「解放」第2039号(2008年10月13日)の内容

<1〜3面>
10・26労学統一行動に起て
 中央学生組織委員会

第46回国際反戦集会の反響
<4〜5面>
ブルジョア的理念への変質の極致
 グルジア問題の日共「見解」の犯罪性

「国民の教育権」の全教ダラ幹による右翼的解釈変え
<6面>
教員不正採用事件を口実にした大分県教組破壊策動を許すな!
文科省・道教委の「副校長・主幹教諭」導入を許すな!
Topics 不況下で犠牲強いられる非正規労働者
<7面>
米空母G・ワシントン配備に労働者の怒り
 9・25平和フォーラム集会/9・24「全労連」集会

米軍艦の受け入れを策動―金沢港
<8面>
万華鏡2008――情勢の断層を読む
◇金融テロだ!
◇呉越同船
◇みたらいまわし
◇ハイダー・ヒトラー

週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉

 「解放」最新号
 






  


10・26労学統一行動に起て

米・露激突――世界大戦勃発の危機を突き破れ

MDシステム配備を中軸とする米日の対中・対露準臨戦態勢の強化反対!
反戦反安保・政治経済闘争の爆発で麻生ガタガタ政権を打倒せよ!

中央学生組織委員会


 九月二十五日、わが同盟に領導された全学連のたたかう学生たちは、米海軍第七艦隊の原子力空母G・ワシントンの横須賀基地への配備を阻止する現地闘争に全国から結集し、海上・陸上での怒りのデモンストレーションを展開した。わが全学連は、「反安保」はおろか「MD配備反対」をも抜きにした平和フォーラム幹部や日共中央に指導された反基地運動をのりこえて、「MDシステムの配備反対! ロシアのグルジア侵略弾劾! アメリカの軍事介入反対!」の旗を高々と掲げた革命的反戦闘争の紅蓮の炎を、横須賀現地闘争に決起した戦闘的労働者と連帯しつつ燃えあがらせたのだ。
 だがしかし諸君! いまや現代世界は、グルジア・中東欧を焦点とする米・露の激突―新たな世界大戦勃発の暗雲におおわれている。それだけではなく、アメリカ発の国際金融大破綻の荒波が全世界を襲っている。アメリカ証券業大手リーマン・ブラザーズの倒産と、実質上の倒産に陥った保険業最大手AIGへの米財務省の大慌てでの公的資金の注入(実質上の国有化)。そして金融安定化法案の下院での否決を契機としたニューヨーク市場ダウ平均株価の史上最大幅七七七ドルの大暴落。これらに象徴されているアメリカの金融大破綻は全世界に波及し、世界同時株価暴落を誘発している。いままさに、世界同時不況と相乗しつつ、国際金融恐慌勃発の前夜を迎えている。
 この世界的経済大波乱のもとで、日本帝国主義は深刻な経済危機に見舞われており、麻生新政権は、早くもこの危機への政策的対応不能に陥っている。それだけではなく、米―中露の激突の狭間において、この政権は、ただひたすらアメリカ帝国主義国家権力者の命ずるままに、MDシステムの日本全土への配備(その一応の完了としての米原子力空母G・ワシントンの横須賀配備)を中心環とする日米新軍事同盟の対中・対露攻守同盟としての現実的強化に加担する以外にはなんらの対応策をとりえないのだ。
 麻生政権は、次期総選挙において小沢民主党に大敗を喫する悪夢に怯えている。自民党が下野することをなんとしても防ぎとめるために、この政権は、公明党の要求をうけいれての「定額減税」や、消費税を増税(一〇%への)するという持論の「三年間凍結」など人気とり≠フ諸政策を泥縄的に掲げている。安保・外交政策においても麻生政権は、対米自立≠鮮明にしている小沢の民主党に対抗するために「日米同盟の堅持」を声高に叫びたて、ブッシュ政権の要請にこたえての新テロ特措法の期限延長や派兵恒久法の制定や憲法改定を叫びたてている。けれども、民主党がのべ一四三万件におよぶ厚生年金の記録改ざん問題を満を持して暴露したことにたいして、麻生政権は混乱と対応不能ぶりをさらけだしているのだ。
 すべての学生・労働者諸君! われわれはいまこそ、グルジア・中東欧を焦点とする米・露激突―世界大戦の危機を訴えつつ、ロシアのグルジア侵略弾劾・アメリカの軍事介入反対の闘いのさらなる前進をかちとるのでなければならない。MDシステムの日米共同での運用訓練の恒常化=対中・対露の準臨戦態勢の飛躍的強化を断じて許すな!新テロ特措法の期限延長を阻止せよ! 海外派兵恒久法の制定を許すな!
 労働者・勤労人民を<戦争と絶対的貧窮>の地獄に突き落としてきた張本人たる自民党政府にたいする積年の怒りをたたきつけるために、いまこそ起ちあがれ! 金融破綻にあえぐアメリカへの政府・日銀による協調融資=血税の投入を断じて許すな!
 「生活が第一」という偽善のベールをまとう小沢の民主党の本性を暴きだし、この民主党に依存する「連合」や日共・不破=志位指導部の犯罪性を弾劾しつつ、反戦反安保闘争と社会保障大改悪反対などの政治経済闘争の爆発を絶対にかちとろう! いまこそ、ガタガタ麻生政権を打倒せよ! すべての学生・労働者は、10・26労働者・学生統一行動に決意も固く起ちあがれ!

<上>

一、経済大動乱の真っ只中で切迫する米・露激突の危機

二、政治的大混迷を深める自民党政権


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ブルジョア的理念への変質の極致

グルジアの「領土保全」を叫ぶ日共「見解」の犯罪性

 わが同盟は、ロシアのプーチン=メドベージェフ政権が八月八日に開始したグルジア侵略を弾劾しアメリカのブッシュ政権による軍事介入に反対する反戦闘争を総力をあげて組織化しつつ、そのただなかにおいて、この事態に直面して沈黙を決めこんできた日共・不破=志位指導部を徹底的に批判するイデオロギー闘争の十字砲火を浴びせかけてきた。このわれわれの闘いに震えあがった代々木官僚が、ついに白旗を掲げた!
 わが革命的左翼の闘いに揺さぶられ共鳴した日共下部党員および日共系平和運動の担い手たちが、代々木中央にたいする不信・不満・反発を公然と噴きあげている。これに仰天し官僚的自己保身の虜(とりこ)となった不破=志位指導部は、党中央への反逆を抑えこみ丸めこむために、ロシアのグルジア侵攻にかんする「公式見解」を、いやいやながらも発表せざるをえなくなったのだ(九月五日、委員長・志位が記者会見)。
 まるまる一ヵ月遅れで代々木官僚が苦しまぎれにうちだした「見解」の内実たるや、彼らの思想的・イデオロギー的頽廃の昂進をグロテスクなまでに自己暴露したシロモノだといわなければならない。

(以下、各章の見出し)
一、わが同盟のイデオロギー闘争に完全屈服

二、アメリカ帝国主義の軍事介入の免罪

三、民族解放闘争を抑圧する権力者と同断の立場への転落

四、「ソ連覇権主義とたたかってきた党」という嘘八百


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46回国際反戦集会の反響


ロシアや南米などの諸組織が日本の闘いを報道

〔上〕レニングラード地域共産主義者党機関誌

〔下〕レーニン・トロツキー主義派国際協議会機関紙
 第四十六回国際反戦集会にメッセージをよせたロシアの「レニングラード地域共産主義者党」は、その機関誌『レニングラードのコムニスト』において、国際反戦集会を大きくとりあげている。
 「世界各地で労働運動・革命運動・反戦運動の火花」というタイトルのもとに、反戦集会への彼らのメッセージ(本紙第二〇三一号八面)、国際反戦集会実行委員会が世界に発した海外アピール(本紙第二〇二六号八面)、われわれが礼状とともに送付した反戦集会の報告を、東京における中央集会と関西地方の集会の写真つきで掲載した。それだけではない。G8サミット反対闘争についても、革マル派の声明(本紙第二〇二五号八面)と北海道での現地闘争の報告を、三枚の写真とともに掲載した。「七〜八月のアジアにおいては、日本が反帝闘争・反戦闘争の中心であった。第一は、北海道でのG8サミットである。日本の左翼諸党派・青年諸組織などがこれに反対する闘争をくりひろげた。第二に、例年どおり、広島・長崎原爆記念日にむけて国際反戦集会が開催された。」――こうしたコメントが、ここには付されている。
 また、アルゼンチンを中心とする「レーニン・トロツキー主義派国際協議会」は、スペイン語の機関紙『エル・オルガニサドール・オブレロ』にだけではなく、彼らにとって初めての英語版機関紙『インターナショナル・ワーカーズ・オーガナイザー』にも、国際反戦集会への彼らのメッセージ(本紙第二〇三二号八面)とともに、反戦集会の大きな写真や、全学連・反戦青年委員会の反戦闘争(佐世保の空母寄港阻止闘争や、米露両大使館抗議闘争)の写真を掲載している。
 世界の各地でたたかう左翼・勤労大衆のあいだに、わが革命的反戦闘争への共感が着実に拡大しつつある。反戦集会実行委員会には、当日に紹介された十三団体のメッセージに加えて、その後も次々とメッセージが届けられ、その数は最終的には十ヵ国十八団体にのぼった。
 全世界のたたかう諸組織との交流を深め連帯し、革命的反戦闘争をさらに前進させよう。
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米空母G・ワシントン配備に労働者の怒り
9・25平和フォーラム集会/9・24「全労連」集会

 米原子力空母G・ワシントンの横須賀配備阻止を掲げて全国から結集した革命的・戦闘的労働者たちは良心的労働者たちをも広汎に組織化しつつ、9・24―25の両日、横須賀現地でもたれた「全労連」系集会および平和フォーラム系集会を戦闘的につくりかえるために断固として奮闘した。海上阻止行動と街頭デモンストレーションをたたかいぬいた全学連のたたかう学生たちと連帯し、既成指導部による選挙カンパニアへの闘争歪曲をのりこえてたたかいぬいたのだ。 


原子炉の安全性問題への歪曲を許さず、革命的・戦闘的労働者が平和フォーラム系の集会で奮闘
(9月25日、ヴェルニー公園)
「米―中・露の核軍事力増強競争に反対しよう」わが同盟が闘いの方向性をさし示す情宣
(9・25、横須賀・ヴェルニー公園)


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