第1861号(2005年3月28日)の内容
<1面>
05春闘の勝利めざして奮闘せよ
<国家・産業・企業に奉仕する労働運動>への歪曲を突き破れ
<4面>
「憲法第九条改定」に踏み切った自治労本部の大裏切りを弾劾せよ
労働者に首切り受け入れを勧める電機労働貴族
<5面>
中国「民工」のミゼラブル
<2面>
全学連118中委に結集せよ
在日(沖)米軍基地の「対テロ戦」出撃基地としての強化反対!
<3面>
国家権力に再利用されるブクロ派残党を根絶せよ
走狗の派兵激励行動
<6面>
02年東海道線二重事故 JR労働者への有罪判決弾劾
「連合」春闘集会で奮闘 大阪・愛知・福岡
Topics 急増する「個人請負労働者」
<8面>
書評 後藤昌次郎著 『神戸酒鬼薔薇事件にこだわる理由(わけ)「A少年」は犯人か』
神戸事件の謀略性を暴く闘いの前進を
中央労働者組織委論文を読んで
<7面>
万華鏡2005――情勢の断層を読む
百年反省を俟(ま)つ
黒いソクラテス
ホリエモン騒動
嗚呼 風見鶏
週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉
「解放」最新号
05春闘の勝利めざして奮闘せよ <国家・産業・企業に奉仕する労働運動>への歪曲を突き破れ
今〇五春闘は、「連合」指導部の独占ブルジョアジーへの全面協力と傘下組合員への敵対、日共系「全労連」ダラ幹の無気力と無対応ぶりをあらわにした。しかも政府・自民党が民主党を抱きこんで巻きおこした憲法改悪の大濁流が、社共既成指導部を完全に呑みつくし、労働者・人民の頭上におしよせている。 わが革命的・戦闘的労働者たちは、それぞれの所属する組合・職場において、今春闘の戦闘的な爆発をかちとるために、渾身の力をふりしぼってこれまでもたたかいぬいてきた。既成の労働組合の戦闘的な強化をかちとり、組合のないところではみずから組合創造の闘いの先頭にたって、賃上げ・反リストラ・労働諸法制改悪阻止の闘いをおしすすめてきた。アメリカのイラク侵略戦争=軍事占領反対・改憲阻止の闘いを職場・生産点において、あるいは地域において、勤労諸階層に属する良心的な人々とともにおしすすめ、大きな前進をかちとってきた。 三月二十二日、四月二十五日の次なる集中回答を控え、そして四―五月における改憲阻止の一大決戦を前にして、これまでの闘いをつうじて培ってきた力を基礎とし、労働貴族どもの敵対を粉砕して〇五春闘の勝利をきりひらくために、すべての仲間たちよ、さらに奮闘しようではないか! 以下、見出し リストラ―首切り・賃下げへの全面的協力 労働貴族の裏切りを突き破り春闘後半を戦闘的に切り拓け 改憲の大濁流に真正面から抗して闘おう! |
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「憲法第九条改定」に踏み切った自治労本部の大裏切りを弾劾せよ 改憲阻止・イラク反戦=反安保の一大奔流を巻きおこせ! 総務省・人事院による「地域給」導入=賃金一律五%カットの一大攻撃、これにたいする怒りに燃えて結集されたすべての公務労働者のみなさん! イラク出兵の強行によって憲法第九条を踏みにじってきた小泉政権は、いまや憲法改悪の総仕上げに突進している。改憲への大濁流が渦巻くこんにち、なんと、自治労本部は「解釈改憲を許さないための改憲」と称して、憲法第九条の改定=否定を公然とうちだした。この世紀の大裏切りを弾劾し、憲法改悪を絶対に阻止しよう! |
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広東省5万人暴動 中国「民工」のミゼラブル 「世界の工場」中国のなかで、省別域内総生産では、広東省が約一兆四〇〇〇億元(約一八兆円)にものぼり、省別トップの座を占めている(二〇〇三年)。広東省の広州市・東莞市・しんせん市などには、ホンダ・日産・トヨタなど自動車産業やキヤノン・松下・日立など電機産業を中心として日本の諸企業も数多く進出している。 だが、広東省の繁栄≠フ裏側には、この巨大な経済成長を最底辺で支える「民工」(中国内陸部の農村からの出稼ぎ労働者)たちの過酷な労働と耐え難い生活が隠されている。彼らの鬱屈した不満はいま大きく高まり、沸点に達して爆発している。昨年暮れに報じられた広東省東莞市の「民工五万人暴動」という事態がそれを如実にしめしているのだ(「読売新聞」〇四年十二月二十七日付など)。 広東省東莞市で「民工」の不満が爆発 低賃金と劣悪な労働環境にあえぐ「民工」 「和諧社会」の幻想 |
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国家権力によるスパイ集団再編の策略に踊らされる走狗ブクロ派 再利用されるブクロ派残党を根絶せよ T 「3・14集会」の最終的放棄 国家権力の走狗たるブクロ=中核派は、恒例行事であった「3・14集会」を、今年はついにとりやめた。かつてのブクロ派の頭目ポンタこと本多延嘉にたいして、わが同盟がその反革命的所業の責任をとらせるべく、革命的プロレタリアートの階級的怒りを体現した鉄槌を打ちおろし、打倒した一九七五年三月十四日、その日からちょうど三十年の節目にあたるこの時に、昨年まではともかくも惰性的かつアリバイ的に開催してきた「3・14集会」を、取りやめにせざるをえなかったのだ。わが同盟がおしすすめてきた謀略粉砕・走狗解体闘争に追いつめられ完敗したブクロ派の残党は、わが同盟の闘いへの恐怖心を昂じさせたあまり、ついにアリバイ集会をもつ気力すらも喪ったのである。 もとより、敗残ブクロ官僚どもの気力の喪失は、今に始まったことではない。すでに昨年、「3・14集会」を形ばかりは開いたものの、その内実を、「3・14復讐戦貫徹」=「対カクマル戦」なるものとはまったく無関係な、「春闘決起」に向けてのアジテーションに終始させたのが、中野洋=自称「労組交流センター」一派主導下のブクロ派残党であった。わが同盟のブクロ派解体闘争から逃げのび延命するために「対カクマル戦」という反革命的シンボルをひきおろし、もってブクロ派組織をハミダシ「労組」活動家プラス「市民」団体の寄せ集め集団のごときものに再編することをたくらんできた、一九八九年以来の策動。これをしもわが同盟によって根幹から打ち砕かれ完全に破産したがゆえに、敗残ブクロ官僚どもがもはやアリバイ的集会を開く気力も組織的力も喪失しきったことを白日下にさらけだしたもの――それが今回の事態にほかならない。 既成反対運動指導部の腐敗を突き破り高揚しつつある労働者・勤労人民・学生の改憲阻止・教育基本法改悪阻止―イラク反戦の闘い。これへの危機感と憎悪に駆られて日本国家権力が昨秋いこう走狗集団(ブクロ派および青解派山茂一派)の新たな利用をたくらんで開始した策動を、わが革命的左翼は断固として暴きだし、これを粉砕する闘いを成功裡におしすすめてきた。とりわけ、真正ファシスト石原・東京都当局の「日の丸・君が代」強制=反対教師への処分攻撃に抗して告訴・告発に決起した良心的教師・知識人の闘い、これを圧殺することをたくらむ国家権力のテコ入れを受けてブクロ派残党がオズオズと開始した策動を、その反人民性の全社会的暴露をつうじて、われわれは粉砕しつくした。 われわれの闘いに追いつめられたブクロ官僚どもは、この窮地をどう乗りきり収拾するかの策をめぐって、いまや内部対立を激化している。国家権力のテコ入れを受けブクロ派内に送りこまれたスパイ分子(ダウン者野島につらなる徒輩)に尻をたたかれてイヤイヤながら蠢(うごめ)くダメダこと天田ら無能官僚ども(吉羽、水谷ら)と、これに屈服しつつも走狗としてのお勤め≠つづけることへの絶望感と逃避願望をますます募らせている中野一派との、醜悪な対立がうみだされている。臨終直前の痙攣(けいれん)のごときこの対立のゆえに、とりわけ中野一派の反発(動員拒否)のゆえに、残存ブクロ官僚どもは惰性的行事≠スる「3・14集会」を開く気力も余力も喪失してしまったのだ。これが、ことの真相である。 U わが同盟への哀訴―ダシガラの「3・14アピール」 V 米CIA・日本国家権力による新たなスパイ網形成策動を打ち砕け |
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書評 後藤昌次郎著 『神戸酒鬼薔薇事件にこだわる理由(わけ)「A少年」は犯人か』 権力犯罪への真っ向勝負 挫けざる信念の叫び 『神戸酒鬼薔薇事件にこだわる理由(わけ)「A少年」は犯人か』(現代人文社)が発刊された。著者は人権派弁護士として名高い後藤昌次郎氏である。戦後三大謀略事件のひとつ松川事件の裁判闘争をその先頭でたたかって以来、彼は弁護士としての生涯を数かずの冤罪事件の究明に捧げてきた。その後藤弁護士が「死に花を咲かせる」と言いながら、この数年間渾身の力をふりしぼってとりくんできたのがこの神戸酒鬼薔薇事件であった。 この書には、無辜の少年を冤罪におとしいれた権力にたいする著者の怒りが、そしてみずからの闘いの一切に「真実と道理」を貫いてきたことへの自信と誇りがにじみ出ている。また彼は、「真実と道理というものは、単なる抽象的な理論では社会的な力にはならない。運動になってそれが広がったときに、……その力が権力を揺さぶる大きな力になる」とも言う(右記著書より。以下断りなき場合は同書よりの引用)。「世界裁判史上最大というべき裁判闘争が展開された」と言われる松川事件裁判闘争で逆転無罪判決をかちとった経験に裏打ちされた後藤氏の訴えかけには、読む者をして昂揚させずにはおかない迫力がある。 |
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百年反省を俟(ま)つ 「亜細亜の孤児」に東海の波濤は烈し 島根県議会による「竹島の日」条例の制定(三月十六日に可決・成立)を直接のきっかけにして、いま韓国の政府・与野党、マスコミ、在野勢力は、こぞって「小泉・日本政府糾弾」の声をあげている。 百年前の「竹島(韓国名・独島)領有決定」――韓国を軍事占領下においていた天皇制国家日本が一方的に決めたそれ――を今ごろになって正当化し合法的とうたうトンデモ条例=Bそれが島根県議会で制定された翌日、盧武鉉政権はただちに声明文「対日関係についての基調と対応」をうちだした。 盧武鉉は声明文で高らかに宣言している。「政府の政策転換によって困難もあるはずです。しかし、正しい歴史発展と大義のために、忍耐すべきことは忍耐する姿勢が必要です。われわれは確固とした歴史認識を持って挑戦を乗り越えた民族だけが、悠久に隆盛で世界的に尊敬されるという事実をよく知っています」。 「四つの基調、五つの対応」とシンボライズされている「対日新政策」。そこにおいて韓国政府は、竹島問題は「単純な領有権問題ではなく」「過去の侵奪を正当化する行為そのもの」(つまり歴史問題)だと断じた。そのうえで、かつての日本帝国主義による朝鮮の植民地支配にかんして、改めて「真相究明、謝罪と反省」をおこなうことや、一九六五年の日韓条約の事案とならなかった従軍慰安婦、韓国人被爆者への補償をおこなうことなどをつきつけた。「任期中には歴史問題を外交争点として申し立てない」という従来の対日姿勢を転換して。 竹島問題を「単純な領土問題ではなく歴史問題」と見なすのは当然のこと。一九〇五年の日本政府と島根県による「竹島領有=帰属決定」は、同年十一月の韓国保護国化、一九一〇年の韓国併合へとつながる日本帝国主義の一連の侵略・植民地支配のその一環だった。それを今日になって「正当」と宣言したのは島根県議会だが、そのバックで蠢いていたのが、大日本帝国の朝鮮・中国侵略、植民地支配の歴史をことあるごとに正当化し讃美しているネオ国家主義者どもだったことは明らかだ。 この連中は、いま小泉政権の中枢を牛耳っている。歴史教科書について「従軍慰安婦や強制連行という言葉が減ったのは本当によかった」と発言した文科相・中山成彬、「従軍慰安婦問題をとりあげるのは北朝鮮の策略だ」と言ってはばからない自民党幹事長代理・安倍晋三、そして安倍と同じくNHKに番組改編を強いた経産相・中川昭一。外相の町村も含めて、この連中は、北朝鮮の「拉致」問題を利用し民族排外主義を煽りたて、もって大日本帝国のアジア侵略と植民地支配の歴史のいっさいを正当化している。これらの言動に、朝鮮・韓国の人びとは心中に深く残る屈辱の記憶を呼びさまされている。彼らの憤りはいかばかりか。 小泉政権は、中国にたいしても挑発的な挙にでている。二月の日米安全保障協議委員会(2プラス2)において、「台湾海峡問題」を日米の「共通の戦略目標」とすることを共同声明にもりこんだ。 これに頭にきた中国政府は、小泉政権を政治的に揺さぶっていくために、歴史認識問題を再び前面に掲げている。韓国政府の声明発表の三日前の三月十四日には、中国首相の温家宝が@歴史を鑑(かがみ)にA一つの中国堅持B共同発展、という「日中三原則」と、それにもとづく「三提案」を新たにうちだした(全人代閉会後の記者会見)。台湾独立の策動にたいしては「非平和的手段」(=武力行使)をとると明記した「反国家分裂法」を制定したのと同じ日に……。 胡錦濤政権と、盧武鉉政権がほぼ同時に歴史問題を小泉政権につきつけた意味は明白だ。アメリカの属国≠ニしてアジアの孤児≠ヨの道をひた走る小泉の日本、これを政治的に揺さぶっていくために、中国と韓国の権力者が腹合わせしたうえで歴史問題にかんする日本叩きを二人三脚で開始したのだ。 この中国との協調を礎としながら、盧武鉉政権は、「東北アジアの中心国」として発展していくという国家戦略にもとづいて、「一国二制度」方式による北朝鮮国家の併呑をめざして対米自立℃u向をますます強めている。米中新角逐を震源とする北東アジアの波濤は高まる一方なのだ。 ※「東海」は日本海の韓国名 |
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