第2005号(2008年2月11日)の内容
<1面>
人民への経済危機の犠牲転嫁を許すな
独占資本家どもの危機突破策に抗し〇八春闘の爆発をかちとれ
<4〜5面>
絶対的貧窮化の強制と支配体制強化の野望
08年『経労委報告』の極反動性
◆わが同盟の08春闘スローガン
<2面>
全学連海自出兵阻止に決起
1・24横須賀「むらさめ」に怒りの拳
1・25佐世保「おうみ」に弾劾の嵐
<3面>
右翼を活用した教研運動への弾圧弾劾
<6面>
民営郵政経営陣への忠誠を誓うJP労組本部を許すな〈下〉
民主党依存のダラ幹に怒り
――1・10平和フォーラム集会で奮闘
Topics 中教審「新学習指導要領」答申の狙い
<7面>
「非自民連立政権」参加の妄執〈下〉
転向スターリニスト=日共の末路
<8面>
日韓闘争における「賃労働と資本」主義的偏向をいかに克服したか
<3面>
万華鏡2008――情勢の断層を読む
◆中風が西風救う
◆餃子事変
◆南極海波高し
◆洞爺湖の空
週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉
「解放」 最新号
人民への経済危機の犠牲転嫁を許すな 独占資本家どもの危機突破策に抗し〇八春闘の爆発をかちとれ サブプライムローン焦げつき急増に端を発して次々と露わになった諸事態――国際的金融不安、原油・食糧などの国際価格の高騰、アメリカ経済の不況局面への突入、ドル安=円高の昂進――に直撃されて、日本経済は四重苦というべき危機に直面している。日本の労働者は、すでに十数年にわたって賃金を引き下げられ社会保障を削減され諸権利を剥奪されてきたうえに、いまガソリンや食料品の高騰、タクシー料金や今後の電力・ガス料金などのあいつぐ値上げに直面している。それだけではない。春闘の山場を目前にひかえて、日本の独占資本家どもは、「原材料の高騰」や「株価低落」を口実にして、「賃上げは困難」とあらかじめ傲然と宣言しているほどなのだ。 福田政権は、日本経済の四重苦がアメリカ「隷属国」の道をひた走ってきたことの自業自得であることには頬かむりして、いっさいの犠牲を増税などのかたちで労働者・人民に転嫁しようとしている。期限切れにまかせればガソリン価格を引き下げられるにもかかわらず、あえて揮発油税などの暫定税率の維持に狂奔し、あまつさえ消費税増税の機をもうかがっていることに、それは端的ではないか。低賃金のうえに物価高騰に苦しむ労働者・人民に、とりわけ「ワーキング・プア」と呼称される非正規雇用労働者に絶望を強いる、大衆収奪の追いうちをかけているのが、この政権なのだ。それは、彼らが日本をアメリカとともに「戦争をやれる国」に飛躍させることに、あくまでも固執していることと一体の攻撃にほかならない。 日本階級闘争は、いままさに正念場をむかえている。「内需拡大のための賃金改善」を独占資本家どもに弱々しく哀訴しているにすぎない「連合」指導部を弾劾し、〇八春闘の勝利をかちとるために、すべての労働者は奮闘しよう! 見出し 八方塞がりの危機に喘ぐブッシュ帝国 <ドル体制>の最後的崩壊の始まり アメリカ「一超」支配の経済的基礎の瓦解 アメリカ「隷属国」日本の苦悶 〇八春闘の戦闘的高揚をかちとれ |
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絶対的貧窮化の強制と日本型ネオファシズム支配体制強化の野望 日本経団連―〇八年『経労委報告』の極反動性 サブプライムローン破綻に端を発した金融・経済危機の底知れぬ拡がりは、いまや、軍国主義帝国アメリカの「一超」世界支配の経済的基礎をなしたドル支配体制の最後的崩壊の始まりを告げ知らせている。 際限のないドル暴落とこれを反映した世界同時株価下落は、米欧の独占ブルジョアジーのみならず経済新興国とりわけ中国の権力者・支配層をも震撼させている。日本の独占ブルジョアジーとその政府もまた、国際的な金融不安・ドル暴落・国際原油価格高騰・アメリカの景気後退の連鎖的四重苦に脅えきっている。世界的な経済危機の荒波に揺さぶられ構造的脆弱性(対米輸出依存経済・資源小国)を一挙に露呈しつつある日本帝国主義経済の危機をのりきっていくために、福田政府・独占ブルジョアジーはいま、一方では政治支配体制のネオ・ファシズム的強化にのりだし、他方では労働者・人民にいっさいの犠牲を転嫁する賃金切り下げや増税・収奪強化の攻勢を強化しつつある。まさにこのゆえに、生活困窮者・失業者・非正規雇用労働者のいっそうの増大がもたらされつつあるのだ。 「日本型雇用システムの新展開と課題」と銘うたれた日本経団連の〇八年版『経労委報告』は、日本独占ブルジョアジーの現情勢下での今日的な危機感と、この危機感に根ざしたところの階級的野望を露骨にむきだしにしているものにほかならない。 本稿では、この『報告』の反人民的な反動性を暴露する。 目 次 T 世界的経済動乱下の危機突破の模索 U 労働者人民への一切の犠牲の転嫁 A 「日本型雇用システムの新展開」なるもの (以上 本号) B 成果主義賃金支払い形態の今日的緻密化とその欺瞞的粉飾 C 「社会の安定帯」としての第二労務部≠フ全面的活用 |
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わが同盟の〇八春闘スローガン <戦争と窮乏化>に棹さすネオ産業報国運動に抗して、〇八春闘の戦闘的高揚を切り開け! T 「連合」指導部の欺瞞的「賃金改善」要求を弾劾し、すべての労働者の大幅一律賃上げをかちとろう! 非正規雇用形態の固定化・拡大反対! ◇「アメリカ発経済危機の突破」を口実とした賃金抑制攻撃を打ち砕け! 成果主義的賃金支払い形態の導入・強化を許すな! ◇非正規雇用労働者の大幅賃上げ・待遇の抜本的改善をかちとろう! 偽装請負・偽装派遣・偽装管理職を許すな! 「ワーク・ライフ・バランス」の名による雇用・就労形態の改悪反対! ◇「選択と集中」の名による事業再編にともなう首切り・転籍・賃下げを許すな! 人員削減下での極限的労働強化反対! タダ働き時間外労働の強制反対! ◇大企業による中小零細企業の収奪強化を許すな! ◇「財政危機」を口実とした政府・自治体当局による賃金カット・人員削減を許すな! ◇独占体による原燃料費高騰の人民への犠牲転嫁=生活必需品の値上げを許すな! U ワーキングプアを拡大する新自由主義的「構造改革」を許すな! 労働諸法制の改悪反対! ◇大増税・社会保障制度改悪を許すな! 公的年金の国家的詐取の居直りを許すな! 超低水準の法定最低賃金を口実とした生活保護水準の引き下げ反対! ガソリン税の暫定税率期限延長阻止! 弱者切り捨て・地方切り捨て≠フ「構造改革」反対! 国家財政危機の地方への転嫁を許すな! 公務員制度大改悪反対! ◇労組破壊のための労働契約法制定弾劾! 「労働時間規制適用除外=残業代不払い」制度の導入を許すな! 労働者派遣法の改悪反対! V 日米新軍事同盟の対中・対露攻守同盟としての強化反対! ◇MDシステム配備反対! 自衛隊によるインド洋給油活動の再開反対! 海外派兵恒久法の制定を許すな! CX疑獄弾劾! 憲法改悪阻止! ◇戦争をやれる国≠ヨの飛躍のための国家総動員体制の構築反対! ネオ・ファシズム大反動攻撃粉砕! W 労働組合破壊の一大攻撃を打ち砕き、日本労働運動の戦闘的再生をかちとろう! ◇ネオ産業報国会と化した「連合」の脱構築のために闘おう! 保守二大政党制の創出をたくらむ小沢民主党を支える労働貴族を弾劾せよ! ◇「連合との共同」に狂奔する「全労連」日共系指導部を弾劾せよ! 「ルールある資本主義への改良」路線にもとづく政策宣伝運動への解消を許すな! ◇労働組合の戦闘的強化をかちとれ! 未組織労働者の労組への結集をかちとろう! あらゆる職場に労働組合を! ■ネオ・ファシズムの暗黒支配をうち破る階級的戦列をうち固め、福田政権の打倒をめざして前進せよ! ■全世界の労働者と連帯し、インターナショナルな団結の創造をめざしてたたかおう! |
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右翼を活用した教研運動への弾圧=全体集会破壊を弾劾せよ 二月二日から開催された日教組全国教研集会の全体集会が、史上初の中止に追いこまれた。予定会場であったグランドプリンスホテル新高輪が「右翼の妨害活動」を口実として、一方的な契約解除・使用拒否に出たのだ。「契約解除の無効」を求めた日教組の仮処分申請にたいして東京地裁・東京高裁が会場使用を認める判断をくだしたにもかかわらず、プリンスホテルはこれを無視するという前代未聞の強硬な対応をとった。これは、「日教組を潰す」ことを公言している政府・自民党内タカ派がホテル側に圧力をかけたからに違いない。それだけではない。政府・自民党が制定した改憲手続き法たる国民投票法には、公務員や教員による「国民投票運動」(=改憲阻止運動)を制限する条項が盛りこまれた(これは改憲の内容を先取りするものにほかならない)。権力者どもは、憲法問題などにかんする反対集会の一切を根絶していくこと(現行憲法における「表現の自由=集会結社の自由」のはく奪)を狙っているのだ。 教育労働者をはじめとするすべての労働者は、この教研運動への弾圧にほかならない全体集会の破壊を断固として弾劾せよ! 委員長・森越は、「全体集会中止」を発表した記者会見(二月一日)において、「ホテルは企業の論理を司法より優先させた。悔しい」「集会の自由さえ認められないのは先進国では日本だけだ」と強調し、「集会・結社・言論の自由に対する弾圧に抗議する」意を示した。そもそも森越執行部は、文科省との「社会的対話」をすすめ「公教育への社会的信頼醸成のための教育活動」を重視する「新運動方針」(それにもとづく「カリキュラム提言〔案〕」)をうちだしたことにふまえ、このニュー日教組≠フお披露目の場として、政財界パーティー会場として使われる高級ホテル=グランドプリンスホテル(首相派閥であり、教基法改悪を主導した安倍らを擁する清和会の御用達ホテルでもある)での全体集会の開催をもくろんでいた。だが、日教組バッシングをくりひろげてきた政府・自民党内タカ派を甘く見ていた森越執行部は、裁判所の判断を無視したプリンスホテルの強硬姿勢に対応不能となり、全体集会の中止を余儀なくされ消耗しきっているのだ。 二日午後に始まった各分科会では、冒頭に執行部のもとに抗議決議があげられた(だが本部は、ほとんどの分科会では決議を配っただけであり、論議さえさせなかった)。しかし、組合員からは、会場使用を拒絶したプリンスホテルとその背後にいるであろう自民党内タカ派への怒りと同時に、森越執行部の対応にたいする不満・反発が噴きあがっている。裁判所の判断にホテルが従うことを期待して「裁判を有利に進めるため」と言って代替会場を探さなかった無為無策ぶり、この裁判所任せの対応への不満だけではない。「組合員を結集して、全体で抗議集会をおこなうべきではないか」という怒りの声があがっているのだ。〔しかも、組合費を二三一〇万円も投じて高級ホテルで全体会を開催しようとしたことじたいに、日教組本部の変質を感じとった全国の組合員からは、疑問や怒りが噴出している。〕 今こそたたかう教育労働者は、「言論の自由」を楯として抗議するにすぎない日教組本部の対応をのりこえ、右翼を活用した教研運動への弾圧・全体集会の破壊を弾劾しようではないか。今回の攻撃は、新自由主義的・国家主義的な「教育改革」をおしすすめるための日教組破壊の攻撃にほかならない。このことを暴きだし、<日教組破壊攻撃粉砕! 教育のネオ・ファシズム的再編反対!>を掲げてたたかおう! 一切の弾圧=労組破壊攻撃に抗して、教研運動を創造的に推進せよ! |
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日韓闘争における「賃労働と資本」主義的偏向をいかに克服したか 黒田同志の思想的=組織的営為を継承するために 「ある同志が基底体制還元主義的偏向と政治力学主義的偏向を犯してくれたので、これらを克服する理論闘争をつうじて、政治経済学的分析と情勢分析との区別と連関をわれわれは明確にすることができたのである。」 一九六四年の二月末ごろに黒田同志が内部理論闘争の一つの成果を右のように意気高らかに確認したとき、この偏向を犯した「ある同志」をも激励する意味をもこめて黒田同志はこう言われたのであろう。だが、当該の「ある同志」であった他ならぬ私は、当時において、自分が犯した誤謬に気づかされながらも、そのみすぼらしい内容にすっかり消耗してしまっていた。とはいえ、黒田同志を先頭にした当時のわが同志たちは、革共同第三次分裂を革命的に切り拓いたという自負に燃えつつ、日本の反スターリン主義運動をなんとしても理論的にも組織的にもうち鍛えその質的飛躍をきりひらくために、まさに一心不乱に内部思想闘争をおし進めていた。私自身が生みおとした二つの偏向(日韓闘争における「賃労働と資本」主義的偏向と中仏核実験反対闘争における政治力学主義的な情勢分析への陥没)をめぐる内部論争もまたそうであった。 今あらためて私は、消耗していた私をも含めて当時の若いわれわれにたいして、黒田同志が組織内思想闘争はどのような倫理と論理にのっとって推進すべきか、いかに縦横無尽に頭をめぐらせるかたちでおし進めなければならないかを、身をもってリアルに教示し導いてくれたことを、万感の思いでふり返り・かみしめている。「同志黒田が遺してくれたこのかけがえのない組織的財産をわが内なる拠点とし、彼自身の全感性・熱情・認識諸能力・実践的意志をほとばしらせた時々の内部思想闘争の場面場面を具体的に想起しながら、われわれは革命的共産主義者への自己脱皮と相互変革をかけて不断に内部思想闘争をおしすすめるのでなければならない。」(本紙第一九七七号、革共同全国委員会議長植田琢磨・革共同革マル派政治組織局の声明)いま私もこのよびかけに応えて、当時の内部思想闘争から私が学んだことを明確にしようと思う。 見出し 一 「賃労働と資本」主義の克服のための内部思想闘争 二 中仏核実験反対闘争における政治力学主義的偏向 三 日共式情勢分析への単純対置的批判の克服 当時の内部思想闘争を省みて |
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全学連 海自出兵阻止に連続決起 |
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出港する「むらさめ」にシュプレヒコール (1月24日、横須賀) |
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出撃する「おうみ」の横っ腹に怒り (1・25、佐世保・前畑埠頭) |
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