第2094号(2009年11月16日)の内容

<1面>
日米新軍事同盟の強化反対!
日帝のアジア諸国への新植民地主義的侵略の強化反対!

 鳩山政権の新たな<戦争と貧困>の強制を許すな!

<4〜5面>
<笑顔のネオ・ファシズム>に抗する労働者階級の戦列を
中央労働者組織委員会
<2面>

1・5 プルサーマル運転阻止に決起
 全学連が玄海原発―経産省前で奮闘
<3面>
各地で労学統一行動が高揚
 10・25 沖縄 辺野古新基地建設阻止の拳
 10・18 東海 名古屋市街に反安保の火柱
PAC3搬入車列に阻止線 10・28 芦屋
 労学が基地前で深夜の激闘
<6面>
北海道人事委の賃下げ勧告反対!
 11・18ストを断固打ち抜こう
「派遣切りを許すな!」
 労働者2500が怒りの決起 10・29 日比谷
Topics 「連合」執行部が「ベア要求せず」と宣言
<7面>
笑顔のネオ・ファシズムへの翼賛 下
<8面>
万華鏡2009――情勢の断層を読む
◆次郎物語
◆ミニはミニでも…
◆よいしょ提言
◆電網ガラス張り

週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉
  「解放」 最新号





































  


日米新軍事同盟の強化反対!

日帝のアジア諸国への新植民地主義的侵略の強化反対!


 鳩山政権の新たな<戦争と貧困>の強制を許すな!

「辺野古新基地建設阻止!」 
怒りの声轟く―11・8沖縄県民大会
(宜野湾市海浜公園)
 十一月五日にアメリカ・テキサス州のフォートフッド陸軍基地で発生したイスラム教徒の米軍少佐(精神科医)による銃乱射事件(十三名死亡)に直撃されたアメリカ大統領オバマは、「追悼式典」出席を理由にして十一月十二日に予定していた訪日を一日遅らせた。日本での滞在時間はわずか二十四時間未満というタッチ・アンド・ゴー≠フ日程を組み、十一月十三日にとにもかくにも日米首脳会談をおこなおうとしている。そこにおいて米大統領オバマと日本の首相・鳩山は、普天間基地の移設=辺野古新基地建設問題を焦点として浮き彫りとなった米・日両政府間の軋み・亀裂をおし隠し、来年の日米安保条約改定五十周年に向けて「日米同盟を深化」していくことをともに謳いあげようとしている。鳩山は、日本全土へのMD(ミサイル防衛)システム配備の拡大・強化への全面的協力はもちろんのこと、インド洋上での自衛隊の米軍にたいする「給油活動」に代わるアフガニスタン貢献策をもオバマに誓約しようとしている。
 彼ら米・日両権力者は、十一月十四、十五日にシンガポールで開催されるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に向けての意志一致をもはかろうとしている。中国・胡錦濤政権がアメリカおよびオーストラリア・ニュージーランドのアングロサクソン同盟諸国を排除し・日本を干しあげて東・東南アジア地域経済圏を<人民元経済圏>として形成する策動に奔走していることにたいして、オバマ政権は焦燥感をつのらせている。このゆえに胡錦濤政権が「ASEANプラス3(日・中・韓)」の政治的枠組みを提唱していることに対抗して、なんとか巻き返しをはかるためにオバマ政権は、来たるAPEC首脳会議においてAPEC参加二十一ヵ国・地域によるアジア太平洋自由貿易圏(FTAAP)構想の実現に向けた各国の連携強化を謳いあげることをなんとかおしこもうとしている。こうした計略にもとづいて、「他の地域に開かれた、透明性の高い協力体としての東アジア共同体構想」を提唱している鳩山政権を抱きこむことを策しているのが、オバマ政権なのだ。
 他方、鳩山政権もまた、東・東南アジア地域経済圏の形成をめぐってすでに覇権を確立している中国にたいする巻き返しをはかっていくために、「アジア重視」の姿勢をおしだしつつ、ASEAN諸国の権力者をふたたび抱きこんでいくことに躍起になっている。
 すべての労働者・学生諸君! 今こそわれわれは、鳩山ネオ・ファシスト政権を翼賛する「連合」古賀指導部や日共の不破=志位指導部ら既成指導部の腐敗を弾劾し、日米新軍事同盟の現実的な強化に反対する反戦闘争と、「東アジア共同体」構築の名による日本帝国主義の新植民地主義的侵略の強化に反対する闘い、および鳩山政権・独占ブルジョアジーによる労働者・人民への<貧窮化>の強制に反対する政治経済闘争とを同時的一体的に推進し、その爆発をかちとるのでなければならない。

(以下、見出し)
亀裂をおし隠しての「日米同盟の深化」の唱和

アジア経済圏構築をめぐる中・米・日の角逐

反人民的本性を露わにする鳩山ネオ・ファシスト政権

反戦反安保・政治経済闘争の爆発をかちとれ

Top

   


<笑顔のネオ・ファシズム>に抗する労働者階級の戦列を

「連合」の脱構築をめざして闘おう

中央労働者組織委員会

 「友愛政治」を掲げる鳩山由紀夫を首班とする民主党主導政権が発足してから約二ヵ月が経った。この政権は、「官僚依存政治からの転換」「国民主導の政治」「過度なアメリカ依存からの脱却」などをシンボルとして、長きにわたる自民党政権のもとで招来した対外的・対内的諸困難からの脱却のために奔走している。歴代の自民党政権、とりわけ小泉以降の安倍・福田・麻生とたらい回しにされた各政権が採ってきた対米追随・大企業優遇の悪政のもとで、溜まりに溜まった労働者・勤労人民の不満と怒り。これに乗じて成立したこの政権は、いま「マニフェストは国民との契約だ」と叫びながら、マニフェストに盛りこんだ諸政策を、きわめて強権的な行政手法を駆使して貫徹することに躍起となっている。
 折しも「結成二〇周年」を記念する第十一回大会を開いた「連合」は、この民主党主導政権の誕生をみずからの「悲願の達成」と確認し、新たに発足した古賀指導部は、鳩山政権との「協力と連携の強化」を謳いあげた。まさにそうすることによって、「政権与党を支える労働運動」を全力でおしすすめることを宣言したのが、「連合」指導部なのだ。他方、日本共産党およびそれに指導された「全労連」指導部もまた、民主党主導政権発足をみずからの政策が実現できる「チャンス」と捉え、この政権にたいして「〔民主党の〕政権公約の実現」を求めるという尻押し運動にうつつをぬかしはじめた。
 こうして、「連合」と「全労連」とを問わず、いま日本労働運動は、総じて鳩山民主党政権を翼賛する労働運動≠フ様相を呈しつつある。だがそうすることによって、この政権が遂行しつつある日本型ネオ・ファシズム支配体制のソフトな形態での再編・強化に積極的に加担し、この体制にヨリ深々と絡めとられつつあるのが、これら既成の労働運動指導部なのだ。
 だがこれこそはまさしく、<日本労働運動の消滅の危機>以外のいったい何であるのか。鳩山政権の「リベラル」な外貌に惑わされて、この政権が採る新たな軍事強国化の道と労働者・人民への犠牲強要を受け入れることは、労働組合にとっては自殺行為以外の何ものでもない。労働組合指導部が、「民主党政権を支える」ことをみずからの使命とみなしつつ、日本国家の進路をめぐって政府および資本家団体との責任ある協議≠ノうつつをぬかすことは、労働運動そのものの衰滅を招き寄せるほかはない。いやそれだけでなく、労働者階級をがんじがらめにしている現存ブルジョア国家の支配秩序そのものの本質的強化をもたらさずにはおかないのである。
 民主党政権成立への「万歳」合唱の喧噪に隠れて、このような日本労働運動のかつてない危機がドラスティックに進行している。この危機的事態を根底から突破しうるか否か?――このことは、ひとえにわが革共同とすべての革命的・戦闘的仲間たちの奮闘にかかっているのである。すべてのたたかう仲間は、いまこそ日本労働運動の戦闘的転換=再構築のために全力でたたかおう!

以下、見出し
1「友愛」をシンボルとする笑顔のネオ・ファシズム

2日本労働運動の消滅の危機
Top
 

   

笑顔のネオ・ファシズムへの翼賛


民主党へのアワビ的協賛に狂う代々木共産党

目次
T 「建設的野党」の名による民主党政権へのアワビ的呼応

U 権力者どもの「対話」と鳩山式「友愛」への限りなき幻想

 A 恣意的な志位流「世界の前向きの変化」説

 B 「核兵器廃絶」運動のオバマ礼賛運動への歪曲

 C 民主党に向かっての「安保廃棄」の完全廃棄の誓約

(第二〇九三号)

 D 日本経済の危機突破策への奉仕

V ネオ・ファシズム政党の第五列への転落

(本号)
Top

    

 
       
11・5 プルサーマル運転阻止に決起 

全学連が玄海原発―経産省前で奮闘
 十一月五日、九州電力は、玄海原発3号機(佐賀県玄海町)において国内初のプルサーマル運転をついに開始した。鳩山=小沢の民主党政権の号令のもとに多くの労働者・学生の反対の声を踏みにじって強行されたこの暴挙を許さず、全学連のたたかう学生たちは、玄海原発ゲート前と経済産業省正門前において闘いに決起した。
玄海原発に向けて「起動弾劾」の声を叩きつける九共闘
(11月5日、玄海町)

「核燃料サイクル推進を許さないぞ!」
(11月5日、経産省前)
Top

  
各地で労学統一行動が高揚 

10・25 沖縄 辺野古新基地建設阻止の拳
 十月二十五日、沖縄のたたかう労働者・学生は、吹き荒れる台風の暴風雨をついて、那覇市内で断固たる労学総決起集会をかちとった。「辺野古新基地建設阻止! 核基地撤去! MDシステム撤去!」をかかげ、反戦・反基地・反安保闘争に決起したのだ。
反戦・反基地・反安保闘争の前進へ決意を固める労学
(10月25日、那覇市)

10・18 東海 名古屋市街に反安保の火柱
 十月十八日、東海地方のたたかう労働者・学生は、米―中・露の新たな核軍事力増強競争を根底から突き破り、鳩山政権による新たな<戦争と貧困>の強制をうち砕くべく、断固として労学統一行動に決起した。
「米―中・露の新たな核軍事力増強反対!」の旗高く進撃
(10月18日、名古屋市広小路通)
Top

  
PAC3搬入車列に阻止線 10・28 芦屋

労学が基地前で深夜の激闘

 十月二十八日、全学連九州地方共闘会議のたたかう学生たちは、反戦青年委員会の労働者とともに、鳩山政権・防衛省による芦屋航空自衛隊基地(福岡県芦屋町)へのPAC3搬入を断固阻止するために夜を徹しての現地闘争に起ちあがった。
 「来たぞ!」わが部隊は、間髪を入れず正門ゲート前に登場した。「反戦」の赤鉢巻とゼッケンを身につけた労学は、「PAC3配備阻止! MDシステム撤去!」と書いた横断幕を広げると同時に真紅の九共闘旗と革マル旗を高々とかかげた。暗闇のなかから重装備の自衛隊の車列が、あたり一面をこうこうと照らして正門通りから基地正門に迫ってきた。労学の部隊は、これを迎え撃ち自衛隊の搬入部隊と対峙した。「PAC3の搬入を阻止するぞ!」「MDシステムの構築を許さないぞ!」「日米新軍事同盟の強化反対!」「安保粉砕!」こぶしを握りしめ凛々と鳴り響く声で幾重にもシュプレヒコールを叩きつけたのだ。
 深夜、自衛隊の車列前に立ちふさがった全学連と反戦のたたかう部隊のこの勇姿と、気魄にみちた怒りのシュプレヒコールを浴びせかけられ、あわてふためいた自衛隊のPAC3搬入部隊の車列は、正門ゲート真ん前で立ち往生する。
PAC3搬入車列に真っ向から立ちむかう労学
(10月28日、芦屋基地ゲート前)
Top