第2038号(2008年10月6日)の内容

<1〜2面>
G・ワシントン配備阻止に決起 9・25
 
全学連が海上・陸上で獅子奮迅の闘い
道共闘が戦車自走訓練阻止闘争 9・2
空自戦闘機の連続事故を弾劾 9・16 那覇
日教組破壊公言の中山=麻生弾劾
<4〜5面>
対米挑戦の炎を燃やすルラのブラジル
<6面>
フィリピントヨタの大量解雇・労組破壊を許すな
豊見城市当局が学校用務職廃止・9名を首切り――沖縄
Topics GM、フォードは倒産寸前
<7面>
自治労第80回大会
 三単産統合による自治体版産報運動への純化を許すな
●道民生活危機突破1万人集会
 民主党尻押しへの歪曲を弾劾 9・11 札幌
<8面>
JR尼崎事故
 井手(JR西元会長)、南谷(JR西元社長)を免罪
 経営陣の起訴を請求せず
『新世紀』最新号(第237号)の紹介
<3面>
万華鏡2008――情勢の断層を読む
◆「機能不全」の超大国
◆ブーメランに動転
◆逆襲のバルーン
◆帰還兵の滅び
◆死人に口なし

週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉

  「解放」 最新号
 






  

横須賀港入口にさしかかるG・ワシントンめがけて全学連の阻止船団が突進(9月25日)


G・ワシントン配備阻止に決起 9・25

横須賀現地で労・学が連帯し奮闘

MD訓練恒常化=対中対露準臨戦態勢強化反対!

 九月二十五日、全国から結集したわが全学連のたたかう学生たちは、米日両権力者による米海軍第七艦隊の原子力空母ジョージ・ワシントンの米海軍横須賀基地への配備を阻止する現地闘争に断固として起ちあがった。海上においてG・ワシントンの入港を実力で阻止する闘いを果敢に展開するとともに、陸上において米軍横須賀基地および海上自衛隊総監部にたいする怒りのデモンストレーションをくりひろげたのだ。
 米日両権力者による、世界最大の原子力空母にしてMDシステムの洋上管制塔≠ニしての機能を備えたG・ワシントンの横須賀配備という一大反動攻撃を前にして、既成反対運動指導部は、間近に迫った衆院解散=総選挙に浮き足だち、大衆的な闘いの組織化にまったく腰が入っていなかった。わが革命的・戦闘的労働者たちは、小規模の抗議集会でお茶を濁そうとしていた「全労連」指導部や平和フォーラム指導部を弾劾し・下から突きあげつつ、彼ら既成指導部が主催した現地集会を戦闘的に塗りかえ高揚させるために、全国の職場から闘いを創造してきたのだ。
 全学連は、職場深部において奮闘する革命的・戦闘的労働者と連帯しつつ、既成指導部翼下の既成平和運動をのりこえるかたちにおいて、原子力空母G・ワシントンの配備を阻止する横須賀現地闘争を断固としてたたかいぬいた。「MDシステムの日本全土への配備反対!」を鮮明に掲げると同時に「ロシアのグルジア侵略弾劾! 米帝の軍事介入反対!」をも掲げて戦闘的かつ縦横無尽に闘いを展開し、日米新軍事同盟の現実的強化に突進する米日両権力者を痛撃したのである。

以下、各章の見出し
海上阻止船団がG・ワシントンに肉迫!

海自総監部―米軍基地に戦闘的デモ

集票運動に埋没する日共中央を弾劾し準臨戦態勢強化反対の火柱

麻生ガタガタ政権を労学の総力で打倒せよ!


 午前九時十分、横須賀港入口手前にさしかかったG・ワシントンは左に大きく舵を切った。これにたいして全学連の阻止船団はG・ワシントンの右舷前方から全速力で艦首めがけて突進する。機関砲を搭載した巡視船をはじめとした海上保安庁の艦艇十数隻による阻止線をものともせず、全学連の船団はG・ワシントンに肉迫する。「入港を絶対に阻止するぞ!」「対中・対露準臨戦態勢の強化反対!」十数階建てビルのような灰色の壁に、甲板に並ぶ米兵どもに、渾身の力をこめて学生たちは怒りの拳をつきつけた。
 「MDシステムの日本配備反対!」怒りの拳が炸裂
(9月25日、横須賀港)

G・ワシントン入港を弾劾し怒りに燃えて集会
(9月25日、横須賀ヴェルニー公園)

米軍基地ゲートに向けスクラム固く進撃
(9月25日)

海上自衛隊総監部正門前で怒りのデモ
(9月25日)
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対米挑戦の炎を燃やすルラのブラジル

T ボリビア暴動を仕組んだブッシュ帝国への総反攻(以下抜粋)

 まさに今、末期のブッシュ政権が中南米の「反米」諸政権を倒壊に追いこむための策動を泥縄的に強化していることに危機感を募らせているルラ政権は、この際、アメリカ帝国主義による中南米にたいする政治的・軍事的・経済的(とりわけ金融的)の支配を一挙にくつがえすための挑戦を開始しているのである。

U 反米″総ロ包囲網の中枢形成

 反米≠フ国際包囲網のよりいっそうの強化を追求している胡錦濤政権ならびにプーチン=メドベージェフ政権の働きかけに相呼応して、いまや南米の重鎮を自任するブラジルのルラ政権はベネズエラのチャベス政権とともに反米≠フ共同戦線を形成することに踏みだしたのである。

V 反米≠フ旗を掲げての地域統合

 UNASURの設立のために奔走したルラ政権は、アメリカ帝国主義による新自由主義にもとづく経済的支配にたいする広範な労働者・勤労人民の憤怒をバックにして、かつベネズエラのチャベス政権を中核とするかたちで簇生(そうせい)している反米∞嫌米≠フ「左派」「中道左派」政権をはじめとする中南米の諸国権力者を自身の政治的イニシアチブのもとに束ねるとともに、ブラジル国家の経済的力を基礎に中南米の地域経済統合をなしとげていくことをも構想しているのである。

W 労働者党政権下で蓄積する社会経済的諸矛盾

 いまルラ政権は、中西部のマットグロッソ州からサンタレンを結ぶ国道一六三号線の舗装、アンデス横断道路を建設しようとしている。こうしてますます、セラードや熱帯雨林地域の耕地化が促進されることになる。
 さらに、ルラ政権がおしすすめてきている外資導入の諸施策によってブラジルは欧・米・日の独占諸資本の新植民地主義的進出の絶好の餌食になっている。
 「われわれは企業家と暗黙の合意を結んだ。国益を擁護し、開発路線を復活し、貧困を撲滅し、所得を分配する」という基本政策にもとづいて、この「労働者党」政権が「生産的資本」と称賛する民族諸資本のブルジョアどもに顔を向ける政策を採りつづけるかぎり、労働者・人民は貧窮化のドン底に叩きこまれざるをえないのである。
 ブラジルの労働者階級・勤労人民は、今こそ、ルラ「労働者党」政権への幻想を根本的に拭い去り、みずからの真の解放のために起ちあがるのでなければならない。

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新世紀 The Communist

第237号 2008年11月

最新号紹介

米・露軍事衝突―世界大戦の危機を突き破る反戦闘争を!

<三極間の環境=経済戦争>を特集

 本号は巻頭に「福田退陣――一挙に深まる日本帝国主義の政治的大混迷」(無署名)を掲載した。
 グルジアを焦点にした米・露の軍事衝突の危機とアメリカ金融大破綻―世界同時株価暴落という激震の真っただなかで、自民党総裁選の茶番劇を経て麻生太郎の新内閣が発足した。この政権は、二年連続で首相が政権を放り投げた死に体℃ゥ民党の、衆院選のりきりを賭けた選挙管理内閣にすぎない。この論文は福田辞任の時点で以下のように喝破している――「福田の辞任劇は、日本帝国主義国家の政治的大混迷と、経済大波乱ならびに国際情勢大激変への対応不能とを自己暴露し浮き彫りにしたもの以外のなにものでもない」と。
 麻生政権は、ブッシュ帝国に隷従してMDシステム配備を強行し、「景気対策」と称して独占資本の救済に狂奔している。この麻生内閣を、労働者・人民の実力で打倒する闘いにむけた檄が本論文だ!
◆ロシアのグルジア侵略弾劾・アメリカの派兵反対の闘いに決起しているのは唯一わが革命的左翼のみである。「グルジア――切迫する米・露軍事衝突の危機」(無署名)は、黒海で米・露両軍艦隊が対峙するにいたったロシア・グルジア戦争の深刻な意味を明らかにし、世界大戦の危機を突き破るべく国際反戦闘争の創造を呼びかけている。
 「ブッシュ帝国によるMDシステムの中・東欧配備および『NATO東方拡大』(=CIS切り崩し)の策動と、プーチン政権のロシア勢力圏復興(=CIS統合強化)のための大逆襲。この米・露の非和解的対立のゆえに、中・東欧は新たな世界大戦の火薬庫=二十一世紀のバルカン≠ニ化しつつある」と、論文は突きだしている。見よ! 実に一ヵ月ものあいだ沈黙し、そのあげくに醜悪な見解を発表した日共中央の腐敗を。彼らは「国家主権、独立、領土保全の尊重」などとブッシュ帝国と同様のブルジョア権力者の論理をふりかざしてロシアをのみ一方的に非難し、アメリカのグルジア派兵を免罪している。〔ここに示されているのは、「国家主権・領土」にかんする代々木官僚の理念のブルジョア化(「国家主権」の超階級化・超歴史化)であるだけではない。少数エスニック集団諸勢力の「民族独立」の要求と闘いを全否定する犯罪的意味をもつのだ。〕今回の戦争をいかにとらえ対決していくかは、反対運動の試金石なのだ。
◆「<戦乱・貧窮・環境破壊>に抗する国際的反戦闘争のうねりを!」(鬼東吾郎)は、現段階におけるわが革命的反戦闘争の指針を提起した第四十六回国際反戦中央集会の基調報告である。
 本論文では、激化する米(日)―中・露の新たな核軍事力増強競争、米(日)およびEUと中・露主導の新興諸国連合の<三極>による地球環境破壊とその相互転嫁、そして世界同時不況の深まり――まさにこれらによって世界大戦の危機が切迫していることが鮮明に提起されている。報告者は気迫を込めて訴えている、「<反安保>も<反独占>も放棄した日共指導部翼下の反対運動をのりこえ、反戦反安保闘争・環境=経済戦争に反対する闘争・消費税増税反対の政治経済闘争を一体的におしすすめよう」と。また「破産したスターリン主義の腐敗を暴き、現代世界危機を根底から突破する力を創造しよう」と。
◆前号の「洞爺湖サミット」特集を引き継いで本号では「<三極>角逐下の深刻化する地球環境破壊」を特集した。
 「三極間環境=経済戦争の幕開け」(空知健介)は、洞爺湖サミットがG8サミットの最後的終焉=性格転換を画したことを、すなわち、「温暖化防止策」をめぐる米(日)とEUの相克、この両者にたいする「経済成長の権利」を旗印にした中・露主導の新興諸国連合の対抗、これら三極間の角逐の激化を暴きだしている。
 「一超」世界支配の崩壊にあえぐアメリカ帝国主義のブッシュ政権が「環境保全」の名目で強行している原発新増設やバイオ燃料生産、これらの施策の反人民性をえぐりだしているのが「環境破壊元凶国≠フ死の苦悶」(大桐澄人)だ。ここでは、「アメリカの世紀」の終焉が石油大量消費型&ィ質文明の限界露呈として思想的にも問い返されている。「偽善と欺瞞のEU版『地球環境対策』」(浦上深作)は、「環境対策先進国」を自負する仏=独枢軸のEU諸国権力者、彼らのEU版排出権取り引き制度の国際標準化≠フたくらみとユーロ通貨圏拡大の野望を浮き彫りにしている。

「黒田さんに教わったこと」を連続掲載

 本号では、同志・飛梅志朗の論考二本を一挙掲載した。「労働過程論の学習会において」で筆者は、<労働過程一般>という抽象はいかにして可能になるのか、等々の問題をめぐって黒田さんに教わったことを反すうし思索し、生き生きと表現している。多数の図解を解説しながら筆者は訴えている――「『社会観の探求』はわれわれにとって解釈や覚えこみの対象ではない。オレたちが日々強制されている疎外された労働とはなんなのか、オレたちが実現するべき社会とはいかなるものなのか、――この自己反省そのものが『社探』を学ぶということだ」と。
 「《座談会》の楽しみかた」では、『現代世界の動き―その捉え方』に掲載されたある《座談会》を追体験≠オ「この私も《座談会》に参加しているかのように」筆者は主体的にたちむかっている。正しい答えを追い求めるならば見落としてしまうであろう面白さや含蓄の深さを、彼は感動をこめて語っている。
◆「私の今日的自省――『ポーランドの暑い夏』をめぐって」(酒田誠一)は、一九八〇年のポーランド「連帯」の闘いの評価において偏向におちいった筆者が、同志黒田の「後継者は『わが党』そのものだ!」という呼びかけに応え、組織内討論を基礎にしつつ渾身の力をこめて反省したものである。
 充実した本号を是非とも活用されんことを!

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道共闘が戦車自走訓練阻止闘争 9・2

「90式戦車の公道自走訓練阻止!」 道共闘が帯広現地闘争 9・2
全学連北海道地方共闘会議のたたかう学生たちは、九月二日未明、帯広において、九〇式戦車五両などの自衛隊車両の公道自走訓練を阻止する現地闘争に断固としてたちあがった。
轟音をたてて走る戦車に怒りの拳
(9月2日、帯広)

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空自戦闘機の連続事故を弾劾 9・16 那覇

9・16「空自戦闘機の連続事故弾劾!」 那覇基地に緊急抗議
九月十六日、沖縄平和運動センターが主催して「航空自衛隊戦闘機事故に抗議し、那覇空港から自衛隊機の撤去を求める緊急集会」が開催された。琉球大学と沖縄国際大学のたたかう学生たちは、平和運動センター傘下の労組員とともに、相次ぐ自衛隊戦闘機の事故を弾劾する緊急闘争に勇躍決起した。
空自那覇基地ゲート前で労学がシュプレヒコール
(9月16日)


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