第2020号(2008年5月26日)の内容

<1面>
福田脳死$ュ権を打倒せよ

大衆収奪強化反対・社会保障切り捨て反対の政治経済闘争を推進せよ!

<4〜5面>
シリーズ 第1回 全土準臨戦態勢化の実態 
進行するMDシステム配備
原子力空母の横須賀配備

<2面>
各地で福田政権打倒のデモ
自民党県連に抗議 4・27 沖縄
金沢大生が連続決起 4・25/29
鹿大キャンパスに反戦の渦 4・25
3・28 大江・岩波沖縄戦裁判判決
<6面>
命を削ってハンドルを握るタクシー労働者
◆小沢民主党支持を強要する平和フォーラム指導部―5・3憲法集会
Topics 高木の労働サミット記者会見の欺瞞
<7面>
尼崎大惨事から3年
事故責任回避に狂奔するJR西日本経営陣を許すな
<8面>
吾人等たたかはざるべからず
黒田寛一著『ブッシュの戦争』に学ぶ
<3面>
万華鏡2008―情勢の断層を読む
◆用意周到
◆新たなコソボ?
◆プアーランド
◆排出権投機

週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉
  「解放」 最新号
 






  


福田脳死$ュ権を打倒せよ

大衆収奪強化反対・社会保障切り捨て反対の政治経済闘争を推進せよ!

 「辺野古新基地建設阻止!」沖縄県民大会で労学が奮闘
(5月18日、宜野湾市海浜公園)
 むこう十年間にわたってガソリン税収などを道路整備特定財源として確保するために、福田政権は、噴きあがる労働者・人民の怒りの声を押しきり道路整備財源特例法改定案の衆院再議決を強行した(五月十三日)。つい二週間前に、四月にいったんは廃止されていたガソリン税暫定税率の復活=租税特別措置法改定案の衆院再議決を強行したことに引きつづいて、福田政権は「地方自治体の声」を名分とし・衆院で三分の二以上を占める与党の数の力を唯一の頼みとして、この暴挙を強行したのだ。民主党の主張の一部を受け入れる体裁をとって道路特定財源を〇九年度から一般財源化することを閣議決定し、これを煙幕としながら。
 しかも今、森喜朗(元首相)をはじめとする自民党の政治エリートどもは、洞爺湖サミットを花道≠ニして福田の首を切り、新首相のもとで総選挙に臨むという「展望」のもとに、それまでにあらゆる無理難題を福田デガラシ$ュ権に押しつけ遂行するハラを固めているのだ。年金支給額の増加(来年度は二・四兆円増)や医療費の増加が見込まれているもとで、この財源を確保することを大義名分として、彼らはいよいよ「福祉目的税」の名を冠した消費税大増税(五%から一〇%への段階的引き上げ)を強行することを策している。そして福田政権は、内閣支持率がどんなに下がっても傲然と開き直り、国民的反発を買うこと必至のこの大増税にうってでることを企んでいるのである。
 年金の国家的詐取の居直り。現代版姥捨山$ュ策というべき後期高齢者医療制度の強行実施。ガソリン代のリッター三十円にものぼる一挙的な再値上げをはじめとする生活必需品や電気・ガス料金などの相つぐ値上げ。これらを「しょうがない」と開き直る反動内閣の新たな策動を断じて許してはならない。
 今こそわれわれは、怒りも新たに「連合」高木指導部や日共中央の闘争抑圧と歪曲に抗して、労学両戦線から大衆収奪の一挙的強化・社会保障の切り捨てに反対する政治経済闘争を、MDシステムの日本全土への配備反対・改憲阻止の闘いと結びつけて断固として推進し、もって労働者・人民に<戦争と貧窮>を強いる極反動・福田政権を打倒しようではないか!
 すべての労働者・学生は、6・15労学統一行動に起て!

以下見出し
「福祉目的」の名による消費税大増税を策す政府・自民党

次期首相の座をめぐる政治エリート間抗争の激化

「戦争をやれる国」へ飛躍するための大衆収奪強化

民主党依存の「連合」中央と日共指導部に抗して闘おう
Top

   


MDシステムの日本配備を阻止せよ

シリーズ
全土準臨戦態勢化の実態 第1回

 四月七日、ブッシュ政権は、原子力空母「ジョージ・ワシントン」を米バージニア州ノーフォーク基地から出港させ、八月十九日にも米海軍横須賀基地に配備しようとしている。ジョージ・ワシントンは、SM3搭載のイージス艦や早期警戒機E2Cなどからの情報を前線において集約・統制する、MDシステムの中枢をなすのである。この空母を横須賀に配備することは、中国・ロシアにたいする軍事的な威嚇以外のなにものでもないのだ。
 中国の胡錦濤政権は、台湾海峡周辺の制海権確保をめざして新型潜水艦の開発や自前の空母の建造に着手し、海軍力の一大増強をおしすすめている。しかも彼らは、プーチンのロシアの軍事技術支援をうけつつ、アメリカの圧倒的な核軍事力の優位の基礎をなす宇宙空間の軍事的独占支配を打ち破ることをめざして、衛星爆破実験や軍事衛星打ち上げなどの宇宙軍拡に突き進んでいる。
 核軍事力増強に狂奔している胡錦濤の中国にたいして、ブッシュ政権は、「伝統的なアメリカの軍事的優位を覆すだけの強力な軍事技術を備える可能性を秘めている」(「中国の軍事力に関する年次報告書」二〇〇八年三月発表)と危機感をむきだしにしている。
 イラク戦争の強行による国際的孤立化と軍事占領の破産、中・露による反米国際包囲網の形成、イラク戦争を根因としての国際原油価格の高騰とサブプライムローンの焦げつき増大を発端とする金融システム不安とによって<ドル体制>がいまや瓦解しつつある。ブッシュ政権は、崩落しつつある「一超」世界支配の最後のよすが≠ナある核軍事力の圧倒的優位だけはあくまでも護持しようと必死になっているのだ。それゆえにブッシュ政権は、中国・ロシアのライバルとしての台頭を封じこめるために、中・露のミサイルを「無力化」するMDシステムの日本への配備を――胡錦濤政権が表立ってはMD配備に反対していないのをいいことにして――福田政権をつき従えて着々とおしすすめている。米日両権力者は、未完成の技術≠ナあるにもかかわらずMDシステムの配備を強行し、その性能を高めるために運用訓練を恒常的にくりかえしているのだ。
 それとともに、米日両権力者は、二〇〇六年五月の日米安保協議委員会(2プラス2)において合意した「再編実施のためのロードマップ」にもとづいて、在日米軍の再編・強化と米軍への日本国軍の一体化をおしすすめている。米日統合司令部の横田基地への設置、米陸軍第一軍団前方司令部の米軍座間基地への設置(昨年十二月)とこの座間基地への陸上自衛隊中央即応集団司令部(朝霞)の移転の策動、米軍岩国基地の大規模拡張と空母艦載機の移駐、沖縄県名護市辺野古沖における米軍新基地建設の策動、などがそれである。これらの策動は、「台湾海峡有事」や「朝鮮半島有事」に際して、中国・ロシアからのミサイル攻撃をMDシステムをもって迎撃しつつ、東シナ海および日本海に空母機動部隊を急派するという作戦計画にもとづいてなされているのであって、MDシステムの配備は侵略戦争に備えた米日両軍の再編強化とまさに一体のものとしておしすすめられているのだ。今、米日両権力者は、まさしく日本全土を対中・対露の前線基地たらしめるという軍事的構想にのっとって、準臨戦態勢をしいているのである。
 われわれは、米日両権力者によるMDシステム配備、対中・対露準臨戦態勢の恒常化に反対する反戦反安保闘争を――一切の既成指導部の闘争放棄を弾劾しつつ――断固として推進するのでなければならない。われわれは、日米新軍事同盟にもとづくMDシステムの構築に反対するとともに、これにたいする中・露両権力者の対抗的な軍拡に反対することをも現時点の反戦反安保闘争におけるみずからの任務とし、したがってまた「米(日)―中露の新たな核軍事力増強競争反対」のスローガンを掲げて、現時点の革命的反戦反安保闘争を創造しなければならないのだ。
 すべての労働者・学生諸君! 労学両戦線において、今こそ反戦反安保闘争および政治経済闘争の高揚を切り拓き、<戦争と窮乏化>を人民に強制する福田政権の打倒をたたかいとろう!
 この闘いを前進させる一助として、本シリーズでは、MDシステム配備の現段階、配備されたMDシステムを運用しての日米共同での実動訓練の強行=対中・対露の準臨戦態勢の恒常化、全国各地の在日米軍基地強化の実態や飛躍的に強化されている米軍および自衛隊の演習の実態などを暴露する。

以下、本文抜粋
 米日両権力者は、MDシステムの日本全土への配備をしゃにむにおしすすめていると同時に、このMDシステムの性能および運用技術を不断に高度化するために米日両軍共同でのMDシステムの本格的な運用訓練を連続的に強行している。日米共同統合実動演習「キーンソード2008」(昨年十一月)を皮切りとして、米海軍イージス艦と海上自衛隊イージス艦「こんごう」による合同のSM3発射実験(昨年十二月)、原子力空母「ニミッツ」を中心とする米艦隊の九州および北海道の民間港への一斉寄港(今年二月)などがすでに強行された。ブッシュ政権は、中・露両国のライバル化を阻止することを基軸とする世界制覇戦略にのっとって、中・露を軍事的に封じこめるための核軍事力の圧倒的優位を確保することに躍起になっている。米日共同でのMDシステム運用訓練を、中国・ロシアを軍事的に威嚇するという意図を込めて、ブッシュ政権は連続的かつ恒常的に強行している。これに全面的につき従っているのが福田政権なのだ。まさにいま、米日両権力者は、日本列島を対中国・対ロシアの最前線としつつ、準臨戦態勢をとっているのである。
 これら一連の軍事演習の特質は何か?

以下、見出し
進行するMDシステム配備
――中露の核戦力「無力化」=破壊の危険な企み

さし迫るMD用空母G・ワシントンの横須賀配備
Top
 


  

各地で福田政権打倒のデモ

  
自民党県連に抗議 4・27 沖縄

 四月二十七日、琉球大・沖国大のたたかう学生たちは、「労働者・勤労人民を戦争と貧困にたたきこむ福田政権打倒」をかかげて「許さない! 米兵事件 ストップ! 新基地・MD配備 撤回させよう!『軍命』削除4・27全県学生マーチ」を多くの新入生の結集をかちとりつつ戦闘的に実現した。

学生の熱気が那覇市街にあふれる
(4月27日)


  
金沢大生が連続決起 4・25/29

 四月二十九日、たたかう金沢大生たちは、金沢市の繁華街において「日米新軍事同盟の強化反対! ガソリン税暫定税率復活を許すな! たおせ! 福田政権 香林坊反戦WALK」を実現した。

「貧困の強制NO!」の声を轟かせる
(4月29日、香林坊)


  
鹿大キャンパスに反戦の渦 4・25

 四月二十五日、鹿児島大学のたたかう学生たちは「日米安保強化にNO! の声を 4・25キャンパス反戦WALK」と題して、学内集会・デモをおこなった。

自治会旗を先頭に元気よくデモ
(4月25日、鹿大)

Top