第1880(号2005年8月8日)の内容
<1面>
国際反戦集会の成功をかちとれ
改憲翼賛の大濁流に抗して反戦・憲法改悪阻止の火柱を
<4面>
改憲前の海外派兵≠叫ぶ民主党「集団安全保障法」案
改憲を呼号する「連合見解」を粉砕せよ!
<5面>
「護憲の党」の無残な最期
社民党の「論点整理」という名の論憲§_
<2面>
米英権力者による〈謀略隠蔽のための謀略〉を断じて許すな!
<6面>
独立法人化以後1年 ──
超多忙化する国立大学職場
生活保護申請者を切り捨てる政府・自治体当局
Topics 鉄道運転士の契約社員化の企み
<7面>
公務員賃金の大幅カットと査定昇給制導入を許すな!
郵政大リストラ・改憲に抗して頑張るぞ
<8面>
うた 人間の滅び
『新世紀』第218号最新号紹介
<3面>
万華鏡2005――情勢の断層を読む
◆60年目の夏
◆「国際語」論争
◆真夏の夜の悪夢
イラク首相ジャファリのイラン訪問
週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉
「解放」最新号
国際反戦集会の成功をかちとれ 改憲翼賛の大濁流に抗して反戦・憲法改悪阻止の火柱を リード 第二次世界大戦での敗戦から六十年の今日、小泉ネオ・ファシズム政権は、ブッシュ政権の強硬な要求に応えて、アメリカ帝国主義国家とともに侵略戦争を遂行しうる国家への飛躍をなしとげるために憲法改悪と安保同盟強化とに突進している。小泉の靖国神社公式参拝や「つくる会」教科書の検定合格=採択などにたいするアジア諸国政府・人民の抗議の声を「外圧には屈しない」とうそぶきつつ傲然と蹴飛ばし、天皇制ボナパルチズム権力による中国・アジア侵略の血塗られた歴史を居直り聖化しているのが、この極反動政権なのである。 しかも、だ。安保・外交政策をめぐっては「対米一辺倒ではなくアジアにも開かれた外交」を提唱し小泉政府を非難している岡田の民主党は、こと改憲にかんしては基本的に政府に呼応し、改憲の旗振り役を買ってでてさえいる。彼らは、「現行憲法のもとでも国連決議にもとづく海外派兵は可能」とする小沢見解を党の方針として決定し、「海外での武力行使」を提唱するにいたった。この民主党を支持する「連合」の笹森指導部も、ついに「第九条」の否定を核心とする改憲支持方針を公然とうちだし、これに右ならえせよと傘下の各労働組合(員)にゴリ押ししている。 もはや一刻の猶予も許されない。われわれは、改憲の大濁流に呑みこまれてしまっている既成反対運動をのりこえ、反戦・反安保、改憲阻止の闘いを断固として創造していくのでなければならない。イラク・中東の戦火はなおやまず、アジアにおいても米・日―中(露)の角逐を根源にして新たな戦争が勃発する危機が深まっている。すべての労働者・学生・市民は、〈戦争と暗黒の世紀〉を突き破っていく決意も固く、第四十三回国際反戦集会に総結集しよう! 再開六ヵ国協議をめぐる中・韓・露(・朝)と米・日との角逐 ロシアを抱きこんだ中国の途上国連合′`成と対米反攻 対中(露)封じこめ≠フ策動を強化する断末魔のブッシュ帝国 中国の下僕と化した日共中央の「護憲」ならぬ「護憲」運動をのりこえて闘おう! |
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改憲前の海外派兵≠叫ぶ民主党「集団安全保障法」案 海外派兵のための「国際平和協力部隊」創設案 役員会に提示された素案では、自衛隊とは別組織の「国際平和協力部隊」を創設し、この部隊が国連平和維持活動(PKO)や国連安保理決議にもとづく多国籍軍の活動に参加するとされている。すなわち、湾岸戦争やアフガニスタン侵略のような戦争行為であっても、国連安保理決議さえあれば現行憲法のもとでも「参加可能」だ、と言うのだ。国際平和への貢献≠謳った「憲法前文の精神」からしても、また国連加盟国である日本が条約順守≠定めた憲法第九十八条に則しても、国連安保理で決定した集団的安全保障活動に参加することは現行憲法にかなった行為だ。――かの一九九一年の湾岸戦争時に「憲法の制約」をもって派兵できず欧米権力者から「金はだすが血は流さないニッポン」と非難されたことに、帝国主義権力者としての屈辱を抱いた小沢一郎(当時の自民党幹事長)。 この小沢の持論――現憲法下でも「国際貢献」のためには公然と海外派兵するべきであるというそれ――をそっくりそのままとり入れて策定されたのが、この「集団安全保障基本法案」なのである。 この法案では、「我が国固有の国際紛争を解決するためのものではなく、自衛権の行使とは別問題」だとされている。これは、岡田の民主党が第九条の改悪を彼岸化したわけでは毛頭ない。「自衛力の保持」「集団的自衛権の承認」についての改定を主張している点において、彼らは自民党と変わるところはない。むしろ民主党執行部は、改憲までにはまだ多少の時間がかかることを見越して、自民党政府のようになしくずし的に派兵するのではなく、現憲法下で筋を通して♀C外派兵をおこなうためにこそ、この法案を策定したのだ。 まさしく、この「集団安全保障基本法案」なるものは、「国連安保理決議」を大義名分として「国際平和協力隊」という看板をつけた日本国軍(自衛隊)が多国籍軍の一員として今すぐにでも$N略戦争にうって出るための民主党の代案なのである。 以下、見出し 「国際貢献」を名分とした小沢式侵略肯定論 派兵翼賛に突進する岡田=小沢執行部を許すな |
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米英権力者による〈謀略隠蔽のための謀略〉を断じて許すな! グレンイーグルズ・サミットのさなか、七月七日に惹き起こされたロンドン地下鉄・バス爆破事件たるや、ブッシュ帝国が米CIAおよびイギリス諜報機関MI6・MI5をも組織して仕組んだ謀略にほかならない。――このことを、わが革命的左翼は即座に暴きだし・警鐘を乱打した。このわれわれの闘いに慌てふためいたアングロ・アメリカン帝国主義権力者どもは、いま、謀略隠ぺいを狙っての工作に狂奔している。 されどイギリス左翼の体たらくや惨め、彼らのすべてが鼓吹されている「テロ反対」に唱和し、反ムスリム・反アフリカンの排外主義に屈服しているありさまなのだ。われわれは、怒りもて訴える! 七月二十一日にロンドンで惹き起こされた「爆弾事件」なるものは〈謀略隠ぺいのための謀略〉にほかならず、大々的に演出された「犯人逮捕」の大捕物≠スるや茶番も茶番のイケニエ逮捕にすぎない。焦りにかられたブッシュとブレアの策謀を暴きだし弾劾せよ! イラク反戦・ネオファシズム支配体制強化反対を掲げて起ちあがれ! 以下、見出し 7・21「テロ事件」の大茶番 治安弾圧体制のファッショ的強化 ブッシュ帝国の揺らぎ ムスリム人民と連帯し、断固追撃せよ! |
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うた 人間の滅び スコールにかはりたるや日本の梅雨 温暖化とMOAB炸裂に 荒びたる嵐に耐へかね引きこもる 電脳おたくNEET果は 記憶力養はざれば思考力も無にならむ、ああ人間の滅び 躾なき子を眺むればその親のピーターパン性ぞ歴然たり 愛注ぐ親に恨みを抱きしも 我慢身につけ個を育てやも |
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新世紀 The Communist 第218号 2005年9月 最新号紹介 不破惚け老の中国讃歌の破砕 幾星霜 恩讐超えて 復縁とは 思わざるなり 不破の惚け老 「太平楽の中国讃歌」の葉室真郷は、三十二年間も絶縁していた中国共産党と復縁した日本共産党の党首・不破哲三の「老ひらくの恋」を、皮肉たっぷりに歌っている。 二〇〇四年九月に中国が主催し北京で開かれたアジア政党国際会議、この会議に招かれた不破は、中国の「主催者ぶり」を称え、「アジアでの平和の流れ」を大きく前進させた「中国外交の発展と成長」を絶賛した。まさに、胡錦濤政権こそ「平和の使徒」だ、と。しかも、中国の「社会主義市場経済の発展」は「市場経済を通じて社会主義へ」という「世界史の発展方向」をしめしている、と。まさに中国の現状に「社会主義」の復権を夢見ているのだ。 ▼本号の特集「断末魔の日本共産党」の三本の論稿では、「新綱領」(〇四年一月の日共二十三回大会で採択)の時点ではなお明示されてはいなかった不破老の中国絶賛論、これにしめされる代々木官僚の思想的変質(および「護憲」ならぬ「護憲」運動方針の問題性)を全面的に暴きだしている。 巻頭の葉室論文は、以上のことを理論的にえぐりだしつつ、「鰯(イワシ)の頭℃ョのこの中国信仰への宗旨変えは、政権ありつき≠フ機会がいっこうに訪れず党存立の危機に見舞われていることへの絶望的心情を募らせた揚げ句の果ての、まさに絶望的な選択」と喝破している。 「中国『市場経済』への幻想」(星尾一平)は、不破の中国絶賛論を基礎づけるために動員された御用達学者・大木一訓(労働運動研究を専門とする学者)のタワ言を、胡錦濤の「人本主義」へのイカレポンチぶりを、日共式「社会主義」理念の大変質との関係でえぐりだす。また、現在の中国の政治経済構造を中国型国家資本主義と規定している。 今春、わが革命的左翼は、「憲法と自衛隊の共存」の立場から掲げた自衛隊の「海外での平和的活用」なる日共官僚の代案の犯罪性を暴きだした。うろたえた日共官僚は「党の二重の役割」と称して「自衛隊の段階的解消・安保廃棄」なるものをおしだした。この「インチキ『護憲』方針の泥縄的ツギアテ」の超右翼性を御堂蓮司が、「保守層との共同」路線の問題性へとほりさげるかたちで明らかにしている。 日共批判総特集の矢は放たれた。第二弾、第三弾が代々木官僚の心臓めがけて放たれるであろう。 ▼「改憲阻止・イラク反戦・反安保の一大奔流を」(中央学生組織委員会)は、右の御堂論文と合わせて検討されたい。改憲・戦争翼賛の大濁流にのみこまれた既成反対運動をのりこえる革命的指針を提起するとともに、本稿は、現代世界の危機を根底から突破する方向性をもさししめしている。 北朝鮮の核開発問題をめぐる6ヵ国協議が再開された。「核保有」を宣言した北朝鮮は、生き残りのために中・韓にすがりついている。はたして金正日の延命策は功を奏するのか?「倒壊寸前の金正日専制支配体制」(吉富信夫)は、この問題に鋭く迫る。 JR西当局の歴史的大罪を弾劾 ▼死者一〇七人をうみだしたJR史上最大の福知山線事故、それは「儲け第一、安全第二」の企業風土を御用組合を手先としてつくってきた〈井手天皇〉体制のもとで起こるべくして起きた大惨事だ。――「尼崎大惨事―JR西当局の犯罪」(中央労働者組織委員会)は、事故を引き起こした西日本当局の経営・労務政策を怒りをこめて弾劾する。血と内臓の海と化し凄惨をきわめた事故現場こそ、井手王国の犯罪として刻みこまれるべし。「大事故は必然だった!――技術学的考察」(粟田鉄男)は、「収益第一」の経営理念のもとで、なされるべき安全対策も安全投資もことごとくふみにじられてきたことを技術学・工学的角度から実証的に暴きだしている。 「新たなスパイ・ネットワークに編みこまれるブクロ派残党」(古畑友彦)、「国家権力が仕組んだ右翼による5・3全学連襲撃を弾劾せよ!」をあわせて掲載した。 ▼「朽ち果てた転向者・大薮龍介」(海道錨)は、マルクス主義国家論者からの思想転向をとげた変節者にたいする憤激をこめた批判の論稿だ。転向者は現存する資本主義社会のなかに「協同組合型志向社会」なるものを見出し、このシステムの発展によって新社会(「協同組合型社会」)が創造されるかのように描きだしている。こうした「アソシエーション革命」なるものの妄想は、小ブルジョア的変節漢のあわれむべき末路をさし示すものでしかないことが明らかにされている。前号にひきつづいて、「日本学生運動史の偽造」(田原信三)を掲載した。 |
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