第1921号(2006年6月5日)の内容


<1面>
小泉政権の反動総攻撃を粉砕せよ
行革関連五法の制定弾劾! 教育基本法改悪を許すな!
ネオ・ファシズム体制を補完する既成指導部の犯罪を弾劾し闘おう


<4〜5面>
6・18労学統一行動に起て
<米中新対決>下の世界的戦乱の危機を断ち切る革命的反戦闘争を!
中央学生組織委員会


<2面>
教基法改悪阻止! 国民投票法制定阻止! 共謀罪の新設粉砕!
全学連が国会前で連続闘争(5・23―26)(写真へ
北海道学生反戦ウォーク(4・29)(写真へ
アフリカにも米中代理戦争

<3面>
全学連「反戦の集い」を実現(5・21、東京)(写真へ
「警察の無差別押収は違法」―福岡高裁で勝訴判決

<6面>
郵政「地域給」導入を阻止せよ
Topics 高齢者再雇用の悪辣な内実
石川県民集会で教基法改悪阻止を訴え

<8面>
NTT再統合にともなう大リストラ攻撃を打ち砕け<下>
『新世紀』最新号紹介

<7面>
万華鏡2006――情勢の断層を読む
「破格」のおもてなし
保険料免除摘発の裏
「データマイニング」
カメラにお任せ
週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉
「解放」最新号
 





  


小泉政権の反動総攻撃を粉砕せよ


行革関連五法の制定弾劾! 教育基本法改悪を許すな!


ネオ・ファシズム体制を補完する既成指導部の犯罪を弾劾し闘おう


 小泉政権は「構造改革の総仕上げ」と位置づけてきた行革推進法ならびに市場化テスト法など行革関連五法案を、ついに参院で可決し成立させた(五月二十六日)。政府権力者が、またその圧力を受けて各地方自治体当局が、これらの諸法をテコにしてさらにいっそうの大量人員削減・賃金切り下げの攻撃を公務労働者にふりおろすことを、われわれは断じて許してはならない。
 しかもいま、「構造改革の成果」を自画自賛しつつ、首相・小泉は「戦争をやれる国」への飛躍をかけて、政権最後の今国会会期中に、憲法改悪のための手続き法である国民投票法の制定、「愛国心」教育と教育の国家的統制をまさに国家の制度として創出し徹底するための教育基本法の改悪、治安弾圧体制を一挙的に強化するための共謀罪新設(組織犯罪処罰法などの改定)などの反動諸法の制定を一気呵成に成し遂げようと突進している。みずからが一〇〇〇兆円にまで膨らませた財政赤字のツケとブッシュ帝国への「貢ぎ物」たる三兆円の在日米軍再編用費用の負担の処理は次期政権におしつけ、退任の花道≠ば極反動攻撃完遂の道筋をつけたことをもって飾る肚づもりを固めているのが小泉なのだ。
 今こそわれわれは、公務員制度改悪・社会保障制度改悪などの小泉式「構造改革」諸施策を粉砕する闘いを、この諸施策に下から呼応し補完している「連合」労働貴族どもを弾劾し・かつ「真の改革」と称する代案を提示している日本共産党による議会主義的歪曲をのりこえて、断固としておしすすめるのでなければならない。これと同時に、「日本を愛する心の涵養」を明記した「日本国教育基本法案」を対案として掲げ教基法改悪攻撃を補完している小沢の民主党や、これを支持している「連合」高木執行部の犯罪的対応を弾劾し、また「真の愛国心」を標榜する代案を対置している日共中央を弾劾しつつ、教基法改悪を阻止するためにたたかおう! 共謀罪新設、国民投票法制定など小泉政権が一挙同時にふりおろしている極反動的な諸攻撃を断固として打ち砕くために総力をあげてたたかいぬこう。これらの闘いを、<憲法改悪阻止!>のスローガンを結び目として<日米新軍事同盟の構築反対>を焦点的任務とする反戦・反安保闘争と固く結合して推進しようではないか!

(以下、見出し)

 「構造改革の総仕上げ」に狂奔する小泉政権

 「戦争をやれる国」への飛躍のための総攻撃

 「構造改革」と「愛国心教育」を補完する日共指導部の腐敗

 今こそ小泉政権の打倒をめざして闘おう!

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<米中新対決>下の世界的戦乱の危機を断ち切る革命的反戦闘争を!


小泉訪米阻止! 環太平洋合同軍事演習反対!

6・18労学統一行動に総決起せよ

中央学生組織委員会

 「一超」軍国主義帝国アメリカのブッシュ政権と、このブッシュの忠犬たる小泉政権は、きたる六月二十九日にワシントンDCのホワイトハウスで開催する首脳会談において日米同盟の「グローバル・アライアンスへの転換」を全世界に向かって誇示する「新・日米安保共同宣言」を公表しようとしている。この日米首脳会談じたいは、五月一日の日米安保協議委員会(いわゆる2+2)において合意された「最終報告」を日米両国の最高権力者間の合意として明示するための儀式である。「一超」世界支配の再興に狂奔しているブッシュ帝国の世界制覇戦略(三月十六日発表の新ブッシュ・ドクトリン)に日本国家の二十一世紀国家戦略を全面的に従属させることを日本政府に義務づけ、日米新軍事同盟のもとに日本帝国主義国家を永続的に縛りつけていくことを意味する「2+2最終報告」、これを日米両国家の共同綱領(=日本「属国化」の綱領)たらしめることこそが、この儀式の主眼にほかならない。
 この「2+2最終報告」での日米新軍事同盟(=対中・露戦争同盟=j構築の最終合意にもとづいて米・日両国は、六月から、グアム沖に米海軍の三つの空母機動部隊・空軍・海兵隊と日本国軍を集結させ、オーストラリア軍をも動員して環太平洋合同軍事演習(リムパック2006)を中軸とした一大軍事演習を実施しようとしている。八月にインドを抱きこんで三国合同軍事演習をおこなおうとしている中国・ロシアの両国権力者にたいして、その機先を制し、ヤンキー帝国主義の圧倒的な軍事力の優位と「同盟の力」とを見せつけるために。
 これにたいして、中・露両国権力者は、両国家間の軍事的協力関係をいっそう強化していくことに踏みだすとともに、イラン・インド・パキスタンを準加盟させた上海協力機構(SCO)を準軍事同盟として強化し、これを根幹として反米の国際包囲網をいっそう拡大し強化しようと策している。
 まさにいま、米・日と中・露との冷戦的熱戦≠ニ言うべき角逐が日に日に激化し、「台湾独立」問題を、またイランや北朝鮮の核開発問題を発火点として、アジア・中東における新たな大戦が勃発する危機が醸成されつつある。
 こうした二十一世紀世界の危機を根源から突き破るために、われわれは、日共翼下の「反安保」を完全に放棄した「米軍基地機能強化反対」運動やインチキ「護憲」運動をのりこえ、<日米新軍事同盟の構築反対・憲法改悪阻止・イラク軍事占領反対>の反戦・反安保闘争の巨大な高揚を切り開き、その国際的波及をかちとっていくのでなければならない。
 すべての労働者・学生は6・18反戦反安保労学統一行動、6・27小泉訪米阻止の羽田現地闘争に決起せよ!

以下、見出し

 T 米(日)と中・露との冷戦的熱戦≠フ激化

 U 「戦争をやれる国」への飛躍を企む小泉政権

 V 破産した日共系平和運動をのりこえるわが革命的左翼の闘い

 W <反安保>の戦列を構築・強化せよ

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「警察の無差別押収は違法」

福岡高裁が市民運動家A氏に勝訴判決

 二〇〇〇年十二月の鹿児島県警による反戦平和運動家A氏にたいする「免状不実記載」罪を口実とした不当な逮捕・捜索。これにたいしてA氏が起こした国家賠償訴訟の高裁判決が、さる四月二十八日に下された。福岡高等裁判所宮崎支部は鹿児島県(県警)の控訴をしりぞけ、一審原告A氏が勝訴した部分をおおむね認めて、県警による押収の違法性を一部認定し一審判決を支持する判断を示した。わずか三万円とはいえ損害を認め(一審判決では一一万円であったのを減額)一審鹿児島地裁に引き続き、高裁段階でも原告A氏は勝訴の判決をかちとった。

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最新号紹介

新世紀
The Communist
第223号
2006年7月 
 

<米中新対決>下の日米安保同盟強化を粉砕せよ
  ――革命的針路を示す大特集

 ◆五月一日の日米安保協議委員会(2プラス2)において合意された「最終報告」。これこそは、ブッシュ帝国の中国を主敵とした世界制覇戦略に従属する内容において国家戦略を策定することを日本政府に義務づけ、日米新軍事同盟の軛のもとに日本国家を永きにわたって拘束することを謳う日本属国化≠フ綱領にほかならない。まさに日米戦争同盟′巨ャを宣言した両帝国主義国家のこの策動を粉砕する闘いを推進するために本誌は、「日米新軍事同盟の構築を打ち砕け」と題する大特集を組んだ。
 ◆巻頭の中央学生組織委員会論文は、米中新対決の激化のもとで高まっている戦争勃発の危機をいかに突破するべきか、という労働者・学生・人民にとっていま最も切実な任務を鮮明に提起している。日米安保同盟の対中国攻守同盟としての現実的強化が画された今日このときに、よりによって<反安保>を完全に放棄した不破=志位指導部下の日本共産党の犯罪とそのイデオロギー的=路線的根拠は何かを、この論文は完膚なきまでに暴きだしている。代々木官僚のこの犯罪に怒り造反を開始している日共下部党員たちをもわが革命的戦列に結集し、反戦反安保の大奔流を形成していくための武器こそ、この論文にほかならない。
 本論文の脱稿直後にうちだされた「2プラス2最終報告」の内実とその重大な意味、すなわち、新ブッシュ・ドクトリンにもとづく日米の対テロ・対中国戦争同盟′巨ャを暴きだす小論を、本特集に急きょ掲載した(「ブッシュ新戦略にもとづく日本『属国』化の綱領」)。
 ◆在日米軍再構築計画の遂行をめぐって生みだされた米・日両国家間の軋轢。この深層において生起し白熱化している日本政府・支配階級内の権力抗争を照射し、その醜悪な実相と危険な意味を抉りだす三つの論文を、本特集に盛りこんだ。「二十一世紀国家戦略の策定をめぐる日本支配階級内権力抗争」は、対米屈従一辺倒の小泉=安倍一派と、「対中国・アジア関係の修復」を旗印とし日本独占ブルジョアジー主流の利害を体してうごめきだした自民党内<反小泉>の諸グループ、ならびに衆院千葉七区補選での勝利によって死復活≠オた小沢の民主党との、政界大再編を必至とする抗争を、構造的に明らかにしている。
 「防衛施設庁『官製談合』暴露の深層」では、米軍岩国基地拡張工事などをめぐる防衛施設庁・大手ゼネコンの談合を暴きだした黒幕こそブッシュ帝国であることを、隈(くま)なくつきだしている。米軍再編案の受けいれを拒否する保守系地方自治体当局を圧伏できずにモタついている小泉政権を恫喝するためのみならず、対米自立℃u向の温床とみなした日本支配階級内の兵器国産化≠企む諸勢力の<黒い癒着>構造をも解体するために、この「官製談合」暴露がなされた、と。(この論文は、本号所収の「日本製兵器開発=国産化をめぐる日米間の暗闘の激化」と、是非併読されたい。)
 また、かのホリエモン不正蓄財暴露・逮捕という世上を騒がせた事件。この深層には、ヤンキー帝国主義の日本金融市場乗っ取り≠ニその導水路を開いた小泉=竹中式の「規制緩和」促進(その行き過ぎ=jとにたいして反撃を開始した日本独占ブルジョアジー主流の策略があることを、「日本金融システム再構築への試行錯誤」は、鮮やかに分析し暴きだしている。
 以上の三つの論文は、ブッシュ帝国による日本属国化≠フ策動への対応を根源として惹き起こされている日本政府・支配階級内の権力抗争の性格・本質を、まさに唯一剔りだしているわが革命的左翼の分析力・洞察力の的確さと高さを誇りうるものにほかならない。

 <日本労働運動破滅元年>の危機を覆す指針

 ◆この第二特集のトップは、「独占資本家どもの新たな経営・労務施策への呼応」である。この論文は、「賃金改善」を煙幕にして超低額回答に完全屈服した「連合」労働貴族どもの犯罪を弾劾しつつ、この犯罪がまさに<日本労働運動破滅>を画す由々しい意味をもつことを怒りをこめて暴きだしている。生産基盤の劣化を打開せんと狂奔している独占資本家どもに向かって「競争力の維持のために人への投資を」とお願いする「連合」労働貴族。この彼らの対応は、彼らのお題目とする「格差是正」なるもののインチキ性をさらけだすのみならず、労働組合を従業員組合に変質させ企業体に編みこむ<第二労務部>としての労働貴族どもの反労働者的役割の露呈にほかならない、と。
 「『もうひとつの日本』の戯画」は、「大企業の社会的責任追及」と「人間らしく働くルールの確立」を掲げた「全労連」春闘方針が、奥田ら独占ブルジョアジー主流や自民党内反小泉諸グループの動向に期待する内実のものにすぎないことを暴きだし、満腔の怒りをこめて弾劾している。この両論文は、ネオ・ファシズムの大暴圧にさらされている日本労働運動の危機を根底から突き破り、その戦闘的再生をなしとげるための道を赤々と照らしだす労作である。
 ◆以上の二つの<特集>以外に、本号では「『一超』帝国の石油資源支配に挑戦する中国」、「パレスチナ解放闘争の新地平」を掲載した。後者は、単独政府としての出発を余儀なくされながらもブッシュ帝国およびイスラエル・シオニスト権力による転覆工作をはねかえしつつパレスチナ独立国家建設に邁進するハマス、その闘いの意義と・そのうちになお孕まれている限界をも革命理論的に照射した、パトスあふれる論文である。
 また、「『労働者党建設』のペテンを弄する残存ブクロ派」は、「革共同」の看板をはずして「労働者党」に付け替えることをたくらんでいる中野一派にたいして、くりかえし「自己批判」論文を発表してのりきりをはかる前進社官僚ダメダ一派、この両者のコップの中の嵐でしかない惨めな抗争を暴きだし、末期のブクロ派残党を根絶しつくす最後の闘いの指針を鮮明にしている。
 <戦争と暗黒の二十一世紀>を根源から覆すための進路を明らかにした本号を、すべての労働者・学生・人民が大いに活用されんことを!

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教育基本法改悪阻止! 国民投票法制定阻止! 共謀罪の新設粉砕!

全学連が国会前で連続闘争



  敢然とシュプレヒコールを叩きつける全学連(5月23日)

  教育労働者も決起し怒りの雄叫び(5月23日)
  情宣に共感広がる(5月26日)


   


  札幌市街に反戦の声轟く(4月29日)


    


  新たな仲間を迎え革命的学生運動の更なる前進へ(5・21、目黒区民センター)
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