第2098号(2009年12月14日)の内容
<1面>
内憂外患の危機に揺らぐ鳩山政権
ネオ・ファシズムの本性をむきだす鳩山政府の攻撃を打ち砕け!
大不況下の新たな<戦争と貧困>の強制を許すな!
<4面>
国家・社会の「安心・安定」に寄与する労働運動の宣言
民主党政権翼賛のための「連合」指導部の虚構
<5面>
自治体版産業報国運動に突進する自治労本部
<6面>
実は「和解金の上乗せ」を要求
―日共式「不当解雇反対のたたかい」
労働者2000名が集会・デモ
11・10「連合石川」秋季年末闘争決起集会
Topics 「政労協議」を基本方針にすえた日教組
<8面>
「教育格差是正・現場主権」を掲げた「人材立国」戦略<下>
民主党式教育政策の欺瞞性
<2面>
学園祭を盛大に実現
国学院大若木祭/鹿大祭
<3面>
「日米合同演習反対」の声轟く 11・16 小松
賃下げ容認のダラ幹に怒り
11・18福岡 地公労総決起集会
10・29大阪平和人権センター講演会
◆全九州労学統一行動に励まされて
週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉
<7面>
中野一派式「総路線」箔づけのための小細工
「解放」 最新号
内憂外患の危機に揺らぐ鳩山政権 ネオ・ファシズムの本性をむきだす鳩山政府の攻撃を打ち砕け! 大不況下の新たな<戦争と貧困>の強制を許すな! のっぴきならぬ内憂外患に直撃されて、鳩山政権はいま、窮地をきりぬけようとあがきにあがいている。政権公約実現の要をなす二〇一〇年度予算の編成のための「事業仕分け」において財源捻出ができない困難につき当たっていたさなかに、ドバイ・ショックを引き金にした急激な円高に直撃され、日本経済はデフレ・スパイラルに突入してしまった。このゆえに鳩山政権は、デフレ対策として日銀に「量的緩和」策(金融諸機関への一〇兆円の資金供給)をとらせ〇九年度第二次補正予算を大幅に積み増し、拡大が必至の財政赤字についてはこれを赤字国債と種々の増税で補う、という一連の対策を次々に決定し実行しはじめている。 しかもこの政権は、アメリカ政府が再三にわたって強硬に迫っていた普天間基地の辺野古移設にかんして結論をズルズルと引きのばしてきたことのゆえに、アメリカ政府から「年内回答」の最後通牒をつきつけられている。 このような恫喝を受けながらも鳩山政権は、予算の財源捻出のために「事業仕分け」を演出したさいに、「米軍思いやり予算」の見直しをも組み入れた。これは、辺野古新基地建設を受け入れなければ在沖米海兵隊のグアム移転そのものも白紙撤回する、と迫っているオバマ政権にたいする返答≠ナあり、日米地位協定の見直しを提起することもありうるという意志の表明いがいの何ものでもない。 このように対米自立≠フ旗幟を鮮明にしている鳩山政権にたいして、オバマ政権は苛だちをますます高じさせている。アフガニスタン占領支配の大破綻のゆえに米軍を急きょ増派せざるをえない窮地に追いこまれているにもかかわらず、「唯一の隷従国」たるべき日本の政府がアメリカ政府の要求にことごとく抵抗していることに、オバマ政権は焦りに焦り、日本をこれまでどおりの隷従国≠ニしてつなぎとめようとして血眼になっている。 いまや、日米同盟の亀裂がますます拡大している。対米協力をヒステリックに迫るアメリカ帝国主義権力者の強圧を受け、他方では底なしの大不況に直撃され、この二重苦から脱出しようにも二進も三進もゆかぬ姿を鳩山政権はさらけだしている。 大不況下での生き残りをかけて首切り・賃下げに狂奔する独占資本家どもの攻撃が苛烈をきわめ、労働者・人民は極限的な生活苦にあえいでいる。にもかかわらず、あらゆる既成反対運動指導部が鳩山政権をこぞって支えていることのゆえに、労働者の怒りは闘いへと組織化されることなく、階級闘争は痛苦にも沈滞を続けている。この日本階級闘争の危機を根底から突破するために、いまこそわれわれは奮起しようではないか。 以下、見出し オバマ政権の絶望的な賭け=アフガニスタン増派 激化する三極間の環境=経済戦争 内憂外患に苛まれる鳩山政権 予算編成の困難の増税によるのりきり 労働者・人民の極限的貧窮化 日本階級闘争の危機を突破せよ |
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国家・社会の「安心・安定」に寄与する労働運動の宣言 民主党政権翼賛のための「連合」指導部の虚構 (一部抜粋) これまで「連合」指導部は、自民党政権にたいしてみずからの「政策制度要求」を代案として掲げながら・その採用を迫るために圧力をかける運動として対政府闘争=i実は「労使政協議」の要求)を位置づけてきた。こうした対政府闘争≠キらも、いまやみずからが支持する政権が成立したことをもって、この政権の諸政策に「反対」するような運動を展開することはおこなわないという意志を「連合」指導部は露骨に表明している。このゆえに、いまや「連合」労働運動は鳩山政権翼賛運動=真正の「救国」産報運動として染めあげられようとしているのだ。 「連合」の古賀新執行部は、民主党主力政権が成立したことを区切りにして、この政権を全面的に支えることを宣言し、もってこれと一体化することによって「連合」労働運動の「救国」産報運動としての変質を新たな次元のものに押しあげた≠フである。民主党主力政権そのものを支え、この政府の政策立案過程に「参加」し、決定された政策を実現することに「責任」をもって協力することをみずからの使命とする労働運動へと「連合」労働運動を流しこもうとしているのだ。このことは、いまや「連合」が、笑顔のネオ・ファシズム≠本質とする民主党政権を支え、その支配体制のもとに深々と組みこまれることによって、戦前の産業報国会と同質のものへと転化したことを意味するものにほかならない。 (以下、見出し) T「政労協議」の制度化――国家の統治システムへの編みこまれ U「分厚い中間層によって支えられる持続可能な社会」の妄夢 V「社会の安心・安定のためのインフラとしての労働組合」論 |
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中野一派式「総路線」箔づけのための小細工 ブクロ派残党・中野一派は、「階級的労働運動路線」と称するみずからのサンジカリズム丸だしの「総路線」に箔をつけるために、「綱領草案」なるものを案出し公表した。金メッキならぬ錫メッキ程度のみすぼらしいこの「綱領草案」を彼らが案出したのは、直接的には、「階級的労働運動」の「白熱的実践」の名による残存活動家どもへの職場での一人ストライキ≠ヨの決起=裸踊り≠フ強制の惨めな破産を糊塗するためであり、「階級的労働運動路線」になおも「革命」への道を切り開く現実性≠ェあるかのように粉飾するためにである。だが、それだけではない。「綱領をもつ党」への脱皮=「党としての途上性」に「終止符をうつ」という言辞を吐いていることに明白なように、なによりも国家権力の走狗たるブクロ=中核派とは自分らは絶縁した存在であるかのようにおしだすために、まさにブクロ派解党≠こと改めて宣言するために、ほかならないのだ。 だが、わが同盟は、こんな中野一派の小細工など絶対に許しはしない。本紙前々号(第二〇九六号、氏家論文)、前号(第二〇九七号、朝日奈論文)において、われわれはすでに中野式「綱領草案」の核心にたいする壊滅的批判を加えた。ここでは、さらに追撃を加えてやろう。 この「綱領草案」において中野一派は、「日帝のアジア侵略を内乱へ転化せよ」というポンタ=シミタケ式の「戦略的総路線」を放逐し、代わりに、このかん「階級的労働運動路線」なるもののシンボル的スローガンとしてきた「世界大恐慌突入を世界革命に転化せよ」を「戦略的路線を示すスローガン」として改めて明示している(お飾り「書記長」ダメダの「25全総報告」)。現在は「大恐慌が大失業・戦争を生む時代」なのであって、「その最大の焦点は、労働組合と労働運動をめぐる……激突にある」(「草案」)。日本においては「4大産別決戦」こそが「革命路線」なのだ。――このように中野一派はおしだしている。 こうした「総路線」とこれの現実性≠粉飾するための「時代認識」のインチキ性について、本稿では徹底的に暴きだすことにする。もって中野一派に、地獄への引導を渡してやろうではないか。 (以下見出し) A ブルジョアジー独裁権力打倒なき「資本主義打倒」の戦略♂サ B 「恐慌の革命への転化」という妄夢 C 中国=「残存スターリン主義」規定のツギハギだらけの弥縫 |
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