第1894号(2005年11月21日)の内容

<1面>
小泉式「構造改革」反対の炎を!

「改革」を下支えする「連合」指導部弾劾!
ネオ・ファシズム的大反動攻勢を粉砕せよ

<4〜5面>
「世界史の発展方向」論の復元
代々木党首の虚妄の遺言

<2面>
日米首脳会談粉砕へ烽火10・23 大阪)写真へ
札幌に改憲阻止の声轟く(10・23)写真へ
小泉強権政治に怒り(10・23 名古屋)写真へ
大学祭規制に断固反撃(10・11 鹿児島大)写真へ

<3面>
日米軍事同盟の強化反対
 辺野古への米新基地建設阻止

<6面>
石原都当局の大幅賃下げ査定昇給制度導入反対!
石川県平和運動センター集会(10・24)
Topics 06春闘の裏切りを準備する「連合」高木
<8面>
「二つの偏向」をめぐる思想闘争に学んで
『黒田寛一初期セレクション』を読んで
うた 病みし自己をみつめるA
<7面>
万華鏡2005――情勢の断層を読む
◆恨み節の裏側
◆裸の王様
◆近頃アフリカ事情
◆「注目すべき事態」?

週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉
  「解放」最新号
 



































  


小泉式「構造改革」反対の炎を!

「改革」を下支えする「連合」指導部弾劾!

ネオ・ファシズム的大反動攻勢を粉砕せよ

 総選挙の勝利に驕り高ぶっている小泉は、「構造改革続行内閣」などと自画自賛しながら、第三次改造内閣を発足させた。この内閣は、ブッシュ政権との合意である「日米共通戦略目標」にもとづいて「朝鮮半島有事」「台湾海峡有事」のさいに米日両国家が共同して対処するという名のもとに中国を主敵とする戦争遂行のための体制を構築することを、そしてそのためにも憲法改悪を一気に成し遂げることを、使命としている。それと同時に、新自由主義を旗印とし「小さな政府の実現」を看板として、国家・地方自治体の「行財政改革」とか社会保障制度「改革」とかの「構造改革」諸施策を一気呵成に貫徹することを使命としてもいる。
 総選挙のさなかでは「構造改革の本丸」とおしだしていた郵政民営化法を成立させた小泉政権は、選挙後には、それを「突破口」などと位置づけ変えして、いまや公務員制度の「改革」こそが「本丸」と称している。国家財政危機の元凶≠ェあたかも「既得権にあぐらをかく公務員と官公労組」にあるかのようなデマキャンペーンを流しつつ、公務員の大幅削減と賃金の大幅引き下げの攻撃にうってでているのだ。しかも同時に、「三位一体改革」の名のもとに、国家財政破綻のツケを地方自治体に転嫁し、地方自治体の公務員労働者や勤労人民に犠牲を強要することを企んでいる。
 それだけではない。「少子・高齢社会の到来」への対応と称して、医療制度・介護制度・年金制度などの社会保障制度の全面的大改悪を強行するとともに、いわゆるサラリーマン増税や、さらには消費税税率の大幅引き上げなどの大増税を、このネオ・ファシスト政権は企んでいる。
 これにたいして民主党は、なんと「改革競争」(新党首・前原)などと叫び、小泉政府の「構造改革」強行に呼応している。改憲と徴兵制導入≠叫びながら登場した「連合」の新会長・高木は、「官公労組もみずから〔改革支持を〕明確にして論議にかかわるべきだ」と述べて、小泉「改革」を下から支える態度を明確にしている。
 小泉専制の暴圧に屈服し、民主党・新執行部とともにより右へ≠フ旋回をはかっている「連合」指導部の犯罪的対応のゆえに、まさにいま日本労働運動は〈改憲・侵略戦争とネオ・ファシズム支配〉の翼賛運動へとネジ曲げられようとしている。この事態を、われわれは断じて許してはならない。
 こうした大暴圧のただなかにおかれながら、代々木共産党の不破=志位指導部は、平和と民主主義<{ケした姿をさらけだしている。「構造改革」への対応において彼らは、「地域住民とともにつくる自治体改革」などと称して、「保守層との共同」の形成という幻想になおしがみついているのだ。この日共中央とこれに盲従する日共系労組ダラ幹を弾劾せよ! 今こそ、ネオ・ファシズム的大反動攻勢の嵐に抗して、改憲阻止・反戦反安保の闘いと同時に、小泉「構造改革」反対の闘いの高揚を断固としてきりひらこうではないか!
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「世界史の発展方向」論の復元

代々木党首の虚妄の遺言

T 中国を後光としての党的危機の突破策

 「社会主義をめざす体制そのものは、担い手はソ連から中国・ベトナム・キューバに変わりましたが、二一世紀の世界のなかで、ひきつづく発展の軌道にのっており、『二つの体制』の共存は、二一世紀の世界のたいへん大きな、おそらく二〇世紀における以上の重要性を持つであろう特徴となっています。」
 代々木共産党の老党首・不破哲三は、『党綱領の理論上の突破点について』と題した解説書(二〇〇五年三月末刊、以下『突破点』と略す)において、右の御託宣をくだした。これは、資本主義の体制から社会主義の体制への移行≠ェ「世界史の発展方向」である、とする「見地」を復元させるという宣言にほかならない。なぜならば、「二つの体制の共存」が「大きな特徴」とされているとはいえ、その内実においては、中国・ベトナム・キューバの「社会主義をめざす流れ」が「二一世紀世界により大きな影響をおよぼす力」となりつつある、ということがことさらに強調されているのだからである。この「力」が、中南米・アジア・アフリカ・中東諸国における「体制変革」の流れに、さらに先進資本主義諸国における脱資本主義==u社会主義」への移行をめざす動きに、インパクトを与える、というわけだ。
 明らかに、老党首はみずからの意識のうちに、「資本主義から社会主義への世界史的移行」という展望≠復元させたのだ。そもそも、一九八〇年代末から九〇年代初めにかけて「社会主義国家」という名のソ連・東欧のスターリニスト官僚専制国家群のドミノ的倒壊という歴史的大事件に直面させられて、己れの価値基軸を根底から打ち砕かれてしまったことのゆえに、それ以降は決して口にしてこなかったところの、この展望≠である。
 かの大事件にたいして、これを「歓迎する」などと党内外に向かって強がりながら、内心ではパニックをきたしたあげくの果てに、「社会主義への世界史的移行」という展望≠焉A「社会主義をめざす」という革命路線も否定し放棄してしまったのが、代々木官僚だったのである。ソ連・東欧諸国および中国にたいして「社会主義社会」ではなかったという烙印をおしただけではない。己れのめざす「社会主義」はそれらの諸国が標榜した「社会主義」とはまったく異なるという表看板だけは掲げながらも、その実は、日本における「資本主義の枠内での民主的変革」を自己目的化する修正資本主義路線への大転換をやってのけた。このことに、彼らの内面での「社会主義」理念の崩落が集約的に示されていたではないか。
 この代々木官僚の頭目が、いま、「社会主義への世界史的移行」の展望をヌケヌケと披瀝してはばからない。その根拠と底意はなにか。

以下、見出し

「野党外交」の箔づけ

U 復元のための詐術

V 「発展方向」の幻視

A「社会主義をめざす」中国という妄想

B 「混合経済」の理念化

C 「チャベス革命」への幻想

D 虚妄の「非資本主義的発展」論
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日米軍事同盟の現実的強化反対!

辺野古への米海兵隊の新基地建設を阻止せよ

沖縄県委員会

 日米両権力者は、十月二十九日にワシントンにおいて日米安保協議委員会(2+2)を開催した。彼らは、日米の「共通戦略目標」にもとづいて世界的規模での「対テロ戦争」と「台湾有事」の際の対中国戦争とを日米両国家が共同して遂行するための在日米軍の再編・強化と米日両軍の米軍主導下での統合=「一体化」にかんする具体策を、「中間報告」(「日米同盟 未来のための変革と再編」)と銘うって発表した。「これによって、安全保障が強化され、同盟が地域の安定の礎石であり続けることが確保される」などと誇示しつつ。
 深刻な内憂外患にあえいでいる戦争狂ブッシュとこれに追従するネオ・ファシスト小泉は、この合意にふまえて、十一月十六日に京都・新迎賓館で開催する日米首脳会談において、中・露の反米包囲網構築の策動への対抗策を腹合わせしようとしているのだ。
 今こそわれわれは、改憲阻止・反戦反安保の闘いを一体的に推進しようではないか! ブッシュの「一超」軍国主義帝国と共謀して二十一世紀日本を侵略戦争と暗黒に叩きこむ小泉ネオ・ファシズム政権の打倒をめざしてたたかおう!

対中攻守同盟としての強化を謳う「中間報告」

「負担軽減」を方便とする在沖米軍基地強化

〈反安保〉なき「基地の整理・縮小要求」運動をのりこえて闘おう!

稲嶺県当局への幻想を煽る日共指導部を弾劾せよ


 いまこそ、既成指導部の〈反安保〉なき「基地の整理縮小要求」=「県外移設」要求運動をのりこえ、普天間基地撤去・海兵隊新基地建設阻止の闘いの大高揚をかちとろう! 改憲阻止・イラク反戦・反安保の闘いを沖縄から全国へと燃え上がらせようではないか。
 日米軍事同盟の対中国攻守同盟としての現実的強化反対! ブッシュ来日阻止! 日米首脳会談を断固として粉砕せよ!
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日米首脳会談粉砕へ烽火(10・23 大阪)


 たたかう労学が大阪市街を席巻
 十月二十三日に、全学連関西共闘会議の学生と反戦青年委員会の労働者は〈改憲阻止! 日米首脳会談粉砕!〉のスローガンを高だかとかかげ、大阪市街を席巻する一大デモンストレーションに決起した。 

自民党大阪府連にむけて雄々しく進撃(10・23、大阪)


  

札幌に改憲阻止の声轟く(10・23)

 
 10・23全道労学統一行動が高揚
 十月二十三日、全学連北海道地方共闘会議と反戦青年委員会は、〈改憲阻止・イラク反戦・反安保〉を掲げて、札幌において労働者・学生統一行動を断固かちとった。
 
総決起集会を熱烈にかちとる(10・23、北大クラーク会館前)

意気軒高とデモ(10月23日、札幌)


  

小泉強権政治に怒り(10・23 名古屋)


 「小泉強権政治を打ち砕け!」 自民党愛知県連に怒りのデモ
 十月二十三日に、全学連東海地方共闘会議の学生と名古屋地区反戦の労働者は、〈小泉専制の強権政治を打ち砕け! 憲法改悪阻止!〉を掲げ、全東海労学統一行動に決起した。

中心街に躍り出た労学の部隊(10・23、名古屋)


  

大学祭規制に断固反撃
(10・11 鹿児島大)



 三〇〇名の学生が副学長を追及
 十月十一日、鹿児島大学のたたかう学生たちは、鹿大当局による大学祭(鹿大祭)破壊攻撃をはねかえすために、学生自治団体と当局との「討論集会」を圧倒的に実現した。この場に約三〇〇名の学生を結集し、副学長をはじめとした当局者たちを断固として追及したのだ。

当局に要求をつきつける鹿大生(10・11、鹿児島大学)
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