第2042号(2008年11月3日)の内容
<1面>
麻生の政権居座りを許すな
新テロ特措法改定法の制定阻止!
「景気対策」の名による金融諸機関への公的資金注入を許すな!
<4〜5面>
国際金融大恐慌勃発前夜の世界経済 下
<6〜7面>
金融大破綻・「一超」支配崩落下の米大統領選の茶番
<2面>
■「新テロ特措法期限延長を許すな!」
全学連が衆院採決阻止闘争(10・21)
■「麻生政権打倒!」
全東海労学統一行動(10・19)
<3面>
消費税増税の「決断」を求めるNTT労組委員長・加藤
時間外労働月112時間――過重な労働を強いられるタクシー運転手
「正規中心主義を克服せよ」
単組役員をなじる「全労連」本部
Topics 国保崩壊=\―貧困層から医療を奪う
<8面>
万華鏡2008――情勢の断層を読む
◆日本近海波高し
◆桶と落下傘
◆伝統の破れ?
◆初恋の人
週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉
「解放」最新号
麻生の政権居座りを許すな 新テロ特措法改定法の制定阻止! 「景気対策」の名による金融諸機関への公的資金注入を許すな!
だが麻生政権がこれよりも何よりも優先させて実施にふみきっているのは、アメリカ金融諸機関の救済であり<ドル体制>防衛のための施策なのである。ブッシュ政権の要求に応じて米短期資金市場にドルを無期限・無制限に供給しているだけではない。アメリカ政府が米金融諸機関に投じる七〇〇〇億ドルもの公的資金の財源を支えるために、日本の金融諸機関に米国債買い増しを強制しようとしているのだ。それゆえにこそ麻生政権は、「景気対策」のイの一番に一〇兆円もの公的資金を日本の金融諸機関に注入する施策を決定したのである。 それだけではない。麻生政権はブッシュ帝国のアフガニスタン侵略・占領支配を支援するインド洋での海上自衛隊の給油活動を継続するために、新テロ特措法改定法の制定に突進している。NATO諸国のなかからさえアメリカ主導のアフガニスタン占領支配を失敗と断じる声があがっているなかで、麻生は、世界で唯一ブッシュの戦争≠ノ支援の手を挙げているのだ。まさしくアメリカ傀儡首相・吉田茂のDNAをひく正真正銘の売国奴≠ノふさわしく、国連総会の壇上から「日米同盟は不変の基軸」と不変≠フ対米忠誠を誓ったほどなのである。 新テロ特措法改定法案は、許しがたいことに、やすやすと衆院を通過させられてしまった。小沢の民主党が国会解散を早めるための術策として、法案の衆院早期通過を容認したのだ。しかも民主党は、自衛隊派遣を盛りこんだアフガニスタン支援策を示し、もって海外派兵恒久法の制定にむけた国会論議の土俵をみずからしつらえてさえいる。これにたいして不破・志位の日本共産党中央は、「憲法破壊の大連立=vなどと自民・民主をともに非難する声をあげてはいる。だが彼らは、いまもなお自民・民主の議席数が伯仲することに期待し、日共が「キーパーティー」たるの位置を占めることを願望しているのだ。日共支持層が民主党政権樹立への幻想を抱き民主党に投票しかねないがゆえに彼らを固めなおさなければならなくなった、というのが代々木官僚の底意にほかならない。 すべての労働者・学生諸君! 総選挙むけの集票運動に組合員・下部党員を引き回す既成指導部を弾劾せよ! 新テロ特措法改定法案の可決=成立阻止、MDシステムの配備阻止を焦点的課題とする反戦反安保闘争の大爆発をかちとれ! 消費税増税と一切の大衆収奪の強化に反対しよう! 金融諸機関への公的資金注入を許すな! 経営悪化を口実とする資本家どもの解雇・賃下げ攻撃を粉砕しよう! 麻生のハレンチな政権居座りを許すな! 全国各地において10・26労学統一行動の大高揚をかちとった地平をうちかため、極反動・麻生政権打倒へいざ進撃せよ! アフガン占領支援に盲進する対米隷従政権 経済危機の矛盾の労働者・人民への犠牲転嫁を企む政府・独占ブルジョアジー 集票運動に埋没する既成指導部を弾劾して闘おう |
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国際金融大恐慌勃発前夜の世界経済 <下> 二、<カジノ資本主義>の大破産(承前) B ヤンキー帝国主義製金融錬金術の大破綻 サブプライムローン・クライシス 国際金融システム、とりわけその中枢をなすアメリカ金融システムの破綻をもたらした主な要因は、サブプライムローンの焦げつき急増を発端とした同ローン関連証券化商品(RMBSやCDO)の歯止めなき価格暴落と、それに連鎖して惹き起こされた一切合財の証券化商品ならびにデリバティブ(金融派生商品)の底なしの価格暴落である。二〇〇七年二月に露呈したサブプライムローンの焦げつき急増=不良債権化それじたいは、国際原油価格の上昇テンポの加速――アメリカ帝国主義のイラク軍事占領の破綻の深まりを主因としたそれ――と、それによるインフレ発生を恐れたアメリカ政府・連銀の金融引き締め政策への転換とを、直接的な契機としていた。とはいえ、このサブプライムローン不良債権化急増は、同ローンの債権を担保とした証券化商品を活用してアメリカ金融諸機関諸資本が形成し国際的に拡張せしめた証券化商品市場そのものの内に醸成されてきた諸矛盾、その爆発を惹き起こす導火線に火をつけたものにすぎない。ヤンキー帝国主義製の金融錬金術の所産たる証券化商品市場にビルトインされてきた内的諸矛盾こそが、国際金融システム機能不全の根本的な要因にほかならない。 金融錬金術の仕組みと実体構造 <債権の証券化>とデリバティブ――「卑しい技術」の破綻 C <カジノ資本主義>の限界露呈 <資産・債権の証券化>という技法、デリバティブに次いで開発されたこの金融技術革新の手法は、アメリカ大手金融諸機関諸資本のグローバルなビヘイビア(アメリカン・グローバライゼーション)をつうじて全世界からの金融的収奪を強化し・もってヤンキー帝国主義による世界経済の金融的制覇=支配を強化するのに大いに寄与してきた。この点からするならば、資産担保証券の開発によってアメリカ金融諸機関の労働者・勤労人民にたいする金融的収奪の基盤(金融基盤)が一段と強化されてきたといえる。だがしかし、根本においてそれは、アメリカ金融諸機関の投機性向(=<金融の投機化>)をいっそう促進し金融基盤の不安定化をもたらしてきたのである。この矛盾の爆発こそ、サブプライムローン・クライシスを引き金とした金融大破綻の国際金融大恐慌への発展転化寸前にある現在の危機にほかならない。 三、<ドル体制>の終焉――<三極>争闘戦下の新経済ブロック形成 目次 一、国際金融大破綻と不況のスパイラル的亢進 A 世界同時株暴落――金融破綻の深まり B G7協調の破綻 二、<カジノ資本主義>の大破産 A アメリカ金融システムの炉心溶融 (第二〇四一号) B ヤンキー帝国主義製金融錬金術の大破綻 C <カジノ資本主義>の限界露呈 (本号) 三、<ドル体制>の終焉――<三極>争闘戦下の新経済ブロック形成 |
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金融大破綻・「一超」支配崩落下の米大統領選の茶番 国際金融大恐慌前夜というべき激動の震源地アメリカにおいて、この破産帝国の苦難多き相続人の座を争う大統領選挙が十一月四日にさし迫った。ブッシュ帝国の総瓦解をもたらしたユニラテラリズムの軌道修正をそれぞれに謳い、アメリカ「一超」支配再興の方途を競いあうオバマ・マケイン両候補が三回のテレビ討論で政策論争をくりひろげたとはいえ、しかし、この論争は、金融危機に屋台骨を揺さぶられて二進も三進もゆかぬアメリカ国家の断末魔を浮き彫りにする以外の何ものでもなかった。アメリカの経済をこの期におよんでもなお「世界一」と強弁する共和党候補マケイン。大企業優遇のブッシュ減税もイラクへの米軍駐留も、いずれも任期中は固守すると宣言してしまったこの男は、衣・食・住にもこと欠くアメリカの労働者・勤労諸階層の怒りの直撃を受けて、まちがいなく落選するであろう。 「チェンジ」を掲げる民主党候補オバマもまた、国際金融恐慌が明日にも勃発しかねない危機をまえにして、手も足もでない無策ぶりをさらけだしている。「減税による景気回復」というマケインと同一土俵の上で、減税対象を「中流階級」に「チェンジ」し、「対テロ戦争」の継承は大前提にして、その「主戦場」をアフガニスタンに「チェンジ」する、という程度の政策転換によっては、アメリカ国家の危機はとうてい突破しえないことは火を見るよりも明らかである。 いずれの候補が大統領になろうとも、「一超」軍国主義帝国として世界に君臨してきたアメリカを、そのようなものとして再建することは、もはや絶対に不可能なのである。この意味において、アメリカ大統領選は実施以前にしてすでに茶番と化していると言わなければならない。 (以下、各章の見出し) T 没落帝国の悲鳴 A 選挙戦を吹き飛ばす激震 B 怒号に囲まれた政策論争 C 拡大する嫌米・忌米の奔流 U 「一超」支配再興の幻夢 A 理念なき「チェンジ」 B 軍国主義帝国再興の妄想 V 返済不能のブッシュの負の遺産 |
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「新テロ特措法期限延長を許すな!」 全学連が衆院採決阻止闘争(10・21) |
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全学連のたたかう学生たちは十月二十一日、麻生政府・与党による新テロ特措法改定案の衆院本会議における採決の強行を断固として阻止するために、既成反対運動指導部の闘争放棄を弾劾しつつ、唯一、国会前闘争に起ちあがった。 |
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「採決を許さないぞ!」怒りの声を国会に叩きつける全学連 (10月21日、国会前) |
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「麻生政権打倒!」 全東海労学統一行動(10・19) |
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自民党愛知県連にむけて進撃する全東海の労・学 (名古屋市) |
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新テロ特措法期限延長を許すな!」の声轟く (10・19、テレビ塔前) |
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