第1871号(2005年6月6日)の内容

<1面>
改憲阻止・イラク反戦闘争に起て

占領米軍によるイラク人民ジェノサイドを弾劾せよ!
すべてのたたかう仲間に夏季一時金の三割カンパを訴える
<4〜5面>
「憲法と自衛隊の共存」論の弥縫に腐心する日共中央

日共三中総の批判
<2面>
労学2万4000が普天間基地を包囲
 ――5・14―15沖縄――写真へ
大阪憲法集会で大情宣(5・3)
<3面>
5・3事件 全学連が国賠訴訟を提訴
自治労本部の「9条改憲」への突進を許すな!
<6〜7面>
徹底究明尼崎大事故
安全原則を踏みにじるJR西日本当局
<7面>
「日勤教育」はJR西だけではない!
Topics 東武線事故 労働者への責任転嫁を許すな
週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉
<8面>
うた 羨望と怨嗟と
『新世紀』 第217号 最新号紹介
  「解放」最新号
 


























  


改憲阻止・イラク反戦闘争に起て

占領米軍によるイラク人民ジェノサイドを弾劾せよ!

リード
 
「改憲阻止! 戦争動員反対!」の声とどろく
――5・27集会(日比谷野音)
イラク・ムスリム武装諸勢力による間断なき勇猛果敢な闘いによって追いつめられたアメリカ占領軍は、五月中旬、シリアと国境を接する西部アンバル州カイムにおいて、「テロリスト掃討」の名のもとにムスリム武装勢力・人民にたいする報復のジェノサイド攻撃を強行した。数百の人民が虐殺された。これぞ、第二のファルージャ! 暴虐・大罪を断じて許すまじ!
 安保同盟にもとづくブッシュ政権の強圧をうけて小泉政権はイラクに日本国軍を居座らせつづけている。それだけではなく、「戦争をやれる国」へと飛躍するために、憲法改悪の策動に突進している。憲法調査会の報告にふまえて改憲案の最終的策定を急ぐとともに、国民投票法案の今国会会期中の上程をたくらんでいる。
 この政府・自民党と競って改憲の旗を振っているのが民主党であり、「連合」笹森執行部なのである。自治労本部や日教組本部も、「連合」笹森の恫喝と圧力に屈服し、憲法九条改定支持を全組合員におしつけようとしている。
 「憲法と自衛隊の共存」論の犯罪性を暴きだしたわが同盟のイデオロギー的重砲火によって、代々木共産党中央はノックダウンに叩きこまれた。自己保身にかられた彼らは、憲法改悪反対の共同行動・大衆行動から革マル派を排除せよとわめき、下部党員に強要している。これはまさに、自衛隊の「活用」を肯定し安保破棄を彼岸化した日共官僚じしんがブルジョア政党の第五列になり下がっているからだ。
 こうした既成指導部の腐敗と犯罪性を弾劾し、われわれは今こそ改憲阻止の闘いを、イラク反戦・反安保の闘いと結びつけ総力をあげてたたかいぬこうではないか。6・19労学統一行動に起て!

大殺戮と謀略に狂奔する米軍

シスターニ師の戦術にもとづくシーア派主導政権の樹立

東アジアの覇権をかけた米・日―中(韓)の角逐

憲法改悪・安保同盟強化に突進する小泉政権

ブルジョア政党の第五列・日共中央を許すな
Top


   


破産した「憲法と自衛隊の共存」論の弥縫に腐心する代々木官僚

日共三中総の批判

 五月十八日付の「しんぶん赤旗」において、日本共産党・不破=志位指導部は、「改憲反対運動に入り込む『革マル』」を排除せよ、などという金切り声をついにあげはじめた。代々木官僚のこの悲鳴こそは、「憲法と自衛隊の共存」を叫び、自衛隊の海外派遣を「平和的活用」の名において容認するにいたった日共官僚の腐敗、これを徹底的に暴きだしてきたわが同盟のイデオロギー闘争にたいして、彼らが心底恐怖に駆られ浮き足だっていることの証左にほかならない。
 日共官僚の心臓を射ぬいたわが同盟の容赦ないイデオロギー闘争が党組織に広く深く浸透し、わが同盟に共感を寄せる党員をうみだしてきている。それだけではなく、いまや下部党員・労組活動家の党中央にたいする造反さえ呼び起こしているのだ。日共第三回中央委員会総会(四月六、七日)で、「党の二重の役割」の名において、彼らが「自衛隊の解消」の綱領路線を明らかにせよ、とオズオズと述べはじめたことに、日共官僚の動転ぶりはしめされている。
 日本帝国主義国家権力の暴力装置=日本国軍の海外派遣を「平和的活用」の名において容認し、そうすることによってブルジョア政党の第五列に転落した日共官僚をさらに追撃せよ!

以下、見出し

T わが同盟のイデオロギー的重砲火にノックダウン

U 「党の二重の役割」の押しだしによる弥縫
  「アジア重視の平和外交」のお飾り=「安保廃棄」
  ネオ・ファシズムへの無感覚・平和ボケ

V 独占資本家に取り入るための「保守層との共同」路線
  中国の「東アジア共同体」づくりの絶賛
  国益ナショナリズムに陥没した修正資本主義の党を追撃せよ
Top
 

   

全学連が国賠訴訟を提訴(5・26)

5・3右翼襲撃事件に反撃の狼煙


リード
 五月三日の憲法記念日に、有楽町マリオン前で「憲法改悪反対」を訴えていた全学連の情宣部隊約四十名にたいして、右翼団体員ら五十〜六十名が十数台の車輌とともに襲いかかった。(本紙第一八六八号参照)
 わが同盟と全学連が直後の記者会見などをつうじて間髪を入れずに明らかにしてきたとおり、この右翼による襲撃は改憲反対運動の圧殺を狙う警察権力によって仕組まれたものにほかならない。この襲撃の真相を暴きだし、すべての労働者・学生・市民に警鐘を乱打するために、全学連は法廷の場をも活用した闘いを開始した。五月二十六日、東京地方裁判所に、襲撃を仕組んだ警視庁そのものを相手にした国家賠償請求を提訴したのである。

警視庁・石原の責任を問う――記者会見

宣伝カー運転の学生が怒りの証言


 さる五月二十四日の機動隊観閲式で、警視総監・奥村萬壽雄は警備の重点として「右翼が活性化している」ことをあげたと言われている。これこそは、今回の右翼襲撃事件を仕組んだのが警察権力であることを暴露したわれわれの闘いに彼らが追いつめられていることをしめすものにほかならない。だが同時にそれは、今後も反対運動破壊のために右翼ゴロツキどもを活用していくことの表明でもある。
 全学連の法廷闘争に注目しつつ、いっさいの弾圧・破壊策動を許さず、さらに改憲に反対する闘いの一大高揚をかちとろう。
Top

    


安全原則を踏みにじるJR西日本当局

徹底究明 尼崎大事故

 JR西日本旅客鉄道の福知山線・宝塚発快速電車が尼崎駅の手前にある半径三〇〇メートルのカーブで転覆脱線して線路脇のマンションに激突し、一〇七名の死者と五〇〇名を超える負傷者を出す大事故が発生(四月二十五日午前九時十八分ころ)してから一ヵ月が経過した。
 事故の直後にJR西日本会社の当局者は、「現場のカーブでは時速一三三キロメートル以上を出さないと脱線しない」「置き石が置かれていた粉砕痕がある」などと、あたかも外部からの列車妨害があったかのような発表をした。多くの犠牲者とその家族にたいして、事故を起こした当事者として全責任をとるべきJR西日本当局は、それを回避しようとしたのだ。安全を無視し乗客や乗務員の人命を軽視する彼らの体質は今にはじまったことではない。みずからが変更した信号設備が原因であるにもかかわらず、それを隠蔽し居直った信楽高原鉄道事故(九一年五月)しかり、救急隊員轢殺事故(〇二年十一月)しかりである。JR西日本当局は、車両運行にともなう安全対策をことごとく踏みにじってきたのだ。

(以下、見出し)
きわめて危険なカーブへの変更

カーブでの安全対策を完全に放棄

カーブでの回復運転の強制

実行不可能な高速ダイヤの設定

運転士の安全感覚を麻痺させる当局

不安定な軽量新型車両の大量導入
Top
 

     

うた 羨望と怨嗟と 

網野史学へぼ評に思ふ

亡きゆゑに放言ならぶへぼ学者(*)コジュケイのごと騒ぎたてけり
 *比較宗教学者の山折哲雄『さまよえる日本の宗教』

咲き誇る雪柳に見ゆ 遺されし網野史学の問題群が

中世の〈無縁人〉をば蛇紋期に遡及する阿呆、〈原無縁〉知らず

出世間せし遊行僧を理念型化せしこそ幻なりけれ

芸能と性を兼ねたる白拍子 へぼ学者の怨嗟の的かや

Top

   

『新世紀』 第217号 最新号紹介

改憲阻止の戦列をうち固めるために
 政界・官界・財界・労働界・学界・マスコミ界の〈鉄の六角錐〉のもとに、いま形成されている改憲の大濁流。これをはねかえすために、総力特集を組んだ。
 巻頭論文「改憲翼賛と民族排外主義の大濁流を打ち砕け」(中央学生組織委員会)は、既成の「護憲」運動の総瓦解に抗してたたかうべき改憲阻止闘争の基本方針を明らかにしている。ブッシュ帝国に押しつけられた「米日共通の戦略目標」にもとづいて、日本を「戦争をやれる国」へと飛躍させること、これが小泉政権の眼目であることをこの論文は明らかにする。さらに、自衛隊の海外での「平和的活用」さえも容認する日共中央の「護憲」方針の変質とその路線的根拠を暴きだし、反安保を掲げて改憲阻止をたたかうべきことを呼びかける。
 「侵略戦争強行のための『改憲』論」は、自民党「新憲法試案」の批判である。自衛隊を「自衛軍」と規定し、「国際の平和と安定に寄与する」ものとして位置づけるこの試案こそは、集団的自衛権の行使を合憲化する意図をむきだしにしたものだ。本論文は、ブッシュ押しつけ憲法の反動性をあますところなく明らかにしている。
 本特集では、「連合」会長・笹森がうちだしている改憲案に呼応する自治労と日教組の両執行部を批判する二論文を掲載した。「『九条改憲』支持の旗を振る自治労本部」と、「『論憲』という名の改憲支持方針に転向した日教組本部」は、「連合」内の旧総評系の大単産指導部がついに「護憲」の旗を投げ捨てたことの重大な意味を浮き彫りにし、反撃を呼びかける。
 「『保守層との共同』のための『護憲』理念の変質」は、「安保・自衛隊を支持する人」にたいしても「共同」を呼びかけつつも、「ニセ左翼暴力集団の排除」と称して改憲阻止の戦線を分断する代々木官僚の犯罪性を、彼らの統一戦線政策の右翼的本質に焦点を合わせて壊滅的に批判する。
 本特集の最後に、「吹き荒れる学生自治会破壊攻撃を打ち砕け」(マル学同・革マル派)を掲載した。全員加盟制の学生自治会そのものを廃止する攻撃が早大社会科学部をはじめとして、いま全国の大学で一斉にかけられている。これこそは、いわゆる「戦後民主主義」の残存物を一掃せんとする攻撃であり、憲法改悪を先取りするものだ。このことをこの論文は明らかにし、反撃の闘いを呼びかけている。

現代世界の新たな地殻変動を分析
 「ブッシュ帝国の前方への遁走$略」は、イラク占領支配の頓挫に直面し、これを突破するために「民主化の輸出」を掲げるブッシュ政権の新たな世界制覇戦略を分析し、その破産の必然性を論じている。「米日韓三角同盟からの離脱を策す盧武鉉の韓国」は、「南方三角同盟」に代わる「北東アジアの多国間安保体制」を盧武鉉政権が提唱しはじめたことの決定的な意味と、米日―中韓対決時代の幕開けを明らかにしている。「プーチン・ロシアの危機突破へのあがき」は、ブッシュ政権のテコ入れによってCIS諸国が次々と政変に見舞われ、発足いらいの危機に直面するプーチン政権の対抗策を分析している。この三論文は、変形台形型四極構造をなす現代世界の角逐を浮き彫りにするであろう。
 「『企業の社会的責任』を請願する『全労連』中央」は、〇五春闘において「企業の社会的責任の追及」を掲げ、大企業への請願行動を組織化した「全労連」中央、その路線の変質を、今日の代々木官僚の「企業経営改革」論との関係において掘りさげることをめざしている。
 「身障者になった自己をみつめる」は、不慮の事故で両脚が不自由になった一同志が『実践と場所』に肉迫し、つかんだことを記したものである。「動作的・身体的イメージ記憶」をわきたたせて「絶対黒の闇」の中を歩む革命的哲学者。彼の思索に、筆者は自己の身体的痛みに耐えながら迫る。
 「日本学生運動史の偽造」は、広松渉から若き日の体験を聞いた熊野純彦が伝聞にもとづいて再構成し執筆した『戦後思想の一断面』、その学生運動史にかんする叙述が日本反スターリン主義運動の苦難にみちた闘いについて無知をさらけだしたものでしかないことを剔りだす。
 本号を、日々の活動や学習の糧とされんことを。
Top

   

すべてのたたかう仲間に夏季一時金の三割カンパを訴える

日本革命的共産主義者同盟(革マル派)

 一〇七人もの命を奪ったJR福知山線の大脱線転覆事故は、JR西日本会社の利潤第一主義とこれにもとづく労務政策がうみだした大惨事にほかならない。
 現場の労働者を極限までしめあげる労務政策は、JR職場だけの問題ではない。学校職場や自治体職場、郵政職場でも、そしてあらゆる民間職場でも、いま極限的な労働強化と過酷な労務管理政策が強行され、多くの労働者が過労死やうつ病や自殺に追いこまれている。
 いまこそわれわれは、第二労務部と化した労働貴族どもの抑圧をはねのけ、資本家どもの徹底した人員削減・労働強化と過酷な労務管理をうちくだくために、あらゆる職場において労働者の階級的団結をつくりだしたたかわなければならない。
 ブッシュ政権はイラク軍事占領の破綻をのりきり「一超」支配をあくまでも貫徹するために、中東やCIS諸国への「民主化」の輸出に狂奔している。いまや中央アジアは中東とともに、<米(日)―仏・独―露―中>が角逐を強める二十一世紀世界の火薬庫に転化した。
 小泉政権はいま、ブッシュ政権の要求に応え「対テロ戦争」に本格的に参戦するために、改憲攻撃に突進している。民主党と「連合」執行部は改憲の旗ふり人として公然と立ちまわり、これをうけて自治労本部と日教組本部は相次いで「改憲支持」に踏みきった。「護憲」を語る日共中央も、「保守層との共同」の観点から、「憲法と自衛隊の共存」や「自衛隊の海外での平和的活用」を言いだした。改憲阻止の闘いはまさに決定的な危機に直面させられている。
 われわれは、自治労・日教組両本部の大裏切りを許さず、日共中央の「護憲」ならぬ「護憲」運動をのりこえ、改憲阻止の一大闘争を創造するために奮闘するのでなければならない。
 硝煙たなびくこの「暗黒の二十一世紀」を根底から覆すために、労働者階級の国際的団結を創造する思想的=組織的闘いを今こそ全力でおしすすめようではないか。
 これらの闘いを財政的に支えるために、すべてのみなさんが夏季一時金の三割カンパを寄せられんことを心から訴えます。
 二〇〇五年六月

<送り先>
東京都新宿区早稲田鶴巻町五二五―三 吉田正雄
(振替・〇〇一七〇―四―一四四一一五)
Top

  

労学2万4000が普天間基地を包囲

 ――5・14―15沖縄――


米軍基地撤去!の声轟く 

5・14―15 沖縄 労学二万四千が普天間基地を包囲

 五月十五日、宜野湾市において「普天間基地包囲行動」(主催・同実行委員会)が開催された。沖縄全県・全国から結集してきた労働者・学生・市民の怒りがヤンキー帝国軍の一大出撃拠点に向けて大爆発した! いま米海兵隊は、沖縄国際大学や周辺住宅地を標的として、イラク再出撃のための軍事演習を連日くりかえしている。この米海兵隊が所属する普天間基地=イラク占領の出撃拠点を労働者・学生が包囲し、怒りの声を叩きつけたのだ。

県民大会会場に響く「団結ガンバロー」の雷鳴(5月15日、宜野湾市)


米軍キャンプ瑞慶覧を左手に睨みながら意気軒昂と行進する学生たち(5月15日)

Top