第2163号(2011年4月11日)の内容

<1面>
すべての原発を直ちに停止せよ
 菅政権・東電経営陣は福島原発の大惨事回避に全力を尽くせ!
 全労働者人民は被災人民を支援しよう

<4〜5面>
自治体版「救国」産報運動の新たな紋章
 自治労「グランドデザイン構想」批判

<2面>
海外からの激励・連帯
イギリス―レボリューショナリー・マルクシスツ/アルゼンチン―FLTI/
ウクライナ―ウラジーミル・プローニン/アメリカ―デヴィッド・マクレイノルズ/
ロシア―ラリーサ・バビエンコ
東電に1200名が怒りのデモ 3・27 東京
「連合石川」集会で被災者支援の声 3・14 金沢
■被曝を過小に見せかける政府・東電
<3面>
全国の闘う学生が「被災人民支援」の呼びかけ
早大津田塾大北大旭教大帯畜大/金沢大/愛大/奈良女/沖縄
<6面>
Topics ―東日本大震災・原発大事故―
 ◆大打撃を受けた日本製造業
 ◆労働者への犠牲転嫁を許すな
3・6「連合愛知」集会/3・5「連合福岡」集会
<7面>
神奈川教研のフェスティバル化
自治体・独占体提携の海外水道事業進出
積水ハウスの違法派遣を免罪 大阪地裁
「行財政改革断行」叫ぶ金沢新市長
<8面>
万華鏡2011――情勢の断層を読む
◇格差停電
◇VVER神話
◇「真の指導力」
◇情報テロ
週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉
  解放」最新号






































  


すべての原発を直ちに停止せよ

菅政権・東電経営陣は福島原発の大惨事回避に全力を尽くせ!

全労働者人民は被災人民を支援しよう

 すべての労働者・学生・市民・知識人諸君!
 いま福島第一原発は、全放射性物質の漏洩という史上最大・最悪の核惨事がひきおこされる瀬戸際にある。大気、大地、海洋への猛毒のプルトニウムをふくむ放射性物質の漏出がいっそう進行し、東北・関東の各都県で飲料水、農畜産物、海洋資源に甚大な放射能汚染が広がりつつある。東電や東芝・日立およびその「協力会社」の労働者たちが、放射能禍のただなかで・かつ寝食さえままならない極限状態のなかで、大惨事をなんとしても回避するという使命感に燃えて、危機的事態を収束させるために奮闘しているにもかかわらず、作業は困難を極めている。いまや一刻の猶予も許されない!
 各地の避難所では、家族も親族も友人も失った被災人民が、支援の決定的立ち後れゆえに寒さと飢えと病苦に苦しみながら、相互に励ましあい支えあって懸命に生き抜いている。彼らに早急に救援・支援の手をさしのべるのでなければならない。
 わが同盟はいま、渾身の力をこめて訴える。わが日本労働者人民の命運がかかる現下の危機を突破するために、いまこそ総力をあげて奮闘しよう! 福島第一原発の全放射性物質の漏洩・飛散という史上最悪の大惨事を回避するために全力を尽くすことを、菅政権・東電経営陣に迫ろう! 菅政権は、悪化の一途をたどる放射性物質の漏洩・飛散による労働者人民への被害を防止するために、適切な措置を講じよ! 危険きわまりない原発の運転を即刻停止し、すべての原発・核燃料サイクル施設を廃棄せよ! いまなお食料・燃料・医薬品・衣料の絶対的不足に苦しみ、生存を脅かされつづけている震災・原発事故被災人民を全力で救援・支援しよう! 想像を絶する過酷な境遇にありながらも必死に奮闘している被災人民および福島原発の労働者との熱い連帯のもとに、全労働者人民は団結固く奮闘しよう!

以下、見出し

核燃料・核廃棄物全放出の危機を突破せよ

無能・無責任を露わにする菅政権を弾劾せよ

あらゆる戦線から被災人民支援・原発とめろの闘いを!
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自治体版「救国」産報運動の新たな紋章

 自治労「グランドデザイン構想」批判

  労働者的連帯をもって被災人民支援を!

 未曽有の大震災と大津波に襲われた岩手・宮城・福島をはじめとする各県の被災地において今、多くの自治体労働者は、みずから自身が被災し家族や多くの仲間たちを失いながらも、被災住民を支えるべく不眠不休で奮闘している。薬もベッドも不足し、電気や水の供給も制約される過酷な条件下で、傷つき衰弱した被災患者を必死に守っている公立病院の医療労働者。市・町庁舎も住民基本台帳も消失し住民の安否確認もままならぬなか、政府のまったくの無策のゆえに、避難所の設置、食糧・燃料の確保、遠隔地への避難の手配など膨大な作業を背負い奔走している各市町村の労働者。そして、仮設住宅の建設とライフラインの一刻も早い復旧のために尽力している土木建設・水道などの労働者……。
 大震災発生直後、各地を襲った大津波にのみ込まれるその瞬間まで、声を枯らして高台への避難を住民に呼びかけつづけた南三陸町の女性労働者をはじめ、多くの自治体労働者が、また消防団の隊員たちが、地域住民の避難を助けるべくそれぞれの持ち場を守り、命を落とさざるをえなかった。
 だがまさにそのときに、民主党の菅政権は、震災発生直後ただちにとるべき措置を怠り救援活動を決定的に遅らせて、助けることができたはずの多くの住民を死に追いやった。いやそればかりか、大津波により炉心の冷却機能をすべて喪失するという緊急事態に陥った福島第一原発をめぐる対処を、首相じきじきのヘリコプターによる視察≠ニいう愚劣な政治的パフォーマンスにかまけることにより遅らせに遅らせて、被災人民に放射能禍を強制するという世紀の大犯罪を犯したのだ! いま被災人民を襲っている悲劇は、「千年に一度」と言われる大地震という天災のみによってもたらされたものではけっしてない。あまりにもズサンな政府の防災対策や東電による効率第一主義の原発の建設・運転に加えて、「危機管理能力」のまったき欠如を露呈した菅政権の無為無策と犯罪的振る舞いのゆえに、その災禍はいっそう過酷さを極めているのだ。
 しかも、被災人民の救援をより困難にしているのは、医療職場をはじめ行政のあらゆる分野における決定的な人員不足であり、防災・救援活動の中心を担うべき地方自治体の諸組織(とりわけ地域医療の要である公立病院)の大規模災害時の緊急対応能力が著しく損なわれてしまっていたという現実にほかならない。明らかにそれは、小泉政権下で強行された「三位一体改革」をはじめとする地方切り捨て≠フ諸政策、そして民主党政権のもとでも継続されてきた「経営効率」最優先の公立病院改革や地方行財政改革などがもたらしたものなのだ。
 このような新自由主義的「構造改革」の負の遺産≠背負わされ、また被災者支援を地方自治体に丸投げする菅政権の無為無策に苦しめられながらも、自治体労働者は、筆舌に尽くしがたい悲劇に見舞われた地域の住民のために、わが身を削って奮闘しているのである。
 だが、このような自治体労働者の献身的努力からはまったく浮きあがった地平で、この期におよんでもなお、ただひたすらに菅政権を擁護し、「緊急災害への対応」を名分として菅政権を全力で支えていく姿勢をとりつづけているのが自治労本部のダラ幹どもにほかならない。彼らは組合員に「災害カンパ」を呼びかけただけで、被災人民や被災地域の各県本部への救援・支援にかんしては基本的に各県本部まかせにし、みずからは「被災自治体への財政支援の要請」と称して政府閣僚との協議にうつつを抜かしているにすぎない。彼らは、多くの被災人民を見殺しにし放射能大災害を招き寄せた菅政権の大罪にはいっさい口をつぐんでいるだけではない。地域医療の崩壊をはじめとする公的サービスの劣化を招いた自治体版大リストラに全面的に協力してきたみずからの犯罪についても、いっさい頬被りを決めこんでいる。そのうえで彼らは叫ぶ。「自治労は、『地域住民の命と生活を守る』という公共サービス労働者としての自覚のもと、組織の総力を挙げて被災地の支援をおこなっていかなければならない」と(三月十六日の自治労委員長・徳永の談話)。
 今回の大震災を「戦後日本最大の試練〔=国難〕」ととらえ、この難局を切り抜けるためにいっそう菅政権と一体となり尽力することを誓っているのが自治労本部なのである。彼らダラ幹どものこの「誓約」は、被災人民を支えるために奮闘している自治体労働者からはまったく浮きあがったものであり、彼らの献身的努力を踏みにじるものでしかない。
 全国の自治体労働者は、被災地の仲間たちの必死の奮闘に応え、労働者的連帯をもって被災人民を全力で支援するのでなければならない。そして同時に、民主党政権と一体化しこれを支えることを第一義としている自治労本部の大震災にたいする対応の反労働者性を暴きだし、自治労運動の戦闘的再生をめざしてたたかうべきなのである。
 そのためにここでは、今回の大震災にたいする自治労本部の対応を根本において規定しているところの彼らの基本路線・イデオロギー――それを集約的に示している自治労の「持続可能な日本社会のグランドデザイン構想」の反労働者的本質を暴きだすことにする。

(以下見出し)
民主党政権と一体化した政策提言

「新自由主義再検証」の欺瞞

「再挑戦保障社会」なるもの

企業の競争力強化に奉仕する雇用・教育・社会保障の提言

消費税増税のすすめ

公務員総人件費削減の受容

「地域主権改革」の礼賛と自治体版リストラへの協力

「公共サービス労組」の名における滅私奉公≠フ強制
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東電に1200名が怒りのデモ 3・27 東京 
 福島第一原発事故の被害が拡大し深刻さを増す情勢下で、三月二十七日に「反原発―緊急デモ」が都内でおこなわれた。危機感に燃えた一二〇〇人の労働者・市民が結集し、東京電力本社に怒りの声をつきつけた。この集会は、原水禁国民会議・たんぽぽ舎・原子力資料情報室・福島老朽原発を考える会など十団体が主催して開かれた。わが戦闘的労働者たちは、多くの労働者・市民と共に、「すべての原発をただちに停止せよ! 菅政権の無為無策を弾劾する!」と訴えて、この日の闘いをたたかいぬいた。
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全国の闘う学生が「被災人民支援」の呼びかけ
早大/津田塾大/北大/旭教大/帯畜大/金沢大/愛大/奈良女/沖縄
 早稲田大学のたたかう学生は、三月二十五、二十六、二十八日の三日間、地下鉄東西線・早稲田駅の駅頭で、東日本大震災被災人民への支援を呼びかける街頭募金活動をおこなった。
 三月二十五日、津田塾大学学生自治会の学生たちは、JR国分寺駅の駅頭で東日本大震災の被災者にたいする義援金を募った。
 三月二十日、北海道大学農部学生自治会の学生たちは、札幌駅南口の旧ロフト前で東日本大震災の被災者を支援する義援金を募る街頭行動にとりくんだ。
 北海道教育大学旭川校学生自治会の学生たちは、東日本大震災支援活動の一環として、三月二十七日正午より、旭川駅前・買物公園にて、街頭での義援金募金活動を実施した。
 三月二十七日、帯広畜産大学学生自治会の学生たちは、菅政権の無為無策によって窮乏生活を強いられている被災人民を支援するために、帯広駅近くの長崎屋前で義援金を募る活動をおこなった。
 三月十八日、愛知大学学生自治会の学生は、東日本大震災で被災した人民を支援するために、豊橋市内で募金活動をおこなった。
 三月十九日、琉球大学と沖縄国際大学のたたかう学生たちは、那覇市・県庁前において東日本大震災の被災者支援・救援カンパ活動にとりくんだ。
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