第1903号(2006年1月30日)の内容
<1面>
2・12労働者総決起集会に結集せよ
「連合」中央の「賃金改善」要求を弾劾し暴圧下の〇六春闘の高揚を!
<4〜5面>
06春闘勝利! 労働運動の再生を(下)
中央労働者組織委員会
<2面>
道当局による最大・最悪の賃下げ・人員削減を許すな
<6面>
Topics 疑似餌でタイを釣る=@―1・16政労協議―
教育課程の反動的再編を強める文科省・道教委
◆12・4革共同政治集会に参加して
勇気が沸いた/闘いぬいた地平を確認
<7面>
日航で運航トラブル頻発!
コスト削減・安全無視のリストラ
「公助」なき老老介護≠フ悲劇
<8面>
全世界に搾取強化の触手を伸ばすトヨタ
<3面>
万華鏡2006――情勢の断層を読む
脳減る症
怪しい「仮訳」
「大綱」の裏事情
トレビアン
新交通システム
週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉
「解放」最新号
2・12労働者総決起集会に結集せよ 「連合」中央の「賃金改善」要求を弾劾し暴圧下の〇六春闘の高揚を! 新自由主義改革・安保外交政策をめぐる対立の激化
米系ヘッジファンド提供の豊富な資金にものを言わせて、M&A(企業買収)や敵対的買収(ニッポン放送のっとりの策動)をくりひろげるとともに、株式分割と粉飾決算によってグループ企業株を吊り上げる――こうしたヤンキー流のマネーゲームの手法を駆使して、ライブドアは、またたく間に急成長≠オてきた。まさに小泉=竹中式の新自由主義「改革」という時流≠ノ乗ったこの今風錬金術がやり玉にあげられたのだ。この事態は、政治的には、ホリエモンを亀井静香の「刺客」として送りこんだ小泉自民党執行部を狙い撃ちにしたものにほかならない。 しかも、十七日には、マンション・ホテルなどの耐震強度偽造問題をめぐる衆院国土交通委員会の証人喚問において、「ヒューザー」社長・小嶋進が、民主党議員の質問を呼び水に、「(国土交通省への働きかけを)安倍晋三官房長官の秘書に議員会館で相談した」と暴露≠オた。明らかにこれは、小泉その人が次期首相の本命と位置づける安倍にキズ≠つけることを企図したものにほかならない。そもそも、この耐震強度偽造問題では、小泉政権の「規制緩和」策の一つとして建築物の検査機関が民間開放≠ウれたことを契機として、検査そのものがズサンになってきたことが再三暴きだされてきたのであった。 この二つの事件≠ヘ、直接には、ヤンキー流新自由主義にもとづく小泉「改革」のゆきすぎ≠ノたいする日本独占ブルジョアジー主流、とりわけマネーゲームによって肥え太る虚業≠フ繁栄に危機感を抱く製造業独占体「勝ち組」経営者どもの警告≠ノほかならない。小泉政権によるもろもろの「規制緩和」策の遂行という条件のもとで、ヤンキー仕込みの市場万能主義にもとづいてインターネット関連諸企業が長期不況・超低金利政策のもとでくりひろげてきたマネーゲーム、これを独占資本家どもは、景気好転のインパクトという役割をはたすかぎりにおいて容認してきた。けれども今日、景気が「中国特需」をも契機として一時的回復の兆しをみせている(「勝ち組」と「負け組」とのまだら模様的回復)。この条件のもとで、マネーゲーム的手法とりわけヤンキー流敵対的買収や株価吊り上げの横行が、株式市場の撹乱要因となりミニ・バブル化≠招きつつあることに、独占資本家どもは危機意識を募らせている。そのゆえにこそマネーゲームの申し子というべきホリエモンを血祭りにあげたのだ。 より根本的には、ヘッジファンドを手先としたアメリカ金融業諸独占体による日本金融市場への介入(企業買収など)を是認する小泉=竹中式新自由主義「改革」の是正≠求めるという意をこめて、独占ブルジョアジーとその意を体する部分が新自由主義「改革」の鬼っ子£@きを仕組んだにちがいない。 それだけではない。この二つの事件≠ヘ、すでに表面化している政府・支配階級内の安保・外交政策およびポスト小泉の座をめぐる対立・抗争と結びついている。一月四日の年頭記者会見において、首相・小泉は靖国神社参拝を傲然と居直り、中国・韓国敵視の姿勢をむきだしにした。この小泉の対応に業を煮やした一部の政治エリート・独占資本家どもが、ポスト小泉をもにらみつつ日本政府の安保・外交政策上の修正を要求する声を一段と強くあげはじめたのだ。 山崎拓らとともに公明党・民主党議員の一部をもまきこんで「国立追悼施設を考える会」を発足させた福田康夫。彼が、この二つの事件≠ニ時を同じくして、首相・小泉の靖国参拝について「首相が(靖国神社に)参拝するということなら憲法違反になってしまう」「国家として追悼施設がないのがそもそもおかしい、国家の怠慢だ」と批判のボルテージをあげはじめた(一月十七日)。元外相の高村正彦や加藤紘一も「日中間の問題は『心の問題』では片づけられない」とこれに唱和しはじめている(一月十八日)。そして、日本経団連会長の奥田碩が、これらの動きに呼応するかのように、ポスト小泉の首相候補の要件として「各国と協調してうまくやっていく資質が必要」だ、とふたたび強調している(一月十八日)。 しかも、昨年十一月の米中首脳会談において、ブッシュが胡錦濤に「歴史問題について日本政府との対話を促進してもらいたい」と要望した、というリーク&道が年初になされ、「大統領は首相の靖国参拝には口をはさまない」が「やめるのもひとつの方法だ」という、ブッシュに同行した前米国家安全保障会議アジア上級部長マイケル・グリーンの談話が伝えられた。当然のことながら、「戦犯・東条英機」を祀る靖国神社への小泉の参拝をアメリカ権力者が心よく思うはずがない。こうしたアメリカ権力者の発言にすがりついて、福田ら政治エリートたちがうごめきはじめているのだ。 明らかに、日米新軍事同盟の構築という基本線においては一致しながらも、小泉の対米協調一辺倒外交にたいして、対米協調を基調としつつも中・韓との協調もはかる方向へと安保・外交政策の重点のおきどころを是正≠キることを、彼らは要求しているのだ。 中国・胡錦濤政権が、韓国・盧武鉉政権との同盟的結束を基礎にして・みずからの主導のもとに、ASEAN+3による「東アジア共同体」=アジア経済圏の構築に突き進んでいる。これに遅れをとる日本帝国主義の独占資本家どもは、危機意識もあらわに、中国との「政凍経冷」的関係を招き寄せた小泉政権の中国(韓国)敵視の安保・外交政策(直接には靖国神社参拝)に反発を強めているのだ。これに乗じて、反小泉の対米自立℃u向の政治エリートどもが息を吹き返したのである。 こうして、安保・外交政策をめぐる支配階級内の対立・抗争が、ポスト小泉の自民党総裁選をめぐる権力抗争とからんで、いや増しに激化の度を増しているのである。 以下、見出し 小泉「構造改革」―公務員制度改悪を阻止せよ! 労働契約法の制定阻止! 労働組合破壊攻撃粉砕! 大リストラ反対! 一律大幅賃上げをかちとろう! 改憲・日米新軍事同盟構築に反対しよう! |
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06春闘勝利! 労働運動の再生を 「連合」の脱構築をめざし賃上げ・「構造改革」反対・反改憲の戦列を築け <下> 中央労働者組織委員会 二、ネオ・ファシズムの大暴圧に抗して闘う戦列を創造せよ すべての革命的・戦闘的労働者は、小泉専制のもとで吹き荒れているネオ・ファシズム的大反動攻撃に、とりわけ労働組合破壊の嵐に敢然と立ち向かい、「連合」および「全労連」の両既成指導部による闘争歪曲をのりこえて、今〇六春闘の戦闘的高揚をかちとるために決意もかたく奮闘しようではないか! 諸独占体のリストラ諸施策の強行をはねのけ、小泉式「構造改革」を打ち砕き憲法改悪・日米新軍事同盟構築を阻止する闘いを断固として推進し、もってネオ・ファシズム大反動に抗する強固な戦列を創造し日本労働運動の戦闘的再生をかちとるのでなければならない。 目 次 一 ネオ・ファシズム大反動下の日本労働運動の危機 A 「攻めの経営改革」の名による賃上げ抑制と労働強化 B 「構造改革」の総仕上げと労組破壊に突進する小泉政権 C 日米新軍事同盟の構築と「アジアの孤児」と化す日本 D 「攻めの経営戦略」に呼応する「連合」中央 (第一九〇二号) 二 ネオ・ファシズムの大暴圧に抗して闘う戦列を創造せよ A 「連合」高木指導部によるネオ産業報国運動を突き破れ! B 「全労連」指導部による改良主義的・議会主義的歪曲をのりこえて闘おう! C 〈構造改革反対・改憲阻止・労組破壊粉砕〉の強固な戦列を (本 号) |
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