第2117号(2010年5月3日)の内容
<1面>
<反安保>の全国的うねりを
米海兵隊新基地建設阻止! 普天間基地即時撤去!
米―中・露の新たな核軍事力増強競争反対!
<4〜5面>
ロシア勢力圏にとりこまれるウクライナ
ヤヌコビッチ親露$ュ権の樹立
ロシア権力者によって仕組まれたキルギス政変
<2面>
もんじゅ運転再開阻止の炎
4・18敦賀現地抗議集会
<6面>
「北教組の刑事処分は当然」―日教組幹部が本音を吐露!
読者からの手紙 北教組破壊攻撃粉砕!
4・7「連合沖縄」春闘第3次総決起集会
Topics 全教科に道徳教育的内容を徹底した小学校教科書
<7面>
「安全・安心まちづくり」を掲げ治安弾圧体制を強化 大阪
●『黒田寛一の教え』の音読作業を終えて
<8面>
「アジア大競争」下で中・韓としのぎを削る鉄鋼諸独占体
<3面>
万華鏡2010――情勢の断層を読む
◆新たな一歩
◆氷の微笑
◆秘密基地
◆100g198円
週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉
「解放」 最新号
<反安保>の全国的うねりを 米海兵隊新基地建設阻止! 普天間基地即時撤去! 米―中・露の新たな核軍事力増強競争反対!
これに先だつ四月十八日には、鳩山政権が普天間基地駐留の米海兵隊ヘリ部隊の一部の移転先候補地としている鹿児島県・徳之島において、島の人口(約二万六五〇〇人)の半数を超える一万五〇〇〇人が結集して基地移設反対集会が開催された。この反対集会の高揚をうけて、徳之島の徳之島、伊仙、天城の三町長は、鳩山政権から申し入れられた米軍基地の移設を打診するための会談そのものを拒否した。 こうした沖縄・徳之島現地の反対運動の盛りあがりのなかで、焦りにかられている首相・鳩山は、「沖縄の負担軽減」のために最大限の努力をしているというポーズをとっている。鳩山はいまだに「五月末までに決着する」と言いつづけているとはいえ、完全に展望喪失に陥っている。「たしかに私は愚かな首相かもしれない」などと泣き言を垂れている始末なのだ。 この鳩山政権にたいして、オバマ政権はいま、沖縄―本土の労働者・勤労人民の「普天間基地即時撤去・辺野古新基地建設反対」の闘いを傲然と踏みにじるかたちで、あくまでも米海兵隊新基地を沖縄に建設させるために、猛然と圧力をかけている。四月十二日の核安保サミットの幕間でおこなわれたわずか十分間程度の日米首脳会談≠ノおいても、オバマ本人が「時間切れになりつつある」と鳩山を恫喝したほどなのである(四月二十三日付『ワシントン・ポスト』)。そして、この脅しにすくみあがった鳩山は、――内心では憤懣を高じさせながらも――なんとか「五月決着」の対米誓約≠果たすべくあがきにあがいているのだ。 このように亀裂をあらわにしている日・米両権力者を挑発するかのように、胡錦濤の中国が、四月七日から二十二日にかけて東シナ海―西太平洋の海域において大軍事演習を強行した。この中国にたいしていよいよ危機意識を募らせているがゆえに、オバマ政権は米海兵隊を沖縄に駐留させつづけることを鳩山政権にゴリ押ししている。そして東シナ海における中国海軍の大増強を「国益」にたいする脅威と感じている鳩山政権もまた、日米新軍事同盟の現実的な強化にかんしてはオバマ政権と一致しながらも、こと普天間基地の移設先の選定にかんしてはなお迷走≠オているのである。 まさに今、米海兵隊新基地の建設を阻止し普天間基地の撤去をかちとる闘いをおしすすめている労働者・人民は正念場を迎えている。しかしながら、この決定的局面において、日本の既成反対運動は、「連合」古賀指導部や日共の不破=志位指導部の犯罪的な指導のゆえに、総体としては鳩山政権の対米交渉を尻押しするものへとおし歪められているのだ。 今こそ、われわれは、「反安保」を放棄した一切の既成反対運動をのりこえ、「米海兵隊新基地建設阻止! 普天間基地即時撤去!」を焦眉の課題とする反戦・反基地闘争を、日米新軍事同盟の対中・対露攻守同盟としての強化反対の反安保闘争として爆発させるのでなければならない。そして安保破棄をめざして前進しようではないか。 すべての労働者・学生は、5・15―16沖縄平和行進、普天間基地包囲行動の戦闘的高揚をかちとるために総決起せよ! (以下見出し) 中国海軍の大増強に危機感を高じさせる米・日両権力者 「核軍縮・核管理」をめぐる米―露・中の瞞着と角逐 巻き返し=中国封じこめに血道をあげるオバマ政権 日共系の「基地の縮小・撤去」請願運動をのりこえ闘おう |
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ロシア勢力圏にとりこまれるウクライナ ヤヌコビッチ親露$ュ権の樹立 四月二十一日、ウクライナを訪問したロシア大統領メドベージェフは、ウクライナの新大統領ヤヌコビッチと会談し、同国に供給しているロシア産天然ガス価格の約三〇%値下げとロシア黒海艦隊のウクライナ駐留延長とを合意した。国家的デフォルト(債務不履行)の危機に喘ぐウクライナの「救済」のためという名のもとに、ロシア権力者は親露≠フ旗幟を鮮明にしているヤヌコビッチ政権を全面的に支えるためにこそ天然ガス価格大幅値下げという破格の優遇措置を与え、これと引き換えに黒海艦隊の二〇四二年までのウクライナ駐留延長という実利≠手にしたのだ(一九九七年に取り交わされたロシア・ウクライナ両政府間の契約では、駐留は二〇一七年に期限切れとなる)。 プーチン=メドベージェフ政権とヤヌコビッチ新政権とのこの新たな合意は、今年一月から二月にかけて生起したウクライナ政変≠フ持つ意味を鮮明に浮き彫りにしたものにほかならない。ウクライナ大統領選において、親米・反露≠フ政治姿勢をとりつづけてきたユーシェンコから親露≠フヤヌコビッチが政権の座を奪取し、もってアメリカ帝国主義におし立てられたユーシェンコの「オレンジ革命」を最後的に葬り去っただけではない。アメリカ帝国主義に対抗しつつロシア勢力圏の再興=CIS(独立国家共同体)の再統合に血道をあげているプーチン=メドベージェフのロシアに呼応して、ヤヌコビッチ新政権下のウクライナはいまやロシアとの国家連合′`成に向けて舵を取りつつある。これこそ、ウクライナ政変≠フ持つ意味なのである。 そもそも、このウクライナ政変はロシア権力者の強力かつ狡猾(こうかつ)な策謀にもとづいて惹き起こされた。それのみならず、このロシア権力者の策謀に、<EU連合>の枢軸国たるフランス・ドイツ両国の権力者が――かつて「オレンジ革命」を支持した姿勢を転換して――全面的に協力・加担したのだ。まさにこのロシアと<独=仏枢軸のEU連合>との結託こそは、いま二十一世紀の覇権大国≠フ地位を掌中にしつつある胡錦濤の中国の台頭を最大のインパクトとして惹き起こされている<三極>間角逐・抗争の新たな転回、そのひとつの様相を如実に示す事態にほかならない。 (以下、見出し) T 「東西の懸け橋」の名による親露″痩ニへの転回 U 「オレンジ革命」埋葬のためのロシアとEUの結託 V 国際金融危機・世界同時不況下での破産国家への転落 W ヤヌコビッチ政権の危機突破策と階級闘争の危機 |
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4・18敦賀 もんじゅ運転再開阻止の炎 | |
現地抗議集会で闘う学生が奮闘 「もんじゅ」正面ゲートに怒りの拳をたたきつける |
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