第1949号(2006年12月25日)の内容

<1面>
教基法改定案参院採決を弾劾せよ!
ネオ・ファシズム的教育再編粉砕!
反戦反安保闘争の更なる高揚を!


<4〜5面>
<米中新対決の時代>への本格的推
APECハノイ会議の意味するもの

<2面>
教基法改定案参院採決阻止へ闘い高揚
教育労働者が国会を包囲 12・7―8(写真へ
札幌で1万人が集会・デモ 11・25(写真へ

<3面>
敗残ブクロ派に最後の止どめを刺せ!
教基法神戸公聴会に怒りの拳 12・4(写真へ

<6面>
教師に数値目標おしつけ 石川県の人事考課制度導入
年末年始繁忙期の郵便業務大パンクは必至
Topics 深刻化する看護師不足

<7面>
万華鏡2006――情勢の断層を読む
◆核 隠さん
◆六十一年目の証言
◆責任を負う覚悟
福岡地公労集会に戦闘的息吹 11・30

<8面>
2006年掲載主要論文・記事一覧

週間日誌は休載します


すべてのたたかう仲間に年末一時金の三割カンパを訴える
 「解放」最新号
 





  


教基法改定案参院採決を弾劾せよ!

ネオ・ファシズム的教育再編粉砕!
反戦反安保闘争の更なる高揚を!

教基法改定案の参院採決強行に怒り爆発
(12月15日国会前)

教基法改定案の参院採決強行阻止に断固として決起
(12月14日、国会前)
 日本版ネオコン安倍政権は、愛国心教育を国家の統制のもとで強制する制度をつくりだすことを核心的狙いとする教育基本法改定案の採決を、十二月十五日の参院本会議において強行した。小沢民主党を中心とした野党四党は、国会会期切れによる改定案の「廃案」を目論み、参院本会議での採決強行の策動に「抵抗」するために内閣不信任決議案を提出した。これにたいして安倍政権は、なにがなんでも教基法改悪を強行するために、国会会期を四日間延長し、一気に採決にもちこんだのだ。しかも防衛庁の「省」への昇格および自衛隊の海外派遣を「付随的任務」から「本来任務」に昇格させることを盛りこんだ「防衛省」法案が自民・公明のみならず民主党の賛成によって成立させられた。
 われわれは、「戦争をやれる国」へと日本国家を飛躍させることを企む安倍政権による教基法改悪を満腔の怒りを込めて弾劾する。改定教基法にもとづく一切のネオ・ファシズム的教育改革を粉砕せよ!
 わが革命的・戦闘的労働者たちは、既成反対運動指導部の抑圧に抗して教基法改悪阻止の闘いを下から組織化してきた。これに共感した広汎な良心的教育労働者は国会前に結集し、安倍政権の採決強行を阻止する闘いに連日決起した。またこれを包みこむかたちで諸産別の労働者たちも怒りのこぶしを振り上げ国会前にかけつけた。わがマル学同を中核とする全学連は各学園から多くの学生を組織し全力をあげてたたかいぬいてきた。にもかかわらず、小沢民主党に依存する既成指導部のあまりにも腐敗した対応のゆえに、屈辱的なことには、支配階級内権力抗争に火がついてヨタヨタの安倍政権の反動的策動が許されたのだ。
 許しがたいのは「連合」高木執行部だ。彼らは、ハラの内では「祖国を愛する心を養う」べきだと考えているがゆえに、安倍政権の教基法改悪攻撃を基本的には受容しているのだ。「慎重審議要求」の声明をアリバイ的に発表する以外の何ごともなすことなく、日教組を孤立化させ、日教組・全教傘下のそして各産別の戦闘的労働者たちの闘いを隠然と抑圧して回ったのが、今日版「産業報国会」たる「連合」の指導部どもではないか! この「連合」指導部につき従っているのが日教組指導部であり、「連合」との共闘にアワビ的期待を寄せてきたのが「全労連」・全教の日共系指導部なのである。まさに彼らの対応こそ、階級的裏切りでなくてなんであろうか。
 いまこそわれわれは、小沢民主党に依存した既成反対運動指導部の「慎重審議」要求運動の大破産の根拠を暴きだしつつ、この運動をのりこえて、愛国心教育の制度化を核心とする安倍式ネオ・ファシズム的教育改革を粉砕する闘いをさらに推進するのでなければならない。<日米新軍事同盟の強化反対! 憲法改悪反対! ネオ・ファシズム的反動化阻止!>を掲げて奮闘しよう。

(以下、各章の見出し)
破産を露にした小沢民主党依存の「慎重審議」要求運動
愛国心教育の強制にたいする屈服
安倍式「教育改革」粉砕! 憲法改悪を阻止しよう!
日米新軍事同盟の強化に反対しよう
労働諸法制の改悪反対! 春闘の高揚をかちとれ


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<米中新対決の時代>への本格的推転

APECハノイ会議の意味するもの

 中国政府代表団が陣どるホテルの中に、バツの悪そうな顔をしたブッシュが、普段の軽薄なジョークのひとつも飛ばすことなくそそくさと入っていった。ホテルの前に到着して初めて彼は、世界最強の国家を任じてきたアメリカの大統領がこともあろうに「ライバル」と目す中国国家主席・胡錦濤の宿舎に出向いて会談をおこなうことの歴史的意味を実感したのであろう。もともと彼が会談場所を胡錦濤のホテルにすることに同意したのは、北朝鮮・金正日政権を六ヵ国協議に復帰させた胡錦濤政権への儀礼の意味をこめてのことであった。とはいえ、胡錦濤に拝謁(はいえつ)≠キるために列をなしたAPEC加盟諸国権力者の一人にみずからが数えられることを知らされたブッシュは、苦々しい思いをいだいたにちがいない。
 会談場のなかで待ち受ける胡錦濤のほうは、とうにその意味を承知していた。彼はブッシュをときおり鋭く睨みすえながらも、終始にこやかに、かつ自信たっぷりに、中国がめざす「調和社会」のなんたるかをとくとくと語った。これにたいしてブッシュは、米中両国の「協力・協調」を賞賛しこそすれ、従来とは異なって、中国における「人権抑圧」への批判や人民元レートを切り上げよという要求などは一言も口にださなかった。
 APEC(アジア太平洋経済協力会議)ハノイ首脳会議の二日目(十一月十九日)に現出したこの光景こそは、没落する「一超」帝国と昇龍£国との、国際政治場裡における力関係の逆転を、鮮やかにしめしたといえる。
 「テロリスト根絶」「中東民主化」を掲げて中洋・イスラム世界への軍事侵略を強行したブッシュ帝国は、ムスリム武装勢力のまえに軍事的敗勢を強いられ、みずからの仕組んだ謀略によってイラクに内戦の火を放ったままに「段階的撤退」という白旗を掲げざるをえなくなった。これにたいして、この軍国主義帝国の「一超」世界支配を打破するために「覇権主義反対」の旗を掲げて反米″総ロ包囲網を着々と構築してきた胡錦濤の中国は、その成果を今回のAPEC会議において存分に見せつけた。開発途上諸国・新興大国連合の盟主の座を手中にした胡錦濤・中国が、まさにそれゆえにヤンキー帝国主義の「一超」支配に現実に対抗しうる力を有するにいたったことを、全世界に知らしめたのである。
 かくして両者の国際政治の舞台における力関係と地位は完全に逆転=転位した。APECハノイ会議の現実は、かかる世界史的ターニングポイントの到来を、<米中新対決の時代>の本格的開始を、くっきりと浮き彫りにしたのである。


(以下、各章の見出し)
T 国際政治場裡における米・中の威信の変位
  APECの盟主≠フ座を手中にした昇龍£国
   ブッシュ帝国の国際的孤立の深まり
U ヤンキー帝国主義の「一超」支配の終わりの始まり
 A 中国主導の反米″総ロ包囲網の重層的構築
 B ブッシュ政権のジレンマ
V 中国式<国家資本主義>のモデル化
 A ヤンキー流新自由主義への新たな対抗軸≠フ形成
 B 「成長」中国のアキレス腱
W <米中新対決>の新たな展開


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敗残ブクロ派に最後の止どめを刺せ!

中野一派によるブクロ派自己解体≠フ宣言

 わが同盟は、国家権力の走狗ブクロ=中核派の残党に最後の止どめを刺すために、「党の革命」の名のもとに中野洋一派が仕組んだクーデタ≠フ実態とそれにかけた彼らの薄汚ない思惑、延命策の本質を断固として全社会的に暴きだした(本紙第一九四五号)。わが同盟が敢然とおしすすめてきた権力の謀略粉砕・走狗集団解体の闘いに追いつめられ、すでに五年も前に降参の白旗を掲げながらも、残存ブクロ官僚どもが表向きは掲げつづけてきた「革共同」という党名=B血に汚れた国家権力の走狗=スパイ集団の代名詞として周(あまね)く知られたこの「革共同」という党名を最後的に捨て去るために、すなわち「労働者党」という名のハミダシ労働運動活動家集団へとブクロ派残党を最後的に再編=純化≠キる陰謀を完了するために、中野一派は己れにたてつく残存官僚どもおよび手配師どもを粛清し党外に追放した(今〇六年九月)。これぞ、中野一派による「党の革命」なるものの薄汚ない本質にほかならない、と。
 わが同盟が満を持してブクロ派に撃ちこんだこの暴露の巨弾に、中野一派は度肝を抜かれた。来るべきものが来た≠ニいう絶望的心境に陥った彼らは、ことここに至って、ついにケツをまくった。彼らは、スパイ通信こと『前進』第二二七三号五面の片隅に「革共同第二十二回拡大全国委総会」なるものの「報告」記事にことよせて、「党の革命」なるものの内実を自己暴露したのだ。「党そのものを内部から、しかも中枢から解体するという最大の歴史的危機を、労働者党員の決死の実力決起によってうち破った」と。これぞまさしく、中野一派による残存ブクロ派の自己解体宣言にほかならない。わが同盟の追撃から身をかわすために、「革共同」という組織名を捨て去り「労働者党」という名称に付け替えるという思惑を、あからさまに表白したものなのである。
 だが、中野一派よ。こんなケチ臭い所業をもって、わが同盟がお前たちを許そうはずがないではないか。敗残中野一派が「労働運動路線」の名のもとにハミダシ「労組活動家」集団として生き延びることなど、われわれは絶対に許しはしない。最後の最後まで解体しつくすことを、ここに宣告する。

以下、見出し
「党の革命」の名による党名&マ更の企み
「党中央」崩壊と全組織的分解の惨状
「労働運動」潜りこみの策動を粉砕せよ

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教基法改定案 参院採決阻止へ闘い高揚
12・7―8 教育労働者が連日国会を包囲
既成指導部の裏切りを弾劾


 政府・与党が教育基本法改定案を参院特別委・参院本会議において強行採決しようとしていた緊迫した十二月七日、八日の両日、日教組および全教に結集するたたかう教育労働者と全学連のたたかう学生は、国会前座り込み闘争と日比谷野音における集会に大結集してたたかいぬいた。

教基法改悪阻止の決意も固く全国から結集した教育労働者
(12月8日、日比谷野音)

連日、座り込みを貫徹する教育労働者と学生・市民ら
(12月8日)


労働者・市民とともに国会前座り込み闘争を闘う全学連の仲間たち
(12月8日)


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札幌で1万人が集会・デモ 11・25


 十一月二十五日、「教育基本法改悪法案を廃案にしよう! 全道一万人集会」(主催 教育基本法の改悪を止めよう! 北海道連絡会)が開催された。北教組や全教の組合員をはじめとする全道の労働者・学生・市民一万名が、安倍政権・与党による参議院での採決・成立を絶対に阻止するという決意を固めて札幌大通り公園西八丁目広場に結集し、市内デモに起ちあがった。

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教基法神戸公聴会に怒りの拳 12・4


 十二月四日、安倍政権は参院教育基本法特別委員会の地方公聴会を、全国四ヵ所(新潟、長野、徳島、神戸)において開催しようとしていた。全学連関西共闘会議の学生たちは、神戸ホテルオークラでの公聴会開催を断固阻止すべく、闘いに起ちあがった。

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