第2080号(2009年8月3日)の内容

<1面>
8・2国際反戦集会に結集せよ
「民主党政権」への幻想を打ち砕き今こそ革命的反戦闘争の大爆発をかちとれ!

<4〜5面>
「核軍縮」を煙幕とした米・露の新たな核軍事力増強競争
〈米―中・露新対決〉下で激成される新たな戦乱の危機

◆民主党 鳩と狸の皮算用
<2面>
6・11 愛知大 学生大会
800名で移転反対を決議

<3面>
全学連 浜大樹現地闘争に決起 7・9
首都圏の学生が怒りのデモ 7・18 渋谷
金沢大生「麻生政権打倒」を掲げ起つ 7・12
<6面>
東海 自動車関連諸企業で吹き荒れる首切りの嵐
組合員に日共の集票活動を強要する医労連本部
Topics 「与党としての労働運動の構築」を叫ぶJP労組労働貴族
<7面>
職場支部の危機突破に血眼の代々木官僚
道教委による学校管理運営体制の強化を許すな(下)
週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉
<8面>
学習ノート<協同的労働過程>について
―黒田さんから私に課せられた宿題
■『新世紀』最新号(第242号)紹介
  「解放」 最新号






























  


8・2国際反戦集会に結集せよ

「民主党政権」への幻想を打ち砕き今こそ革命的反戦闘争の大爆発をかちとれ!


迫るLCACに反撃の拳(7月9日、十勝・浜大樹)
 いま、選挙戦一色の政局のただなかで、ことのはじめから麻生おろし=℃ゥ民党分裂の回避のための破れかぶれ解散≠ノ追いこまれた自民党の劣勢が歴然となっており、鳩山の民主党の大勝が決定的なものとなりつつあるかに見える。今回の総選挙は、<戦争と貧困>を強制してきたこのかんの政府・自民党にたいする労働者・人民の怨嗟(えんさ)の深さのゆえに、戦後長きにわたってつくりだされてきた自民党を中核的な政権党とする政治支配体制そのものの歴史的終焉が画されるものとなるにちがいない。
 小泉政権以降、安倍、福田と二代続けて政権を放り出しながら国会解散・総選挙を回避してきた挙げ句の果ての、自民党政権の崩壊と自民党そのものの自壊の進行。それこそは、アメリカ帝国主義の「一超」世界支配の崩落と、米・日連合―中・露主導の経済新興諸国・開発途上諸国連合―仏=独枢軸のEU連合の<三極>への現代世界の分岐・構造変化のただなかで、歴代自民党政権が文字通り世界で唯一対米隷従≠フ道を進みつづけ、労働者・人民に<戦争と貧困>を強制してきたことの報い≠ノほかならない。
 この画歴史的な局面において、「連合」指導部は、「民主党政権」樹立の展望に浮かれたち、総選挙の集票活動に傘下の労働組合(員)を動員することに奔走している。また、代々木共産党の不破=志位指導部も、樹立されるであろう「民主党政権」への「政権参加」の思惑を抱きつつ、みずからの党の生き残りをかけて票田開拓に狂奔している。こうした既成反対運動指導部の対応のゆえに日本階級闘争は民主党政権成立を期待する「総選挙ムード」一色に染めあげられつつあるのだ。
 だが、たんに麻生政権のみならず歴代自民党政権にたいする労働者・人民の積年の怒りを、総選挙をつうじての「民主党主導政権」の成立への期待に収斂する既成反対運動指導部のこうした対応によっては、労働者・人民・学生が叩きこまれている<戦争と貧困>の窮状を突破することは決してできないのである。この窮状を真に突破する道は、労働者・人民・学生じしんの手で反戦闘争ならびに政治経済闘争の創造とその前進をかちとるただなかで自民党政府を打倒しうる力をつくりだすことによってのみ切り開くことができるのである。
 すべての労働者・人民・学生諸君! <麻生臨死$ュ権打倒>を高々と掲げ、そのために反戦・政経闘争に決起すべきことを呼びかけつつたたかってきたわが同盟は、決意も新たに訴える。「民主党主力政権」樹立のための集票運動に埋没する既成指導部を弾劾し、彼らによる闘いの議会主義的歪曲をのりこえ今こそ<米―中・露の新たな核軍事力増強競争反対>の革命的反戦闘争を断固として推進せよ! 八月二日に全国各地で開催される第四十七回国際反戦集会に総結集せよ!

以下、見出し
自民党政権の歴史的終焉と日本階級闘争の新たな危機

米・日と中・露との軍事的角逐の激化

〈米―中・露の新たな核軍事力増強競争反対〉の国際的反戦闘争を!
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「核軍縮」を煙幕とした米・露の新たな核軍事力増強競争

〈米―中・露新対決〉下で激成される新たな戦乱の危機

 アメリカ帝国主義国家によるヒロシマ・ナガサキへの二発の原爆投下(一九四五年八月六日と八月九日)によって一瞬のうちに二〇万人を超える民衆が虐殺されてから、六十四年目の八月を迎えようとしている。
 「核兵器のない世界」の金看板を掲げて「核軍縮」と「核不拡散」とを唱え始めたアメリカの大統領オバマと、ロシアの大統領メドベージェフならびに首相プーチンとのSTART1にかわる新たな戦略核兵器削減条約の締結にむけての直接的対話(七月六日の米露首脳会談)の開始によって、「核軍縮」にむけたムードが世界的に醸しだされている。
 けれども、こうした米・露の「核軍縮」交渉の進展≠ェはかられたとしても、その裏面においては、米と露(中)との新たな核軍事力増強競争が、これまでにも増して激しく展開されている。熱核戦争の恐怖から解放されることを希求している全世界の労働者・人民を公然とふみにじるかたちで。まさにこれが、全世界の労働者・人民が、いま直面している偽らざる現実ではないか。
 だからこそ、われわれは、「核なき世界」を唱えるオバマへの限りない幻想を煽りたて日共系原水禁運動の驚くべき変質をもたらそうとしている代々木共産党・不破=志位指導部を弾劾しつつ、米・露の「核軍縮」交渉の裏面でくりひろげられている米―中・露の新たな核軍事力増強競争を打ち砕く革命的反戦闘争を断固として創造するとともに、その国際的波及を絶対にかちとるのでなければならない。
 この闘いの創造のために、本稿では、オバマとメドベージェフとの「核軍縮」交渉の欺瞞性を満天下に暴露してゆくことにする。

以下、見出し
T 米・露瞞着の新たな局面

U オバマ式「包括的核戦略」貫徹の計略

V 対米対抗的な核軍事力増強に奔走するロシア・中国
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新世紀 The Communist 第242号 2009年9月

最新号紹介 

劇変する世界と戦乱の危機を鋭く分析

同志黒田寛一逝去三周年
<原点>に立ち戻り反スタ運動の一大飛躍を


 ▼わが日本反スターリン主義運動の創始者であり、指導者であった同志黒田寛一が逝去されて三年。このときにあたって、本号では、「今こそ日本反スタ運動の<原点>に立ち戻り前衛党建設の大道を切り拓け!」(同盟議長・植田琢磨、政治組織局)を巻頭に掲載した。同志黒田の高き遺志を受け継ぎ彼の営為と全思想をわがものとする苦闘を、己れにそして相互に課すことを改めて誓い決意を打ち固めるために。
 この一年間、<米―中新対決>の様相があらわになり危機を強める現代世界のただなかで、これを根底から覆すために、わが同盟は真実の革命的前衛党としての真価を発揮してたたかいぬいてきた。なによりもまずわが同盟は、日本階級闘争の閉塞状況を突き破り、対米隷従の麻生臨死$ュ権打倒の反政府闘争への決起を唯一よびかけ大衆的闘いを創造してきた。同時に、反戦反安保闘争と春闘・政治経済闘争を一体的に推進するただなかで、われわれは、<マルクス主義の現代的復権>を為すための理論的=思想的営為をおしすすめてきた。ヤンキー帝国主義型の<カジノ資本主義>の劇的破綻と<ドル体制>の本質的終焉、<三極>間の新たな次元での経済的争闘戦についての把握。「健全な資本主義」の実現を理念とするまでにいたった代々木共産党の修正資本主義にもとづく腐敗を暴きだす理論闘争。『組織現実論の開拓』第一巻・第二巻を刊行し、反スタ諸理論を追体験的に主体化する組織的努力を倦まず弛まずおしすすめることを基礎にして、これらの地平を切り拓いてきたのである。
 わが同盟議長と政治組織局は力強く訴える。同志黒田が全生涯をかけて追究してきた<実践の場所の哲学>とその具体化として意義をもつ組織現実論をみずからのものとするために刻苦勉励しよう。同志黒田の全思想を受け継ぎ現在的に発展させていくための内部思想闘争を核心にすえてわが党組織建設の前進をかちとろうではないか、と。
 ▼本号では<劇変する世界と戦乱の危機>を鋭く抉りだす諸論文を掲載した。
 「東アジアの戦争的危機を突き破る闘いを」(無署名)は、北朝鮮の核実験強行を弾劾し米・日の準臨戦態勢強化の攻撃に反対することを焦眉の任務とする反戦闘争の創造を唯一よびかけている。米・露「核軍縮」交渉の虚構を暴き、「核廃絶」の金メッキを施すオバマを賛美する日共中央を弾劾し、反戦反安保闘争の指針を提起しているのが、「米―中・露の核軍事力増強競争反対の革命的反戦闘争の炎を!」(中央学生組織委員会)である。
 ▼「<人民元経済圏>構築へ突進する胡錦濤中国」(星尾一平)は、<ドル一極支配>を最後的に打ち砕く対米挑戦にうってでた中国権力者の策略を抉りだしている。彼らは、「国際通貨システム改革」を提唱し人民元の国際基軸通貨としての地位獲得をはかるとともに、対内的には、「保八」の旗を打ち振りながら外資・外需(対米輸出)依存の政治経済構造の再編成にのりだしている。核軍事力増強と世界経済を牛耳るための覇権確立の策動を「車の両輪」とした現代中国の覇権大国への突進、これこそは戦乱勃発の火種になると、本論文は喝破している。
 「権力抗争に揺れる『ホメイニ革命』三〇周年のイラン」(石垣次郎)は、大統領選挙をめぐる政治的攻防がハメネイ=アフマディネジャドを頭目とする反米強硬派=「革命原理」派と伝統保守派≠ニの激突であり、宗教国家としての諸矛盾の露呈であることを鮮明にしている。<反米・反シオニズム>の旗を高く掲げ中洋イスラーム圏の「指導大国」をめざすイラン・イスラーム国家。「ホメイニ革命」から三十年のこのイスラーム・ラジカリズムの現代的意味を問い、その限界を突破する方向をもさししめしている。他方、ついに開始された米軍撤退をめぐる宗派間の角逐と抗争を分析しているのが「ヤンキー帝国主義の完全敗北と<反米>イラクの新たな展開」(長岡重夫)である。
 これらの諸論文を、現代世界と対決する羅針盤として大いに活用しよう。
 ▼「生死の場所の自己省察」(飛梅志朗)は、同志たちと論議し組織成員としての生と死の問題を省察しつつ、筆者が、若き黒田の死転生の格闘を追体験し、「生死の場所」の叙述の底にある主体的真実に迫った力作である。《いま・ここ》において、わが党の一員として革命的実践に力の限り邁進することが「自己存在の有限性を突き破り将に来るべきもの」を開くことができるのだ――このように確信をもって語る筆者の情熱に学ぼうではないか。
 日共系ヘボ学者・二宮厚美を批判する「『格差社会』修正の妄論」(河内音哉)および大内力を追悼した「大内国家独占資本主義論の批判的継承を」(高岡基雄)をあわせて掲載した。
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6・11 愛知大 学生大会 800名で移転反対を決議
 六月十一日、約八〇〇名の愛大生が学生大会に結集して「学生生活・サークル部活動・学生自治を破壊する笹島移転反対! 豊橋校舎の縮小・切り捨て反対! 資産運用による損失のつけ回しを許さないぞ! 学費値上げ反対!」および「私学助成金の削減反対! アメリカとともに戦争できる国づくりのための憲法改悪反対!」の決議を圧倒的多数の賛成で可決した。学生大会後ただちに学内をデモ行進し、教授会への要請行動を貫徹するとともに一五〇〇筆を超える笹島移転反対の署名を愛大当局にたたきつけたのだ。
学生大会で熱気あふれる討論をくりひろげる愛大生(6月11日)
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全学連 浜大樹現地闘争に決起 7・9
 七月九日、全学連北海道地方共闘会議と首都圏および関西のたたかう学生たちは、自衛隊による浜大樹敵前上陸演習を阻止する現地闘争に断固として決起した。平和運動フォーラム主催の浜大樹上陸演習反対集会に結集し労働者とともに現地において奮闘したのである。
LCACを迎え撃つ労働者・学生(7月9日、十勝・浜大樹)
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首都圏の学生が怒りのデモ 7・18 渋谷
 首都圏のたたかう学生たちは、衆議院解散(七月二十一日)を目前にひかえた七月十八日、渋谷駅界隈において「とめろ! 戦争への暴走 許すな! 貧困の強制 7・18学生マーチ」をおこなった。
「麻生政権打倒!」の声高くデモ行進(7月18日、渋谷)
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金沢大生「麻生政権打倒」を掲げ起つ 7・12
 七月十二日、金沢大学の共通教育学生自治会執行委員会の呼びかけに応え、たたかう学生は「麻生政権打倒」を掲げ「怒りの香林坊デモ」に決起した。
「消費税増税反対!」香林坊に轟く金沢大生の怒り(7・12、金沢市)
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