第2132号(2010年8月23日)の内容

<1面>
米・日・韓―中・露の相互対抗的軍事演習反対!
東アジアで切迫する戦争・戦乱勃発の危機を突き破る反戦闘争を!

<4〜5面>
世界経済制覇の野望をたぎらす胡錦濤の中国 <下>
<2〜3面>
不当逮捕された奈良女子大自治会委員長を奪還
各地で国際反戦集会が高揚 8・1
 関西沖縄北陸
沖縄米総領事館に怒りのデモ 7・17
<6面>
消費税問題は封印、参院選総括も口濁し
 菅―古賀初のトップ会談
NPT再検討会議をめぐり「全労連」本部が右往左往
Topics 日本経団連と民主党が初の「政策対話」
<8面>
第48回国際反戦集会 海外からのメッセージ A
ウラジーミル・プローニン(ウクライナ)/ロシア共産主義者党/「ニューズ・アンド・レターズ」委員会(アメリカ)/ア・ワールド・トゥ・ウィン(イギリス)/ワーカーズ・インターナショナル・リーグ(アメリカ)
<7面>
万華鏡2010――情勢の断層を読む
◆65年目の初参加
◆気息煙々
◆ビール大国
◆追いかけて横浜

週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉
  「解放」 最新号
































  

米・日・韓―中・露の相互対抗的軍事演習反対!

東アジアで切迫する戦争・戦乱勃発の危機を突き破る反戦闘争を!

 いま、日本海・黄海・東シナ海・南シナ海において、とりわけ黄海を最大の主戦場≠ニして、米・韓・日と中・露の艦隊が相互に対抗的な軍事演習を連日連夜にわたってくりひろげている。オバマのアメリカ帝国主義と胡錦濤中国との臨戦的対峙≠ニいうべき軍事的角逐のもとで、戦争・戦乱勃発の危機が一挙に高まっているのである。
 オバマ政権は八月五日、原子力空母G・ワシントンを主力とする米第七艦隊の空母機動部隊を黄海に突入させ・米韓合同軍事演習をあくまで黄海において強行する意志を、ことあらためて鮮明にした。「北朝鮮の脅威への抑止力強化」を名分とし、日本の海自自衛官も参加させるかたちで、オバマ政権とこれに従う韓国・日本の両権力者は、実質上の米・韓・日の合同軍事演習「不屈の意志」を日本海において強行した(七月二十五〜二十八日)。これをステップにしてオバマ政権は、みずからが韓国哨戒艦「天安」の「撃沈」という一大謀略を仕組んだその海域において、韓国・李明博政権を従えての潜水艦攻撃訓練を、しかも中国政府の反対を傲然と突っぱねて強行しようとしているのだ。
 これにたいして胡錦濤政権は、この演習の中止をオバマ政権に真っ向から要求するとともに、米艦隊を黄海に侵入させない阻止線≠張るために黄海周辺で大規模な軍事演習を連日くりひろげている(七月二十五日〜八月七日)。それだけではない。日本海における米韓合同軍事演習に対抗して、胡錦濤政権は、南沙諸島・西沙諸島の実効支配の強化をも狙って、南シナ海において中国海軍の大規模な演習を強行したのだ(七月二十六日)。
 これにたいしてオバマ政権は、西沙諸島近海にG・ワシントンを急派しただけではない。中国政府が南沙・西沙諸島の領有=支配を強引に強化・拡大していることに反発するベトナム政府の要請を渡りに船≠ニして、オバマ政権は、「米・越軍事交流」という名の両国軍の合同演習にG・ワシントンを動員しているのだ。胡錦濤中国による南シナ海の制海権奪取を絶対に許さない、という意志をむきだしにして。
 こうしていまや、東・東南アジアの全域において、米・韓・日と中・露の権力者どもは、相互対抗的な軍事演習を常態化し臨戦態勢に突入している。まさにこのゆえに、もしも日本・アジアの労働者・人民が反戦闘争に決起しないならば、米―中の軍事的角逐が新たな戦争・戦乱に転化しかねない実在的可能性が一挙に高まっているのである。
 だがしかし、この危急の事態をまえにして、日本の既成反対運動指導部は腐敗した対応をさらけだしている。参院選での大惨敗に意気消沈している不破=志位の代々木共産党は、黄海を白熱点とした東アジアの戦争的危機の高まりを完全に無視・抹殺し、「東アジアは平和の流れにある」などという虚構をいまなお強弁している始末なのだ。
 すべての労働者・学生諸君! 腐臭をはなつ既成反対運動指導部を徹底的に弾劾しつつ、われわれは東・東南アジアにおいて一気に高まっている戦争・戦乱勃発の危機を根底から突破するべく、革命的反戦闘争の火柱を赤々と燃えあがらせようではないか!

以下、見出し
黄海を主戦場≠ニする米・中の臨戦的対峙

中国とASEAN諸国との軋みにつけこむオバマ政権

〈米・中本格対決〉の狭間で苦悶する日本帝国主義

「平和外交」を菅政権に請願する代々木官僚を弾劾し闘おう
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世界経済制覇の野望をたぎらす胡錦濤の中国

世界の資源制覇と<人民元経済圏>構築への猛突進<下>

目 次
T アメリカ帝国主義との臨戦的対峙への突入

U 世界経済制覇への本格的始動

(第二一三一号)

V 「人民元の国際化」と<人民元経済圏>構築への奔走


W 昇龍¢ル内の諸矛盾の激成

(本 号)
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不当逮捕された奈良女子大自治会委員長を奪還

奈良県警による「詐欺容疑」をデッチあげての自治会破壊策動を木っ端微塵に粉砕

マル学同革マル派 関西地方委員会

 八月十日にわれわれは、「詐欺罪」なるデッチあげの「容疑」をもって奈良県警に逮捕・勾留されていた奈良女子大学自治会全学委員長のFさんを、ついに奪還した。
 「他人に譲渡する目的で預金通帳をつくった」などという「詐欺容疑」をデッチあげてのFさんの不当逮捕こそは、国家権力・奈良県警によるたたかう奈良女子大自治会の破壊を狙ったファシズム的弾圧にほかならない。この攻撃にたいする怒りを燃えたぎらせたマル学同革マル派関西地方委員会と全学連関西共闘会議のたたかう仲間たちは、獄中でたたかうFさんと固く連帯しつつ、Fさんが逮捕された七月二十六日以降、不眠不休の反撃の闘いをくりひろげてきた。
 この闘いによって、不当逮捕を糾弾する怒りの声が奈良女子大キャンパスに澎湃とまきおこるとともに、心ある作家やジャーナリスト、大学教授をはじめ五十を超える文化人・知識人諸氏や団体から奈良県警への抗議とFさんへの激励のメッセージが奈良女子大自治会に続々と寄せられた。
 それだけではない。八月三日におこなわれた「勾留理由開示裁判」において、弁護団とFさんとが、奈良県警による逮捕の不当性を完膚無きまでに暴きだした。すなわち、住基ネット(住民基本台帳ネットワーク)に反対する市民団体の連絡先として使う携帯電話の料金支払いのために、Fさんが預金通帳をつくったことをもって、奈良県警が「詐欺罪」なる容疑をかけたこと。このことがあまりにも荒唐無稽なデッチあげでしかないと批判し、Fさんの逮捕が、日本を「監視社会」にするための「住基ネット」に反対する運動や、反戦・平和の運動を進める奈良女子大自治会を破壊することをこそ狙った極めて危険な政治的弾圧にほかならないことを、法廷の場で断固として暴きだした。これにたいして裁判官は、弁護団の追及の前にFさんを勾留した理由を何ら具体的に明らかにすることができず、ただただ青い顔をして沈黙した。こうして、法廷の場においても、Fさんの逮捕・勾留の違法性・不当性が満天下にあらわとなったのだ。
 こうした「不当逮捕糾弾」の闘いの一大前進に完全に追いつめられた奈良県警は、Fさんをついに釈放せざるをえなくなった。われわれは、国家権力・奈良県警による悪らつきわまりないこのファシズム的弾圧を、完膚無きまでにうち砕いたのだ。
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各地で国際反戦集会が高揚 8・1

  
8・1国際反戦関西集会、大阪市
  
8・1国際反戦沖縄集会、浦添市
  
8・1国際反戦北陸集会、金沢市
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沖縄米総領事館に怒りのデモ 7・17

 七月十七日、琉球大と沖縄国際大のたたかう学生たちは、「辺野古海兵隊新基地建設阻止! 普天間基地即時撤去! 米日韓の対北朝鮮(対中国)臨戦態勢反対!」を掲げ、普天間基地とアメリカ総領事館にたいする「怒りの学生マーチ」に勇躍決起した。
「辺野古新基地建設を許すな」米総領事館に怒りの拳
(7月17日、沖縄・浦添市)
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