第1909号(2006年3月13日)の内容

<1面>
06春闘の前進をかちとれ

ネオ・ファシズム的大反動を打ち砕き闘う戦列を強化せよ

<4・5面>
危機にのたうつブッシュ帝国の世界支配再興戦略

血塗られた一般教書演説・QDR

<2面>
全学連第120回中央委に結集せよ
平和フォーラム日比谷集会(2・23)
米イージス艦鹿児島寄港阻止闘争(2・24)写真へ
<3面>
玄海原発3号機でのプルサーマル運転を阻止せよ
万華鏡 
前線の無人化
◆お月様争奪戦
<6面>
JPU第61回臨時全国大会
郵政民営化・大リストラ丸呑みを強行決定した本部弾劾!
Topics トヨタが中国に巨大城下町
酷書JPS年賀(4) 仲間とともに創意的闘い
<7面>
2・12集会―革マル派代表の発言
危機にたつ小泉政権の打倒をめざして闘おう!
<8面>
私にとって吉川さんは思想の動脈
投稿 続 梅本克己、再発見
12・4革共同政治集会に参加して

週間日誌は3面に掲載します
 「解放」最新号
 






























  


06春闘の前進をかちとれ

ネオ・ファシズム的大反動を打ち砕き闘う戦列を強化せよ

 三月中旬の金属労協集中回答日を前にして、「連合」高木執行部は、「四年ぶり、五年ぶりの賃上げのチャンスだ、何とかものにしたい」と吹き、一応はたたかう<|ーズをしめしている(三月三日の「連合」中央総決起集会)。これにたいして独占資本家どもは、トヨタ自動車を筆頭にして、「見返りは一時金に反映させるが、賃金底上げはしない」などと、スズメの涙ほどの「賃金改善」によってお茶を濁そうとしている。それだけではなく、非正規雇用労働者にたいしてはあくまでも低賃金と劣悪な労働諸条件を強要しようとしている。そして「連合」中央とりわけ金属労協の労働貴族どもは、甘んじてこれを受け入れようとしているのだ。
 時あたかも、ライブドアの不正蓄財・耐震強度の偽装・アメリカ産牛肉のずさんな検査、これらの暴露に直撃され政権そのものの危機を迎えていた小泉政権はいま、息つぎの間を得ている。自民党幹事長・武部の次男への「堀江の送金指示メール」なるもの――おそらくは小泉政権への援護射撃を狙った米CIA(中央情報局)のひもつき「ジャーナリスト」がもちこんだガセメール=\―に食いついた民主党前原執行部を全面謝罪に追いこみ、背骨をへし折ったからである。
 いまや小泉政権は、〇六年度予算案を粛々≠ニ通過させた(三月二日の衆院本会議)ことにふまえて、行政改革推進法案や国民投票法案、さらには米軍支援推進関連法案などの反動諸法案の今国会成立をなしとげようとしているのだ。
 すべての諸君! 独占資本家どもに首根っこを押さえつけられた労働貴族どもの闘争抑圧に抗して、ネオ・ファシズム的暴圧下の〇六春闘の前進を切り拓こう。一律大幅賃上げ獲得! 大リストラ粉砕! 小泉政権による反動諸攻撃を断固打ち砕こう。日米新軍事同盟の構築―在日米軍基地の強化の攻撃を粉砕しよう。

以下、見出し

「ニセ送金メール」をたてに民主党を屈服させた小泉

行革推進法―反動諸法制定の策動

総瓦解する既成反対運動をのりこえて前進せよ
Top

   


危機にのたうつブッシュ帝国の世界支配再興戦略

ムスリムの血に染まった一般教書演説・QDR

 ブッシュ帝国の大罪がまたしてもイラクの大地に刻みこまれた。イラク新政府の主導権がイラン伝統派と結託する反米シーア派に掌握されることを阻止するために、ブッシュ帝国は、シーア派信徒にとってかけがえのないアスカリ聖廟を、CIA・DIAの手兵を放ちスンナ派の犯行とみせかけるかたちで爆破しさった。スンナ・シーア両派間の内戦勃発を狙って謀略の火を放ったのだ。
 ムスリム武装勢力の果敢な攻撃のゆえにアメリカ占領軍は累々たる死者と負傷者の山を築いている。イラク侵略戦争の費用はアメリカ経済の屋台骨を軋ませている。イラク国民議会選挙をば「中東民主化の前進」などと豪語してはいるものの、ブッシュ帝国は実のところ、傀儡政府擁立の展望が潰えたことにうちのめされているのだ。パレスチナの選挙においてもハマスが大勝利!「拡大中東・北アフリカ民主化」構想という名の「一超」軍国主義帝国の中東侵略・支配の野望は、その根幹からうち砕かれたのである。2・22聖廟爆破謀略は、追いつめられた「一超」軍国主義帝国の悪あがきにほかならない。
 満身をムスリムの血しぶきで染めているブッシュ帝国は、この絶望的な窮状の突破をかけて、中東の反米共同戦線の中核たるイランにたいして「制裁」の刃をむけている。台頭する中国を「圧政国家」の大元締とみなし、その「ライバルとしての台頭阻止」を世界制覇の最重要環にすえなおしたのだ。一月三十一日のブッシュ一般教書演説と一連の軍事・外交政策文書には、世界制覇の再興を企む「一超」軍国主義帝国の凶悪かつ狡猾な世界支配戦略が示されているのである。

以下、見出し

Tブッシュ王朝のうめき声

U「一超」世界支配の崩落

V文明世界の保安官≠ネるものの虚偽性
Top
 

   

情勢の断層を読む

前線の無人化

困ったときのロボット頼み

 「アルカーイダbQのザワヒリが潜んでいる」と称してパキスタン北部の山間集落を米軍が空爆し、女性や子供を含む十九人以上を殺害したことは記憶に新しい。この空爆で用いられたのは、無人偵察攻撃機プレデターであった。ヤンキー帝国が「対テロ戦争」の名のもとにすすめている反米武装勢力の軍事的掃討戦、この「非対称的戦争」のための武器として、プレデターはイラクやアフガニスタンなどでも頻繁に用いられている。
 この無人機が、どこでどのように操縦されているのかをご存じか。遥か地球の裏側、米本土ネバダ州の空軍基地である。「パイロット」と称される兵士が、プレデターのカメラから衛星通信で送られてくる映像を見ながら攻撃命令を待つ。液晶画面の前で肘掛け椅子に座り、キーボードを操作するだけの「パイロット」! 彼らは毎日マイカーで出勤し、勤務が終わると自宅に帰る。仮想現実たる戦争ゲームと現実の戦争そのものとの区別もつかなくなるような環境におかれた兵士たちのキー操作ひとつでミサイルが撃ちこまれ、数多のムスリム人民が殺戮されているのである。
 このプレデターに代表されるような遠隔操作のロボット兵器開発に、いまヤンキー帝国主義権力者が拍車をかけている。理由は言わずもがな、イラク戦争の泥沼化。増加する米兵死傷者、蔓延する厭戦気運、激減する入隊志願者――こうした窮状をのりきるために、前線の無人化≠ブッシュ政権は願望しているのである。
 二〇〇七年度米国防予算案総額四三九三億ドル(五二兆円)のうち、兵器調達費は前年度比一〇%増の八四二億ドル。無人飛行機や無人車両の開発増強に一九億ドルが投じられ、プレデター等による偵察範囲は世界十二ヵ所から二十一ヵ所に倍増。超音速爆撃機ステルスの無人化計画にもとづく開発費も計上された。二月上旬発表の「四年ごとの国防計画見直し」(QDR)においては、「無人機のみによって構成される飛行隊の創設」が謳われた。
 それだけではない。ラムズフェルド率いる国防総省は、「未来戦闘システム」(FCS、フューチャー・コンバット・システム)と銘打った計画をうちだしている。このシステムは、無人飛行機、無人ヘリコプター、「自律走行可能な」無人車両(つまり内蔵プログラムによってひとりで動くロボット車)など十八種類の兵器からなり、兵士は衛星通信やGPSを使って遠隔操作をおこなう。このシステムにもとづく部隊を二〇一四年までに一個旅団つくり、二〇二五〜三〇年には全旅団の三割をこのシステムにかえる、というのである。
 これらの兵器は、すでに試作機が完成し、一部がイラクの戦場に配備されつつある。たとえば、年内配備予定のロボット車。四本のキャタピラで走る長首恐竜のごとき形状の車両に、赤外線センサーをつけて自律走行可能にしたもの。地図データを参照し自分で道路を選びながら目的地に到達する(もちろん、人身事故などお構いなしに)。これは、軍需物資や負傷兵の搬送だけでなく、敵=反米武装勢力の偵察のためにも用いられる。
 「グラディエーター」という名の戦闘用大型ロボット車は「暴動鎮圧」のために投入される。左右に銃口をつけた戦車状の車両を群衆に向かって走らせ、遥か後方の兵士が無線操縦でガス弾や実弾を発射する。二〇〇台を生産予定で、すでに実働訓練がはじまっている。
 こうしたロボット軍団″\想は、レジスタンスの猛火にさらされて疲弊し、「このままでは米軍は崩壊しかねない」と言われるほどの窮状(本紙第一九〇七号参照)を、ロボット技術にすがってのりきろうとする唯武器主義的妄想の産物でしかない。「実際に使える核兵器」なるものの開発構想とともに、「一超」軍国主義帝国の「おわりのはじまり」を物語る狂気の沙汰・悪アガキにほかならない。
Top
  

米イージス艦鹿児島寄港阻止闘争(2・24)


 2月24日、鹿児島大学のたたかう学生たちは、米イージス艦「ジョン・S・マケイン」の鹿児島港谷山岸壁への寄港を阻止するためにたちあがった。

闘う労組員と共に米艦寄港に怒りの拳(鹿児島港谷山岸壁)

Top