第1879号(2005年8月1日)の内容

<1面>
「連合」中央の「改憲」方針弾劾!

改憲翼賛に雪崩れこむ日本労働運動をくつがえせ!
<4面>
〈教育報国会〉への転身を宣言した日教組大会
◆日教組大会・最終日に訴える!
<5面>
九条改憲の旗を振る自治労本部弾劾!
軍需生産を拡大する電機資本
<6面>
JPU第60回全国大会
郵政大リストラ承認・改憲支持の本部を弾劾せよ
私鉄総連大会に情宣(7・12)
Topics 「看護師がいなくなる!」
<2面>
共謀罪法案の今国会成立を阻止せよ!
「第7次派兵反対」鹿大生がデモ(7・1)
<7面>
労組における「ディベート」教育について
酷使される米軍基地労働者
<8面>
「民衆の視点」を強調する政治学者の落とし穴
アメリカ徴兵制の復活?
<3面>
万華鏡2005――情勢の断層を読む
猫の目≠フ警察発表
◆夢想家の遺言
◆変人の狂気
アスベスト被害

週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉
  「解放」最新号
 


































  


「連合」中央の「改憲」方針弾劾!

改憲翼賛に雪崩れこむ日本労働運動をくつがえせ!

     中央労働者組織委員会

リード
 「日本という国が独立した自主的な判断で国際貢献を考えなければいけない局面に至っている」(『連合』〇四年十二月号)――などと称して、かねてから日本の各地域・各産別において憲法第九条の「改正」を吹きまくってきた「連合」会長の笹森、彼はついに過日(七月十四日)、みずからの指導のもとで、「国の基本政策に関する連合の見解」なるものを「連合」中央執行委員会決定としてまとめあげた。その核心は、憲法第九条の改定(戦力不保持、交戦権の否認条項の破棄)を、高らかに宣言したということである。この中執決定を各単産で承認することを迫り・各単産での承認を基礎にして十月の「連合」大会で確認し、「連合」の方針としてこれを政府や日本経団連に提示していこうというのである。
 侵略戦争を遂行する国へと、つまり軍国主義国家・日本へと飛躍すべく、日本の政府・支配階級が現実的に歩みだしている。まさにこの時に「連合」中央は、侵略戦争を遂行する軍国主義国家日本を支え・これに奉仕する労働組合のナショナルセンターとしての存在と役割を明示しようというのだ!
 「連合」労働貴族の歴史的大犯罪を粉砕せよ! 改憲翼賛運動に雪崩れこむ日本労働運動を下から根本的にくつがえすために、わが革命的・戦闘的労働者は今こそ、命がけの闘いを組織化しなければならない。

A 「地球上いずこにも」アメリカと共に―自民党「憲法改正要綱案」

B 自・公との「憲法改正の共同起草」を追求する民主党

C 「連合」本部の指導する改憲翼賛運動をうち砕け

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〈教育報国会〉への転身を宣言した日教組第93回大会

日教組を〈文科省の下部機関〉へ変質させる本部を弾劾せよ!

リード
 日教組第九十三回定期大会(七月十八日〜二十日)は、日教組の運動と組織にみずから〈死〉を宣告する歴史的大会となった。
 わが同盟の果敢なイデオロギー闘争に励まされた全国の戦闘的組合員の下からの奮闘にもかかわらず、そしてこの下からの闘いに促迫された多くの良心的代議員の奮闘にもかかわらず、「『国旗・国歌』制定時の政府見解をもとに」卒業式・入学式での「とりくみ」をおこなうとする犯罪的方針をはじめとして、〈文科省との一体化〉を恥ずかしげもなく自認する本部提案の運動方針が、「賛成多数」で決定された。
 「各県連」(旧民同左派系)のダラ幹たちは、本部が修正要求をほんのちょっぴり受けいれ、口先の答弁で「配慮をしめした」ことと引き替えに、ほとんどの修正案をとりさげて、本部原案賛成にまわった。文科省に身も心も捧げた森越=中村執行部に全面協力し、右派との恥ずべき談合に走って下からの本部批判と修正案提出を封殺してまわった「各県連」幹部たちの犯罪性はここに極まった。
 すべてのたたかう組合員は、本部と各県教組ダラ幹どもの腐った談合による文科省お墨付き方針≠フ大会決定を怒りをもって弾劾せよ! 日教組の文科省への売り渡し=〈教育報国会〉への転身をうち砕くために、ただちに全力を挙げてたたかおう!

「政府見解にもとづく国旗・国歌へのとりくみ」をごり押し

「護憲方針堅持」の声をはねつけた本部

共犯者=「各県連」一部ダラ幹を弾劾せよ!
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共謀罪法案の今国会成立を絶対に阻止せよ!

 七月十二日の衆院法務委員会において、悪らつな治安弾圧法=共謀罪法案――「共謀罪」の新設を盛りこんだ刑法・刑事訴訟法・組織犯罪処罰法の改定案――の審議が、ついに開始された。
 ブッシュ政権の強硬な要求にしっぽをふってこたえ、憲法改悪と安保同盟の強化に突進するわが小泉政権。彼らは、「戦争のできる国」、「対テロ戦争」の一翼を担う国にふさわしい国内治安弾圧体制をいっそう強化するために、とりわけわが革命的左翼をはじめとするたたかう労働組合・学生自治会・市民団体など政府に盾つくすべての団体を根絶やしにすることを狙って、今国会での共謀罪制定を策しているのだ。小泉政権は、〇三年に国会に上程したものの、労働者・学生・市民の広範な反対の声に阻まれて一度も審議にもちこむことができなかったこの悪法を、郵政民営化法案をめぐる国会での攻防のドサクサに紛れ、民主党を抱きこんで、一挙に今国会で成立させることを画策している。もはや一刻の猶予もならない。労学の総力で共謀罪法案の成立を阻止せよ!
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猫の目≠フ警察発表

ロンドン−バグダッドをつなぐ黒い糸

 七月二十一日、ロンドン中心部で地下鉄車内三ヵ所とバス一台の計四ヵ所で、「同時爆発」事件がひき起こされた(一ヵ所は未遂)。この事件は、七月七日にひき起こされた同時爆破事件と同じく、「イスラム国際テロ組織=アルカーイダ」の犯行だとキャンペーンされている。7・7事件と攻撃対象がまったく同じで、爆発物の形状も「酷似」しているとされているから、と。
 だが、この7・21「爆破」事件は、7・7事件の謀略的本質をおし隠し・それへの追及を封じることを狙って米CIA・英MI6が仕組んだ謀略、すなわち謀略隠蔽のための謀略いがいのなにものでもない。
 7・7事件勃発直後、即座にわが革マル派は、この事件の謀略性を暴きだし、ブッシュ帝国を弾劾する声明を世界に発信した。パレスチナのハマスをはじめとしたムスリム諸勢力も、ただちにムスリムとはまったく無縁の「テロ」と喝破し弾劾する声明を発した。まさにこのもとで、イギリス国内でも、事件にまつわる数々の疑惑(謀略の証しだ!)が――謀略を仕組んだ米CIA・英MI6と事件捜査当局=ロンドン警視庁とのズレのゆえに――露見し、真相追及の声が湧き起こっている。これらの事態に追いつめられ焦りに焦った7・7謀略の黒幕・仕掛け人どもは、<7・7>は「アルカーイダの犯行」と強弁するために、押っ取り刀で今回の「同時爆破」事件を仕組んだのだ(補註を見よ)。
 現に、7・7事件にかんしては、疑惑が露見してやまず、不手際≠ェきわだつ一方。きわめつきは、以下のような捜査当局の発表。
 7・7ロンドン地下鉄・バス爆破事件の「実行犯」とされた四人は、何者かに欺されて「自爆テロ」をおこなった、と報じられはじめた(英「サンデー・テレグラフ」紙七月十七日付など)。四人は集合したルートン駅から現場近くのキングズクロス駅までの往復切符を購入していたこと、車を駐車したルートン駅駐車場の料金を前払いしていたこと、をあげて「だまされて」現場に行ったという。まさに、「アルカーイダ・グループによる自爆テロ」などという説≠ニ辻つまをあわせるための、苦しい弁明!
 イギリス警察当局は、事件発生直後から、時限装置の証拠を発見したと発表していた。ところが七月十三日になって突如、何の根拠もなく「自爆テロ」だと言いだした。事件直後から「アルカーイダの犯行」(ストロー外相)と断定した英政府の圧力を受けたのは明白だ。十四日にはロンドン警視庁警視総監ブレアが、「すべての手口がアルカーイダを示している」と称して、パキスタン系英国人ら四人が「実行犯」であり、「アルカーイダが英国内で若者を勧誘」した、というキャンペーンをはりめぐらせはじめた。〔「テロの温床だ」と名指しされたパキスタンのムスリム指導者アズハル師は、ロンドン爆破事件を「アメリカとイギリスが仕組んだ」と喝破している。〕
 英警察当局は、四人が事件発生の二十分前にキングズクロス駅で談笑する姿を監視カメラで確認したとか、三ヵ所の爆発現場から三人の身元を示す遺留品を回収したとかとおしだしつつ、強引に「実行犯」に仕立てあげたのだ。
 だが、往復切符の購入や駐車料金の前払いといった「自爆テロ」の実行犯≠ノはおよそ似つかわしくない事実≠ェ発覚。そこで、先のような苦しい辻つま合わせにおよんだわけだ。
 それはともかく、謀略をたくらみ実行するために、特定の人間を欺し、それと気付かずに爆弾を持たせて遠隔操作や時限装置で人間もろとも爆破するという手口は、米CIAがよくやっていること。占領米軍はイラクで、イラク人民にたいして「ザルカウィ一味」の犯行とおしだしつつ、「自爆テロ」を偽装した謀略を仕掛けてきた。この手口とそっくり同じ。(ヤンキー権力者はイラクのシーア派とスンナ派の宗派間対立を煽るためにこうした謀略を仕掛けているのだ。)
 こうして今や、ブッシュともどもに、イラク占領の破綻に追いつめられたブレアの責任を追及する声が、7・7―7・21事件を契機にして、逆に澎湃とまき起こりつつある。
 大謀略の破綻で墓穴を掘った米・英権力者に死を!

〔補註――7・21事件は、実にチャチな「爆発」で被害者<[ロ。イギリスにこれ以上打撃≠与えない配慮が見え透いている。〕
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