第1992号(2007年11月5日)の内容


<1面>
新テロ特措法制定阻止の火柱 10・21
「自衛隊はインド洋・イラクから撤退せよ」

全学連・反戦 国会・首相官邸に進撃


<4面>
雲散霧消するブクロ派残党を掃討しつくせ!

<5面>
原子炉本体の損傷が発覚
――柏崎刈羽原発事故――

<2面>
全学連国会前で緊急行動 10・24
「新テロ特措法」審議開始を弾劾写真へ
元防衛庁長官・中谷が全学連に謝罪写真へ
「PAC3配備阻止!」
九州の労学が築城現地闘争 10・14写真へ
小沢民主党にすがる代々木官僚を弾劾 10・14小牧/10・16名古屋

<3面>
CX疑獄リークの真相と深層
◆MD最前線基地の神経系統=\JTAGS

<6面>
能力・実績主義の徹底をうたう07人事院勧告
Topics「連合」労働貴族の投資ファンド対策

<7面>
臓器移植法の改悪を許すな
中国レンガ工場の悲惨

<8面>
黒田さんに教わったこと A
『労働運動の前進のために』について
◆「木枯」に寄せて

週間日誌は3面に掲載します

  「解放」最新号
 







  


新テロ特措法制定阻止の火柱 10・21

「自衛隊はインド洋・イラクから撤退せよ」


全学連・反戦 国会・首相官邸に進撃

革マル旗ひるがえし一路国会へ
(10月21日、霞が関)
 十月二十一日の国際反戦デーに、全学連のたたかう学生たちと反戦青年委員会の旗のもとに結集する革命的・戦闘的労働者たちは、福田政権による新テロ特措法の制定を絶対に阻止するという決意に燃えて、首都・東京において反戦反安保労学統一行動に起ちあがった。この闘いと連帯して、北海道、東海、関西の労働者・学生および沖縄のたたかう学生たちも、各地でいっせいにデモンストレーションに決起した。
 テロ特措法にもとづいてインド洋へ派遣された海上自衛隊の艦船がイラクへの軍事攻撃をおこなう米海軍艦船にたいする給油――法律の建て前上は許されていないそれ――をおこなってきたという事実をおし隠すために、福田政府・防衛省が給油データにかんしてウソとゴマカシと証拠隠滅を重ねてきたことが、いまや次々と露わになっている。それだけではない。この情報操作の張本人である元防衛省事務次官・守屋武昌が、自衛隊次期輸送機(CX)に搭載する予定の米軍需独占体ゼネラル・エレクトリック(GE)社製エンジンの日本販売代理店の「山田洋行」から「日本ミライズ」への変更(六月)に「関与」し、防衛省内で口利き≠した疑惑が暴露されている(三面参照)。
 福田政権の安保=防衛政策の反人民性が白日のもとにさらけだされているこの局面において、既成反対運動の指導部は、衆院の解散=総選挙にもちこむために新テロ特措法案を廃案に追いこもうとしている小沢の民主党への依存をますます強めている。「連合」高木執行部は、新テロ特措法をめぐっては、革命的・戦闘的労働者の下からの闘いが燃え広がることを恐れているがゆえに、意図的に態度表明をおこなっていない。そのうえで彼らは、「政権交代可能な二大政党制をつくる」とぶちあげつつ、傘下労組の組合員を民主党支持の集票活動に駆りたてているのだ。
 他方、日共の不破=志位指導部は、「民主党が政権についたならばISAF(アフガニスタン国際治安支援部隊)に自衛隊を参加させる」という構想を小沢一郎がうちだしたことにたいして困りはて、「撤退論の大義を失う」と弱よわしく注文をつけている。とはいえ、そのじつは、民主党が「当面は民生支援に限定する」とした代案を提起していることに飛びついて、民主党との「国会内での野党共闘」を形成することにうつつを抜かしているのだ。
 こうした一切の既成反対運動指導部の腐敗を弾劾しつつ、わが労学の部隊は、<新テロ特措法制定阻止・日米新軍事同盟の強化反対・憲法改悪阻止>の反戦反安保闘争の高揚を切り拓くために奮闘したのである。

以下、見出し
 右翼の敵対を一蹴し戦闘的デモを貫徹

 小沢民主党にすがる既成指導部を弾劾し闘おう――総決起集会

 反戦反安保闘争の新たな地平を切り拓く

 新テロ特措法制定・日米新軍事同盟強化を打ち砕け


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雲散霧消するブクロ派残党を掃討しつくせ!

 「党の革命」の破産に脅える中野一派

 わが同盟は、中野一派が掲げる「階級的労働運動路線」なるものが、わが同盟の走狗解体闘争から身をかわすために苦しまぎれにひねりだした延命策であり、「資本主義の枠内での改良」路線以外のなにものでもないことを、完膚なきまでに暴きだしてきた。この的確なイデオロギー闘争の巨弾を中野一派のドテッ腹にうちこみ、駄馬労をシンボルとした「階級的労働運動路線」という名のインチキ・サンジカリズム路線によってブクロ派残党を固め直すなどという甘っちょろい願望にもとづく彼らの延命策動を、わが同盟は木っ端微塵に打ち砕いたのである。
 いまやブクロ派残党は、中野一派による「階級的労働運動」の「実践」と称した裸踊り≠フ強制のゆえに、一握りの「青年労働者」どもが職場を追われ・脱落することによって、わずかばかりのロートル活動家の寄り合い所帯と化した。しかも、わずかに残ったロートルどもは、おしなべて中野一派が「私党化グループ」と烙印して党外にたたき出した反中野分子どもと気脈をつうじて、不満・反発・不信をわだかまらせている。この惨状のゆえに、「私党化グループ」=水谷一味が党外≠ゥら仕かけている遠吠え的反攻≠キらもがブクロ派残党の総瓦解の一因となりかねないほどなのだ。
 この消滅寸前の残存組織を何とかたてなおしたいという意地汚い願望にもとづいて、中野一派は、「私党化グループ」密通分子続出の根を絶つために、水谷一味が奉じる「血債の思想」(被抑圧民族・被差別者迎合主義)を「議長」シミタケの名をかたらって否定するという小細工を弄している(本紙第一九八九号、朝日奈論文を参照せよ)。それと同時に、わが同盟に引導をわたされたインチキ・サンジカリズム路線にいまだ何がしかの展望≠ェあるかのように見せかけるための取り繕いに狂奔しているのだ。
 われわれは、走狗集団のなれのはてである中野一派が、露命をつなぐために姑息な術策を弄することを絶対に許しはしない。彼らの言説の反階級的本質を、断固として暴きだし、残存ブクロ派掃討の闘いを完遂するのでなければならない。

以下、見出し
 T 「私党化グループ」の反攻にさいなまれる中野一派

 U 反発・脱落分子の続出による残存組織崩壊の加速
     A裸踊り°ュ制による「労戦組織」の瓦解
     B「諸戦線」の総離反

 V 「階級的労働運動路線」の惨めな破産


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CX疑獄リークの真相と深層

 テロ対策特別措置法の新法制定をめぐる政府・自民党と民主党との国会での攻防戦のさなかにおいて、航空自衛隊の次期輸送機(CX)エンジン調達にかんする防衛省の前事務次官・守屋武昌の軍需専門商社「日本ミライズ」との黒い癒着が暴露された。この事件は、最初は守屋にたいする「日本ミライズ」社長(元「山田洋行」専務の宮崎元伸)の接待疑惑≠フ一環としてチョロ出し的に報じられ始めたが、数日後には、エンジン製造元たるアメリカ大手軍需独占体GEの日本側販売代理店変更にかかわる守屋の口利(くちき)き疑惑≠ニして明るみにだされた(十月二十八日報道)。守屋のみならず日本政府高官(元防衛相・久間章生など)や政治エリート内防衛族にたいする宮崎の一連の接待疑惑≠ノ関連して、これら政治エリートどものCX導入にまつわる利権漁(あさ)りへの関与という疑惑が、いま暴露されつつある。
 いまだに氷山の一角が暴露されているにすぎないとはいえ、このCX疑惑は、かつてのロッキード事件(一九七六年暴露)やグラマン・ダグラス・ボーイング事件(七七年暴露)と同様に、米・日両帝国主義国家にまたがる<政・官・財の黒い癒着>を根底とした一大疑獄事件としての性格をもっている、と推断しうる。それと同時に、このCX疑獄(その一端)が暴露されたタイミング・状況からして、ブッシュ政権にイラクからの全面的撤兵を迫るために、アメリカ民主党の黒幕たる東部エスタブリッシュメントが小沢の民主党と連携し、イラク・アフガニスタン侵略戦争に加担=参戦している日本の自民党政府とこれを主導する対米追従派≠フ政治エリートどもを追い落とすことをこそ狙って、この事件を暴露した、と推断しうるのである。

以下、見出し
 暴露の仕掛けの黒幕――米民主党筋

 日米新軍事同盟の暗部の露見

 守屋口利き疑惑≠フ真相

 ブッシュ=小泉政権下の新たな利権構造


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「命のギフト」の名の下に脳死患者が殺される!
臓器移植法の改悪を許すな

 「脳死は人の死」という考え方は定着した≠ネどと仰々しく中山太郎(自民)がぶち上げている(『毎日新聞』七月二十日付「論点」欄「どうする 臓器移植法改正」)。
 中山太郎といえば、衆院憲法調査特別委員長を務める改憲派議員の急先鋒であるだけではない。今年六月の衆院厚生労働委員会で、臓器移植法改悪にむけて自民党六議員が提案した「改正」法案(通称「中山案」――脳死を一律に人の死とし、本人が拒否していなければ、書面がなくても家族の同意で提供できるようにする、というもの)の提案理由説明をおこなったその人である。
 この中山は、今や、脳死を一律人間の死とするのは「国民の総意」であると強弁し、しかも、「書面(ドナーカード)を持っていなくても提供したい人はたくさんいる。臓器移植法の趣旨に従い、提供したい人の意思を尊重するためには、書面にこだわるべきではない」と、とんでもないことを言いはじめた。
 現行の臓器移植法では、「臓器提供を前提とした脳死判定に限り脳死を人の死とする」とされている。しかも、脳死下での臓器提供については、「生前の本人の書面による同意と家族の同意が必要」という二重の制限が付けられている。
 これを、「脳死を一律に人の死」とするとともに、「本人が拒否していない」とみなされる場合(「臓器提供を拒否します」という意志表示カードを持っていない場合はすべて)、「家族の同意」さえあれば「臓器提供」を可能とするものへと変えるものが、臓器移植法改正案(自民党案)だ。
 この「改正」法案の可決・成立を許すならば、いったん「脳死判定」がくだされた患者は、治療がうち切られ、意識もなければ意志表示もできない患者はみずからの肉体の臓器を提供≠ウせられる。つまり完全なる死≠ノいたらしめられることになるのだ。

(以下、各章の見出し)
 「高度先端医療」大国への突進

 生きた臓器摘出を合法化するための「脳死=人の死」説


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全学連 国会前で緊急行動 10・24

「新テロ特措法」審議開始を弾劾


 十月二十四日、全学連のたたかう学生たちは、「新テロ特措法制定阻止!」を掲げ、国会前行動に決起した。
 前日二十三日には、政府・与党が衆議院において新テロ特措法案の審議開始に踏みきった。労働者・学生の反対の声を踏みにじって強行されたこの審議開始を弾劾し、たたかう学生たちはただちに国会前行動に起ちあがったのだ。


日本国軍はインド洋・イラクから撤退せよ!
全学連が国会へ怒濤のシュプレヒコール
(10・24)

  
元防衛庁長官・中谷が全学連に謝罪

 全学連の学生たちが国会前において新テロ特措法制定に反対して闘いをくりひろげていたその眼前に、自民党の安全保障調査会長であり元防衛庁長官である中谷元が現れた。この男はなんと深々と頭を下げて、おずおずと「テロリストとは反対運動のことでなく、国際社会において支持されている活動に反対するのはテロリストしかいないと言ったのであって……」などと謝罪をはじめた。

弁解に汗だくの中谷を闘う学生が追及!

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九州の労学が築城現地闘争 10・14


 「築城へのPAC3ミサイル配備阻止! テロ特措法新法制定反対!」十月十四日、九州の労学のシュプレヒコールが築城現地にこだました。全学連九州地方共闘会議と福岡中央地区反戦青年委員会に結集するわが仲間たちは、労学築城現地闘争に勇躍決起し、反安保の火柱をあげたのである。

労学のデモは基地にむけて意気高く出発
(10・14、新田原グラウンド)

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