第2144号(2010年11月15日)の内容
<1面>
APEC・日米首脳会談粉砕に起て
国家エゴイズムむきだしで経済争闘戦を激化する米・日―中・露権力者を弾劾せよ
<4〜5面>
「国難突破」の名による日本製造業生き残り≠ヨの挺身
JC労働貴族版ネオ産報運動の極致
<2〜3面>
10・24労学統一行動が高揚
大阪米総領事館に怒りの拳 関西
札幌市街に演習阻止の雄叫び 北海道
米・中激突の最前線で反戦の炎 沖縄
陸自戦車の公道自走訓練阻止に起つ 10・8 帯広
<6面>
海外移転か倒産か…二者択一を迫られる中小企業
安川電機系人材派遣会社が雇用安定助成金を不正受給
Topics 「社会保障・税共通の番号制度」
「連合」指導部が早期導入を要求
<7面>
宅配統合大混乱の責任逃れを策す郵政経営陣を許すな
<8面>
万華鏡2010――情勢の断層を読む
◆「日の丸原発」
◆「生態文明」の正体
◆英国版ゴジラ?
◆カンクンガクガク
週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉
「解放」 最新号
APEC・日米首脳会談粉砕に起て 国家エゴイズムむきだしで経済争闘戦を激化する米・日―中・露権力者を弾劾せよ すべての労働者・学生諸君! 十一月十三、十四日の両日、警察官四万三〇〇〇人を動員しての史上空前の戒厳体制≠フもとで、APEC(アジア太平洋経済協力会議)横浜首脳会議が開催されようとしている。 この会議を前にして菅政権はいま、超弩級の激震にゆさぶられている。警視庁公安部外事三課が保持していた「国際テロ対策」にかかわる捜査情報資料一〇〇点以上の、インターネット上への流出(十月二十九日)。これにつづいて、尖閣諸島沖において中国漁船が海上保安庁巡視船に体当たり≠オている場面を収めた石垣海上保安部撮影のビデオ映像――中国政府の反発を恐れて政府が一般公開を拒んできたそれ――のネット上への流出(十一月四日)。このたてつづけの国家機密≠フ流出は、菅政権の「国家的危機管理」の完全な崩壊を全世界にさらけだした。それだけではなく、日本帝国主義支配階級・政治エリート内の権力抗争が一挙に激烈化していることをも露わにしているのだ。この政権はいまや大混乱のるつぼにたたきこまれ、政権の体をなさないほどの末期症状をさらしているのである。 菅政権はAPEC首脳会議にさいして、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)をめぐって、各国との「協議を開始する」ことを表明しようとしている。「アジア内需のとりこみ」を叫びながらもアジア市場の争奪戦において中・韓の諸資本・諸企業に敗退を続けている日本の製造業独占諸資本を救済するために、「農産物輸入自由化」を迫っているオバマ政権の要求に膝を屈してTPPの締結にふみだす、その道すじをつけようとしているのだ。それこそは、日本の・そしてアジア諸国の労働者・人民に新たな搾取と収奪の強化をもたらすものであると同時に、日本の農畜産業を壊滅に追いやるもの以外のなにものでもない。 東・東南アジア地域経済圏を<人民元経済圏>として確立・強化するために猛突進している中国・胡錦濤政権の策動と、アジアにおける巻き返しの足がかりをつくることを目論んで、日本をもひきこみつつ、現在のTPPにもとづく諸機構をみずからが主導する多国間FTA(自由貿易協定)にもとづくそれへと再編しようとしているオバマ政権の企み。米―中の通貨=通商戦争。尖閣諸島の実効支配≠企む中国の胡錦濤政権および北方諸島占有支配を強化しているロシアのメドベージェフ政権と菅政権との角逐。この中・露両権力者の策動に対抗して、日・米両権力者は十一月十三日の日米首脳会談において日米新軍事同盟のいっそうの強化を合意しようとしている。まさに横浜APEC首脳会議およびそれにともなう諸会談は、こうした諸国家権力者たちによるむきだしの国家エゴイズムの相互衝突の場と化すにちがいない。 こうした重大な情勢のただなかにおいて、「連合」古賀指導部は、横浜APEC・日米首脳会談にたいするとりくみを放棄し沈黙をきめこんでいるだけではない。彼らは「法人税減税」をはじめとする菅政権の反人民的諸策動のお先棒を担いでいるのだ。日共の不破=志位指導部は、菅政権の「TPP参加」表明反対のキャンペーンに力を入れているとはいえ、日米の首脳会談にたいしてはなにひとつ反対をとなえてもいない。われわれは、こうした既成反対運動指導部の腐敗を徹底的に弾劾するのでなければならない。 APEC横浜会議を断固として粉砕せよ! 日米首脳会談をうちくだけ! 全学連の学生は、11・13横浜現地闘争に勇躍決起し、APEC首脳会議会場=パシフィコ横浜に怒りの拳を叩きつけよ! 以下、見出し 横浜APEC―地域経済圏の構築をめぐる米・中の激突 日米首脳会談―新軍事同盟強化に突進する両権力者 TPP締結を企む菅政権・独占ブルジョアジー APEC粉砕! 横浜現地闘争の大爆発をかちとれ |
Top |
「国難突破」の名による日本製造業生き残り≠ヨの挺身 JC労働貴族版ネオ産報運動の極致 米・欧・中各国間の実質上の通貨切り下げ競争のもとで、これによって惹き起こされている円高のとめどなき昂進の加圧を受けて、日本経済の未曽有の大不況が一段と深刻なものとなっている。しかも、この危機をのりきっていくための方策として、自動車・電機・精密機械などの日本の製造業諸独占体は、「成長市場」と見たてているアジアをはじめとする経済新興諸国の市場争奪戦にのりだしているものの、これにおいても韓国や中国などの諸企業にたいする劣勢・敗勢に追いこまれているのである。 こうした苦境をのりきっていくために各独占体の経営者どもは、「地産地消」のかけ声のもとにアジア諸国での現地生産の拡大(部品の現地調達の拡大をふくむ)にいっそう拍車をかけており、これにともなって国内生産拠点の縮小・閉鎖・統廃合と下請け諸企業の選別淘汰を急ピッチでおしすすめているのだ。まさにこのゆえにいま、二〇〇八年九月のリーマンショック直後のいわゆる派遣切り≠フ嵐が吹き荒れたのとも性格・質を異にする日本諸独占体の新たな一大リストラ、大量首切りと賃下げの一大攻撃が、しかも菅直人の民主党政権による独占体支援・庇護策のもとに、荒れ狂っているのである。 まさにいまわが労働者階級は、この新たな一大攻撃を根本から打ち破っていくべき重大な試練を課せられている。それにもかかわらず、いま・この時に、「連合」の古賀指導部は来たる二〇一一年春闘にむけて早ばやと「統一ベースアップ要求はしない」ことを公然と宣明した(十月二十一日の中央執行委員会)。それどころではない。会長・古賀(電機連合)をはじめとして「連合」中央を牛耳っているJC労働貴族どもは、みずからの御主人様たる独占資本家どもと一体となって「円高是正・法人税減税・FTA締結促進」を菅政権に懇願している。また、「日系企業労使紛争の未然防止」を叫びたてながら、日本諸独占体の海外生産拠点における現地労働者の賃上げ・労働諸条件改善要求の闘いを封じこめる役割をみずから買ってでており、その任≠果たすことに狂奔しているのだ。日本国内においても、日本の独占体諸企業の進出先諸国においても、当該企業の・また下請け諸企業の労働者たちが超低賃金と重労働と失業地獄とに叩きこまれていることなどにはお構いなしに、自企業の繁栄と日本没落≠フ回避のみを祈念しつつ、独占資本家どもと菅政権とにひたすら忠誠を尽くしているのが、JC労働貴族なのである。 官・民を問わず、また国の内外を問わず、あらゆる企業体の職場で吹き荒れている首切り・賃下げの一大攻撃を打ち砕くために、今秋季年末闘争を・また来たる二〇一一年春闘を、われわれは新たな決意のもとに断固としてたたかうのでなければならない。この闘いの勝利をかちとるためにもわれわれは、文字どおり独占資本家どもとその利害を汲む政府の狗として日本労働者階級に君臨するJC労働貴族どもの反階級性を満天下に暴きだし、彼らの足元から戦闘的な闘いを燃えあがらせるのでなければならない。 (以下見出し) T 「円高是正・法人税減税・FTA締結促進」の絶叫 U 日本製造業独占体の国際競争力劣化への悲鳴 V 危機のりきりに狂奔する製造業諸独占体への全面的奉仕 W 「救国」産報運動への歪曲を突き破れ |
Top |
各地で労学統一行動が高揚 10・24 | |
アメリカ総領事館に向けて進撃する関西の労学 (10月24日、大阪市北区) |
|
|
|
大通公園に労学のシュプレヒコールが轟く (10・24、札幌) |
|
|
|
那覇市街を進撃する白ヘル部隊 (10・24) |
|
Top | |
「陸自戦車の公道自走訓練阻止!」 道共闘が現地闘争に起つ 10・8 帯広 |
|
Top |