて
  民と生活(たつき)を呑みし波 すさまじ

緑なす大地よ 蒼き海原よ
  放射能禍にまみれたまへり

農夫らが慈しみたる阿武隈の山野に
  放射線は降りそそぎゐむ

骨ぶとき海彦あまた鍛へたる大洋に
  放射能水 廃棄するとは!

わたくしをはぐくみたまふ福島の
  どぜう・とんぼよ 無事におはすか


(中略)

フクシマの悲憤噛みしめ今ぞ起て
  東電・プラントメーカーの労働者達よ

(中略)

今すぐに原発停めよ
  民難≠のりきるための増税止めよ
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5・15沖縄平和行進・県民大会
労学3300の怒り爆発
琉大・沖国大生が<反安保>掲げ奮闘
  「復帰三十九年 5・15平和とくらしを守る県民大会」(5・15平和行進実行委員会・沖縄平和運動センター主催)が、宜野湾市海浜公園野外劇場に労働者・市民・学生三三〇〇名を結集して開催された。戦闘的・革命的労働者・学生たちは、「米軍の沖縄居座り反対」「辺野古新基地建設反対・普天間基地即時撤去」をかかげ、この日の闘いを<反戦・反安保>の巨大な奔流をつくりだす橋頭堡とするためにたたかった。同時に、全国から結集した労働者・人民に東日本大震災の被災人民を見殺しにする菅政権の打倒をよびかけ、県民大会の戦闘的高揚をかちとるために奮闘した。
普天間基地を包囲(国道330号線)

労働者とスクラム固く平和行進に出発する琉大・沖国大の学生
(宜野湾市役所前)
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各地のメーデーで闘う労働者が決起
4・29〜5・1北海道
 五月一日、札幌市大通り西八丁目広場で開催された「連合北海道」主催のメーデーには、雨がふる悪天候にもかかわらず、実に五〇〇〇人(主催者発表)もの労働者が参加した。「原発事故弾劾」の声を抑圧する労働貴族を弾劾し「人民を放射線被曝にさらしつづける菅政権を許すな!」の声あがる。

5・1大阪
 五月一日に、第八十二回「大阪地方メーデー」が五万人(主催者発表)の労働者の結集のもとに、大阪城公園で開催された。「被災民を見殺しにする菅政権打倒!」わが同盟が呼びかけ。

5・1名古屋
 五月一日、「全労連」傘下の「愛労連」が主催する第八十二回愛知県中央メーデーが名古屋市の白川公園で開催され、名古屋市職労・愛高教・全港湾・医労連などの組合員をはじめとして四〇〇〇名(主催者発表)の労働者・市民が結集した。「東日本大震災の救援・復興に力を合わせよう」というメインスローガンを掲げたこの「愛労連」メーデー集会を、<浜岡原発を止めよう! 被災人民支援!>の総決起の場として戦闘的に塗りかえるために、わが革命的・戦闘的労働者たちは、職場での取り組みを基礎にして創意工夫した闘いをくりひろげた。わが同盟の情宣隊もこれに呼応するかたちで奮闘したのだ。
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