第1886号(2005年9月26日)の内容

<1面>
反ネオ・ファシズム戦線の構築を!

二十一世紀日本を戦争と暗黒に叩きこむ小泉専制の強権政治を打ち破れ
〈秋期闘争スローガン〉
<4面>
極右タカ派高木の「連合」会長選出を許すな
<5面>
パレスチナ解放闘争の新展開
シャロンの茶番的「入植地撤去」
<2面>
早大 社学自治会を再確立 7・23写真へ
      文連で後期方針を確立 7・5
「総合防災訓練反対!」沖縄県学連が唯一決起 9・2写真へ
<6面>
簡易保険事業の一大リストラ攻撃を許すな
Topics 「トヨタ方式」の災害支援!?
<7面>
「情報漏洩防止」の名による悪らつな労働者管理
介護労働者への重刑判決弾劾!―石川県グループホーム事件―
<8面>
黒田さんのパトスとロゴスを俺のものに
「網野微笑む」に思う
<3面>
万華鏡2005――情勢の断層を読む
◆衆愚劇場
はじめは小さく
◆オバサン女殺油地獄
◆広東の夜は更けて

週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉
  「解放」最新号
 
































  


反ネオ・ファシズム戦線の構築を!

二十一世紀日本を戦争と暗黒に叩きこむ小泉専制の強権政治を打ち破れ

 九月十一日におこなわれた衆議院総選挙における小泉自民党の「圧勝」は、衆愚政治的技法を弄した大衆操作術と首相専決の行政システムを最大限に活用しての反対派潰し≠フ強権発動とによって、もたらされた。総選挙の過程でのこの策謀とその結果をつうじて、小泉は、首相が政府・与党を文字通り専一的に支配する首相専制の強権的支配体制を確立した。これこそ、日本型ネオ・ファシズム支配体制の飛躍的強化を画する事態にほかならない。
 小泉自民党の圧勝を、ブッシュ帝国はわが成果≠ニみなして凱歌(がいか)をあげた。ブッシュいわく、「小泉首相は大胆な指導者であり、よい友人だ」と。
 このブッシュ帝国による全面的庇護のもとに、日米安保同盟にもとづいて小泉政権は、いまや極反動的な諸攻撃を一気呵成にしかけようと身構えている。「集団的自衛権行使」の合憲化を核心とする憲法大改悪。ブッシュ帝国の「対テロ戦推進・中国ライバル化阻止」戦略に従属する内実での日本国軍の米軍への一体化の促進。これらを一挙になしとげようとしている。それと同時に、「郵政民営化」を強行し、三四〇兆円の郵貯・簡保資金の「市場開放」の名によるアメリカ金融独占諸資本への売り渡しという売国奴≠ネらではの方策を貫徹しようとたくらんでいる。小泉式「構造改革」によって一〇〇〇兆円にまで膨れあがった国家財政赤字の穴埋めのために、大増税や社会保障制度の改悪をさらにおしすすめつつ、である。まさにいま、現代のヒトラー=ブッシュの「一超」軍国主義帝国への日本の属国化≠フ道を盲進しようとしているのが、小泉ネオ・ファシズム政権なのである。
 すべての労働者・勤労人民・学生諸君! いまこそわれわれは、吹き荒れるネオ・ファシズム大反動の嵐を打ち破るべく、不退転の決意で総決起しようではないか! 二十一世紀の日本を戦争と暗黒に叩きこむ小泉専制の強権政治を打ち破れ! 小泉ネオ・ファシズム政権の打倒をめざして決起せよ! すべてのたたかう学生は、10・1全学連怒りのデモに起ちあがれ!

以下、見出し

憲法改悪・日米軍事同盟強化に突進する小泉党

小泉専制の強権的支配体制の確立

ブッシュ帝国との心中に走るポチ公政権

小泉ネオファシスト政権の打倒をめざして総決起せよ




〈秋期闘争スローガン〉

T 憲法大改悪絶対阻止! 政府・与党による「国民投票法」制定を許すな!

U 米占領軍のイラク居座り・ムスリム人民大虐殺弾劾! ブッシュ帝国に付き従う小泉政権のイラク派兵・日本国軍駐留継続を許すな!

V 日米軍事同盟の対中国攻守同盟としての現実的強化反対! 「台湾有事」の日米共同侵略計画策定反対!
中国・ロシアの対抗的核軍事力増強を弾劾せよ!

W 「郵政民営化」絶対阻止! 郵貯・簡保資金の「市場開放」の名によるアメリカへの売り渡しを許すな!
サラリーマン増税・消費税大増税反対!
年金・医療・社会保障制度の大改悪を許すな!
社会的弱者$リり捨ての小泉式「構造改革」を弾劾せよ!

X 小泉ネオ・ファシズム政権の打倒をめざして今こそ総決起せよ!
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極右タカ派高木の「連合」会長選出を許すな

今こそ改憲=侵略翼賛の大濁流を打ち破る強大な闘いを!


「連合見解」の大会決定を粉砕!
 九月十三日に開かれた「連合」中央執行委員会において、笹森執行部は、「憲法第九条改正」方針を提示した「国の基本政策に関する連合の見解(案)」を、十月五日からの「連合」大会において「提出しない」「討議しない」ことを決定せざるをえなくなった。「様々な意見が出ているので論議を継続する」と称して。
 この事態こそは、このかん革命的・戦闘的労働者たちが「連合」の傘下諸単産の内部から創造してきた「改憲阻止」「連合見解粉砕」の果敢な闘いの成果にほかならない。(詳報次号)
 それと同時に、「連合」中執では、今大会で退任する笹森の後任会長候補として、役員推薦委員会から、UIゼンセン同盟会長の高木剛が推薦された。事務局長・古賀伸明(電機連合委員長)、会長代行・森越康雄(日教組委員長)とともに。この人事案は、当初笹森が後継会長候補として推薦し、いったんは内定していた古賀の新会長起用という方針を覆す異例のものである。「連合見解」の今大会決定という策略の頓挫とともに、総選挙での小泉圧勝のショックに見舞われた会長・笹森は指導性の完全な喪失と権威失墜をさらけだしたのだ。

ネオ・ファシスト高木の正体を暴露せよ!
 UIゼンセン同盟と同じ友愛連絡会の主力単産である電力総連の出身でありながら、ときに「リベラル」な装いをとって「平和憲法」などと口を滑らす自称「社会民主主義者」笹森。彼への対抗心をむきだしにし反共の友愛会のDNA≠純系で保持しているという自負≠ノ燃えながら、二年前の「連合」第八回大会においては、会長選挙で笹森に挑戦して敗れたのが、高木であった。その後も高木が率いるUIゼンセン指導部は、組合員数「連合」第二位の大単産であるにもかかわらず、笹森体制下の三役会には誰も送らないという徹底した野党%I姿勢を護持してきたのだ。
 だが、いまやこの生粋(きっすい)の反共分子が、小泉自民党圧勝の衝撃を絶好の追い風として、笹森の政治的破産と権威失墜の機に乗じて、瓢箪(ヒョータン)から駒≠フ敗者復活をとげようとしている。小泉自民党が民主党のぶっかき・右翼的純化を狙った策動をくりひろげ、「連合」内官公労(旧総評系労組)への憎悪をむきだしにして攻撃をしかけてきていることを見てとって、高木は一気に「連合」中央のヘゲモニーを掌中にしようとしているのだ。
 だが、これほどの暴挙はないではないか!「改憲推進」を熱狂的に叫びたてるだけでなく、「徴兵制」や「核武装」さえ肯定するこの極右タカ派分子を、六〇〇万余の組合員の頂点にたつ「連合」の会長に選出するなどということを絶対に許してはならない。ときあたかも、民主党党首選挙において、札付きの軍事タカ派の前原誠司が新党首に選ばれた。前防衛庁長官の石破などとともにアメリカ国防総省(ペンタゴン)と太いパイプを持っていることを売りものにしている前原は、かねてから「改憲」の意志を公言している。いまや小泉政権の圧勝による日本型ネオ・ファシズム体制の飛躍的強化という事態のもとで、民主党―「連合」ともに、改憲まっしぐら≠フトップをいただいた体制が築かれようとしている。岡田・笹森の屍を踏みつぶして、小泉自民党と歩調を合わせる本格的な改憲翼賛運動がつくりだされようとしているのだ。
 すべてのたたかう労働者、とりわけ「連合」傘下のすべてのたたかう組合員は、徴兵制・核武装を肯定するネオ・ファシスト高木の反労働者的正体を徹底的に暴露し、その会長選出を阻止するために諸単産・諸単組の内部から「高木NO!」の声を大きくつくりだそうではないか! UIゼンセン同盟傘下の諸労組でたたかう心ある組合員は、「国の防衛」をがなりたてるネオ・ファシスト指導部への批判を集中せよ!
 「連合見解」を粉砕せよ! いまこそ「改憲阻止」の強大な労働者共同行動を!
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はじめは小さく

迫り声、寄りそい声、猫なで声……


 小泉党に票を投じた者じしんがその結果に「不安だ」「怖い」とつぶやいている。七十年前のナチ党政権掌握を再現してしまったことへの衆愚のポスト・フェストゥーム(後の祭)……。この〇五年衆院選挙においては様ざまの声が聞えてきた。
 日本中を塗りつぶした「イエスか、ノーか」の迫り声。オカケのメカケのしわがれた黄色い声、オカケのそのまたオカケの寄りそい声。これらにたちうちできないモタモタ声(いまや三白眼はおろおろ声を通りこして、声も出ないありさまだ)。そうかと思うと猫なで声もたしかに聞えた。その軽佻・C調はすでに不「たしかな野党」へのねだり声・すがり声に変調しているが……。二つ三つ産声らしきものも漏れ聞いたが呱呱(ここ)の声というにはほど遠かった。この瑞穂の国の憲法を殺すなと叫びつづけたのがやや「清み声」に聞こえたという次第か。……
 ところで政治家(今回にわか仕たてもあり)が声帯を使って発する空気振動としての実際の声は、ある演出家によれば、みんな小さくなっているのだそうだ。ラジオ、テレビが普及して以後とその前のメガホン・肉声の時代とを比較してのことではない。ボイス・ワーク(声の働き)を活用してのテクニックなのだという。
 小さい声、時々「声が消える」ような喋り方、これは専門家が「無声化」と呼ぶ台詞術の重要なテクニックであって、たとえば「話のマクラは小声で」というように、声を職とする人たちはコツとして身につけているのだとか。
 大声で話すよりも小声で話すほうが聴き手を支配しやすい、聴き手が身を乗りだして聴くように喋れ、というこのテクニックをハリウッド俳優だったレーガンはやってみせた。日本の政治家では小泉はこれを会得している第一人者らしい、という。
 小声でも聴き手をひきつけ、意を伝えるにはフレーズが短いこと、この短いフレーズを重ねることが必要であり、当然のことながら「理」ではなく「情」に訴える話し方となる、と。ナルホド、である。
 そういえばヒトラーの煽動演説手法を分析して声の力≠論じていた人もいた。最初は極く極く小さな声で、やや沈黙も混じり、はにかんでいるように、オズオズと見えるぐらいにゆっくりと……そして聴衆が次第にひきこまれてくると段々と熱情的に、身ぶり手ぶりも使って声を張りあげ、短いフレーズで畳みかける、聴衆は熱狂、集団ヒステリー状態に陥ってゆく……と。
 思想内容ばかりではなく、これと不可分な手法・技法。小泉はお手本どおりにやっているのだ。
 〇五年秋の日本は、右のヒトラー煽動演説のイントロ部分を終えつつある。四半世紀まえに笑顔≠まとって登場した日本型ネオ・ファシズムは、その素顔をむきだしにしはじめている。アドルフ・ジュン・ヒトラーの演説を続けさせれば、一切の異質を許さぬ狂気の強権が暴威をふるって社会を覆いつくす絶叫と動員のフェーズへ直続する。この階級的現実をくつがえすために鬨の声をあげて総決起すべき労働者人民に、わが革命的左翼こそは理と知を備えた玉の声をもって倦むことなく語りかけているのだ。
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早大 社学自治会を再確立 7・23


早稲田大 闘う社学自治会を再確立 当局による破壊攻撃を打ち砕く

 七月二十三日、たたかう早大生の奮闘のもとに、社会科学部自治会の二〇〇五年度前期自治委員総会が開催された。結集した新自治委員たちは、新たな執行部体制を確立するとともに、〈改憲阻止!社学自治会の公認「廃止」決定を撤回させよう!〉をメインスローガンとする方針を全会一致で採択した。また社学自治委員総会に先立つ七月五日には、多くの文連加盟サークルの参加のもとに、文連総会が開催され、活発な討論をつうじて〈早大当局による文連組織破壊を許すな! 改憲阻止!〉の〇五年度後期方針が全会一致で採択された。

自治会常任委が提出した運動方針案を全会一致で採択(7月23日)


  

「総合防災訓練反対!」沖縄県学連が唯一決起 9・2


「防災に名を借りた有事訓練反対!」 沖縄県学連が唯一決起 9・2

 九月二日に沖縄県北部地域において、「沖縄県総合防災訓練」がおこなわれた。この「総合防災訓練」は、自衛隊三軍ならびに在沖米軍を投入した有事即応訓練にほかならない。沖縄県学連のたたかう学生たちは「防災」の名による有事訓練を阻止するために、既成指導部の闘争放棄を弾劾して、抗議闘争に起ちあがった。
自衛隊ヘリに肉迫して闘う(9月2日、名護市21世紀の森公園)

  
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