　　　　第2084号（2009年9月7日）の内容

＜1面＞
日本階級闘争の新たな危機を突き破れ
〝笑顔のネオ・ファシズム〟に抗する闘いを
「民主党政権」を支える既成反対運動の腐敗を暴き反戦反安保・政治経済闘争を断固推進せよ！
＜4～5面＞
ネポチズム専制体制存亡の危機の突破に狂奔する金正日政権
09人勧―大幅賃下げ勧告を許すな！
＜2面＞
「道州制」導入に狂奔する橋下
〈学園だより〉国学院大学生総会（７・１１）
＜6面＞
政府発表「ＧＤＰ３・７％増」のまやかし
〝与党としての労働運動〟を呼号する電機連合委員長・中村
「派遣法改正」反対署名を労働者に強要
Topics　７月の失業率が史上最悪５・７％に
＜7面＞
沖縄県立病院の独法化を阻止せよ
＜8面＞
第４７回国際反戦集会　海外からのメッセージ④
　ロシア共産主義者党／ア・ワールド・トゥ・ウィン／社会主義労働者運動―新左翼／パレスチナ解放人民戦線
◆ボリビアの鉱山にわが「反戦アピール」
米・コロンビア軍事協定締結
＜3面＞
万華鏡2009――情勢の断層を読む
◆弔　　問
◆核廃絶の機運？
◆雨上がりの夜空に…
◆「植物工場」
◆タスポ依存
週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉

　　「解放」最新号

　

日本階級闘争の新たな危機を突き破れ

〝笑顔のネオ・ファシズム〟に抗する闘いを

「民主党政権」を支える既成反対運動の腐敗を暴き

反戦反安保・政治経済闘争を断固推進せよ！

　わが日本の政治・階級情勢に大激震が惹き起こされた。八月三十日に実施された第四十五回衆議院選挙において、鳩山＝小沢の民主党が三〇八もの議席を獲得し、その対極で自民党は結党いらい初めて衆議院第一党の座から陥落した。それも、わずか一一九議席しかとることができない大惨敗（一八一議席減！）を喫したのだ。まさしく自民党を中核とした政治支配体制の歴史的終焉がもたらされ、日本帝国主義国家の政治支配体制上の様態転換が画されたのである。
　この事態を、民主党代表の鳩山由紀夫や選挙戦をとりしきった小沢一郎は「国民の力」による「地殻変動」だの「革命」だのと称している。だが、今回の総選挙において画された自民党の大惨敗と民主党の大勝という事態は、痛苦なことに、「民主党主力政権」への幻想を煽りたてた「連合」労働貴族どもや代々木共産党・不破＝志位指導部のこの腐敗のゆえに、麻生自民党政権を打倒すべき労働者・人民の闘いの爆発が封じこめられ、労働者・人民の自民党政治への怒りがさしあたり民主党への〝期待〟へと流しこまれ収斂されてしまったことの結果なのである。
　小泉政権いこうの歴代自民党政権がとってきたヤンキー帝国主義製の新自由主義にもとづく「構造改革」諸政策のもとで、賃下げ・失業や医療・介護費用の負担増大などにさらされ痛めつけられてきた労働者・人民の積年の怒りが、自民党（および公明党）にたいして集中的に叩きつけられた。だが、この怒りの噴出は、――わが革命的左翼を先頭とした＜〝臨死〟の麻生政権を労学の実力で打倒せよ！＞のスローガンを高々と掲げた反戦・政治経済闘争の大衆的かつ戦闘的な推進にもかかわらず――既成反対運動指導部の腐敗のゆえに、当面は民主党が前面におしだした「政権交代」への期待として収斂されてしまったのだといわなければならない。
　民主党がマニフェストに並べたてた「子ども手当」だの「高校の実質無償化」だのという〝目玉商品〟は、じつは近い将来の大増税を前提としている偽善の「生活支援」策でしかない。それにもかかわらず、成立が確定した民主党政権への期待と幻想が労働者・人民のあいだに蔓延させられている。これを下から煽りたてているのが、既成反対運動指導部・とりわけ民主党政権にすがりついて「労使政協議」の定着化をたくらむ「連合」労働貴族どもなのだ。また、民主党の支援を受けて改選前議席の七議席を辛うじて確保した社民党の福島執行部は、安保・外交政策上の相違を棚にあげて民主党主導の連立政権に尻尾を振ってくわえてもらおうとしている。辛うじて九議席を維持した日共の不破＝志位指導部もまた、「建設的野党」を自称しつつ新政権に協力する意向をおしだしている始末なのである。これらこそ、まさに日本階級闘争の新たな危機を示すものにほかならない。
　わが同盟は、この画歴史的局面においてすべての労働者・人民に訴える！　自民党から政権を奪取した鳩山＝小沢の民主党が「国民の生活が第一」などという甘言・〝笑顔〟をおしだしながら断行しようとしている「脱官僚依存の政治」なるものは、歴代自民党政権のもとでほころびが生じた日本型ネオ・ファシズム支配体制を新たな装いをとって打ち固めなおし強化することをこそ、その本質としているのである。それにもかかわらず、この「民主党政権」にいっさいの既成反対運動指導部どもがからめとられ、この政権を下支えするものに反対運動とりわけ労働運動をネジ曲げようとしているのだ。この日本階級闘争の新たな・かつ重大な危機を突き破るために、革命的・戦闘的な労働者・学生たちは渾身の力をふりしぼって奮闘するのでなければならない。
　わが同盟は、反スターリン主義革命的左翼の矜恃にかけて、日本の労働者・人民の最先頭に立ってたたかいぬく決意である。

以下、見出し
自民党の歴史的大惨敗＝自民党政治の終焉

偽善のベールをまとう民主党のネオ・ファシズム的本質

新たなファシズムに抗する戦列を創造し強化せよ

ネポチズム専制体制存亡の危機の突破に狂奔する金正日政権

　金正日の北朝鮮は、アメリカ・オバマ政権との秘密交渉をつうじて仕組んだクリントン訪朝を機に核問題にかんする「直接交渉」をオバマ政権に公然とよびかけるとともに、さらに李明博の韓国にたいしては、元韓国大統領・金大中の死去を物怪（もっけ）の幸いにして「南北関係の改善」をよびかけるメッセージをおくった。弾道ミサイル発射実験（四月）、二回目の核実験（五月）と相次ぐ戦争瀬戸際政策の強行によって「核保有」国になったことを誇示し宣言した金正日政権は、いまや「対話局面への転換」を唱えながら、「核保有国」としての認知を迫ることをテコとして対米・対韓の外交攻勢にうってでている。中国の胡錦濤政権を後ろだてにし、またアメリカ・韓国両政府と日本政府との分断を図る策をとりながら。
　金正日総書記その人が脳卒中にたおれ余命いくばくもないことがあらわになったことのゆえに、いまや金一族のネポチズム支配が根幹から揺らいでいる。この危機を突破し己れの後継者に選んだ三男・金正雲への権力の座の〝世襲〟を大禍なくなしとげるために、金一族の閨閥（けいばつ）内の・また朝鮮労働党や人民軍の幹部内に胚胎する権力抗争の芽を摘みとることを狙って、金正日は、「先軍政治」の名のもとに軍をみずからの権力基盤として固め直すことにのりだしているのだ。金一族のネポチズム専制支配を中核とする強権的＝軍事的支配体制をいっそう強化することを基礎にして、外にむかっては、金正日（とその後継者）のネポチズム支配にたいするアメリカ帝国主義の干渉を阻止し「体制保証」の確約をオバマ政権からとりつけることを狙って、対米挑戦の軍事的強硬策にうってでるとともにいまや一挙に外交攻勢を強めているのだ。これは、ネポチズム専制支配存亡の危機の突破をかけた金正日の文字どおりの最後の賭けにほかならない。

（以下、見出し）
Ⅰ　「対話局面への転換」の名の外交攻勢

Ⅱ　〝後継体制〟固めをめぐる水面下での権力抗争

Ⅲ　経済的破局下での「強盛大国」建設の夢想

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〈学園だより〉国学院大学生総会（７・１１）
国学院大学の学生は七月十一日、渋谷キャンパスの百周年記念講堂にて、定例学生総会を実現した。自治会執行委員会とその呼びかけのもとに結成された「パワフルな自治会をつくる会」に集うたたかう学生たちは、集まった代議員の先頭にたって討論を牽引し、学生総会を大成功させるべく奮闘したのである。
	７月１１日、国学院大渋谷キャンパス
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