第1935号(2006年9月18日)の内容

<1面>
ネオ・ファシズム大反動を打ち砕け
小沢民主党への幻想を煽る「連合」労働貴族を弾劾して闘おう!

<4〜5面>
新自由主義への挑戦

ウーゴ・チャベスの「ボリバリアーナ革命」とは?

<2面>
全学連121中委に結集せよ
陸自戦車自走訓練阻止に起つ(8・31、帯広)写真へ
米軍の照明弾誤発射に抗議(8・28、嘉手納)写真へ
<3面>
大阪経済大不当逮捕事件
 ――闘う学生6名全員を奪還

「国民保護」の名による国家総動員体制の構築
<6面>
私鉄総連第73回大会報告
「今こそ改憲阻止の行動を!」
Topics 「医師不足」―実は医師偏在
<8面>
追悼 同志黒田寛一
自己変革を基礎に強靱な組織を創造しよう
◆同志黒田寛一の著作一覧
<7面>
万華鏡2006――情勢の断層を読む
置き土産
拉致・監禁・拷問……
愛国無罪!?
受け売りと猿まね
昨日の盟友……

週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉
「解放」最新号
 





  


ネオ・ファシズム大反動を打ち砕け

小沢民主党への幻想を煽る「連合」労働貴族を弾劾して闘おう!

 九月八日に告示された自民党総裁選挙に、官房長官・安倍晋三、財務相・谷垣禎一、外相・麻生太郎の三人の七光・十四光候補≠ェ名乗りをあげた。福田康夫が出馬断念を表明したのを区切りに、谷垣派と河野派をのぞく各派閥の政治エリートどもが政治的打算からいっせいに「安倍支持」を掲げて群がったことのゆえに、二十日の投票を待たずして、安倍が次期総裁に選出されることが確実となっている。
 憲法第九条の破棄を核心とする「新憲法制定」を「政権構想」のいの一番に掲げているネオ・ファシスト安倍。この輩を首班として発足するであろう次期政権は、いまや断末魔の悲鳴をあげている戦争狂ブッシュの安保同盟にもとづく対日要求に唯々諾々と従って、アメリカ帝国主義とともに対中国・対北朝鮮の侵略戦争を遂行しうる国家へと日本帝国主義国家を飛躍させるために、憲法大改悪をはじめとする極反動の諸攻撃をここぞとばかりにふりおろしてくるにちがいない。そして同時に、「再チャレンジ支援」などという虚飾をまとい小泉式「構造改革」への労働者人民の憤まんをまるめこみながら、ふくれあがった財政赤字のツケを労働者人民におしつけるために、公務員首切りや消費税税率引き上げ(〇八年)、社会保障制度の大改悪に突進するであろうことは火をみるよりもあきらかなのだ。
 にもかかわらず、いま「連合」の労働貴族どもは、小沢の民主党による「政権交代」に期待をふくらませて、十月の衆院補選・来年七月の参院選に向けての選挙運動に各労組の組合員をかりたてている。また、日本共産党の不破=志位指導部は、「保守との共同」を広げるという思惑から、「自衛権の行使」を是認し「安保条約の建て前通りの運用」を求めるという代案を提示している。彼らは、「反安保」を完全に放棄しさっているのだ。そればかりか、北朝鮮のミサイル発射に際しては、政府権力者による反北朝鮮の民族排外主義のキャンペーンのお先棒をかついだのだ。われわれは、これら既成反対運動指導部の底知れぬ腐敗を弾劾し、ネオ・ファシズム的一大反動攻撃を断固としてうち砕くのでなければならない。

以下、見出し

改憲・消費税税率引き上げを掲げるネオ・ファシスト安倍

米中新対決のもとでの日本支配階級の分岐

断末魔に喘ぐブッシュ帝国との心中の道

労学の総力で極反動攻撃を粉砕せよ!
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新自由主義への挑戦

ウーゴ・チャベスの「ボリバリアーナ革命」とは?


 「左翼の新しい指導者があらわれて、私は世界一の幸せ者になった」――こう語ったのは、齢八十を迎えようとしていた老カストロ。ブッシュ帝国がその実現に全力を注いでいる米州自由貿易地域(FTAA)構想に対抗しラテンアメリカのヤンキー帝国主義からの解放をめざす拠点を打ち固めるために、キューバ・ベネズエラ・ボリビア三国の「人民貿易協定」(TCP)が締結されたハバナの記念式典、その席上においてである(二〇〇六年四月二十九日)。
 同じ席上でベネズエラ大統領ウーゴ・チャベスは高らかに宣言した。「われわれは必ずやアメリカ帝国の終焉を目にするであろう」と。ラテンアメリカにおける民族解放闘争の旗手の交代を、式典は鮮やかに印象づけた。
 エルネスト・チェ・ゲバラが一九六七年にボリビア政府軍と米CIA(中央情報局)によって虐殺され、キューバ革命をラテンアメリカ全域に波及させるための追求が挫折して以後、四十年。ベネズエラとボリビアに選挙をつうじて左翼政権が次つぎに樹立されるという予期せぬ現実をまえにして、老い先長くはない革命家は手ばなしの喜びを隠そうともしない。「新しい指導者」たちがキューバ型「社会主義」を直接にめざしているわけではないことも、彼はもはや気にかけない(註1)。むしろ、カリブ海の孤島での、「一国社会主義」建設の苦節五十年の歩みがようやくにして報われたことに、安堵の気持さえ、にじませている。「世界一の幸せ者」という言葉には、反米の旗手の座をチャベスに譲り、みずからは後見人の地位に甘んじようとする者の、哀感さえもがただよう。
 たしかに、カストロのキューバが果たせなかった目的――アメリカ帝国主義の新植民地主義的支配からのラテンアメリカの解放――の実現にむかって、「新しい指導者」たるチャベスは大きな一歩を進めたかに見える。とりわけ、本二〇〇六年の年明け以後、彼が次つぎに展開した華々しい反米外交において。
 ベネズエラ・キューバ・ボリビア三国協定の締結につづいて、チャベス政権は、南米南部共同市場(メルコスル)へのベネズエラの正式加盟を果たした(七月四日)。前者をラテンアメリカ解放の第一戦線≠ニするならば、後者を第二戦線≠ニして位置づける構想にもとづいて。
 さらにチャベスその人が、七月下旬から八月下旬にかけて、反米共同戦線の形成・強化を目的として、イランと中国・ロシアを中心に、地球を股にかけての一大外遊を決行した。中・露両国を中軸にして形成されつつある反米の国際包囲網、その旗手として中・露両国におしたてられ、みずからも積極的にこの旗手を任ずるチャベスは、まさにこの任にふさわしい役割を十二分に果たしている。
 米・日・英のハーケンクロイツ連合と大陸EU連合と中・露中軸のBRICs・途上国連合、この三極への分岐をあらわにし、<米中新対決>の様相をますます強めているのが現代世界である。この趨勢のゆえに、ラテンアメリカ統合の理念たる「米州ボリーバル代替構想」(ALBA)を掲げるチャベス政権が、反米・反シオニズムの旗を掲げて中洋イスラーム世界を牽引するイランのアフマディネジャド政権とともに、今後ますます大きな役割を果たしていくにちがいない。
 しかし、このことはまた、スターリニスト諸党のとめどない転向と腐敗のゆえに先進国プロレタリア階級闘争が低迷を余儀なくされていることの反面でもある。われわれ革命的左翼は、このプロレタリア階級闘争の痛苦な現実を根底からくつがえすために奮闘するのでなければならない。そのためにも、ウーゴ・チャベスが突出した闘いをくりひろげていることの必然性と、その限界について、マルクス主義的に明らかにしていく必要があろう。

以下、見出し

T 反米国際共同戦線の旗手

U 新植民地主義支配への反逆
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長期勾留攻撃をうち砕き闘う仲間六名全員を奪還

――大阪経済大不当逮捕事件  8・2


 われわれは、1・6逮捕攻撃から実に七ヵ月にもわたる悪逆な長期勾留攻撃に抗して不屈にたたかいぬいてきた六名のたたかう学生を八月二日に、ついに奪還した。弁護団の粘り強い働きかけを受けて大阪地裁はついに保釈を決定した。検察側の立証が終わってすらいない段階でのこの決定に驚きあわてた大阪地検が即座に抗告し圧力をかけたにもかかわらず、大阪高裁はこの抗告を棄却し六名の保釈を認めざるをえなかったのだ。検察側の圧力にもかかわらず裁判所が保釈を許可せざるをえなくなったことじたいに、わが闘いの前進を確認することができる。
 だが、許しがたいことに裁判所は、六名が相互に接触することを一切禁じるなどという保釈の条件をつけ加えた。これは裁判闘争をはじめとする六名を先頭とした反撃の闘いに恐れおののき、これをなんとか押さえこみたい国家権力の窮余の策にほかならない。

「10・14通知」の反動性を徹底的に暴露

中略

大阪府警と松谷当局が仕組んだフレームアップを弾劾

 さらに被告・弁護団はこのかんの公判をつうじて、「10・26事件」が、大経大自治会を破壊するために大阪府警と大経大松谷・重森当局とが仕組んだ一大フレームアップにほかならないことを、具体的・実証的に暴きだしてきた。
 なによりも、「10・14通知」を発した三日後の十月十七日に大経大当局がこれを大阪府警・東淀川署に提出していたという決定的事実が、この公判廷で明らかとなったのだ。まさしく当局と府警とが学生による暴行事件をデッチあげるための謀議をこらしていたことの証左!
 実際、昨年十月二十六日、大経大当局は、部課長級の職員と守衛とからなる三十名以上の体制をあらかじめ組織し・現場責任者の学生委員長・徳永は早朝から学生部で今かいまかと待機していた。そして昼休み、自治会役員たちが「10・14通知」の撤回を求める情宣を開始するや、いっせいに飛びだしてきた。デッチあげた「10・14通知」をふりかざして「話し合いなどしない!」「うるさい!」などとわめき散らしながらわが自治会メンバーに襲いかかり暴れ回る徳永らの姿。正門の脇に張りつき守衛の隊長と談笑する府警の公安デカども。このような様子は、検察が証拠として提出した10・26当日のビデオの映像にも鮮明に映しだされたのだ。
 この過程で、U部学友会委員長を突き飛ばし負傷させた徳永は、法廷においてこれを隠蔽するために、「学生に暴行された」「学生が故意に自分で倒れた」などと事実を百八十度逆に描きだそうとした。しかし弁護団の追及によってそのウソ八百が暴きだされ、裁判官からも「ワザと倒れてみずから後頭部をうったというのはちょっと……、その根拠は何ですか?」といぶかしげに問いただされ、徳永はグウの音も出なかったのだ。
 「威力業務妨害」「暴行・傷害」を捏造し・これにもとづいて学生を不当にも逮捕する口実とされたこの10・26事件は、大阪府警と大経大当局との事前の謀議にのっとって仕組まれた一大フレームアップであったことが、今や誰の目にも明らかとなったのだ。

自治会破壊攻撃粉砕の闘いをさらに推進せよ!

以下、略

マル学同革マル派関西地方委員会
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道共闘、公道自走訓練阻止に起つ(8・31、帯広)


轟音をたてて走行する90式戦車を迎えうつ
(8月31日、午前2時)


  

米軍機の照明弾誤発射に抗議(8・28、嘉手納)


「米軍基地撤去!」のシュプレヒコール
(8月28日、嘉手納町「安保の見える丘」)

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