第2082号(2009年8月24日)の内容

<1面>
新たなファシズムに抗する闘いを!
 「民主党政権」への幻想を煽る既成指導部を弾劾し、日本労働運動破滅の危機を突き破れ

<4面>
<カジノ資本主義>大破綻の打開不能にあえぐアメリカ帝国主義

<2面>
全学連第79回全国大会を実現 7・26〜28
 「民主党政権」への幻想を打ち砕き反戦・政治経済闘争の爆発を!
<3面>
各地で国際反戦集会が高揚 8・2 沖縄/九州/北陸
<5面>
演劇「カール・マルクス―資本論、第1巻」を観て
川柳がんがん太鼓
 喰らえ! プロレタリアの<血と火の文字>を
<6面>
全教教研集会を創造的に実現しよう
 新指導要領実施を補完する本部を弾劾せよ
今日版修身科! 「礼節・ことば科」の新設
Topics 賃金は上げず、保険料率は引き上げ、給付は削減
<7面>
大日本印刷を仕掛人とする出版産業大再編の開始
週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉
<8面>
第47回国際反戦集会 海外からのメッセージA
 アフガニスタン社会主義協会/ギリシャ労働者革命党(EEK)/「ニューズ・アンド・レターズ」委員会/デビッド・マクレイノルズ/ユニオン・パシフィスト/ワーカーズ・インターナショナル・リーグ/ロシア共労党・共産主義者党 チュメニ地方委員会
  「解放」 最新号
 






























  


新たなファシズムに抗する闘いを!

 「民主党政権」への幻想を煽る既成指導部を弾劾し、日本労働運動破滅の危機を突き破れ

 衆議院選挙が公示され、投票日がさし迫っている。その日、八月三十日を待たずして、鳩山・小沢の民主党は勝利をほぼ確実にしたといえる。もともと敗北必至の状況のもとで、ただただ党の分裂を回避するためにのみ、麻生を総裁に担いだまま総選挙に臨んだ自民党は、そうすることによって己れの墓穴をますます深ぶかと掘ってしまった。
 民主党は、自党主力の政権が成立するであろうことを見越して、政権樹立後のスケジュールを「工程表」としてコマゴマと羅列した「マニフェスト」(政権公約)なるものを他党に先駆けて発表し、大量配布・政策宣伝に奔走している。にわかづくりで矛盾だらけのマニフェストが自民党によって揚げ足をとられ二転三転の修正≠くりかえしながらも、己れの失政、いや悪政を棚にあげたこの自民党の「民主党非難」の低劣さのゆえに、かえって民主党は衆目を集め、勝利を確実にしている。
 民主党勝利のこの気運の根底にあるものは、もちろん、劇変する世界情勢と経済大動乱への対応不能をいかんともすることができなくなった自民党そのものの限界露呈であり、とりわけ小泉政権以後の歴代政権によって貧窮のどん底につき落とされてきた労働者・人民の溜(た)まりに溜まり欝屈(うっくつ)した怒りにほかならない。だが、麻生自民党政権を労働者・人民の闘いによって打倒することを呼びかけもしない「連合」指導部や日本共産党・不破=志位指導部の腐敗のゆえに、自民党政治≠ノたいする労働者・人民の大いなる幻滅と怒りは民主党主力政権への「政権交代」願望へと疎外され、収斂されようとしているのである。
 民主党主力政権の成立によって労働者・人民の貧窮は解決するのか? 断じて否である。たとえ民主党が「国民の生活が第一。」を標榜して「子育て支援」などに大量の国家予算を注ぎこむことを公約していようとも、小泉いらいの歴代自民党政権の新自由主義にもとづく「構造改革」諸政策を根本的には否定せず、また大企業優遇の減税措置を見直そうともしないかぎり、オタメゴカシのものでしかない。そのような財政支出増大による国家財政赤字のツケをいずれは消費税税率引き上げで穴埋めせざるをえないことは、火を見るよりも明らかである。
 それだけではない。民主党主力政権の成立を「労使政協議」をシステムとして定着化するチャンスと見なしている「連合」高木指導部は、「官僚支配の打破」を名目として統治機構の強権的強化を企む民主党と相呼応しながら、「与党としての労働運動」の名のもとに「連合」組織そのものを政府の公認≠受けた今日版産業報国会として確立するために奔走するにちがいない。それこそは、鳩山・小沢の民主党が企む現存ブルジョア国家の統治システムの柔構造≠ヨの再編、そのシステムの一環に「連合」(その傘下の各労働組合)そのものを編みこむものであり、まさに日本型ネオ・ファシズム支配体制の新たなかたちでの強化を意味する以外のなにものでもないのである。
 自民党政治の歴史的終焉=民主党主力政権への政権交代の荒波は、まさに日本階級闘争の新たな重大な危機をも同時に浮き彫りにしている。この危機を突破する階級的力を創造するために、わが反スターリン主義革命的左翼は、プロレタリア階級の真の・かつ唯一の前衛党としての責務にかけて奮闘するのでなければならない。

以下、見出し
民主党主力政権=笑顔のネオ・ファシズム

世界的大劇変に翻弄される日本帝国主義の死の苦悶

「政使労協議」のシステム化による「連合」の変質の促進

日本階級闘争の新たな危機を根底から突破する闘いを!
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<カジノ資本主義>大破綻の打開不能にあえぐアメリカ帝国主義

 八月十四日、アメリカ政府・FRB=アメリカ連邦準備制度理事会(中央銀行)は、今〇九年七月の鉱工業生産指数が〇八年十月以来九ヵ月ぶりに前月比プラスに転じた、と発表した。〇八年十月の前月比プラスは実は同年八月・九月のハリケーン大災害の反動≠ノよる一過性のものであり、前月比プラスへの反転は実際には景気後退=大不況への突入が歴然となった〇七年十二月以来のことである。
 この十四日の直前の十二日にもFRBは、景況判断を上方修正≠オ、「ひとまず」ではあるが景気が「底入れ」したとの判断を示した。この判断にもとづいて、準備制度理事会は同日の連邦公開市場委員会(FOMC)において、総額三〇〇〇億ドルにのぼるアメリカ長期国債の買い支えという方策(〇九年三月から実施)にかんして、今後は買い切りペースを緩(ゆる)やかにするとともに今年九月までとしていた期限を十月まで延長することを決定したのだ。
 だが、アメリカの景況は本当に「底入れ」に転じたのか? たしかに、政府省庁・連銀発表の景況関連指数のかぎりでは、景気の下げどまりの様相がうかがえる。〇九年四〜六月期のGDP(実質国内生産)は前期比年率でマイナス一%となり、マイナス幅は縮小した。七〜九月期のGDPは5四半期ぶりに前期比プラスに転じるという予測が示されてもいる。
 しかしながら、アメリカの景況は、とうてい回復≠ネどと言える現状ではありえない。GM、クライスラーをはじめとした大手製造業諸独占体の経営破綻があいついで生じ、大手金融諸機関もいまなお不良債権の増大に見舞われ地方銀行などの経営破綻・倒産があいついでいる。大量解雇の嵐がつづき失業率は一〇%に達しかねない状況であり、これにあわせて諸独占体が賃金カットを仮借なく強行していることのゆえに、アメリカの労働者・勤労人民はいよいよ貧窮化を強いられているのだ。だからして、アメリカGDPの七割を占める消費は低迷し、むしろ今後もいっそう落ちこんでいく趨勢(すうせい)なのである。こうした状況のどこに景況回復≠フ芽があろうか。
 いまなお、アメリカ帝国主義経済を襲っている空前の金融大破綻・大不況の重圧は、オバマ政権の泥縄的かつ矢継ぎ早の対策をもってしても、なんら抜本的に打開されてはいないのである。いや、<カジノ資本主義化>したアメリカ帝国主義経済の大破綻、その災禍(さいか)は根本的に治癒不能≠ネのである。
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演劇「カール・マルクス―資本論、第一巻」を観て

 「カール・マルクス――資本論、第一巻」という題名の演劇が、七月十日の深夜にNHK教育テレビで劇場録画中継として放映された。演出者であるヘルガルト・ハウグとダニエル・ベツェルらが主宰する演劇集団リミニ・プロトコル(「音感的議事録」)の日本公演(〇九年三月一日、にしすがも創造舎にて)の録画である。

(以下見出し)
語り手の人生と交り合う『資本論』の章・句

同志黒田の営為をうけ継ぎマルクス思想を甦らせよ
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全学連第79回全国大会を実現 7・26〜28

 「民主党政権」への幻想を打ち砕き、今こそ反戦・政治経済闘争の爆発をかちとる!――この決意に燃えて、わが同盟に領導された全学連のたたかう学生は、七月二十六日から二十八日にかけて首都・東京において第七十九回定期全国大会を実現した。
革命的学生運動のさらなる前進へ拠点築く
(7月28日、東京)

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各地で国際反戦集会が高揚 8・2 沖縄/九州/北陸

 灼熱の太陽のもと、わが沖縄のたたかう労働者・学生は、八月二日に第四十七回国際反戦沖縄集会を宜野湾市社会福祉センターで開催した。
「日本階級闘争の危機を突破するぞ」
(8月2日、宜野湾市)


 八月二日、わが同盟と九州のたたかう労働者・学生は、福岡市天神のチクモクビル六階ホールにおいて第四十七回国際反戦九州集会を実現した。
「10月福岡へのPAC3配備を阻止せよ!」反戦闘争の決意かためる
(8月2日、福岡市)


 八月二日、わが同盟北陸地方委員会と石川反戦労働者会議、全学連北信越地方共闘会議は、第四十七回国際反戦北陸集会を開催した。
革命的反戦闘争の伝統うけつぎ闘う決意を新たにする北陸の労・学
(8月2日)

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