第1928(号2006年7月24日)の内容

<1面>
8・6国際反戦集会に総結集せよ

対北朝鮮の臨戦態勢をとる米日の強硬策反対!
イスラエルのハマス・ヒズボラ攻撃を弾劾せよ!
ブッシュ帝国の戦争放火を許すな
<4〜5面>
「一超」世界支配の崩落に脅えるブッシュ帝国
<2面>
「イスラエルのパレスチナ侵略弾劾!」

全学連が怒りのデモに起つ(7・8、東京)写真へ
「日米首脳会談を粉砕するぞ!」
沖縄県学連が米総領事館に抗議(6・29)
写真へ
<3面>
全学連第76回大会に結集せよ
中央大学日共講演会
書記局長・市田を徹底追及!(6・26)
小泉の沖縄全戦没者追悼式出席を弾劾(6・23)写真へ
<6面>
リポート労働戦線
■厚労省案・「骨太方針」
弱者切り捨ての生活保護制度大改悪
教育現場の数値目標の品格
Topics 欧米での経営のジャパナイゼーション
<7面>
労働法改悪攻撃に憤激したインドネシア労働者の闘い
◎反米の津波に洗われたメキシコ大統領選挙
<8面>
万華鏡2006――情勢の断層を読む
皇帝の絞め技
◆店じまい
◆粘りの逆転劇?
◆属国の衛星
週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉
 「解放」最新号
 





  


8・6国際反戦集会に総結集せよ

対北朝鮮の臨戦態勢をとる米日の強硬策反対!

イスラエルのハマス・ヒズボラ攻撃を弾劾せよ!

ブッシュ帝国の戦争放火を許すな

十勝・浜大樹でLCAC上陸演習阻止闘争に労学が決起、
最先頭で奮闘する全学連(7月7日)――詳報次
 今まさに、新たな戦乱の暗雲がここアジアを覆っている。北朝鮮・金正日政権による弾道ミサイル発射実験の強行、これに震撼したブッシュ政権とその従者たる小泉政権が、対北朝鮮の臨戦態勢に現にいま突入しているのだ。
 中・露両権力者が「拒否権の行使」を宣言し頑強に反対したことのゆえに、北朝鮮のミサイル発射を非難する国連安保理決議の文面から国連憲章第七章にもとづく制裁≠ヘ削りとられた。「全会一致」で採択されたこの英仏妥協案≠も「全面拒否」する意志を間髪いれずに表明した金正日将軍にたいして、ブッシュ帝国は「安保理の枠外で圧力をかけていく」(ライス)と宣告し、いっそうの経済的締め上げと軍事的脅迫をしかけようとしている。このブッシュ帝国の属国・日本の政府閣僚どもは、「敵基地攻撃能力を持つべきだ」などと口ぐちに叫びたてている。まさしく日米共同の侵略戦争準備の宣言!
 中東においてもブッシュ政権は、パレスチナとレバノンにたいする軍事侵略をイスラエル・オルメルト政権にけしかけた。ハマス自治政府およびヒズボラのせん滅を狙う狂乱的攻撃にたいして、「ナチスと同じ所業だ!」と断じ反撃を呼びかけているアフマディネジャドのイランを先頭にアラブ・ムスリム諸国の人民が弾劾の声をまきおこしている。だがシオニスト権力者は、ブッシュ帝国の全面的支援を背景として、第五次中東戦争の勃発さえも辞さない構えをみせつつパレスチナ・レバノン侵略に突撃しているのだ。
 東アジアと中東において同時に勃発している戦乱的危機、その元凶こそブッシュ帝国の新たな戦争放火の策動にほかならない。これこそは、イラク軍事占領の破産に加えてイランの核開発を阻止する追求の手詰まり、これらをおし隠すとともに、あくまでも「対テロ戦争」の正当性をおしだすことに血眼になっているブッシュ帝国の前方への遁走≠ネのである。
 すべてのたたかう労働者・学生諸君! 今こそわれわれは、米日両帝国主義権力者による対北朝鮮の臨戦態勢突入に反対し、日米新軍事同盟の強化を阻止する反戦・反安保闘争の一大高揚を切り拓くのでなければならない。
 この決定的局面において、代々木共産党の不破=志位指導部たるや、あろうことか日本政府による北朝鮮制裁決議の安保理への提起を「当然」と言い、あまつさえ「制裁もありうる」などとほざいたのであった。まさしく小泉政権による反北朝鮮排外主義の煽動のお先棒をかついだ代々木官僚を弾劾せよ。彼らが号令している、「反安保」を完全放棄した「自治体ぐるみの基地強化反対運動」をのりこえることなくしては、日米両権力者の戦争準備を阻止する主体的力を創造することはできないのだ。
 米日の戦争同盟°ュ化を打ち破れ! さし迫るアジア戦乱の危機を断ち切る革命的力を創造せよ! すべての労働者・学生は、8・6国際反戦集会に総結集せよ!
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「一超」世界支配の崩落に脅えるブッシュ帝国

 「アメリカ国家は、戦時下にある。いま、冷戦初期と同じような長期にわたる闘争の初期段階にある」――アメリカ大統領ジョージ・ブッシュは、二〇〇六年三月十六日に発表した新たな国家安全保障戦略(新ブッシュ・ドクトリン)において、「対テロ戦」と称したイラク占領などの策動が破産におちいったことへの危機感を赤裸々に吐露せざるをえなかった。二〇〇二年九月の旧ドクトリンにおいて謳われた「二十世紀の全体主義との偉大な闘争」での勝利という自画自賛も、<イエス>が与え給うた「召命」にもとづいてアメリカ国家こそが「新世界」を創造しうるという傲岸不遜な決意も、この新ドクトリンには微塵もみられない。
 それに満ちあふれているのは、「イスラームの核」を保有する意志を明示しアメリカへの挑戦にうってでたアフマディネジャドのイランにたいする怒りであり、このイランをも抱きこみ反米の国際包囲網を拡大している中国とロシアにたいする憎悪にほかならない。
 まさに新たに開陳された「新旧の全体主義とのロング・ウォーの遂行」という遠大な展望≠アそは、先制攻撃戦略にもとづいて強行したイラク侵略・軍事占領の壮絶なパンクのゆえにもたらされた絶体絶命の危機を突破するために、ブッシュ・ヨレヨレ帝国が中国・ロシアを主敵として据え直しつつ練り直してきた世界制覇戦略の集成いがいのなにものでもない。
 だが、こうした新戦略≠焉A早くも破綻の兆しに見舞われている。

(以下、見出し)
T ヨレヨレ帝国の前方への遁走
新たな戦争放火への突進
イラク撤兵への過渡

U 「全体主義との戦い」の名を冠した危機突破戦略
(1)「中・露のライバル化阻止」の再定立
(2)対中国戦争計画にもとづくアメリカ同盟体制のグローバルな再構築
(3)悪名高きユニラテラリズムの弥縫
(4)キリスト教原理主義の後景化

V 崩落するブッシュ帝国
中・露による反米国際包囲網形成への焦燥
アメリカン・グローバライゼーションへの反逆のうねり
<自由と民主主義>の仮面の剥落
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皇帝の絞め技

オレ様の武器は地下に眠る、ヒヒヒ…


 〔七月上旬、クレムリンの館〕
 チクショー、北のバカ将軍め!
 わが偉大なるロシア領の近海にテポドンなんぞ飛ばしやがって……。オレ様とコキントウの制止をここまで無視するとは……面目が丸つぶれじゃないか。見ろ! アホブッシュとそのポチ野郎が、国連での制裁決議だの経済制裁だのと調子こいて喚きだしやがった。コキントウとタッグを組んで力業で粉砕するしかない。
 バカ将軍の暴走のせいで、あの世紀の大イベントがハチャメチャになりそうだ。オレ様が初めて議長を務めるサンクトペテルブルク・サミット。「エネルギー安全保障」をめぐる論議を「テポドン問題」でかき消されるなんてことがあっては断じてならない。なんせ、大国ロシアの復権はエネルギー資源があってこそ可能なんだからな。
 わが国の天然ガス生産量は世界最大(二一・九%)、原油も第二位(サウジアラビアの一三・二%に次ぐ一一・六%)だ。アホブッシュのイラク侵略以来、原油価格も跳ね上がって今や一バレル=七十八ドル。おかげで儲かるわ儲かるわ……。パリクラブ(主要債権国会議)からの借金二二〇億ドルも前倒しして全部返せることになった。借金というものは踏み倒し方しか考えたことがなかったから、なんだか不思議な気分がしてきた……。今後もBRICsやN11(ネクスト・イレブン)の台頭のゆえに世界の石油や天然ガスの消費量が鰻(うなぎ)登りになることは間違いなし。エネルギー供給大国としてのわが国の特権的地位は当面安泰……ヒヒヒ。
 地下資源は政治の武器にもなる。ヨーロッパ諸国のロシア産天然ガスへの依存度はドイツが四一%、イタリア三一%、フランス二五%、CISから離脱しやがったバルト三国にいたっては一〇〇%。原油のそれもほぼ同じ。こいつを武器にキャツらを徹底的に締めあげてやることが……いやもとい、「エネルギー安全保障協力関係」を築いていくことができる。
 それにしても、今年はじめのウクライナへのガス供給の停止。あの大バクチはわれながらうまくいったな。あの一撃を決定打としてついに親米のティモシェンコばばあを蹴落とせた。他の国もオレ様に逆らったらどんな目にあうのかを思い知っただろう。もう一丁、年末までにウクライナ向けの天然ガスをさらに六割値上げしてやれ。
 ん? それはロシアの「エネルギー・エゴ」だ? 戯(たわ)け! ヤンキー野郎のNATOの東方拡大やCIS切り崩しに対抗するためにはこういう絞め技が絶対的に必要なのだ。オレ様も柔道有段者だからよーくわかる。なんせポーランドにはわが国に向けたMDを配備、ルーマニアには米軍基地を建設、とにかく旧東欧=ソ連の衛星国は次々とはぎ取られ、いまや「中欧」と呼ばれるようになっちまった。しかも、ウクライナやグルジア・モルドバ・バルト三国の連中は、ハンガリーなどを巻きこみながら「民主的選択共同体」なるものをつくりやがった。全部ヤンキーの差し金。正直なところ、南からの「脅威」にはSCOがあるからいいが、西からのそれには為す術もない。オレ様だって背に腹はかえられん。文句あるか!
 とにかく、こうやって「外患」からの防波堤を築きあげ、エネルギー輸出で儲けているうちに、経済をなんとか再建しなければ、大国ロシアの真の復活はありえない。わが国の経済は、愚公エリツィンが新自由主義政策を強引に実施したことによってメタメタ。米欧によって半ば植民地にされてきた。いまもエネルギーと兵器産業を除いては外国企業とわたりあえる産業がないんだからな。
 何? ヤンキー野郎がロシアのエネルギー市場を開放しろ、などと吹いている? バカも休み休み言え! せっかくFSB(連邦保安局)を使って「非良心的分子」(ヤンキーひも付きの買弁ブルジョア)を放逐してきたのに、大事なエネルギー市場を欧米諸資本にのっとられたらたまったもんじゃない。いま議会で審議中の「地下資源法」。主要な油田やガス田はロシア資本が五一%以上を占める企業にしか開発を認めないというこの法案を早く通さねばならぬ。「自由・民主主義・市場経済」の理念に反するなどというヤンキーの戯れ言(ざれごと)につきあう必要はない。わがロシアは「国家に統制された市場経済」が原則であり、「個人の資本を増やす」ことは国家の目的に従属するかたちでしか認めんのだ。つべこべ言うやつはFSBの餌食になるだけだ。
 そんな強権的手法では、外からも内からも反発が巻きおこるって? うるせー、うるせー、オレ様に逆らうやつはドイツもこいつも便所の中で叩きのめしてやる!
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「イスラエルのパレスチナ侵略弾劾!」
全学連が怒りのデモに起つ(7・8、東京)


7・8 東京 「イスラエルのパレスチナ侵略弾劾!」 全学連が怒りのデモに起つ
 命を賭して反米・反シオニズムの武装闘争に決起しているパレスチナ人民と断固として連帯し、全学連のたたかう学生たちは、「イスラエル軍のパレスチナ侵略弾劾!」を掲げて勇躍決起した。
イスラエル大使館にむけて怒濤のごとく前進する全学連(7月8日)

米大使館に轟く「イラク占領支配を許さないぞ」の雄叫び(7・8)

「小泉政権を打倒するぞ!」首相官邸に怒りの拳(7月8日)


  

「日米首脳会談を粉砕するぞ!」
沖縄県学連が米総領事館に抗議(6・29)

 
6・29 沖縄県学連 「日米首脳会談を粉砕するぞ!」 在沖米総領事館に抗議  六月二十九日、琉球大学と沖縄国際大学のたたかう学生たちは、この日アメリカの首都ワシントンでおこなわれようとしていた日米首脳会談の開催に抗議するために、在沖アメリカ総領事館にたいする抗議行動に断固として起ちあがった。


  

小泉の沖縄全戦没者追悼式出席を弾劾(6・23)


首相・小泉の出席を弾劾 6・23沖縄全戦没者追悼式 県学連が集会と情宣
 六月二十三日、沖縄県学連のたたかう学生たちは、首相・小泉の「沖縄全戦没者追悼式」(稲嶺県当局主催)への参加に反対する抗議集会と街頭情宣を断固として貫徹した。
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