第2058号(2009年3月2日)の内容
<1面>
09春闘の爆発へ戦闘態勢を構築
2・15 労働者総決起集会に1300名が結集
<4〜5面>
09春闘の爆発をかちとれ!
労働貴族の抑圧を打ち破りNTT春闘の戦闘的高揚を
日本経団連の窮余の危機突破策 下
――『経労委報告』批判――
<6面>
卒・入学式での「日の丸・君が代」強制を許すな!
Topics 「良い赤字」は「合理化のチャンス」
<7面>
自動車諸独占体の未曽有の危機と労働者への犠牲転嫁
◇12・7革共同政治集会に参加して
<2面>
海自艦の民間港寄港に抗議
2・2 那覇新港・中城湾港
米イージス艦小樽寄港阻止に起つ 2・5
◆ローマの窮日
<3面>
破産したアフガニスタン占領の巻き返しに狂奔するオバマ政権
<8面>
シリーズ とめろ!日本の原発・核開発 C
中越沖地震で大損壊した柏崎刈羽原発
週間日誌は6面に掲載
「解放」 最新号
09春闘の爆発へ戦闘態勢を構築 2・15 労働者総決起集会に1300名が結集
国際金融破綻と世界的大不況に直撃されて、いま日本帝国主義経済は未曽有の大不況に突入している。GDP成長率はマイナス一二・七%(〇八年十〜十二月期・年率換算)と、第一次石油危機以来の大幅低落を記録した。日本の製造業諸独占体が対米欧の輸出依存体質を深めてきたがゆえに、日本経済は世界的不況のただなかで大不況に叩きこまれ、脱却の方途を見いだすことができないでいるのだ。 この経済危機への無為無策ぶりをあらわにしているのが麻生政権なのだ。しかも、首相・麻生は二月二十四日の日米首脳会談において、アメリカ大統領オバマの日米新軍事同盟にもとづく対日要求を唯々諾々と受け入れ、破綻があらわになっているアフガニスタン軍事占領への協力(戦費負担など)や米国債の大量購入を約束しようとしているのだ。「アフガニスタン問題は軍事力では解決しない」と米軍の増派に反対している小沢の民主党が自民党から政権を奪取する可能性が高まっている。そのゆえにオバマ政権は、麻生政権が存命中にありとあらゆる軍事的・経済的協力の約束をおしこんだのだ。「国家間の約束は破棄できない」(来日したアメリカ国務長官クリントン)などと小沢にクギをさしながら。 麻生自民党政権は、米国債の買い増しやIMFへの追加出資など、<ドル体制>をあくまでも護持するための施策を、世界で唯一とりつづけている。これ以外に日本経済の危機からの脱出の方途がないと盲信しているのだ。対米協力と大独占体救済のために湯水のごとく財政支出を増やし、そのツケを二年後の消費税大増税や年金・社会保障費の削減というかたちで労働者・人民に犠牲転嫁することを、麻生政権は策しているのだ。 政権の座に居座るための口実として「景気対策」を掲げてはいても、郵政民営化問題をめぐる麻生の無責任発言≠ニこれにたいする小泉の反発を契機として、自民党内部における政策的対立と混乱は止どまるところを知らず、というありさまなのだ。政権支持率一ケタ、不支持率八〇%の麻生では選挙をたたかえない≠ニいう焦りを自民党各派閥のボスどもも募らせてはいるものの、代わりのタマ≠ェいないがゆえにやむなく麻生を担がざるをえない。まさに麻生政権は、民主党をはじめとした野党各党がなんらの大衆運動を組織することなく、ただただ選挙に有利なかたちでの解散を待ち望むという対応に徹していることのゆえにかろうじて存立してはいるものの、完全に臨死¥態に陥っているのだ。国際的な嘲笑の的になった財務・金融相中川の酩酊事件は、まさにこの臨死内閣の現在を象徴する事態にほかならない。 われわれは、「労働者怒りの総決起集会」の成功にふまえ、既成労組指導部の闘争歪曲に抗して〇九春闘の大爆発をかちとるとともに、今春闘のただなかにおいて反戦反安保闘争の高揚をかちとろうではないか! いまこそ労働者・学生の実力で麻生臨死政権を打倒せよ! 以下、見出し 大量解雇・賃下げ攻撃を打ち砕け!――基調報告 「連合」労働貴族の「救国」産報運動を打ち破れ――特別アピール 非正規・正規の分断を許さずたたかおう――各産別の決意表明 麻生臨死$ュ権打倒へ〇九春闘の高揚を |
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労働貴族の抑圧を打ち破りNTT春闘の戦闘的高揚を 未曽有の国際金融危機と世界的大不況に直撃されて日本帝国主義経済は深刻な不況に突入している。麻生自民党政権の無為無策のゆえに加速度的に進行しつつあるこの不況のただなかで企業業績を一挙に悪化させている日本の諸独占体は、製造業独占体を先頭に労働者にたいする嵐のような大量解雇・賃金カットの攻撃にうってでてきている。一方、昨年五月に「新中期経営戦略」をうちだしたNTT経営陣は、この企業戦略にのっとって「事業構造・収益構造の転換」のための事業再編=人員削減に狂奔している。彼らは、二〇〇八年度通期営業利益(グループ連結)を一兆一六〇〇億円と見込み・この大不況のなかで莫大な利益を手中にしているにもかかわらず、「コスト削減=総額人件費管理の徹底」を居丈高に叫びたてている。 大幅な減収・減益を記録したトヨタにかわって日本一の収益をあげているにもかかわらず、NTT労組本部および各企業本部は、「経営環境の悪化」なるものを口実に、経営陣の主張を全面的に受け入れて、「NTTグループ各社にたいする統一的な月例賃金要求は見送る」とベース・アップ要求をみずから進んで返上したのだ(二月十三日、NTT労組第十三回中央委員会)。 われわれは、「月例賃金の大幅な引き上げ」を求める組合員の切実な声を抑圧し踏みにじって、〇九春闘を「『新中期経営戦略』達成」のための春討=i=労使談合)にねじ曲げる本部・企業本部の労働貴族どもを満腔の怒りをもって弾劾する。全産業の労働者たちと連帯し、「連合」の方針をも真っ向から否定するNTT労組労働貴族による春闘破壊≠ニ、「連合」「全労連」指導部の裏切りを許さず、資本家どもによるリストラ・大量首切り・賃金カットに反対し、正規雇用・非正規雇用のすべての労働者の「大幅一律賃上げ」をめざして奮闘しよう。 |
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卒・入学式での「日の丸・君が代」強制を許すな! 教育のネオ・ファシズム的再編に抗して闘おう 政府・文部科学省とその意を体した各都道府県教育委員会は、今春の卒業式・入学式において今まで以上に強硬な姿勢で「日の丸掲揚・君が代斉唱」を徹底するとともに、それに反対する教職員への処分を強行しようとしている。 二月十六日に来日した米国務長官クリントンは、首相・麻生との会談において「日米同盟はアジア安定の礎石」と謳いあげつつ、「応分の負担」を麻生に求めた。このクリントンの要請に応えて、麻生政権は在日米軍のグアム移転費六一億ドルの負担を約束した(協定書にサイン)。のみならず、日本全土へのミサイル防衛(MD)システム配備への全面協力やインド洋における自衛隊による給油活動の継続、さらにはソマリア沖への自衛艦派兵を約束したのだ。まさに「アメリカとともに戦争をやれる国」へと日本国家を飛躍させるために突き進んでいるのが麻生政権なのだ。そのために彼らは、内に向かっては、労働者・人民に「愛国心」を植えつけるための社会的宣伝を強化するとともに、「国を愛する態度」の育成を盛りこんだ改悪教育基本法にもとづいて「愛国心」教育の実施を教育労働者に強制しているのだ。 すべてのたたかう教育労働者諸君! 日教組本部および全教本部は、せいぜい生徒の「内心の自由」の保障を求めるにすぎない。彼らの闘いの放棄や歪曲を許さず、<「日の丸・君が代」強制反対!「愛国心」教育の制度化反対!>の闘いを各職場から創造するために奮闘しようではないか! (以下、各章の見出し) 「君が代」斉唱を生徒に強要する都教委 「愛国心」教育徹底のための新学習指導要領 「戦争をやれる国」日本国家の臣民育成を狙う麻生政権 日教組・全教本部の闘争放棄を弾劾し闘おう |
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海自艦の民間港寄港に抗議 | |
2・2 那覇新港・中城湾港 二月一日に麻生政権・防衛省は、海上自衛隊の護衛艦・練習艦五隻を沖縄県の民間港である那覇新港と中城(なかぐすく)湾港に入港させた。琉球大学と沖縄国際大学の学生は労働者とともに緊急抗議闘争に断固として起ちあがった。 |
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那覇新港に初めて寄港した練習艦(「かしま」)に怒濤のシュプレヒコール (2月2日) |
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中城湾港でも労学が弾劾の拳 (2月2日) |
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米イージス艦小樽寄港阻止に起つ 2・5 | |
全学連道共闘のたたかう学生は、二月五日、アメリカ第七艦隊所属・SM3ミサイル搭載型イージス駆逐艦フィッツジェラルドの小樽港寄港を阻止する現地闘争に決起した。 |
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労組員と共にシュプレヒコール (2月5日、小樽・港町埠頭) |
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