第2133号(2010年8月30日)の内容

<1面>
米‐中激突下の戦争的危機を突き破れ
米・日・韓―中・露の相互対抗的軍事演習反対!

菅政権の攻勢下で腐敗をさらけだす既成平和運動をのりこえ闘おう

<4〜5面>
国際的原発大商戦≠フ新展開
 新興国・途上国市場¢奪戦の激化

<2〜3面>
8・1 第48回国際反戦集会
世界に轟け! 革命的反戦闘争の

 北海道 反戦反安保闘争の前進を誓う
 東 海 <戦争と貧窮>に抗する拠点構築
 九 州 戦争勃発の危機を突き破れ

<6面>
10教研集会の創造的実現を!
 「愛国心」教育・能力主義教育を補完する全教本部を許すな
アジア諸国で「労使紛争防止」に奔走するJC労働貴族
Topics 「全労連」第25回大会の悲惨な現実
<8面>
第48回国際反戦集会 海外からのメッセージ B
ギリシャ労働者革命党〔EEK〕/デビッド・マクレイノルズ(アメリカ)/ユニオン・パシフィスト(フランス)/全連邦共産党〔ボリシェビキ〕(ロシア)
書評『昭和二十年夏、僕は兵士だった』
<7面>
万華鏡2010――情勢の断層を読む
◆応用力
◆我国引水
◆うざクン
◆資源大陸の悲惨

週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉
  「解放」 最新号



































  


米‐中激突下の戦争的危機を突き破れ

米・日・韓―中・露の相互対抗的軍事演習反対!

菅政権の攻勢下で腐敗をさらけだす既成平和運動をのりこえ闘おう

 いま、米・韓両国権力者は、米・韓両軍八万六〇〇〇人を動員して「ウルチ・フリーダムガーディアン」と銘うった合同図上軍事演習を実施している。それだけではない。アメリカ帝国主義のオバマ政権は、黄海上において米・韓の合同軍事演習を九月初めに大々的に強行することをことあらためて宣言した。「北朝鮮の出方によっては空母G・ワシントンを派遣する」というように、オバマ政権は、黄海近海に待機させている米原子力空母G・ワシントンを北朝鮮の挑発≠口実にして黄海に突入させる機会を虎視眈々とうかがっている。
 オバマ政権は、日・韓の両政権をつき従えつつ、中国の胡錦濤政権が米第七艦隊の突入を阻止するために中国軍に総動員を命じて臨戦態勢をとっている・その鼻先で実戦さながらの軍事演習を連続的に強行しようとしているのであり、それは戦争挑発いがいのなにものでもないではないか。これに対抗して胡錦濤政権も、東シナ海・南シナ海の制海権をなにがなんでもアメリカ帝国主義から奪取するという意志を傲然とむきだしにして、大規模な軍事演習を恒常的に強行する構えをとっている。
 米・中の軍事的衝突が一触即発で勃発しかねない危機が切迫しているまっただなかにおいて、菅の民主党政権は、対中国・対北朝鮮の軍事演習に日本国軍を参加させる姿勢を明示している。そればかりではなく、東シナ海・南シナ海における日米共同作戦の高度化を謳う「日米共同声明」を十一月のAPEC首脳会議に際してのオバマとの首脳会談において策定することを策している。また、陸・海・空自衛隊三軍による初めての「離島奪回訓練」を米第七艦隊の支援のもとに実施する(十二月)ことをうちだすなど、対中国の米・日・韓臨戦態勢の強化に躍起になっている。
 こうして米・日・韓と中・露が相互対抗的に軍事演習を強行することによって、いまや東アジアにおける戦争的危機が一気に醸成されているのである。
 だが、それにもかかわらず、日本の既成平和運動は、度しがたい腐敗と犯罪性をさらけだしている。民主党政権を支えることをおのれの使命≠ニするJC労働貴族主導の「連合」労働貴族どもは、実質上の「安保容認」の立場をとっているがゆえに、「連合」傘下諸労組の下からの沖縄米軍普天間基地撤去の闘いなどの反戦・平和運動を破壊するために立ち回っている。他方、日共の不破=志位指導部は、米・中の相互対抗的な軍事演習に反対する闘いをいっさい放棄したうえで、「平和の流れ」などという虚構を描きこれを「促進する」とうそぶきつつ、民主党政権にたいする「平和外交」政策の代案の提案にいそしんでいるにすぎない。
 すべての労働者・学生諸君! われわれは、こうした既成平和運動の腐敗と犯罪性を暴露し弾劾しながら、いまこそ東アジアにおける戦争勃発の危機を突き破る闘いに決起しなければならない。米・日・韓と中・露による相互対抗的な軍事演習の強行を許すな! 米・日両権力者による日米新軍事同盟の強化を打ち砕け! われわれは、反戦反安保闘争の一大爆発をかちとるとともに、これと一体のものとして、菅・民主党政権が今なお目論んでいる法人税減税と消費税大増税に反対する政治経済闘争を推進しなければならない。これら一切の闘いを集約して、新たな<戦争と貧困>を強制する菅・民主党政権の打倒をめざしてたたかおう!

(以下見出し)
東シナ海・南シナ海での米・中の全面的激突

<アジア・太平洋版NATO>づくりへの突進

アメリカ帝国主義への軍事的挑戦を開始した胡錦濤政権

新たな<戦争と貧困>を強制する菅・民主党政権

「平和外交」の請願にうつつをぬかす日共中央を弾劾し反戦・反安保闘争の高揚を!
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国際的原発大商戦≠フ新展開

 拡張する新興国・途上国市場≠めぐる日・米・欧・露の争奪戦激化 上

 菅直人首班の民主党政権はいま、ベトナムの原子力発電「第二期工事」をなんとしても受注しようと、躍起になっている。外相・岡田や経済産業相・直嶋が先頭にたって政・財一体≠ナのベトナム詣でをくりひろげ、原発建設やインフラストラクチャー整備事業を受注するために、国際協力銀行(JBIC)による融資保証や周辺道路建設などへの政府開発援助(ODA)の供与をベトナム政府にもちかけている。このベトナムのみならず経済新興諸国・途上諸国への原発輸出促進のために、日本政府じしんを中核として、電力独占体三社と原発プラント製造独占体三社(東芝、日立製作所、三菱重工業)が出資する新会社「国際原子力開発」(仮称)の準備室も発足させたのだ。
 菅政権は、核兵器保有国インドのシン政権と、原子力協定締結に向けた交渉を開始している。数十基の原発建設を計画しているインド政府から、なんとしても原発建設の受注をとりつけるために、「核拡散防止」のタテマエをもかなぐり捨てているのだ。
 日本帝国主義の経済危機を突破していくために策定した「新成長戦略」、その中心環としてアジア地域における「インフラ展開」(建設工事受注)と原子力発電所建設受注を位置づけている菅政権は、昨〇九年末の日本政府・独占ブルジョアジーの二連敗≠ヨの危機意識を募らせながら、原発輸出になりふりかまわず突進しているのである。
 日本政府・独占ブルジョアジーは、原発建設受注をめぐって、このかんUAE(アラブ首長国連邦)でのそれにおいては韓国政府・企業連合に、ベトナム(「第一期工事」)でのそれにおいてはロシア政府・ロスアトムにあいついで敗北を喫してしまった。そもそも帝国主義諸国における原子力発電プラント製造関連の独占体は、基本的には東芝―WH(ウエスチングハウス)連合、日立―GE(ゼネラルエレクトリック)連合、三菱重工―仏アレバ連合の三連合に集約され(〇七年)、それゆえに世界の主要な原発受注には、どのような形ではあれ日本の原発関連諸独占体が関与できる――このようにタカをくくっていたことからして、日本政府・原発関連諸独占体は、官民一体≠フ売りこみ攻勢をかけている韓国やロシアに寝首をかかれてしまったのである。
 この日本政府・独占ブルジョアジーの韓国やロシアの政府・企業連合にたいする敗北は、すでに〇八年秋以降、世界の原子力発電所建設市場の様相も、これを受注する独占体・企業の側も大きく変貌しつつあることを如実に浮き彫りにするとともに、国際的な原発商戦≠フ新たな次元への突入を意味する事態にほかならない。

以下、見出し
T 経済新興諸国・開発途上諸国を標的とする原発商戦
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8・1 第48回国際反戦集会
世界に轟け! 革命的反戦闘争の
  
北海道 反戦反安保闘争の前進を誓う
 わが同盟北海道地方委員会と全学連北海道地方共闘会議、反戦青年委員会は、八月一日、札幌サンプラザコンサートホールにおいて、第四十八回国際反戦北海道集会を実現した。労学両戦線における今春期のわが闘いの前進に焦燥感にかられた国家権力=道警は、はじめて右翼をもつき動かして集会の破壊を試みた。だが万全の体制をもってこの攻撃を打ち砕き、われわれは集会を圧倒的に実現したのだ。
反戦闘争の拠点を拡大・強化するぞ
(8・1、札幌市)
   
東 海 <戦争と貧窮>に抗する拠点構築
 わが同盟東海地方委員会と全学連東海地方共闘会議、名古屋地区反戦は、八月一日に名古屋市中区役所ホールにおいて、第四十八回国際反戦東海集会を、全国各地で集会をかちとっている仲間たちと固く連帯して実現した。
今夏・今秋の闘いに向け燃えたつ闘志
(名古屋市中区役所ホール)
   
九 州 戦争勃発の危機を突き破れ
 八月一日、わが同盟九州地方委員会と全学連九州地方共闘会議、反戦青年委員会は、第四十八回国際反戦九州集会を、チクモクビル六階ホール(福岡市天神)において開催した。
反戦反安保闘争の更なる高揚へ固く決意
(8・1、福岡市チクモクビル・ホール)
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