第2008号(2008年3月3日)の内容

<1面>
08春闘勝利へ闘う拠点を構築 2・17
大幅一律賃上げ! 新自由主義的構造改革反対!
労働者総決起集会に1200が結集


<4〜5面>
<連合>式「格差社会脱却」論の欺瞞と偽善
『2008連合白書』批判


<2面>
海自艦による漁船衝突・撃沈弾劾!
 防衛省に緊急抗議 2・21
 沖縄防衛局を断固追及 2・19

原子力空母ニミッツ寄港阻止に起つ 2・11 佐世保
道共闘が米艦に弾劾の嵐 2・6 石狩湾新港 2・7 小樽港

<3面>
卒業式・入学式での「日の丸・君が代」強制をうち砕け!
不当逮捕=弾圧を弾劾せよ

<6面>
リポート労働戦線
死と隣り合わせの労働を強制される建設労働者
ターミナル病棟化
キヤノン大分工場の黒い利権
Topics 自治労が消える!?

<7面>
小包宅配新会社の設立
トヨタの殺人≠許すな!

<8面>
万華鏡2008――情勢の断層を読む
◆スター・ウォーズ
◆SWFって…
◆井戸端経済分析
◆変人・ヒマ人
◆ゴマちゃん

週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉

  「解放」 最新号
 






  


08春闘勝利へ闘う拠点を構築
2・17
大幅一律賃上げ! 新自由主義的構造改革反対!
労働者総決起集会に1200が結集


「連合」「全労連」指導部の闘争抑圧に抗して闘うぞ!
(2月17日、練馬文化センター)

 二月十七日、東京・練馬文化センターにおいて、全国から結集した一二〇〇人のたたかう労働者たちは、「労働者怒りの総決起集会」を成功裏に実現した。
 今日、福田政府・独占資本家どもは、サブプライムローン破綻に端を発した国際的な金融不安・ドル暴落・国際原油価格高騰・アメリカの景気後退の連鎖的四重苦に脅えきり、この経済大波乱を口実にして、賃金抑制や増税・収奪強化の攻勢を一段と強めている。これにたいして、「連合」高木指導部は、独占資本家どもの危機感を共有≠オ、「内需拡大のための賃金改善」を弱よわしく哀訴しているにすぎない。まさにそのゆえにこそ、〇八春闘は敗北を強いられようとしているのであって、日本労働者階級は、かつてない厳しい状況に叩きこまれているのだ。
 こうした情勢のまっただ中で、革命的・戦闘的労働者たちは、<戦争と窮乏化>に棹さすネオ産業報国運動に抗して、<すべての労働者の大幅一律賃上げ・新自由主義的「構造改革」反対・日米新軍事同盟の強化反対>を基本的任務とする〇八春闘の戦闘的高揚をかちとるために本集会を実現し、もって階級的戦列をがっちりと構築したのである。

以下、見出し
 賃金抑制攻撃への総屈服を許さず春闘の高揚を!――基調報告

 経済大波乱の階級的・歴史的意味を喝破――特別アピール

 各産別代表が熱烈な決意表明

 既成労組指導部の抑圧に抗して闘おう!


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<連合>式「格差社会脱却」論の欺瞞と偽善
 『2008連合白書』批判 <上>

 二〇〇八年春闘は、年頭からの国際原油価格の高騰、米サブプライムローンの焦げつき急増による国際金融システム不安、アメリカ経済の景気後退、ドル暴落下の円高という四重のインパクトとこれらを反映した世界的株価暴落とに日本経済が直撃されるなかで、幕を開いた。
 昨年末には、「企業と家計を両輪とした経済構造の実現」(日本経団連『〇八年版経営労働政策委員会報告』)などと称して、「総額人件費改定」の小さな風呂敷を拡げていた独占資本家どもは、いまやこの四重苦に顔面蒼白となり、「経営の先行き不透明のなかで賃金水準を議論することは困難だ」と叫びたてて賃金抑制に狂奔している。
 経営者たちが財布のヒモを少しは緩めてくれるのではないか、と期待に胸を膨らませてきた「連合」労働貴族どもは、「株安はタイミングが悪い」などとつぶやきながら、「経済がさらに悪くならないためにも内需強化を、その処方箋として賃金改善を」(会長・高木)と、猫なで声で独占資本家どもにお願いすることしかできないでいる。「国際競争力強化のためにも人への投資を」と叫んで独占資本家への忠誠を誓ってきたIMF・JCなどの製造業大手労組労働貴族どもは、「急に逆風が吹き始めた」(JC議長・加藤=自動車総連会長)と落胆し、早くも腰砕けとなって厭戦ムードを漂わしている。
 だがいまや、かの四重苦、とりわけ石油・穀物などの原材料価格の高騰をもインパクトとした消費者物価の急上昇と増税・社会保険料引き上げなどのゆえに、日本の労働者・勤労人民の生活苦はかつてなく深まっている。新自由主義=ネオファシズム的反動のもとでの諸権利剥奪と労働組合破壊とによって、いや何よりも彼らを守るべき労働組合そのものの変質と後退によって、労働者・人民のこの窮乏化は促進され、いわゆるワーキングプア(「労働貧民」)が激増しているのだ。
 こうした日本労働者階級の耐え難い窮乏化の現実から浮き上がったところで、さらなるボロ儲けへの強欲ぶりを剥(む)きだしにし賃金抑制に狂奔する独占資本家どもへの怒りのひとかけらもなく、「行き過ぎた分配の歪みの是正」なるものをおずおずと要求しているにすぎないのが、「連合」中央の労働貴族どもなのだ。彼ら労働貴族どもは、いま日本帝国主義経済のうえに襲来した暗雲に恐れおののき、御主人様の一大事≠ニばかりに資本の番犬としての本性を剥きだしにしはじめた。
 経済大波乱に促迫された独占資本家どもの賃金抑制攻撃のまえに早くも膝を屈した「連合」労働貴族、彼らに指導された日本労働運動の危機的現実を覆し春闘の戦闘的高揚を切り拓くために、わが革命的左翼と革命的・戦闘的労働者たちは、いまこそ全力でたたかわなければならない。
 そのために、「格差社会の脱却」を前面におしたてた「連合」中央の〇八春闘方針およびそこにつらぬかれているイデオロギーの反労働者性を徹底的に暴きだすのでなければならない。

以下、見出し
 Tネオ産業報国会としての「社会的責任」の発露

 U「格差社会の脱却」方針の欺瞞性

    A皮相な「格差社会」認識
    Bステークホルダーとしての「分配構造の是正」要求


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卒業式・入学式での「日の丸・君が代」強制をうち砕け!

 今春の卒業式・入学式は、福田政権による自衛艦のインド洋への再派遣の強行と海外派兵恒久法制定の策動、および「愛国心」教育・能力主義教育を徹底するための学習指導要領改訂という一大反動攻撃のなかでおこなわれようとしている。
 それだけではない。在沖米海兵隊員による女子中学生暴行事件と海自イージス艦による漁船衝突・撃沈事件が起きた。対イラク戦争の敗退によってヒステリー化した米軍兵士。人民無視・傍若無人をほしいままにした日本国軍。――この一大犯罪は、日米新軍事同盟の強化(その一環としての日本国軍の増強)の、その反人民性を如実にしめすものにほかならない。
 この最中に、福田政権・文科省は、教育基本法および学校教育法の改悪にふまえて「愛国心」教育を制度化するために、各地教委へのテコ入れを強めている。これを受けて各地教委は、「日の丸」に向かって起立・正対し「君が代」を斉唱するように児童生徒を指導しみずからも範を示すべきことを教職員にたいして強制する姿勢をさらに強めている。とりわけ東京都教委は、不起立を続けている教員を免職処分に付す構えをみせているのだ。
 すべてのたたかう教育労働者諸君! 日教組本部および全教本部の闘争放棄を弾劾し、<「愛国心」教育の制度化反対!>を高々と掲げつつ、卒・入学式での「日の丸掲揚・君が代斉唱」強制と処分に反対する闘いを各分会から創意的に創りだそう。米兵による女子中学生暴行事件や海自イージス艦による漁船衝突・撃沈を弾劾しよう。「日米新軍事同盟の強化反対」の反戦・反安保闘争とも結びつけてたたかおう!

以下、見出し
 「愛国心」教育の制度化に突進する文科省・地教委

 「日の丸掲揚・君が代斉唱」の徹底化の策動

 日教組本部の闘争放棄に抗して闘う戦闘的労働者

 「愛国心教育反対」を放棄した日教組本部を弾劾して闘おう

 「愛国心」教育の制度化反対!反戦闘争と結合して闘おう!


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「サミット警備」を口実とした不当逮捕=弾圧を弾劾せよ

 二月二十二日に、神奈川県警公安三課はわが同志Aを、「有印私文書偽造・同行使、旅館業法違反」などの罪名で不当逮捕した。わが同盟は「サミット警備」を口実にした、この特高警察まがいの政治的弾圧を満腔の怒りをこめて弾劾する!
 二十二日の昼に、同志Aは、彼にたいして神奈川県警が「有印私文書偽造」等の容疑をデッチあげて「逮捕状をとった」と報じられたことにたいして、神奈川県庁において抗議の記者会見を敢行した。
 この逮捕状なるものが、「ホテルに偽名で泊まった」とする「微罪」をデッチあげての革命的左翼活動家にたいする予防拘禁を狙ったものであること。そしてこの彼へのでたらめな「容疑」を口実にして、神奈川県警・警視庁はこの「事件」なるものとはまったく関わりのない労働者・市民の居宅・職場など十数ヵ所にたいする不当捜索を強行したこと。こうしたファシスト的政治弾圧を弾劾するアピールを、同志Aは報道機関にたいして果敢に発してたたかった。
 憎むべき神奈川県警・警視庁は、驚きあわてて神奈川県庁に駆けつけ、同志Aの口を封じるためにとびかかり、彼を奪い去ったのだ。
 すべてのたたかう労働者・人民は、「サミット警備」を大義名分とした警察権力の革命的左翼やたたかう諸団体にたいする凶暴な政治弾圧を絶対に許すな! 同志Aを奪還せよ!

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海自イージス艦による漁船衝突・撃沈弾劾!


 二月十九日に房総半島沖でひきおこされた海上自衛隊イージス艦「あたご」による漁船「清徳丸」への衝突・撃沈事件こそは、常日ごろは「危機管理」だの「国民の生命と財産を守る」だのと吹聴している政府・防衛省・日本国軍が、そのじつは人民の生命も安全もまったく省みることなどないという傲岸さと犯罪性を満天下に露わにしたのだ。
 「あたご」は、海上監視を怠っていたうえに、マグロはえ縄漁に向かう数隻の船団に向かって自動操舵のまま一直線に突進し、「清徳丸」の真横から激突した。「あたご」の海上自衛隊員らは、「清徳丸」に乗っていた二人の漁民父子を捜索・救難することさえもせず見殺しにしたのである。政府・防衛省は、巨大なイージス艦が回避行動をまったくとることなく漁船に衝突し撃沈したこの事件の真相を隠蔽するという犯罪的たちまわりに狂奔している。
 海上自衛隊および政府・防衛省のこの蛮行を断じて許すな!


二月二十一日、全学連の学生たちは、腹の底からの怒りに燃えて、防衛省にたいする緊急抗議闘争に起ちあがった。



「責任逃れのごまかしを許さないぞ!」
対応に出てきた担当官に抗議文をつきつけて闘う全学連
(2月21日、市ヶ谷)



二月十九日、沖縄県学連の戦闘的学生たちは、海自イージス艦による漁船衝突・撃沈事件に抗議する緊急闘争にただちに決起した。


沿道の市民の声援を背に断固として抗議
(2月19日、那覇市内)

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原子力空母ニミッツ寄港阻止に起つ 2・11 佐世保


 二月十一日、全学連九州地方共闘会議の学生と福岡地区反戦青年委員会の労働者たちは、米原子力空母ニミッツの佐世保寄港を阻止する現地闘争に勇躍決起した。

湾内に進入するニミッツに怒りのシュプレヒコール
(2・11、佐世保・野崎)

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道共闘が米艦に弾劾の嵐  2・6 石狩湾新港  2・7 小樽港


 全学連道共闘のたたかう学生たちは、二月六日と七日、MDシステムの主要なミサイルSM3を搭載した米第七艦隊所属のイージス艦ジョン・S・マッケインの石狩湾新港寄港と、米第七艦隊旗艦ブルーリッジの小樽港寄港を阻止する現地闘争に連続的に決起した。

米第7艦隊旗艦ブルーリッジを迎え撃つ
(2・7)

道共闘の横断幕の前で抗議集会
(2・6、石狩湾新港)

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